2007/1-4 鑑賞
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この期間に鑑賞した映画の本数  
1月:2(2)本、2月:4(2)本、3月:8(5)本、4月:4(3)本、計18(12)本  

カッコ内は試写会

 
 歌謡曲だよ、 人生は   

昭和のポップス、演歌、歌謡曲をテーマにしたオムニバス映画。

全12曲、12ストーリーが短編として作られている。

***

1.「ダンシング・セブンティーン」 阿波踊りに興じる高円寺の人々。

2.「僕は泣いちっち」 ダンサーとボクサーを目指す若者の喜びと悲しみ。

3.「これが青春だ」 エアギターにかける青年の希望と挫折。

4.「小指の思いで」 青春時代の果たせなかった恋に思いをはせる中年の工員、大杉蓮。

5.「ラブユー東京」 原始時代の男女、その末裔が現代の渋谷で巡り合う。

6.「女のみち」 宮史郎(本物)が、サウナで見せる人情物語。

7.「ざんげの値打ちもない」 不動産屋の余貴美子が演じる男女の愛憎の世界。

8.「いとしのマックス/マックス・ア・ゴーゴー」
  武田真治、インリン、矢沢心、永井秀和、バイオレンスコメディ。

9.「乙女のワルツ」
  マモル・マヌーによみがえる青春時代のR&Bバンドの淡い恋の悲しい思い出。

10.「逢いたくて逢いたくて」
  引っ越しした若夫婦(妻夫木聡、伊藤歩)が知る、前の住人ベンガルの悲喜劇。

11.「みんな夢の中」
  40年ぶりの小学校、タイムカプセルの中の当時。高橋恵子、烏丸せつこ、松金よね子。

12.「東京ラプソディ」 バスガイドの瀬戸朝香と巡る現代の東京観光。

***

全体を通してストーリーに統一したテーマらしきものはあまり感じない。
敢えて言うとすれば、男女の悲哀?

笑いあり、涙あり? 古い映像あり。

(1)は、一瞬「眉山」を思い出したが、実は高円寺阿波踊り。

(8)は、監督・脚本、蛭子能収。この人はやっぱり普通じゃない。

(12)は、観客に一緒に歌ってもらいたい、という趣向らしい。
 前の方に座ったので、どういう演出かよくわからなかったが、左右後方より手拍子と歌声が聞こえた。

つい先日(2007/3/14)亡くなった鈴木ヒロミツが出演している。
人の病気より自分の心配せえよ、と心の中で突っ込んでしまいました、合掌。

 

 


 バベル   

第79回アカデミー賞、
作品、監督、助演女優(ダブルノミネート)脚本、編集、作曲の6部門7ノミネート。

マスコミが菊池凛子一辺倒で騒ぎ倒したことで知っている人も多いでしょう。

聴覚障害の方のご意見もあって日本語にも字幕が付いたことで有名になった。

***

モロッコの山中。
羊飼いのアブドゥラは、知人のハッサンから、羊を襲うジャッカルを追い払うためライフル銃を買う。
ライフル銃は息子のアフメッドとユセフに渡される。
二人はいたずら心からバスに向けて1発の弾丸を放つ。

メキシコに近いアメリカ南部。
乳母のアメリア(アドリアーナ・バラッザ)は、主人から電話を受け取る。
大変な状況だが、子供たちには言わないこと、
代わりのベイビーシッターを探すから、息子の結婚式に帰っていいこと。
しかし、交替のベイビーシッターは見つからず、
アメリアはしかたなく2人の子供をメキシコに連れていくことになる。

モロッコを旅行中のリチャードとスーザンの夫妻(ブラッド・ピットとケイト・ブランシェット)
気持ちの行き違いからお互いを許せないでいる。
修復のモロッコ旅行も気持ちが通じ合うことはない。
気持ちが触れ合わないままのバスの旅、突然、窓を射抜いた弾丸が妻スーザンの左肩に突き刺さる。

東京。
聾唖者のチエコ(菊地凛子)は、父(役所広司)と気持ちがすれ違い、イライラしている。
住まいの超高級高層マンションに刑事が訪ねてくるが、チエコは母の自殺の件で父のことを心配している。

一方、モロッコ。
スーザンの出血は止まらず、ガイドの村に行くが満足な治療は受けられず、
政治的な絡みもあってなかなか救援は来ない。
バスの乗客は自分たちの身を案じ、リチャード夫妻を見捨てて先を急ごうとする。

またまたメキシコ。
息子の結婚式は大盛況、カルチャーに戸惑いながら子供たちもその輪に入っていく。
結婚式も終わり、アメリカにもどろうとするが国境でトラブルが起こる。

また日本。
チエコは、言葉の通じないもどかしさから自分の気持ちも素直に伝えられない。
欲望を前面に押し出すほど人々の心は離れていく。

果たして、夫妻の安否は、二人の子供と乳母のその先は、チエコと父には何が、、、

モロッコ、メキシコ、日本のドラマが同時進行、ではなく、異時進行で進んでいく。

***

3か所が次々と切り替わっていくが、
それぞれのドラマは同じ時刻を進行しているのではなく、
数日のずれを行きつ戻りつしている。

モロッコとメキシコと日本。
文化や言葉や風俗の違い、そしてもう一つ好対照なのが警察という名の国家権力。

テーマとしてはわかるが、展開の中での日本の位置づけがよくわからなかった。
ストーリー的にはあれほど重い位置づけを持っているとは思えなかったからだ。

しばらくしてから気がついたのだが、ひょっとしてこの映画は
3人の女性の物語なのではないだろうか。

幼子を亡くし夫の愛も自分の命までなくしかけている妻、ケイト・ブランシェット。
母を失い父の愛も自分自身をも失いかけている娘、菊地凛子。
そして、
家族は失わないが、生活基盤も愛する子供たちも失いそうな移民の母、アドリアーナ・バラッザ。

失おうしているものも守ろうとしているものも違う3人の女たちが
それぞれ必死に生きようとしている。
言葉の壁にあい、意思疎通を欠くことによって歯車が狂い、
逆に自分たちの絆は強まっていく。

そんな女たちの物語なのでは。
とすれば、東京もメキシコもモロッコと同じ重みを持っていていいはずだ。

そんな見方を後押ししてくれるように、
奇しくも、菊地凛子とアドリアーナ・バラッザが両方とも助演女優賞にノミネートされている。

ただ、はっきり言って誰もが見て面白い、あるいは考えさせられるという映画ではなさそうだ。
プロには受けはいいようだが、見る人を選ぶのかもしれない。

 

 


 ブラッド・ダイヤモンド  

第79回アカデミー賞、主演・助演男優賞、編集、録音、音響編集の5部門にノミネート。
受賞は逸したが、レオナルド・デカプリオとジャイモン・フンスーの演技は見事。
また、いかにもアメリカ人っぽい役柄としてのジェニファー・コネリーが好対照。

***

舞台は1990年代のアフリカ、シェラ・レオーネ。
貧しいながらも平和に暮らすソロモン・バンディ(ジャイモン・フンスー)一家。

しかし、村に反政府軍RUFがやってきて惨劇が起こる。
家族は何とか逃がせたもののソロモンはRUFにとらわれ、
ダイヤモンド採掘の強制労働に。
そこで偶然見つけた巨大なピンクダイヤ、
何とか隠しおおせたが直後に政府軍に逮捕される。

一方、ダニー・アーチャー(レオナルド・デカプリオ)は、
ダイヤの密売で反政府軍に武器を売っている。
国境越えのところを政府軍に捕まり、監獄へ。

ここで偶然、ソロモンが大粒のダイヤを見つけたことを知る。
アーチャーは、コネを使って出獄し、ソロモンも出獄させる。

RUFの大尉は、そのダイヤを奪うため、逃げたソロモンの家族の中から息子ディアを探し出し
RUFに入れ洗脳する。

アメリカのジャーナリスト、マディ・ボウエン(ジェニファー・コネリー)は、
「紛争ダイヤ」の裏側を追っている。

アーチャーは元南アの傭兵で、ダイヤ密売や紛争に絡む元上官のコエッツィー大佐(アーノルド・ボスルー)
を利用して、ピンクのダイヤを手に入れようとする。

三者三様の思惑が入り乱れる中、
ピンクダイヤモンドとそれに絡む人々のいく末は、、、

***

レオナルド・デカプリオは、言わば汚れ役。
アフリカ訛りときれいな英語を使い分ける。

密輸に絡むダイヤ会社の幹部、シモンズ(マイケル・シーン)は、
「クイーン」でブレア首相役。

ジャイモン・フンスーは「アイランド」でユアン・マグレガーを追っていく部隊の隊長。
「コンスタンティン」で、キアヌ・リーブスに電気ショックをかます黒人。

ジェニファー・コネリーは、
ラッセル・クロウの「ビーティフル・マインド」でアカデミー助演女優賞を獲得。
「ハルク」「砂と霧の家」「ダーク・ウォーター」など。鈴木爛々に似ている。

内戦の悲惨さがよく出ている。
時々「トゥモロー・ワールド」を思い出した。

戦闘シーンの派手さ、というかリアルさで言うと(実際の戦闘を経験しているわけではないが)
「トゥモロー・ワールド」のほうが上、残忍さ、悲惨さはこちらが上に感じた。

字幕はやや力不足。
わざとだとは思うが、きれいな(下品でない)言い回しに過ぎる個所多し。

 

 


 眉山   

さだまさしの同名小説の映画化。

眉山とは徳島市内の山で、眉の形に見えることからこの名がついたそうだ。

宮本信子、松島菜々子、大沢たかお、夏八木勲、永島敏行、他

***

河野咲子(松島菜々子)は、旅行会社に勤めるキャリア・ウーマンで、仕事に明け暮れる毎日。

ある晩、知り合いのまっちゃん(山田辰夫)から母親龍子(宮本信子)が入院したとの連絡が入る。

急いで徳島に飛んでいく咲子だったが、
中学の頃(この時の役、黒瀬真奈美)自信が不倫の子だったことを知り、母とは気まずい仲。

見舞いに行った病院でも、啖呵を切り看護師に説教を垂れる母に嫌気がさす。

しかし、そんな咲子への担当医(永島敏行)の宣告は、
「母は全身に転移した末期がんで、何ヶ月かの命」だった。

母には反発しながらも看護師や若い医師(大沢たかお)の心ない発言に怒りを露わにしたリ、
母の病気を誰にも言えず一人悩む咲子。

母の最期が近づいた今、初めて知る出生の秘密、父のこと。

徳島の夏、阿波踊りの音頭に乗って、母と娘の思いが交錯する。

***

設定に若干不満な点もありますが、それもこれも展開上必要だということで良しとしましょう。

物語は母と娘の感情、母娘愛ということで、父方の扱いがやや気に入りませんが、
要所のみ押さえ、ぎりぎりまで削ったためと理解します。

全体に展開がややだるく、暗転の多用は若干気になりました。
また、2時間超はちと長い。

しかし、それらを補って余りある映画です。

俳優もなかなかいいですが、カメラワークがいいです。
カットの展開で物語がこれほど盛り上がるんだということがよく分かります。

その点は最近見た邦画の中でも秀逸です。

映画はやっぱり監督だなぁ、と改めて思い知りました。

 

 


 ロッキー・ザ・ファイナル  

シルベスター・スタローン。

ロッキー・シリーズ、6作目。最新作というか最終作というか。

駄作に終わった(スタローン本人によれば、ひどい映画だった)ロッキー5をやり直すべく、
自らが脚本、監督、主演して作成した最終作。

原題は「ROCKY BALBOA」ファイナルの文字はない。
「ロッキー5/最後のドラマ」のように余計なものをつけたことにならねばいいが。

***

ロッキー(シルベスター・スタローン)は、
妻のエイドリアン(タイラ・シャイア、回想シーンで登場)を病気でなくし、
失意でやりきれない思いを断ち切れないでいた。

命日には、墓参りだけでなく、妻との思い出となった場所を巡る。
エイドリアンの兄のポーリー(バート・ヤング)は、
そんな後ろ向きのロッキーにいい気はしなかった。

普段はイタリアン・レストランを経営、客の求めに応じて昔話を語る。
今でもロッキーは人気ものであり、息子ロバート(ミロ・ベンチミグリア)は、
偉大な親のプレッシャーに憂鬱な日々を送っていた。

現在のヘビー級王座、メイソン・ディクソン(アントニオ・ターバー、本物のプロボクサー)は、
簡単に勝ちすぎ、人気が落ち、弱い相手と組み過ぎで実力がないなどとこき下ろされていた。

そんな中、あるTV局がコンピューターによるロッキーVSディクソンの試合を放送。
ロッキーがKOで勝ったもんだから、堪らない。

ロッキーがもやもやした過去と決別するため、プロ資格を復活させたことに目をつけ、
チャリティを絡ませて、エキシビジョン・マッチを持ちかける。

第1作「ロッキー」から既に30年。
往年の切れもスピードもないロッキーがはたしてどこまで戦うことができるのか。
周囲の反対を押し切り、挑戦を受けたロッキーは試合に備えてトレーニングを開始するのだった。

***

前半はトロい展開。
回想シーンも多く出てきます。

エンド・ロールも面白かった。
階段の上でジャンプする例のフィラデルフィア美術館正面前での有名なシーンも出てきます。

音楽の使い方はなかなかよかった。

貧民街に住むロッキーの周辺の人々と、華やかなチャンピオンの周りの対比。
TVを客席で見ているような表現方法なども面白かった。

ロッキーの息子ロバートは「ロッキー5」のセイジ・スタローン(実子)とは違い、
TVでも活躍のちゃんとした俳優を起用。

ロッキーがかつて更生させた少女マリー(今は大人、ジェラルダイン・ヒュージス)はまだしも
その息子スチーブン=愛称ステップス(ジェームズ・フランシス・ケリーV)の位置づけはよくわからん。

 

 


 デジャヴ   

デジャヴとは「既視感」
実際に体験すると、ちょっと異様な感覚です。

ジェリー・ブラッカイマー製作、デンゼル・ワシントン主演。

ヴァル・キルマー(ずいぶん太った?)、ポーラ・パットン。

ロゴの表示からしてデジャヴを思わせる演出。

***

海軍の兵隊たちやその家族が大勢乗り込んだフェリー。

乗員がナンバーのない不審な車を発見するが、直後、車に仕掛けられた爆弾が爆発。
フェリーの燃料にも引火して大爆発となり、500名以上の死者が出た。

ダグ・カーリン(デンゼル・ワシントン)は、ATF(アルコール、たばこ、火器の取締局)の捜査官。

橋にこびりついた爆破物の残り、川岸に打ち上げられた時限発火装置の破片。
さらに、爆破の起こる10:50より前、10:42に通報のあった若い女性の遺体から、
これが爆弾犯による犯行で、爆破物は彼女、クレア(ポーラ・パットン)の車に仕掛けられたと見抜く。

ダグの同僚のラリー(マット・クレイブン、ショーン・ペンかと思った)を探していたFBIは、
ダグの卓越した洞察力に目をつけ、捜査チームに引き入れる。

物々しい警戒の中の捜査チームの機械。
衛星からのデータを集積し、4日と6時間前の映像として再現することができる。

ただし、解析の能力上、4日と6時間前しか見れず、しかも巻き戻し再生はできない、という。

ダグはクレアの過去映像から犯人に近づくことを試み、犯人を見つけ出す。
しかし、捜査チームの挙動に不信感を持つダグは、ついにその機械の本当の機能を知ることになる。

何とか犯人の手掛かりを「過去」の自分に知らせようとするが、かえって不幸な結果を招く。

結局過去は変えられないのか。

犯人を逮捕してもあきらめきれないダグは、大勝負に打って出るのだった。

果たして起こってしまった事件は防げるのか、殺されてしまった彼女は助けられるのか。

***

布石が多いので、台詞や背景などにも注意を払って見てください。

サスペンスムードで進行していて、途中からSFになります。

似たような展開の映画をいくつか思い出したのですが、敢えて伏せておきます。

ところどころ同じシーンのはずなのに少しずつ違う場面があります。

いつもならスクリプターしっかりせえよ、と突っ込むところですが、この映画では突っ込めません。
どちらも本当かもしれないから。

例によって予告編は適当ですね。
特に日本語版予告で語られる物語のキーワードはあんまり気にしないほうがいい、
というか、ストーリーとはまるで違うので忘れてください。

英語版の予告のほうがまだまし、SFだということがちゃんと分かります。

 

 


 あかね空   

同名の小説、山本一力の直木賞受賞作の映画化。角川映画の配給。

内野聖陽(まさあき)、中谷美紀、中村梅雀、泉谷しげる、角替和枝、石橋蓮司、岩下志摩、勝村政信。

***

時代は江戸。

隅田川に架かる永代橋の上。

相州屋夫婦(石橋蓮司、岩下志摩)が目を離したすきに息子の正吉が行方不明になってしまう。

20年後、下町、深川。

おふみ(中谷美紀)の住む蛤町の長屋に、永吉(内野聖陽)が京都から引っ越してくる。

永吉は京で修業した豆腐職人。ここで「京や」という豆腐屋を開く。
良い豆腐ではあったが、江戸庶民の口には合わず、売れ残る。

永吉の真摯な態度と、どこか正吉の面影を見た相州屋の女将おしの(岩下志摩)は、
同業でありながら、永吉の豆腐を買い続ける。

おふみを通じ、平田屋の豆腐を売る嘉次郎(勝村政信)のアドバイスで
永代寺に豆腐を寄進する永吉。

相州屋の主人清兵衛(石橋蓮司)もいつしか永吉の態度に陰ながら手助けをするが、
ついに、永吉はおふみが祝言を挙げるその日、相州屋の主人は亡くなる。

18年後、相州屋の跡を借りて商売を続ける京や。
長男の栄太郎(武田航平)は営業担当、二男悟郎(細田よしひこ)とおきみ(柳生みゆ)製造担当。

1783年、浅間山の噴火で起こった天明の大飢饉にも値上げをしない京や、
栄太郎は豆腐屋の寄り合いで矢面に立たされる。

平田屋は栄太郎を懐柔して京やを乗っ取るべく、破戒坊の傳蔵(内野聖陽、二役)の力を借りて、
栄太郎を借金地獄へと引きずり込んでいく。

はたして、京やの運命は?

***

ずっとほのぼのとしたホームドラマだったのが、栄太郎の登場から急展開する。
最後はどんでん返しもあり、何とかかんとかおさまりがついて、、、という感じ。

内野聖陽の二役は最初は全く気がつかなかった。
神奈川県生まれ、早稲田大学卒にしては、「完璧な関西弁」を話す。
「今の京都弁」はちょっと違うかもしれないが、「関西弁」としては文句なし。

中谷美紀のヒステリーぶりも見事。
特に長男のことでは凄まじいまでの熱狂ぶりで、なぜ長男に入れ込むかの理由も劇中で説明される。

全般にみんないい人ばかり。本当にああならいいなぁ。

若干気になった点を2つ。

物語の展開でも演技でもなく、枝葉末節のことで申し訳ないのだが、
一つはCGがきれいすぎ。甍の波(いらかのなみ、瓦屋根の重なる様子)は、
もう少し汚くてもよかったのでは、全部が新品の瓦のようだった。

もう一つは、素人の戯言で申し訳ないが、俯瞰からアップでカメラが寄っていく時、
動き始めにほんのわずか、カックンとなるように見えた。

ひょっとしたら目のせい?程度で気にするほどのこともないのだが、2度ほどあった。

 

 


  ゴーストライダー  

マーベル・コミックスのアメコミヒーロー。

ニコラス・ケイジ、エバ・メンデス、ピーター・フォンダ。

***

冒頭はゴーストライダーの伝説の説明。

バイクスタントをしているブレイズ親子。

息子のジョニーは、ロクサーヌと駆け落ちの約束をした日、
父バートンが、癌に侵されていて手遅れだということを知る。

夜、バイクの調整をしているジョニーのところへやってきた男(ピーター・フォンダ)は、
魂をくれるなら父親の癌を治してやる、という。
男は悪魔メフィスト(メフィストフェレス)だった。

父バートンの癌は翌朝には跡形もなく消えてしまうが、スタントショーであっけなく死んでしまう。

10数年後、ジョニー(ここからニコラス・ケイジ)は不死身のスタントライダーになっていた。
かつて、ジョニーが駆け落ちをすっぽかしたロクサーヌ(ここから、エバ・メンデス)は、
TV局のキャスターとしてジョニーの前に現れる。

一方、悪魔ブラックハートは、メフィストによって地獄から追い出されるが、
グレッシル、ワーロー、アビゴールの3悪魔を呼び出し、
伝説のコーストライダーが隠しているという100人分の悪魔の契約書を探し出し、
世界を征服しようと企んでいる。

メフィストは、ジョニーにゴーストライダーとしてブラックハートの一味を退治するよう迫る。
ジョニーは髑髏と化し、チョッパースタイルのバイクも変身、炎に包まれて町を疾走。

その過程で殺人犯と間違えられたジョニーは警察からも追われ、ロクサーヌにも嫌われ、
父の墓地で墓守からメフィストとブラックハートの秘密を聞く。

はたして、ジョニーはブラックハート一味を退治して人間に戻ることができるのだろうか。

***

特撮満載。

火はCGだろうが、本当に燃えているようだ。

続編はあるんでしょうか。

エバ・メンデスは「HITCH(最後の恋のはじめ方)」でウィル・スミスの相手役、サラ。

 

 


 

  ポイント45  

ポイント45とは、.45 つまり、0.45のこと。

拳銃の口径というか弾丸のサイズというか、0.45インチ=11.4ミリを意味する。

ミラ・ジョボビッチの汚れ役の映画。

かなり、変わった撮り方。
ちょっと、Mr.&Mrs.スミスを思い出した。

***

いきなりミラ・ジョボビッチが出てきて、カメラ目線で、
アル、通称ビッグ・アル(アンガス・マクファーデン)について語りだす。

何がデカイだの激しいだのの下品トーク。

アルは、ニューヨーク・スラム街の悪で、拳銃の密売を生業にしているが、盗品の販売や車ドロなどもする。

情婦のキャット(ミラ・ジョボビッチ)と暮らしている。

アルの幼馴染のライリー(スティーブン・ドーフ)、
キャットの親友でレズのヴィック(サラ・ストレンジ)、
チンピラのプエルトリコ人ホセ(ビンセント・ラレスカ)、
アルの母、キャットの母、などがカメラ目線でアルの悪ぶりを語り、
多くがぶっ飛ばすとかいつか殺すとかのたまう。

キャットはキャットでアルに内緒で勝手に銃を非合法に売りとばしたりしている。

アルはプエルトリコ人を毛嫌いしていて、キャットを離したくないあまりDVをふるう。

ある日、ホセがキャットに触ったことから、アルは取り巻きのクランシー(トニー・マンチ)に命じて
彼の指を切り落とし、キャットをぼこぼこに殴り、かみをハサミで切ってしまう。

DVで離婚した経験のあるソーシャル・ワーカー、リズ(アイシャ・タイラー)は、
アルからキャットを合法的に引き離そうとする。

しかし、誰もアルを殺すことはなく進行するが、ついにキャットが切れたところから物語は急展開を見せる。

***

暴力と非合法がうごめくスラム街で、そこから逃れようとして抜け出すことのできない底辺の人々の苦悩を描く、、
というと聞こえはいいがテーマがよくわからない映画。

実録風の撮り方、インタビュー形式の独白など、かなり挑戦的な映画だが、
好みははっきり分かれるんではないでしょうか。

日本ではR−15指定だが、アメリカでは堂々のR指定。
しかも、どうも未公開のようです。
性的表現よりも、暴力と口汚い言葉のせいでとても子供には見せられない映画になっている。

台詞は英語が聞き取れないで、字幕だけで追うほうが気が楽。

 

 


 ハッピーフィート   

第79回アカデミー長編アニメーション賞受賞。

声、イライジャ・ウッド、ロビン・ウィリアムス、ブリタニー・マーフィー、
ヒュー・ジャックマン、ヒューゴ・ウィービング、他。

***

皇帝ペンギンのジーン(声:ニコール・キッドマン)と
メンフィス(声:ヒュー・ジャックマン)の間に生まれた卵。
普通の子と違って足から生まれてきた。
その瞬間から足をばたばたやっていたのでマンブル(声:イライジャ・ウッド)と呼ばれる。

マンブル(mumble)は「もごもご言う」とか「ぶつぶつ言う」とか
はっきりしない声でグタグタ言うことを言う。

皇帝ペンギンは「心の歌」で相手を選ぶのに、赤ん坊のころから音痴のマンブルはうまく歌えない。

みんなは産毛が抜け変わり、歌もうまくなって音楽教室を卒業するが、
マンブルは半分産毛で、音痴のまま。
ダンス(タップ、モーション・キャプチャー:セピアン・グローバー)はうまいが
歌の歌えないマンブルは、異端児として追放されてしまう。

マンブルはアザラシに追われてイワトビペンギンの群れに紛れ込み、
教祖ラブレイス(声:ロビン・ウィリアムス)やイワトビペンギンのアミーゴスとともに、
魚が減った原因を探る旅に出る。

***

映像はきれい。
ロングショットも見事。
もしデジタルシネマバージョンがあればそちらを見るべき。(細部がきれいに映る)
「ダンス・ミュージカル・アニメ」といっても過言ではない?

但し、吹き替えはいただけません。
歌の部分はオリジナルで、日本語でしゃべっていて、突然英語で歌うってわけです。

また、メッセージ性は低く、監督が言う割には説得力はない。

***

一部実写(本当に実写!どこが?と思う心配は不要。絶対にわかる)もあるが、違和感は全くない。

たくさんペンギンが出てきても見分けがつくかよ、と思うあなた。
マンブルは半分産毛ですぐわかりますが、碧眼で胸に蝶ネクタイのマークがあることでも見分けられます。

母のジーンは左胸に色の違う部分があります。
同期の歌姫グロリア(声:ブリタニー・マーフィー)はちょっと見分けにくい。

イワトビペンギンたちはそれぞれ髪形を変えてあります。
頭がウド鈴木なのがラモン(声:ロビン・ウィリアムス、2役)です。

 

 


 ナイトミュージアム   

ベン・スティラー、ロビン・ウィリアムス、カーラ・グギーノ、
オーウェン・ウィルソン、スティーブ・クーガン他、
コメディ俳優多数出演。

ベン・スティラーは「ドッヂボール」「スタスキー・アンド・ハッチ」「ミート・ザ・ペアレンツ」
「ミステリーメン」「隣のリッチマン」などなど

ロビン・ウィリアムスは「グッドモーニング・ベトナム」「ミセス・ダウト」「フック」「ジュマンジ」
「アンドリューNDR114」「グッド・ウィル・ハンティング」などなど

カーラ・グギーノは、「スパイキッズ」シリーズのお母さん役。

オーウェン・ウィルソンはベン・スティラーや、ヴィンス・ボーンとの共演が多い。
「シャンハイ・ヌーン」「スタスキー・アンド・ハッチ」「ウェディング・クラッシャー」「ビッグ・バウンス」
「彼と私とデュプリーの場合」、「カーズ」では主役ライトニング・マックィーンの声。

スティーブ・クーガンは「80デイズ」のフィリアス・フォッグ。

***

ラリー・デイリー(ベン・スティラー)は発明家で起業家だがちっとも売れないで失敗ばかり。
妻のエリカ(キム・レイバー)と離婚して、息子のディックとは週に2度しか会えない。
妻には証券マンの新しい彼もいてラリーは肩身が狭い。

やっと見つけたアメリカ自然史博物館の夜警。(ここの学芸員がカーラ・グギーノ)
古参の日勤警備員のセシル(ディック・バン・ダイク)レジナルド(ビル・コブス)ガス(ミッキー・ルーニー)に
いびられながら、夜勤につく。

ところが居眠りから覚めてびっくり。
展示のティラノザウルスの化石、ルーズベルト大統領と愛馬テキサスをはじめとする多くの蝋人形、
モアイ像から動物たちの剥製、果ては開拓時代の西部、ローマ帝国のジオラマの人形などが動き出した。

***

大爆笑間違いなし。

字幕の戸田奈津子、例によって意訳満載。
たとえば「カッパーフィールドかよ!」(筆者訳)=>「イルージョンか」

でも、字幕でも十分笑えます。

「アッティラ王」は、「アッティラ・ハン」のほうが良かったかな。

結構重要な役っぽいのに軽い役、ネイティブアメリカンのサカジャウィアのミズオ・ペック。
TVで活躍している女優さんらしい。

サカジャウィアはポカホンタスに匹敵するくらい有名なアメリカインディアンらしい。

日本じゃ知られていないとは思うが、goo映画の解説の「インドのプリンセス」はいただけない。

 

 


 どろろ  

ご存知の通り、日本漫画界の重鎮、故「手塚治虫」の数ある作品の一つ。

父、醍醐景光が、48匹の魔物と交わした約束のせいで体中48か所を失ったまま生まれた百鬼丸。
育ての親につけてもらった手足や目や耳、仕込みの刀を使って魔物を退治し、体を取り返していく。

侍に殺された盗賊の頭だった親父の秘密を背負った泥棒稼業、どろろ。
百鬼丸の刀に目をつけてともに旅をする。

映画も基本的には同じだが、設定を少し変えてある。

また、漫画を知らなくても、琵琶法師の語りを借りて設定の説明があるのでまごつくことはない。

***

設定は日本ではないどこか仮定の国で、時代(何とか歴何年)も架空の設定。
そこでは、数十年にわたり戦乱が続いていて、国は荒れ放題。

一国の主になる前の醍醐景光(中井喜一)は、
地獄堂の48の魔物の像の前で子供の体と引き換えに天下取りを願う。

時は20年ほどのち、すり(柴崎コウ)と怪物退治の男(妻夫木聡)が出会う。

男の素性を琵琶法師(中村嘉津雄)が説明してくれるが、
男の手足は拾ってくれた魔術師の父(原田芳雄)が死体の手足を移植したもので、
琵琶法師の琵琶に仕込んであった「百鬼丸」という刀剣を左腕に仕込みなおしたもの。

(このあたりは漫画と少し違う)

男が口走った言葉から、男を「百鬼丸」自分を「どろろ」と呼んで怪物退治の2人連れが出来上がる。
百鬼丸はどろろをしょっぱなから女と見破る。

これも漫画とは違うが、目も耳もなく気配ですべてを知る百鬼丸が
男女の区別もつかないはずがないから当然?

子供たちの亡霊、焼け寺、鯖目(杉本哲太)とその妻(土屋アンナ=この役ぴったり)とその娘たち。
蛾の化身だった妻を殺し、体の一部を取り戻すものの、村人に化けものと罵られ村を出る。

その後も次々と化けものを退治するが、自分が醍醐景光の子であることを知り、悩む百鬼丸。

醍醐景光の妻(つまり、百鬼丸の母、原田美枝子)と弟である多宝丸(瑛太)との出会いと対決。
父、醍醐景光との対決。

物語は、波乱の展開を見せ、終わり方は漫画と異なり、別の展開となる。

***

平原の真ん中の板門なども漫画同様に作られてはいるが、どこか日本とは違う風景。
案の定、ニュージーランドでした。

大筋は漫画と同じだが、設定を多少変えたことで、話に自由度が増えた。

撮影はなかなかの出来、実際に大勢のエキストラを使った騎馬戦の映画よりよほど迫力がある。

CGも割とよくできていたし、ワイヤーアクションもなかなかやるねーってところか。
ただ、わざと色調を変え、ぼかした映像の作り方は好みが分かれるところ。
私は好きではない。

土屋アンナの鯖目の妻はあまりのはまり役に思わず笑ってしまった。

この映画、すでに2&3の制作が決まっていて、2ではどろろの秘密が明らかになるらしい。
撮影方法は、2、3同時、というLOTRやパイレーツ・オブ・カリビアンなどと同じ手法。

 

 


 ドリームガールズ   

舞台はデトロイト、新人タレントコンテストの会場。
時間に遅れ、失格になりかける女の子3人組、ドリーメッツ。
ディーナ(ビヨンセ)エフィー(ジェニファー・ハドソン)ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)
カーティス(ジェイミー・フォックス)がごり押しで出場させる。

一方、ベテランR&Bシンガーのジミー(エディ・マーフィー)は、
バック・コーラスの女の子に手を出して逃げられる。
ドリーメッツは圧倒的な歌唱力を持ちながら、またもコンテストに敗れるが、
カーティスが近づいてきて、ジミーのバック・コーラスに雇う。
カーティスもまた、ジミーのスタッフに食い込むことを狙っていたのだ。

バック・コーラスで巡業を続けるうちにどんどんきれいになっていく3人組。
そうこうするうち、エフィーとカーティス、ローレルとジミーは恋仲になる。
(ジミーは不倫)

カーティスはジミーがマンネリで人気下降気味なのを打破するため、
エフィーの弟のCC(キース・ロビンソン)に曲を作らせるが、白人の歌手にパクられてしまう。

頭に来たカーティスは、レインボウ・レコードを設立、
汚い手を使って、レコードセールスの上位に食い込んでいく。

R&Bやソウルでは限界があると見たカーティスは、
ジミーを白人の牙城であるマイアミで勝負させるが、女性に嫌悪され失敗。

逆に男性の関心がディーナにあるとみて、ドリーメッツをドリームスに改名、
リードボーカルをエフィーからディーナに替え、勝負に打って出る。

これが大当たり。

ドリームスは破竹の勢いで人気を伸ばしていくが、エフィーの不満は募っていく。

大晦日の大舞台の日。
エフィーはみんなに内緒で病院に行き、リハーサルに遅れる。
カーティスはエフィーを切り、事務員のミシェル(シャロン・リール)を入れる。

大げんかとなって、エフィーはドリームスを離れ、
ドリームスは、もともとディーナ、ローレル、シャロンの3人組だったように
その過去までも作り替えられていく。

一方、ジミーは、バラードばかり歌わされるのが嫌で、生放送で失態を演じ、
カーティスに首を切られて、ますます落ちぶれていく。

数年後、カーティスとディーナは結婚、
ディーナ・ジョーンズ&ドリームスもポップス界の頂点に上り詰める。
しかし、みんな何か満たされない。

CCは低迷するジミーにソウルフルな曲を書くが、カーティスは受け入れない。
失意のジミーはドラッグで死に、CCもカーティスの下を離れる。
そのころ、女の子を一人で育てているエフィーも自堕落な生活から抜け出し、
クラブ歌手として再出発しようとしていた。
CCはエフィーに曲を書き、レコードを出すが、
カーティスは権利を盾に曲をカバーし、ディーナに歌わせて、つぶそうとする。

ディーナは、成長した女性としての自分を認めないカーティスが嫌になる。
そして、カーティスがエフィーをつぶそうとしたことを知って傷つき、
またエフィーの子、マジックのことも知って、カーティスの元から去っていく。

ドリームス解散コンサートの日。
報道陣には次のスターはこの子さ、と新人歌手を紹介するカーティス。

ドリームスの解散コンサートも、いよいよ、最後の曲。
ディーナは「本当のドリームスは3人ではなく、4人です。」と紹介し、
エフィーを入れて、ドリームスのデビュー曲を歌い上げるのだった。

***

以前にも書いたと思うが、ドリームガールズのサントラを買った。
もう何度となく聞いたので、曲はすべて自分の中ではおなじみのものばかり。
ただ、どういうシーンで歌われているのか、誰が歌っているのかも判らないものもあったが、
それがすべて氷解した。
なぜ同じ曲が曲調と歌い手を替えて歌われるのかも判った。

ミュージカルなので、セリフが突然歌になる場面もなくはないが、
前半はそれを極力抑えてあり、大きな違和感はない。

大ヒットしたミュージカルでは、映画化で舞台のイメージが壊れることを恐れる人が多いようだが、
「シカゴ」「プロデューサーズ」とこの「ドリームガールズ」と、いずれもよくできており、
映画化が失敗するか否かは、当然のことではあろうが、出演者と監督によるところが大きいと思われる。

ジェニファー・ハドソンの存在感は大きく、主演扱いでもおかしくないくらい。
はたして、彼女は第79回オスカー助演女優賞 を受賞し、ドリームガールズを地で行くこととなった。

***

ドリームスのモデルは、スプリームスと言われる。(スープリームス、シュープリームスとも書く)

ダイアナ・ロス、メアリー・ウィルソン、フローレンス・バラードの3人組は、
ダイアナ・ロスをリード・ボーカルにして人気が爆発。
後にフローレンス・バラードが抜けてシンディ・バードソングが加入。

フローレンス・バラードは、ソロ活動を行うがぱっとせず、
二度とスプリームスに復帰することなく、32歳で病死。

ダイアナ・ロスは、その後ソロに転向。
残った2人は、ジーン・テレルを加えてスプリームスを継続するが、
ヒットに恵まれず、数年後に解散してしまった。
ダイアナ・ロスは今62歳。
ビヨンセも撮影前に会いに行ったそうだ。

 

 


BD

 

 蒼き狼 地果て海尽きるまで   

モンゴル部族のある氏族長である父(保坂尚希)はメルキト部族の女(若村麻由美)を略奪して妻にする。
そして生まれたのがテムジン。

14歳の時に、父と嫁探しの旅に出て、別部族のポルテと婚約、
ジャムカとは按達(あんだ=盟友)の誓いを交わす。
その後父が毒殺され、氏族の混乱が起こる。

7年後、氏族長となったテムジン(ここから反町隆史)は
ポルテ(菊川怜)を迎えに行き、ジャムカ(平山祐介)と確執が生まれる。

テムジンはトオリル(松形弘樹)の部族と手を組み、周辺の部族を制圧していく。
ポルテがメルキト族に誘拐され、半年後に奪還するもポルテは妊娠していた。
息子、すなわちポルテの子を自分の子でないと疑うテムジン。
傍目には息子に必要以上につらく当たるように見える。

テムジンの勢力はますます増し、モンゴル国統一の野望を抱くジャムカとついには戦いを交えることになる。
ジャムカはトオリルを取り込んでテムジンを敗走させるが、態勢を立て直したテムジンに敗れる。
テムジンはジャムカを許すが、ジャムカは死を選ぶ。
ついにモンゴル国は統一され、テムジンはチンギス・ハーンとなる。

テムジンは息子と一緒に金国を討とうとするが、息子はその前に毒矢で死んでしまう。
テムジンは悲しみを乗り越えて、万里の長城の向こうに攻め入るのだった。

***

結論から書くと期待外れでした。
詰め込み過ぎ。
何もかにも入れようとしてかえって盛り上がりに欠ける。
メリハリ、抑揚がないと言っていいかもしれない。
もう少しエピソードをはしょって、クライマックスを演出したほうが良かった。

カメラワークがいまいちで、せっかく何万もの人を集めた迫力が出てない。
騎馬による合戦のシーンも馬がこけるシーンだけが目立って激しさ、すごさが感じられない。

2時間チョイの映画とは思えず、長いなぁと思った。

途中からは、予告で何度も聞いたあのセリフ
「蒼き狼の血が殺戮者の血なら、そんな血など要らん。」
「私は蒼き狼として死ねるでしょうか。」
は、いったい何時出てくるの、
早くしないと物語が終わっちゃうじゃないか、と思った。

ジャムカの最期は男の友情、誇り、けじめなどが交錯する大事な場面のはずだが、
セリフが棒読みのせいか、悲哀が感じられない。
この点では、松山ケンイチの方がよっぽどうまい。

エンドクレジットで、本編のカットの使い回しはいただけない。
トンビのシーンはなぜエンドロールで出すのか、理由が判らない。
物語の先を予感させるようにシーンの方が良かった。
邦画の決まりごとなのかもしれないが、(新人)の注釈は不要じゃないかな。

 

 


 パヒューム ある殺人者の物語   

冒頭は監獄につながれたジャン=バティスト・グルヌイユ(ベン・ウィショー)

バルコニーにひきだされ、観衆の目前で死刑を言い渡される。
その処刑法は、鉄の棒で12回叩かれ、手足や腰の骨を砕かれた後、絞首刑。
人々はその処刑方法に狂喜する。

時は遡って、18世紀のフランス、パリ。
よく知られているように、下水も整備されていないこの街は悪臭に満ち満ちていて、
庶民はごみ溜めの中に住んでいるような生活だった。

市場の魚屋の女主人は屋台の下に子供を産み落とす。
それが、ジャン=バティスト・グルヌイユ。

女主人、つまり彼の母親は子供を死なせて捨てるつもりだったが、彼の産声に気づいた人に救われる。
彼の母親はつかまり、死刑となった。

ジャン=バティストは、孤児院に引き取られるが、
たぐいまれなる嗅覚を持ち、あらゆる物の臭いをかぎ分けることができた。

そこの女主人は、子供を育てては「売る」商売をしていた。
ジャン=バティストは13歳の時に皮のなめし職人の親方に売られる。
売った女主人は強盗に殺され、金を奪われてしまう。

ジャン=バティストは、重労働に耐え生き延びる。

数年後のある日、親方の手伝いで皮を配達に行った時、果物売りの赤毛の女性の匂いに惹かれ、
彼女の後をつけ、騒がれそうになって彼女を殺してしまう。

徐々に消えていく体臭。
何とかして「匂い」を留めることはできないのか。

そのころのパリは、悪臭を封じ込めるため、香水がもてはやされていた。
かつて人気を博し、今は落ちぶれた香水調合士、
ジョゼッペ・パルディーニ(ダスティン・ホフマン)のところに、
皮を運んできたジャン=バティストは、彼の目の前で流行りの香水を調合し、
パルディーニを驚かす。

ジャン=バティストは、なめし職人の親方から香水調合士に買われていく。
しかし、親方はその夜、馬車にはねられて死んでしまう。

ジャン=バティストは必死になって香りの抽出を学ぶが、蒸留抽出の限界を知り、
冷浸法を学ぶため、香水製造の町グラースに行きたいと申し出る。

職人証明の代わりに、100種もの香水の調合法をパルディーニに教え、
グラースに発ったジャン=バティストだったが、
パルディーニはその夜、家の下敷きとなって死んでしまう。

グラースへ向かう途中、自分に体臭がないと知り愕然とするジャン=バティスト、
再び、素晴らしい匂いに出会う。
それは、豪商リシ(アラン・リックマン、ハリーポッターのスネイプ先生)の娘、
赤毛の美女ローラ(レイチェル・ハード=ウッド)だった。

ジャン=バティストはグラースで実験の結果、体臭の抽出に成功。
究極の香水を作るため、若い美女を狙うのだった。

狂気の連続殺人の始まり。

パニくる市民の恐怖をよそに、ジャン=バティストは、次々と殺人を繰り返す。

そんな中、犯人逮捕の報が入る。
冤罪だったが、警察はそれで一件落着にしようとする。

リシは犯人逮捕を信じず、ローラに迫る危険を察知し、彼女を町から連れ出す。
それを知ったジャン=バティストは彼らを追う。

果たして、ローラの運命は。
ジャン=バティストが求めてやまない究極の香水とは。
そして冒頭シーンにあったように、彼は骨を砕かれ罪を贖うことになるのか。

映画は驚愕のラストシーンへ向かって進んでいく。

***

ベン・ウィショーはよかった。
ある種の偏執狂で、彼の周りにはいつも死がつきまとう雰囲気がよく出でいた。

彼が「ブライアン・ジョーンズ、ストーンズから消えた男」で、
キース・リチャーズ役だったことは知らなかった。

ローラ役のレイチェル・ハード=ウッドをチラシの写真で見た時は
20代後半の女性だと思っていた。
しかし、映画でみるとずっと幼い。

彼女、1990年8月生まれだから、撮影時は15〜16歳?
2003年の実写版ピーターパンでウェンディをやっているが、その時は金髪。
この映画の赤毛は色彩的にも非常に際立ち、彼女をより美しく見せていた。

 

 


 墨攻 

香港映画。
日本のコミックの映画化。

アンディ・ラウ主演。

キャストには韓国俳優も多く出ている。

スタッフには日本人も多く参加している。

中国の戦国時代。
趙と燕が戦いを始めることになり、両国の国境にある粱は、戦略的に重要な位置を占めていたため、
趙によって攻撃されることになる。

梁は、墨家に助けを求めるが、返事がなく、一触即発の事態に陥りつつあった。

そんな中、たったひとりの墨家からの助っ人、革離(アンディ・ラウ)が梁城にやってきた。

趙の軍勢10万人、一方梁城は4千人。
圧倒的不利の中、軍の全権を委任された革離は、
1カ月耐えれば趙は攻撃をあきらめると踏んで、城の防御策を練る。

革離の作戦は功を奏すが、作戦がうまくいけばいくほどたくさんの人を殺すことに悩む。

また、作戦がうまくいけばいくほど、梁城の幹部たちに革離に対するやっかみや不満が募る。

はたして、革離はたったひとりで、趙の攻撃に耐え梁城を救うことができるだろうか。

原作は読んでいないが、比較的人物設定がはっきりしていて、筋立ても分かりやすい。
そうは言っても適度に裏切りや反目が織り込まれて、見え見えの展開でもない。

戦闘シーンは多くあるし、処罰、処刑のシーンなどもあるが、残虐性を誇示することもないし、
誰が見てもまずまずの映画になっていると思う。

 

 


 幸福な食卓  

冒頭は、中学3年の中原佐和子(北乃きい)兄の直(平岡祐太、最近では英会話のAEONのCM)と、
父、弘(羽場裕一)の3人の食卓。

「とうさんは、とうさんをやめようと思う。」のセリフで幕があく。

意外なことに直も佐和子も比較的穏やかにこれを受け入れる。

映画の中では後で説明があるのだが、
実は弘は元高校教師で、3年前に風呂場で剃刀で手を切って自殺を図った。

それが失敗したから今も生きているわけだが、
それを契機に母、由里子(石田ゆり子)は家を出て別居状態。
兄の直は大学進学をやめて農場に勤めている。

母と全く交流がないわけではなく、佐和子は学校帰りに母のアパートに立ち寄ったり、
母も料理を作りに来たりする。

ある日、佐和子のクラスに大浦勉学(勝地涼「亡国のイージス」の如月行、
キットカットのCMで北乃きいと共演)が転校してくる。

大浦勉学は、佐和子のことを勝手にライバル視する。
優等生だった兄の直のことを知っていて、有名校「西高」に入るため、
親の期待を受けて転校してきたのだった。

佐和子もどこか憎めない大浦くんに惹かれていく。

とうさんをやめた父は突然「大学に入りたい」といって勉強を始める。
そういう大事なことは一家揃った朝食の食卓で発表することになっているのだ。

いつも振られてばかりいる直は、恋多き女小林よし子(さくら)に夢中。

父は、予備校の臨時講師のバイトも始める。
佐和子は念願かなって大浦くんと一緒に西高に受かることができた。
しかし、父は大学受験に失敗、もう一年頑張ることに。

高校生活でますます接近する二人。
大浦くんは裕福な家庭なのに、バイトしてクリスマスプレゼントをするといいだす。
佐和子も手編みのマフラーをプレゼントしようと頑張る。

そんなクリスマスの当日の朝、新聞配達の大浦くんを見送った佐和子だったが、
配達の帰り、大浦くんはあっさりと交通事故で死んでしまう。

ショックから立ち直れない佐和子。
家族もその気持ちを癒すことができない。

しかし、悪女と思えた小林よし子が持ってきたシュークリーム、
大浦勉学の母が持ってきた佐和子にプレゼントされるはずだったマフラー、
これらをきっかけに佐和子は立ち直り、笑顔が戻ってくる。

手編みのマフラーは勉学の弟、かんたろう(漢字不明)に渡され、
佐和子は将来に向かって歩き出す。

家では、母由里子が4人分の食卓の準備をするのだった。



ということで、
こんなもんかな、というのと、
話はは判るが、何が言いたいのかは分からん、
というのが交錯して、どう評価していいか判らない映画です。

それぞれの出演者はうまく演じていたと思うし、自然な感じがよく出てました。

設定はやや特異な家庭環境で、
展開もそうそうどこにでも起こるような事象ではないだろうけど、
全くあり得ないことではなく、
ひょっとしたら隣近所でもそういうことがあるのかな、というレベル。

エンディングはちょっと納得できないのは、私だけ?
でも、エンディングを替えてしまうと映画が成立しないかも。

 

 


 世界最速のインディアン  

1960年代。
ニュージーランドの片田舎に住む、一風変わった爺さん、バート・マンロー(アンソニー・ホプキンス)。
妻もいない、子供もいない、耳は少し遠い、前立腺肥大でちょっと苦しい。

でも、40年も前に手に入れたバイク、インディアン・スカウトを改造してスピードを追求する毎日。
いつか、スピード大会の行われるアメリカ、ユタ州ボンヌビルの大会に出たいと思っている。

年金生活の中からコツコツと金を貯め、仲間からの支援もあるが、到底金はたまりそうにない。
若者からは冷やかされ、隣近所からはうっとうしがられているし、
自分でも、夢が夢で終わるかもしれないと思っている。

そんなある朝、突然の胸の痛みに襲われ、救急車で運ばれる。
検査の結果は「狭心症」。

もう時間がない、と思ったバートは、銀行に借金を申し入れ、急遽貨物船でアメリカへ。

アメリカでは、カルチャーショックにあうが、めげずにケチケチ生活でユタ州へ向かう。

途中、いろいろな災難に合うが、人々の好意に助けられながら何とか会場までは辿り着く。

しかし、そこには、考えてもみなかった障害が。

はたしてバートは、大会に出場し、思ったような成績を収めることができるのか。



アンソニー・ホプキンスあってこその映画。

役どころは、言ってみれば「銭金」に出れそうな変人奇人の貧乏人なんだが、
この親父が憎めないんだな、これが。

出会う人出会う人にすぐ好かれてしまう。

実在の人物、バート・マンローのボンヌビル・スピード・ウィーク、初挑戦のいきさつを描いた物語。

生い先が短いと感じ、40年も温め続けてきた夢をかなえるため、
それこそ右も左もわからないアメリカで、(本当に左側通行右側通行の違いもあって)
アメリカ人ってあんなにいい人ばかりなのかって思えるくらい、みんなに良くしてもらって、
ついにボンヌビル、ソルトフラッツに立つことができた。

ソルトフラッツは文字どおり、塩の平原。
ここは、乾いた塩湖で、数々のスピード記録が生み出された場所でもあり、スピード狂の聖地である。

なお、ボンヌビルは「ボンネビル」と表記されていることが多いようだが敢えて、ボンヌビルと書いた。

ボンヌビル(BonneVille)は直訳すればGOODTOWNだ。

ところで、このバート・マンローもすごいけど、監督であるロジャー・ドナルドソンもすごい。
1971年に同じテーマのドキュメンタリーを作り、30年以上経って念願の映画化を実現した。

ずっと、受け狙いでストーリーを修飾することはしないで、現実に近い形で映画化したいと思っていたらしい。

その点で言うとピーター・ジャクソンの「キングコング」も近いものがあるのかも。
ニュージーランド人監督の執念深さを感じる。

戸田奈津子の訳はなかなかよかった。
でも、My fair ladyはそのまま「マイフェアレディ」のほうがよかったかな。
「Break the legs」って言うのは芝居だけじゃないんですね。
 

 

 


 

 
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