2010/1-3鑑賞
ホーム 映画の感想 最新鑑賞映画 最新DVD/BD 全米ベスト10 劇場/映画館 試写会当選 映画SP-extra 第89回アカデミー賞 第37回ラジー賞 2017年に見たい映画 第74回GG賞

2017/04-06鑑賞 2017/01-03鑑賞 2016/10-12鑑賞 2016/07-09鑑賞 2016/04-06鑑賞 2016/01-03鑑賞 2015/10-12鑑賞 2015/07-09鑑賞 2015/04-06鑑賞 2015/01-03鑑賞 2014/10-12鑑賞 2014/07-09鑑賞 2014/04-06鑑賞 2014/01-03鑑賞 2013/10-12鑑賞 2013/07-09鑑賞 2013/04-06鑑賞 2013/01-03鑑賞 2012/10-12鑑賞 2012/7-9鑑賞 2012/4-6鑑賞 2012/1-3鑑賞 2011/10-12鑑賞 2011/7-9鑑賞 2011/4-6鑑賞 2011/1-3鑑賞 2010/1-3鑑賞 2010/7-9鑑賞 2010/4-6鑑賞 2010/10-12鑑賞 2009/10-12鑑賞 2009/7-9鑑賞 2009/4-6鑑賞 2009/1-3鑑賞 2008/9-12 鑑賞 2008/5-8 鑑賞 2008/1-4 鑑賞 2007/9-12 鑑賞 2007/5-8 鑑賞 2007/1-4 鑑賞 2006/9-12 鑑賞 2006/5-8 鑑賞 2006/1-4 鑑賞 2005/9-12 鑑賞 2005/5-8 鑑賞 2005/1-4 鑑賞 2004/7-12 鑑賞 2004/1-6 鑑賞 2003/7-12 鑑賞 2003/6以前鑑賞 BD/DVD鑑賞8 DVD/BD鑑賞(7) DVD/BD鑑賞(6) DVD/BD鑑賞(5) DVD鑑賞(4) DVD鑑賞(3) DVD鑑賞(2) DVD鑑賞(1)
 

 
この期間に鑑賞した映画の本数  
月:5(3)[1]本、2月:6(4)[1]本、3月:5(3)[0]本、計:16(10)[2]本 。 ( )は試写会
[ ]は邦画
今年の累計:16(10)[2]本  
1−3月期:16(10)[2]本 、4−6月期:0(0)[0]本、7−9月期:0(0)[0]本、10−12月期:0(0)[0]本  
-----------------------------------------
 
 シャーロック・ホームズ  

ロバート・ダウニーJr、ジュード・ロウ、レイチェル・マクアダムス、マーク・ストロング。

***

シャーロック・ホームズの初期の物語。

19世紀も終わりに近いロンドン。
馬車を飛ばす一群と、走る人影。
走っていたのはシャーロック・ホームズ(ロバート・ダウニーJr)、馬車はワトソンと警察の一群。
ホームズはとある教会の上部から侵入。
秘密結社らしき一群が、メンタル・コントロールによって女性の生贄を自殺に追い込もうとしていた。
ホームズはワトソン(ジュード・ロウ)とともに現場に飛び込み、女性を救い、首領と思われる男を逮捕する。

男は、ブラックウッド卿(マーク・ストロング)黒魔術を操り、人々を呪う。
裁判の結果は絞首刑、最後の望みにホームズとの面会を希望し、そこで3人が新たに死ぬとの予言を残す。

絞首刑の当日。
ホームズは処刑に立ち会い、ワトソン医師はその死亡を確認する。
ワトソンはメアリー(ケリー・ライリー)と婚約、間もなく結婚してアパートを出ていくところだった。

ブラックウッドの事件が解決、手持無沙汰にしているホームズ、
元カノで6人目の犠牲者になりかけたアイリーン・アドラー(レイチェル・マクアダムス)が訪ねてきて、尋ね人を依頼する。
ホームズはアイリーンの跡をつけ、それが別人男性の依頼であることを知る。

やがて、ブラックウッド事件が解決していなかったことを知らせる連絡がはいる。
死刑になったはずのブラックウッドがよみがえり、墓を暴いて逃げたというのだ。
果たして墓の蓋石は粉々に砕かれ、棺桶に入っていた死体は別人、そして、その男こそアイリーンの探していた男、レオーダンだった。

レオーダンの殺された理由を探るため、ホームズとワトソンはレオーダンの家に行き、数々の実験装置や薬品を発見する。
しかし、そこへ荒くれ者と大男が登場、大男との格闘の末、造船所で大立ち回りとなったホームズとワトソンは逮捕される。

ホームズは釈放され、トーマス卿(ジェームズ・フォックス)にブラックウッド卿逮捕を命じられるが、
ホームズはトーマス卿がフリーメイソンのリーダーで、ブラックウッド卿の父であると見抜き、内務省の協力は断る。
(トーマス卿の「卿」はSir=騎士か男爵の敬称で、ブラックウッド卿の「卿」はLord=公爵か侯爵の敬称)

ブラックウッド卿によって、まずはトーマス卿が風呂で溺死させられる。
ついで、フリーメイソンの会合ではブラックウッド卿を新しい指導者に選出、反対したメンバーの一人が焼死する。

ホームズは捜査中にブラックウッド卿についた内務省役人につかまるが、脱出、ワトソンとともにアイリーンを救助に向かう。
ホームズはワトソンは何とかアイリーンは助けたものの、ワトソンは大やけどを負う。
ホームズはひそかにワトソンを見舞うがメアリーにばれ、事件解決を懇願される。

アイリーンは、ホームズの忠告を受け、逃げようとするが、謎の依頼人に阻止される。
ホームズは、事件の謎を解明、最後の惨劇の場が国会であることを予見する。
そして、ワトソン、アイリーンとともに下水道から国会の地下に入り、レオーダンの作った装置を発見する。
それはリモコンで作動する青酸ガス発生装置だった。

予告した時間の少し前、ブラックウッド卿は議場に現れ、世界征服の演説をぶち、リモコンのスイッチを入れる。
地下ではホームズたちがブラックウッド卿の手下と対決の末、ぎりぎりで青酸ガスのカプセルをはずす。

青酸ガスが出ないことに業を煮やしたブラックウッド卿が地下に来て、ホームズたちと対決となる。
戦いの舞台は建設中のタワー・ブリッジの上となる。

熾烈な戦いののち、ホームズはブラックウッド卿を倒し勝利する。

ここでホームズはアイリーンから、謎の男の正体がホームズの宿敵となるモリアーティ教授であると聞かされる。

果たして続編は。

***

スピーディでめまぐるしい展開で、エピソード満載なので筋書きをはっきり覚えていられないくらい。

時々、展開をさかのぼってネタ晴らしをする手法は小栗旬の「シュアリー・サムデー」でも多用されていた。
実はそうだったのかと意外な面白さがあるが、伏線を後出しじゃんけんの形で出すのはやりすぎると鼻につく。
またこれからの作戦をばらしておいて、その通りに進行させる手法との組み合わせがあるから、ぎりぎり許せるだろうか。

冒頭使われた最も重要な仕掛けについては、最後に謎解きがされるのは、この天才探偵の物語の常套手段のようだが、
それを検証することができないのは残念だ。

***

ホームズがベーカー街221Bのハドソン夫人のアパートにワトソンと一緒に住んでいるのは設定どおり。
部屋の中で銃をぶっ放し、ボクシング、格闘技、化学などに長け、バイオリンを愛で、パイプをくゆらすのも設定どおり。
わずかなヒントから、職業や素性、行動までも言い当ててしまうところも設定どおり。

アイリーン・アドラーの写真を持っているのも設定どおりだが、アイリーンと協力して事件を解決する物語は原作にないようだ。

なお、あの鹿撃ち帽と、インバネス・コートは出てこない。

地下からタワーブリッジへ抜け出せるということになれば、議場は隣接するロンドン塔ということになるが、
ロンドン塔に議場があるのかどうかは定かではない。

タワーブリッジは、1886年に着工、1994年に完成しているので、物語はこの間の設定ということになる。
(原作シリーズでは、1891年にはすでにアイリーンが死んでいることになっているようだが、、、。)

 

 

 ハート・ロッカー  

第82回アカデミー賞、作品賞、監督賞他、合計6部門受賞作品。

アメリカでは進行中の戦争を扱った作品は当たらないと相場が決まっているが、この作品も興収はそれほど目立つ存在ではなかった。

わずか4館からスタートし、最大535館まで拡大はしたが、ランキングは13位が最高。
アカデミー賞発表前後から再公開されているものの、万人が好んでみるタイプの映画ではない。

**

バグダッド。

ブラボー中隊は、任務完了まであと1月ほどに迫っていた。

爆発物処理班は3人で構成される。
実際に爆弾を解体する役目のトンプソン(ガイ・ピアース)、警備担当のサンボーン(アンソニー・マッキー)、
技術者のエルドリッジ(ブライアン・ジェラフティ)の3人は、今日も爆弾の処理に向かう。
付近の住民を避難させ、周囲を警戒しながら、ワイヤーの見つかったあたりを遠隔操作の探査車ロボットで検索する。
爆弾を発見し、遠隔で爆破させるために台車に爆薬を乗せて送るが、途中で台車が壊れてしまう。

トンプソンは防爆スーツを着込んで、自ら爆薬を爆弾のところまで運ぶ。
辺りを警戒していたサンボーンが携帯を持っている店員に気づき、警告ののち、近くにいたエルドリッジに撃つよう命じるが、
エルドリッジがためらっているうちに男は携帯を操作し、爆弾は爆発。
爆弾から離れきれなかったとトンプソンは死亡する。

代わってやってきたのは、ウィリアム・ジェームズ(ジェレミー・レナー)
早速の爆弾処理の日。
ジェームズは、サンボーンの提案を拒否、ロボット探査車を使わず直接爆弾処理に向かう。
ワイヤーを手繰って爆弾を発見し、信管を外して一件落着、かと思われたが、まだ延びるワイヤーを手繰り寄せると、
数発の爆弾が引きずられてきた。
周辺に危険人物も疑われる中、ジェームズはすべての爆弾の信管を外してしまう。

他の隊の隊長が感心してねぎらいの言葉をかけるが、サンボーンからは勝手な行動だと非難される。

別の日、異常に重いものを積んでいると思われる違法駐車の車。
周辺の住民は避難させるが、ジェームズはまたも危険を顧みないで行動する。
車にはトランクいっぱいの爆弾、起爆装置はなかなか見つからない。
近くのビルには怪しい人影。

防爆スーツを脱ぎ、無線のヘッドセットも捨てて、ジェームズはついに起爆装置を発見し、それを外す。
サンボーンは手順を無視し、無線を外したジェームズに怒り狂う。

ジェームズは自分が解体し、爆破を回避した爆弾の部品を集めていた。
妻と息子がおり、離婚したつもりだが、まだ家にいるんだと語る。
戦場では特異な行動をとりながら、誰も相手にしない海賊版DVD売りの少年にも優しく接する一面もあった。

サンボーンは、恋人がいるが子供はいない、まだ子供を持つ自信はないという。

エルドリッジは、戦闘の恐怖に参っていた。
軍医のメンタルなケアにも悪態をつく始末だった。

別の日には砂漠で爆弾の破壊処理。
手袋を忘れたと、また勝手な行動をとるジェームズ。
誤作動がよくあるんだよな、と起爆装置に手をかけるサンボーンだったが押すことはなかった。

その帰り、イギリス人傭兵4人に出会う。
指名手配のイスラム人2名を確保、連行中でタイヤがパンクしたという。
一人が工具を取りにいった瞬間、狙撃されて倒れる。

近くからの狙撃、応戦するも場所がわからず、さらに2人の傭兵が狙撃される。

サンボーンとジェームズは敵の隠れている小屋を発見、一人また一人と倒していく。
まだ敵がいるかもしれない。長い沈黙ののち、サンボーンたちはその場での戦闘の終結を知る。

だんだんと任務も残り少なくなり、帰還の日が近づいてきていた。

不発弾がたくさんあるという倉庫での処理。
エルドリッジを心配した軍医も同行する。
今さっきまで、そこで不発弾を利用した爆弾の製造がおこなわれていた場所。
そこでは少年の死体に仕掛けられた爆弾=人間爆弾まで作られていた。
その血だらけの少年があのDVD売りだと確信したジェームズは、少年の死体から爆薬を取出し、
遺体を近くの路上にいたイスラム人に引き渡す。

後を別動隊に託してその場を去ろうとしたとき、車に戻ろうとした軍医が地雷で吹き飛んでしまう。

DVD売りの少年の雇い主が情報を漏らしていると考えたジェームズは、その男の車に乗り込み、
無理やりジェームズの家に連れて行かせる。
しかし、そこではジェームズは歓迎されざる客だった。
怒り狂う妻に追い出され、夜の街をキャンプまで戻るのだった。

その夜、街中で爆弾が爆破したとの情報で探査に向かう3人。
爆風を逃れ、高見の見物を決め込んでいるに違いない犯人に怒りを抑えられないジェームズは住宅街に入っていく。
サンボーンとエルドリッジも続くが、別れて探査中にエルドリッジがテロリストに足を撃たれてつかまり、
ジェームズとサンボーンが奪回したもののエルドリッジは負傷帰還となる。

翌日、DVD売りの子供がジェームズに近づいてくる。
あの死体は別人だった。安心したもののぶっきらぼうな態度をとるジェームズだった。

ブラボー中隊、帰還まであと2日。
街中で爆弾を体に巻いた男が発見される。
大量の爆薬、リモートの爆破装置に時限装置、爆弾を覆う鉄枠に堅牢な錠前がついている。
イラク人通訳が救助を嘆願するが、あまりの仕掛けについにジェームズも解除を断念。
男は爆破して散る。

間もなく帰還というのに、死と隣り合わせにいる自分、家族も子供もない自分にサンボーンは嘆き悲しむ。

家族がいても、息子がいても満たされるとは限らない。
息子はなんにでも興味を示すが、まだ言葉もしゃべれないし、大人のことは理解できない。
平凡な生活に満足して、ジェームズの戦場での話をうざったらしく思い、返事もしない妻。

再び、ジェームズは戦地にいた。
再び、防爆スーツに身を包み、爆弾処理に向かう。
今度はデルタ中隊、任務終了までは365日。

***

重い。
映画ではあるが、多分大部分が本当に起こっていることだろう。

巷間どういう評価が与えられているのかはわからないが「反戦映画」だとは思わなかった。
ただ、戦争という現実を直視し、イデオロギーとか宗教とか、歴史とか民族を越えて、
生と死、あるいは殺そうとする者に対峙し殺されまいとする者の葛藤をそのまま描いた。

少なくとも楽しい映画ではないし、何かを訴えるにしても、単純明快ではない。
おそらくはアメリカにおいてさえ万人受けはしないだろう。

なにより、敵の姿がはっきりとしない。
もちろん敵の姿は見えるのだが、その考えや感情や表情すらもはるか向こうにあって釈然としない。

正体のよくわからない実行犯を追うという意味では「キングダム」がそれに近いが、
あの映画も最後はラスボスに到達し倒すという点でははるかにわかりやすい。

2時間10分と長めの映画ながら、一つ一つのシーンが長く丁寧に描かれており、
別の見方をすれば、あまり金のかからない撮り方だなという感じもあった。

 

 

 ダレン・シャン   

クリス・マソグリア、ジョシュ・ハッチャーソン、ジョン・C・ライリー、渡辺謙、サルマ・ハエック、ウィレム・デフォー

***

冒頭はダレン・シャン(クリス・マソグリア)の葬儀に集まった人々。
棺桶の中では、ダレンが携帯ゲームで暇をつぶしていた。
そう、彼は死んでいなかった。

ダレンは、自分で言うのもなんだけど、頭がよくて、成績がよくて、そこそこモテるし、友達もカッコいいやつばかり。
スティーブ(ジョシュ・ハッチャーソン)を除いては。

スティーブはちょっと問題行動が多いが、ダレンは小さいころ助けてもらった恩義もあって彼とは友達だった。
二人で授業をさぼって物を壊したのがばれ、親に外出禁止とスティーブとの絶交を言い渡される。

スティーブはその話を聞いて、ダレンの態度をののしるが、そこへ、怪しい車が通りかかり
「シルク・ド・フリーク」の案内チラシを投げていく。

ちょうどバンパイアにはまっていたスティーブ、蜘蛛にはまっていたダレンとともに夜中こっそり抜け出してサーカスに行く。

最初のトラブルはチケット売り場。
チケットは買えたものの、スティーブが怪しい小人に手を噛まれる。

入口では、Mr.トール(渡辺謙)の問い、「君たちは21歳以上か」「君たちはゲテ物を見てもおかしくならないか。」に
無理やり答えさせられ、中に入る。

ショウは、狼男、再生女、ひげ女、細男、そして蜘蛛使いらが登場する。
スティーブはあの蜘蛛使い、クリスプリー(ジョン・C・ライリー)こそバンパイアだとダレンに告げる。

そこへ、カーシー先生(パトリック・ブリーン)率いる一団がサーカス阻止に乱入。
ダレンとスティーブは焦って逃げ、ダレンはクリプスリーの楽屋に隠れ、そこにいた毒蜘蛛のマダム・オクタを盗んでしまう。

そして、クリスプリーとガブナー・パール(ウィレム・デフォー)の秘密の話、
さらにはバンパイアになりたくて楽屋に来たスティーブの秘密を聞いてしまう。

クリスプリーがマダム・オクタがいなくなっていることに気付いたとき、ダレンは楽屋の裏から逃げて、
Mr.タイニー(マイケル・サーヴェリス)の車に拾われる。

翌日、学校へマダム・オクタを持って行ったダレン。
スティーブと揉めて、マダム・オクタが逃走、追いかけたスティーブは刺されて倒れる。

その夜、ダレンは再び劇場へ行き、クリスプリーにスティーブを助けてくれるよう頼むが、
バンパイアになって自分の手伝いをするなら助けてやると言われる。

こうしてスティーブは助かり、ダレンは昼も活動できるハーフバンパイアになるが、一旦死んだことにして家族と別れる。
しかし、スティーブはの傷からダレンがバンパイアになったと分かり、裏切られたと感じる。

ダレンは墓から掘り出され、フリークの居住地に行く。
そこには、Mr.トールをはじめとするシルク・ド・フリークの面々が住んでいた。

ダレンは、同室の蛇男エブラ(パトリック・フュジット)猿少女レベッカ(ジェシカ・カールソン)らと友達になる。

Mr.タイニーは、ダレンを仲間に引き込もうと狙っていた。
彼の狙いは今は休戦となっているバンパイア(クリプスリー達)とパンパニーズ(マーロック(レイ・スティーブンソン)達)の
全面戦争を再開させることだった。

Mr.タイニーは、スティーブを仲間に引き入れてパンパニーズにし、ダレンの家族とレベッカを誘拐して、
ダレンに仲間になることを迫る。

そこへクリスプリーが現れてマーロックとの戦いになり、最後はクリスプリーが勝つが、
Mr.タイニーはその死体をリトル・ピープルとして蘇らせる。

また、スティーブとダレンの戦いを止めて、スティーブと共に去る。
ダレンは、家族の記憶を消し、再び闇の世界へと戻っていく。

クリスプリーの恐れていたバンパイアとバンパニーズの戦争が避けられない事態に。
パールは喜ぶが、物語は波乱含みで続編へ続く、、のかな?

***

原作は外伝含め12巻からなるようだ。
ストーリー的には3巻目くらいまでを入れてあるらしい。

はっきり言って私には「パーシー・ジャクソン」よりははるかに面白かった。
私にとってはこちらの方こそ続編期待だが、今のところちょっと厳しいでしょう。

スーパースピードの表現は「マスク」「マスク2」を思い出した。

ジョン・C・ライリーがかっこよく見えるから不思議。
吹き替え版のMr.トールの声は渡辺謙。
ジョシュ・ハッチャーソンは「ザスーラ」「テラビシアにかける橋」「センター・オブ・ジ・アース」など。

フリークは日本語ではマニアと同義的に使われることが多いが、もともとは異形、奇形を意味する。
シルク・ド・フリークは、奇怪なサーカスと訳されていたが、昔の見世物小屋のイメージである。

 

 

 TEKKEN 鉄拳   

ジョン・フー、ケイリー=ヒロユキ・タガワ、、ルーク・ゴス、イアン・アンソニー・デイル。

***

バンダイナムコの格闘ゲーム「鉄拳」の実写映画化。

政府が崩壊し、巨大財閥が世界をいくつかに分割して支配する時代。
年に1度、各地区の代表(つまり各財閥の代表選手)によるIronFist(鉄のこぶし、鉄拳)大会が行われるが、
今年は三島財閥の支配するテッケン・シティで行われる。

8人の出場者のうち、7人は各地区の代表、最後の一人は市民の中から予選を勝ち抜いた者。

三島財閥のトップは三島平八(ケイリー=ヒロユキ・タガワ)、
次期トップを狙っているがなぜか父親からは冷たく当たられる息子の一八(イアン・アンソニー・デイル)。

テッケンシティの外は無法地帯。
ヤマカシのような技で追手から逃げる青年、風間仁(ジョン・フー)。
追手は別に現れた剣道防具に身を固めた鉄拳衆なる群に射殺されてしまう。

仁はうまくかわして逃げのび、反政府(反三島)一味にハッキングツールを売り渡す。
仁は家に帰るが、二人暮らしの母で武道の師匠でもある風間準(タムリン・トミタ)とケンカして家を後にする。

やがて、仁を探す鉄拳衆は母の居場所を突き止める。
仁について白を切る母に対し、一八はミサイルを撃ち込んで居合わせた鉄拳衆もろとも母親を殺害する。

愕然とする仁だが、三島平八に復讐するため、鉄拳大会に挑戦。
予選ではマーシャル・ローを倒して本選出場を決める。

予選を仕切っていたスティーブ(ルーク・ゴス)をセコンドにして本選に乗り込んだ仁。

1回戦を突破、出場者の一人、クリスティ(ケリー・オバートン)と遊びに出た帰り、宿舎で2人組に襲われる。
それは出場者で暗殺者の、ニーナとアンナのウィリアムズ姉妹だった。

準決勝の最中、一八が平八を裏切って、ボス就任を宣言し平八を逮捕する。
準決勝は大混乱となって中断、各選手は逮捕され、監禁される。

仁は牢獄で、平八から自分が一八の息子、つまり平八の孫であると聞かされる。

一旦は、牢を破り、平八、クリスティーナとともに逃げる仁だったが、一八につかまり、競技続行を強いられる。

ここから先は、殺るか殺られるか、文字通りのデスマッチ。
仁は吉光を破り、決勝に進む。

決勝の相手は三島財閥お抱えの選手、ブライアン・ヒューリー(ゲーリー・ダニエルズ)。
ルール違反承知で骨を強化しサイボーグ化していたため、むちゃくちゃ強いが、激闘の末、仁が勝利する。
これに怒り狂った一八が最後の戦いを挑むが、仁はこれも撃破。

しかし、チャンピオンも三島財閥の跡取りの地位も捨てて去っていく。

***

多くの本物の格闘家、あるいは格闘シーンのスタントマンが出場。

カット割りが細かくなく、長回しで迫力のあるシーンが撮れたということのようだ。

格闘ゲームに味付けをしたものだから、ストーリーはあってなきがごとし。
もともとがストーリーを楽しむ映画ではないだろうから、それはそれでありかも。

ただし、私自身の年のせいか、血の滴る格闘シーンを見ても血沸き肉躍るといった感覚はない。

金網デスマッチは何となく「バビロンAD」を思い出した。

 

 

 ウディ・アレンの夢と犯罪   

ユアン・マグレガー、コリン・ファレル、トム・ウィルキンソン、ウディ・アレン監督。
監督は出演しません。

**

冒頭は、イアン(ユアン・マグレガー)とテリー(コリン・ファレル)の兄弟が、クルーザーを買うかどうか迷っているところ。
価格は6000ポンド(日本円にして大体90万くらいといったところ)、兄弟とも800ポンドくらいしか用意できないが、
無理してでも買おうということになる。

ここで、登場人物の関係を説明しておこう。

イアンとテリーは兄弟。
イアンは体を壊した父の代わりにレストランを切り盛りしているが、レストラン自体に興味はなく父への義理でやっている。
本人はホテル事業への投資を準備しているところ。

テリーは自動車修理工場に勤めている。
ケイト(サリー・ホーキンス)という恋人がおり、ギャンブルが好きでチマチマと小銭を稼いでいる。

母親にはハワード(トム・ウィルキンソン)という兄がいて、海外で手広く事業をやっていてかなり羽振りがいい。

後日、テリーがドッグ・レースで60倍の穴を当てて金ができ、無事にボートを買うことができた。
船名は勝った犬にちなんで「カサンドラズ・ドリーム」と名付けられる。

二人は女性を誘って、ヨットを楽しむ、小さい幸せの日々だった。

ある日、イアンはテリーの工場に預けられているジャガーを借りて、レストランの従業員とデートに出かける。
その帰り道、車がエンコして困っている女性を助ける。
女性はアンジェラ(ヘイレイ・アトウェル)という女優で、お礼にイアンに自分の芝居に誘う。

後日、イアンはアンジェラの芝居を見に行くが、アンジェラに惚れ、入れこんでしまう。

テリーはケイトとの新居を買うためにもギャンブルは止められない。
時々、借金もするが、すぐに勝って返済できるほどの額だった。

ある日、大きい賭けがあると誘われ、いったんは断ったものの金を稼いで熱くなる。

イアンは、ホテル事業を手掛けている投資家で金持ちのふりをしてアンジェラと付き合う。
小さい芝居の役者とはいえ芸能会で暮らすアンジェラは派手で奔放だった。
イアンは見栄を張るために、テリーから車と金を借りる生活だ。

そんなある日、イアンがまた金と車を借りにテリーを訪ねると、テリーがとんでもないことを言い出す。
例の大きい賭けで9万ポンド(約1300万円)もぼろ負けし、街金から借金をしたというのだ。

イアンはレストランの金を持ち出し、何とか当座の返済はできたが、到底追いつくものではない。
自分のホテルの投資もあるし、アンジェラの手前かっこもつけなくてはいけない。
しかもアンジェラはホテルの話に疑問を持っており、レストランで働く羽目にはなりたくないとまで言っている。

そんな折、噂のハワードおじさんが、母の誕生日にわざわざ訪ねてきてくれた。
大盤振る舞いで何か困ったことは?と聞くおじさんに甥っ子二人は無理なおねだりをする。

二人はおじさんに正直に打ち明けて金をねだる。
おじさんは快諾したものの、とんでもない条件を出してきた。
それは元従業員で経理マンのバーナード(ジョージ・リッチモンド)が自分の仕事の不正を暴こうとしているので、
当局の査察が入る前に始末しろ、ということだった。

つまり、自分の不正を知る人物を殺せ、ということだ。
当然のように断るテリー、激怒するハワード。

イアンはやるしかない、と考えテリーを説得する。
ハワードのお膳立てで、バーナードの顔を確認したもののなかなか決断がつかない二人。

アンジェラの芝居を見に行った後、アンジェラに誘われて行ったパーティで偶然バーナードと顔見知りになり二人は慌てる。

結局やるしかないと考えて、テリーが用意した密造銃でバーナードの家を襲う計画を立てる。
先回りして待ち伏せしていたものの、バーナードは女を連れて帰宅し、計画はとん挫。
翌日、バーナードが母親宅へ訪問する際に襲うことに変更する。

翌日、予定通りバーナードは母親宅で夕食をとり、帰路につく。
後を追う二人は、人通りのない道でバーナードを撃ち殺す。

銃はばらして焼き、奪った財布も焼却して、物取りの仕業に見せかける。

思ったよりも簡単だった、おじさんからの資金も約束通り。
テリーは借金を返し、イアンはレストランの金も返しホテルの投資もできた。

イアンはアンジェラとの仲もますます深くなり、すべてがうまくいっているように思えた。
しかし、テリーはそうではなかった。
罪の意識に苛まれ、夜も眠れず、仕事にも身が入らずおどおどする日々が続いた。

そして、ついにケイトに人を殺してしまったと言い出すようになる。
当然、テリーの勘違いで思い込みだと思うケイトはイアンに相談する。
イアンはテリーを説得するが、テリーはついに自首すると言い出す。

イアンはハワードおじさんに相談、テリーを殺すことにする。
そのため、久しぶりにクルーザに乗ろうとテリーを誘い、睡眠薬や安定剤を大量に用意する。

そして、ケイトとアンジェラが買い物に出かけているその日、イアンとテリーはクルーザーで海に出る。

テリーは陸に戻れば自首すると言い出し、イアンはテリーに睡眠薬入りのビールを飲ませようとする。
しかし、兄弟を葬ることまではできず、ビールは捨てたものの、逆切れしてテリーに襲いかかる。
防戦するテリーは勢い余ってイアンをキャビンに突き飛ばし、打ち所が悪くてイアンは死んでしまう。

呆然自失となったテリーは、自ら海に身を投じて死んでしまうのだった。

**

ウディ・アレン監督を意識してみたのは初めて。
この監督はいつもこういう作風なのだろうか。

物語は淡々と進み、音楽も控えめ。
ドラマは各エピソードの助走部分はじっくり見せといて、肝心のシーンはいつも視界の外。
何となく昔のフランス映画を見ているようでもあった。

原題のタイトルは艇名。
冒頭に出てきたヨット「カサンドラズ・ドリーム」は中盤全く出てこない。
最後にまた出てくるところは、上昇と没落の象徴なのかもしれない。

**

「マッチポイント」「タロットカード殺人事件」に続くロンドン3部作ということらしいが、前2作は未見。
さらに、「マッチポイント」は、キルスティン・ダンスト、ポール・ベタニーの「ウィンブルドン」と勘違いしていた。
両作品のヒロインは、スカーレット・ヨハンソンである。

3部作と言いながら、配給会社も違っているし、邦題の付け方に一貫性がない。(もともと原題にも関連は見られない)
3作は1年ごとに公開されており、前2作はイギリスでの公開の半年から1年くらいで日本公開になっているのに比べ、
今作はイギリスでの公開から2年近く遅い。(なお、イギリスでの公開が最も早いわけではない)

本作でアンジェラを演じるヘイレイ・アトウェルは、ちょっと小柳ゆきに似ている。
整ってはいるが、際立った典型的美人というわけでもない不思議な魅力。
よくよく考えると「ある侯爵夫人の生涯」のデボンシャー侯爵の愛人、べス・フォスターだった。

 

 

 コララインとボタンの魔女 3D    

ストップ・モーション・アニメ。3D。
「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」のヘンリー・セリック、監督、脚本

**

冒頭はぬいぐるみの人形をバラバラにして、中綿まで取出し、髪や洋服を付け替えて新しく作り直すところ。

コラライン・ジョーンズ(声:ダコタ・ファニング、吹き替え版:永倉奈々)の一家は、田舎の大きい家に越してきた。

地下には、エイプリルとミリアムというかつては有名だったらしい女性二人がテリアとともに住んでいる。
3階には、ボビンスキーというトビネズミ使いの曲芸師風の男が住み、1、2階がジョーンズ家の住まい。

ママのメル(吹き替え:戸田恵子)とパパのチャーリーは忙しくてコララインを全く相手にしてくれない。

コララインは近くの古井戸を探しに行くが、家主の孫でちょっと変わったワイボーン(=ワイビー)と変な黒猫に出会う。
ワイビーは、ばあちゃんのところにあったと言って、コララインにそっくりなあのぬいぐるみを渡す。

ちっちゃいあたしに出会ったコララインは家に戻り、パパの言いつけで部屋を見て回るうちに壁に小さいドアを見つける。
ママに鍵を開けてもらうが、扉の向こうは煉瓦の壁だった。

その夜、コララインはトビネズミのあとをつけて、あの扉の向こうに続く部屋を発見する。
そこはこの家とそっくりの世界で、違うのはママがおいしい料理を作るし、パパもピアノを弾くし、何より目がボタンでできていた。

「あなたはママじゃない、だってママはボ、ボ、ボ、ボ」
「ボタンのこと? 私は別のママ(Other Mother)なの」

温かく接してくれる別のママと別のパパ。気味悪がりながらも素敵なベッドで休み、起きたら元の家。

次の日もつまらないコララインは、夜、また別のママのところへ行く。
そこでは喋らないワイビーや、トビネズミのショウを見せてくれるボビンスキーや
空中ブランコを見事にこなすエイプリルとミリアムと楽しい時を過ごす。

そんな裏の世界を本物のママは全く信じないで、扉の鍵をかけてしまう。
昼間、ママとパパが出かけたとき、コララインはカギを探してこっそりあっちの世界へ行く。

しかし、別のママはコララインに目をボタンに変えろと言い出す。
断るとママはコララインが元の世界に帰らせず、魔女の姿に戻る。
そして鏡の中にコララインを押し込むと、そこには目をボタンにされた3人の子供の幽霊がいた。

幽霊たちからボタンの魔女のたくらみを聞き、何とかその世界から逃げ出したコラライン。
しかし戻ってみるとママもパハも鏡の中の世界に閉じ込められていた。

エイプリルとミリアムから魔法の「穴の開いた石」をもらったコララインは、意を決して両親を助けに戻る。

魔女にゲームを仕掛けたコララインは「穴の開いた石」を使って次々と子供たちの目(本当の目ではなく、球形のもの)を探し出す。
最後に両親を見つけようとしたが、その居場所はなかなかわからない。
ついに暖炉の上のスノウボールの中に両親を見つけたコララインは、魔女をごまかして元の世界に戻る。

ママとパパの入っていたスノウボールは、バッグからなくなっていたが暖炉の上で割れてしまっていた。
そこへ両親が帰ってくる。
全く何事もなかったようなパパとママだが、体中に雪がついていた。

これで一件落着、かと思いきや、扉の鍵を捨てないと魔女がまたやってくる。
古井戸に鍵を捨てようとして追ってきた魔女の手に奪われそうになったとき、ワイビーが助けてくれ、カギと魔女の手は古井戸に。

これで本当に一件落着。

屋敷の住民や、ワイビーとばあちゃんも誘ってのガーデンパーティを楽しく過ごすことができたのでした。
めでたし、めでたし。

***

人形はどれも可愛くなく、小憎たらしいというか不満げというか、体型もちょっと変わっている人ばかり。
でもコララインの動きはわがままな子供そのままだし、自分の都合ばかりの親も実際にいるかのよう。

いずれにしても、3Dもストップモーションアニメも非常に効果的だった。

あっちの世界での庭の俯瞰はとてもきれいでサーカスなども幻想的かつおどろおどろしい。
まさに夢か現か、空想(妄想)なのか実際に起こった出来事なのか、ある意味「パンズ・ラビリンス」の世界に近い。

違うのは悲劇的な結末ではないことか。

尚、ほとんどの劇場で吹替え版のみの上映で、字幕版上映はごく一部の劇場に限られるのが残念。

 

 

 パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々   

ローガン・ラーマン、アレクサンドラ・ダダリオ、ピアーズ・ブロスナン、キャスリーン・キーナー、ショーン・ビーン。

**

冒頭は海からギリシャ時代の戦士のような巨人(ケビン・マクキッド)が出現。
普通の男性に姿を変えてビルの屋上でショーン・ビーンと言い争いになる。
男はポセイドンで、ショーン・ビーンはゼウス。
ゼウス最強の武器である稲妻をポセイドンかその子が盗んだとし、14日以内に返さなければ、戦いを起こすと告げる。

*

場面は変わってプールの中、高校生のパーシー・ジャクソン(ローガン・ラーマン)は、7分間も水に入っていても全く苦にならない。
友人のグローバー(ブランドン・T・ジャクソン)も呆れるくらいだ。
しかし、そんな特異な能力のパーシーも授業はからっきしダメで、黒板の文字も歪んで見える。

博物館で、車いすのブルナー先生(ピアーズ・ブロスナン)の講義を受けていると、臨時講師の女性に襲われる。
「ゼウスの稲妻を返せ」と言われたと告げると、ブルナーはグローバーにパーシー・ジャクソンをある場所へ連れて行くよう指令する。

わけのわからないパーシー、母サリー(キャサリーン・キーナー)とグローバーとハーフ訓練所(Camp Half blood)へ向かうが、
ミノタウルスに襲われ、母は煙と消える。

ハーフ訓練所は神と人間の間にできた半神半人デミゴットの訓練所で、ブルナーはケンタウルスで、グローバーはフォーンだった。
パーシーはアテナの娘アナベス(アレキサンドラ・ダダリス)とも出会う。

訓練所にゼウスとポセイドンのもう一人の兄弟ハデスが現れ、母は死んでおらず、稲妻を返せば母を返すと告げる。

パーシーは、稲妻を盗んでいないことをハデスに告げるため、グローバーとアナベスと3人で冥界に行くことに。
冥界への道はヘルメスの子ルーク(ジェイク・アベル)に聞き、地図を借りる。

そのためには3つの試練(=3つの真珠を獲得)を乗り越えねばならず、最初はメデューサ(ユマ・サーマン)の石像の店。
何とかメデューサを倒した3人は、その腕から真珠を手に入れる。
続いて、ナッシュビルのパルテノン神殿(復元建築)でヒュドラを倒し、アテナ像から真珠をゲット。
最後はラスベガスのロータス・ホテルで、ロータスの花を模した菓子に酔い、遊びに興じる3人。
しかし天の声(実は父ポセイドンの声)に目を覚ましたパーシーは、ルーレットから真珠を奪い、2人を連れて逃げる。

冥界への入り口はハリウッドの看板のそば。
ハデス(スティーブ・クーガン)に稲妻は盗んでいないと告げるが信じてもらえず、実はルークに借りた盾に稲妻が隠されていた。
3人はハデスに稲妻を奪われるが、ペルセポネ(ロザリオ・ドーソン)がハデスを裏切って稲妻を取り返し、パーシーらを帰す。

パーシーは稲妻をエンパイヤステートビルの上からつながるオリンポスにいるゼウスに返そうとするが、ルークが追ってくる。
実はルークが稲妻を盗み、ハデスに渡して神々を混乱させようとしていたのだった。

パーシーは水を操る能力を駆使してルークを倒し、オリンポスに到着。
期限ぎりぎりにゼウスに稲妻を返し誤解も解いてもらって、何とか事なきを得た。

人間界に戻ったパーシーは、再びハーフ訓練所に赴く。
そしてグローバーやアナベスとともにブルナー先生であるケイロンの下で訓練に励むのだった。

***

ハリー・ポッターの話を現代に実在する場所と、ギリシャ神話との関連付けで焼き直したような設定。
ボルデモートのような巨悪とその一味は出てこないが、名所を巡る冒険活劇といえば「ナショナル・トレジャー」のようでもある。
平凡な人物が実は高貴な出という点では「ナルニア国物語」のペベンシー兄弟のようでもある。

ストーリーに突っ込みどころは満載だが、もともと設定が荒唐無稽なのであまり気にならない。
むしろ、この手の「ダメ男と思われていた自分が特別な能力を持つ人物だとは知らず、訓練によって本来の能力を発揮し悪と戦う」
映画の典型のようなシナリオ展開に先読みができる以前の「型にはまった」安心感というかマンネリズムを感じてしまう。

原作は一応5巻ものらしいので、当たれば次回作もあり得るんだろうが、かなり厳しい気もする。

本のあらすじを見ると映画よりもう少しファンタジックな香りがする。

ちなみに原作本は、2005年から毎年1巻ずつ刊行され、2007年には「ハリー・ポッター」を抜いて、
児童書の全米ナンバー1となったそうだ。

本のパーシー・ジャクソンは12歳から16歳までの設定。

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々
(1)盗まれた雷撃
(2)魔海の冒険
(3)タイタンの呪い
(4)迷宮の戦い
(5)最後の神

 

 

 シュアリー・サムデー   (スニーク・プレビュー )

小栗旬初監督作品。
随所に若者らしさがみられるものの、ややありがちな凝り過ぎ感も感じられた。

小出恵介、勝地涼、鈴木亮平、ムロツヨシ、綾野剛が主人公、高校の同級生親友5人組。
竹中直人、モト冬樹、原日出子、大竹しのぶ、小西真奈美、岡村隆史、笹野高史、遠藤憲一、吉田鋼太郎。
井上真央、上戸彩、妻夫木聡、そして小栗旬自身も登場。

***

それは今から3年前のこと。

とある高校で文化祭の中止に抗議して時限装置とともに立てこもる5人の男子生徒。
巧(小出恵介)、京平(勝地涼)、和生(鈴木亮平)、秀人(綾野剛)、雄喜(ムロツヨシ)

教頭の笹野高史は生徒の要求を飲むが、5人は時限装置の停止に失敗する。
どうせハッタリのはずだった爆弾は、京平のノリで本物。
逃げる4人をしり目に爆弾は爆発、雄喜は逃げ遅れる。

それから3年、あの事件で全員が退学になり、リーダー格の巧の父(竹中直人)は、道義的責任から刑事を辞職、
今は巧も手伝って小さいバーをやっている。

おちゃらけ担当の京平は、大検(今の高認)に合格、大学生になっている。

たまたま二人で歩いていて陸橋の上からベンツが金髪女性をはねるのを目撃。
驚いた二人が車のそばまで行くと、はねられたはずの女はやくざの銃と車を奪って逃走した。
よく見るとそのやくざは、筋肉バカの和生(鈴木亮平)だった。

車を追っていた和生は逆にやくざに追われて、巧の店に逃げ込んでくる。
乗り込んできたやくざの親分、亀頭(吉田鋼太郎)は、和生が3億円を盗んで逃げたといい、
巧と京平に和生と金を用意しないと殺すと言って去る。

和生は二人にあの当たり屋女に金を持ち逃げされたので探してくれるように頼む。
3人は、ギタリストで軟派担当の秀人も巻き込んで、4人で女を探そうとする。
雄喜は爆破で片腕を失くし、銀行員の父(モト冬樹)も自殺したと聞いていたので、さすがに仲間には入れられない。
全く手がかりがない?とおもいきや、和生は10年前に歌舞伎町の風俗店で働いていた女だという。
巧が10年前に父の部屋から持ち出した風俗専門誌に乗っていたあの女性(小西真奈美)らしい。

巧は行方知れずの母だとして女に会いに行ったが、本に付いていたマークはがさ入れの情報だった。
直後、巧の父をはじめとする警察が乗り込んだが、巧が邪魔になってやくざの親分(遠藤憲一)を取り逃がす。
女は逮捕されたが、巧は恋心を抱いた。

しかし、それも10年前の話。
今は手がかりもなく、と思ったら、巧がその切り抜きを持っていた。
しかし、やはり10年は長すぎる、と思ったら、秀人が知人のギターの師匠(横田栄司)の彼女だという。
ギターの師匠をホームレス(岡村隆史)、弁当屋(大竹しのぶ)とたどっていくが、すでに死んだと聞かされる。
ギターの師匠のアパートにたどり着くと、そこにあった位牌の命日は、くしくも3年前の爆弾事件の日だった。

筋書きが読めた巧。
すべては偶然ではなかった。
師匠の墓に行くとそこにはあの女が。
そう、師匠の命日に合わせて金を盗んだのだった。
10年前、がさ入れの際に、親分に盾にされて逮捕され6年の刑を終えて出所。
行くあてもないところを師匠に救われ平穏な日々を過ごしていたのに、あの3年前の日、
やくざ一味が路上ライブの場所に乗り込んできて女と師匠を拉致し、師匠を殺害してしまった。
女は逃げて、復讐のチャンスを狙い、命日に合わせて現金強奪に及んだ。

しかし、親分(遠藤憲一)と亀頭(吉田鋼太郎)は似ても似つかぬ顔つき体つき。
親分は海外逃亡したはず?いや全身を整形し改造して日本に戻ってきていた。
そう、亀頭こそがその元の親分だったのだ。

そして、銀行でマネーロンダリングを行うために雄喜の父を巻き込み、そのせいで雄喜の父は自殺したのだった。

4人の命危うし、しかし、間一髪その場を脱出、車で逃走。

繁華街の雑踏に紛れ込むが、ついに亀頭らに捕まった、と思いきや、捕まったのはホームレスが化けた女。
逃げる途中の車内ですり替わっていたのだ。
しかし、4人はぼこぼこにされ、金を持ってこなければ殺すと言われる。

4人は最後の手段として銀行強盗をしてわざと逮捕されて刑務所に入ることでやくざから逃れることを計画、
雄喜に父の死の真相と計画を告げる。
果たして、路上ライブに参加した雄喜と5人は最後の歌を熱唱して、覆面で銀行に押し入るが、、、
そこには警官の一群と逮捕されたばかりの亀頭一味。

5人はそそくさとその場を立ち去る。

実は女が、事の真相をすべて暴露、銀行取引の明細などの証拠とともに巧の父を経由して刑事(阿部力)に伝え、
亀頭逮捕に手を貸したのだった。

女は引き留める巧を振り切って国外へ旅立っていく。

***

前半の物語導入部というか、人物や設定の説明部分というか、そのあたりが少しタルかったが、
途中からはテンポがよくなり、面白く見れた。

シリアスな小出恵介とおちゃらけな勝地涼のコントラストはよかった。

若干、ちょっとそれは無理というところもなくはない。
小西真奈美が逮捕されて子供時代の巧がすがる部分は長すぎるし、ああいう動きはできない。
回想ということで、記憶の中ではああだったというのであれば、それなりの表現なり演出を。

事の真相を明らかにして、モト冬樹の自殺の原因がマネーロンダリングにあった、まではいいが、
遺書に書いた真相が揉みつぶされたのは「大きい勢力のため」ではちょっと無理がある。

ワルサーPPKは別の機種の方がよかったなぁ。

ところどころに挟む一見無駄な台詞を無駄にせず、伏線として活用している脚本はなかなかだが、
「実は、、」が多すぎるのはやや気になった。

エンドクレジット後にもうワンシーン。
これも笑える。

 

 

 
 The Age of Stupid   

ピート・ポステルスウェイト

***

地球温暖化問題に絞って作られたドキュメンタリーというか、問題提起映画。

2055年の北極海にあるアーカイブで、ピート・ポステルスウェイトが、
地球で実際に起こった温暖化による環境破壊を記録映画として編纂し、 宇宙に向けて発信するという想定。

何人かの実在の人物が実際の映像とともに登場し、 我々に残された時間は限りあり、今手を打たないと取り返しがつかないと訴える。

 多くの実録フィルムが使われているが、全編を通じて観客に訴えかけるのは5人。

一人は、ずっと長く石油会社で技師として働き、ハリケーン・カトリーナの襲来の際、
自宅にとどまって、台風通過後、実際に多くの住民の救出に手を貸した男性。

ナイジェリアで大手石油資本に資源を吸い上げられ、貧困にあえぎながら医師を目指す女性。

シャモニーでモンブランなどの登山ヘルパーを行いながら行き過ぎた物流に反対している老人。

イギリスで風力発電所の建設にあた理ながら地元住民の反対に苦慮している男性。

そして、インドで貧困と闘い、誰もが乗れる航空路線開設に意欲を燃やす男性。

**

人類の歴史は戦いの歴史でもあった。
奪うに値する資源を持つ者の累々たる屍の上に文明は成り立っている。

そして今は石油をはじめとするエネルギーを消費することで、 温室効果ガスの排出に歯止めがかからない。

氷河がどんどん縮小しその表面に行くには梯子を何段も降りなければ到達しないという現実。

石油会社で働くことで、多くの人に利便性と富をもたらした現実と、
石油会社はその採掘に際し、結果として格差と貧困の拡大をもたらしているという現実。

貧困と闘うためのボランティア活動をするのに貧困を救えるほどの移動費用が掛かるという現実。

彼ら、彼女らはいろんな方法でそれぞれの考えでより良い未来へ向けて挑戦し続けているが、
そこには大きい壁が立ちはだかっているのもまた事実。

何かやらなきゃ。温暖化対策は必要と言いながら、 風力発電は、「景観を損ねる」という理由で反対する住民たち。

利権に巣食い、地域自由民を虐殺し、格差の拡大に手を貸した政治家たち。

映画はその他諸々の現実を我々に突き付け、 今、何かできる今我々はなぜ何もやらなかったのか、と問いかける。

***

いろいろ考えさせられました。

世の中一筋縄ではいかない典型を示したような映画。
温暖化対策のために今やらねば取り返しがつかないことになると訴えるが、 本当に我々ができることはなんなのか、は映画は教えてくれない。
それは自分たちで考えなければならないことなのだ。

映画とは関係ありませんが、アル・ゴアが「不都合な真実」で来日した際、
ある人が「温暖化防止のためには冷蔵庫を省エネ製品に買い替えたほうが良いのか」と聞い、
アル・ゴアは「その通りだ。」と即答した。
しかし、実際にはその新しい冷蔵庫の製造と古い冷蔵庫の廃棄に関するエネルギーも 勘案する必要があり、
到底即答できるような話ではないはず。
結局、彼も消費文化のアメリカの代弁者に過ぎないと感じさせる一面だった。

同様にイメージ先行、シンボル化されたものは訴えやすいが、 果たしてそれがトータルとして効果的かはよくわからない。

例えば、レジ袋とエコバック、割りばしとマイ箸、火力発電と原子力発電、、等々。

原子力発電については言うまでもないだろう。

レジ袋は作らないとその原料となる石油成分は燃やすか捨てるだけで (つまり、もともと捨てる成分=ごみの有効利用に過ぎない)
経産省も石油の節約にはならないと言っているし、 エコバックはレジ袋の何百倍もの石油を消費する、らしい。

外国産割り箸は森林破壊につながるが、国産間伐材を利用した割り箸は むしろ森林の健全育成に役立つてので、
そういう割り箸を使ってほしい、とか、
ともかく表面的にとらえてこっちがいいとは言い切れない複雑さがある。

政策も限られた金(税金)をどう配分するかの問題である。
至近なところでは、この国でも太陽光発電の優遇と引き換えに、 風力などのその他の自然エネルギー発電の切り捨てが行われている。

景観を損ねるという理由で風力発電に反対する住民は、文字通りの住民エゴの極みと思える。
しかし、現実に風車が出す低周波騒音による健康被害もあるし、 風の通り道はまた渡り鳥の通り道でもある。
風車に激突して死亡する渡り鳥たちに我々はどう詫びればいいのか。

排出権取引が果たして環境改善に効果があるのか、 発展途上国から「排出権という資源」を奪い取るだけではないのか。
CO2削減は今まで散々資源を無駄遣いしてきた先進国から 自分たちの発展を阻害するようなことを言われたくないという途上国もある。

目的は崇高でも実施するとなると、その過程に利権を生む仕組みを作り、 自分たちが利益を吸い出そうとする集団が必ず発生する。
だからといって何もやらなくていいというわけではないが、
結局は利便性を捨てきれない人間のエゴに環境破壊を回避するために 新たな環境破壊を生むだけなのかもしれない。

そのあたりはジレンマでもある。

地球はすでにそのキャパシティ以上の人間を抱えすぎてしまったのかもしれない。

余談ですが、日本の国土による人口のキャパは、 一説によれば、3500〜4500万人と言われます。
現在その3倍の人口を有し、つまり、その2/3、7〜8000万人は そのエネルギーを外国に頼らざるを得ないのが日本の現実です

 

 渇き   

パク・チャヌク監督、ソン・ガンホ、キム・オクビン。

***

神父のサンヒョン(ソン・ガンホ)は、病院で末期症状の患者や、瀕死の重傷者に祈りをささげる毎日だった。
しかし、ただ祈ることしかできない空しさから、人の役に立ちたいと研究所に向かい、致死性の高いウィルスの人体実験に参加する。
このウィルスに感染すると、体中に水疱ができ、やがて内臓に潰瘍ができて、吐血して死に至る。

サンヒョンも病魔からは逃れられなかった。
体中に水疱ができ、爪がはがれ、そして吐血して死亡。
しかし、医師団は死んだはずのサンヒョンに輸血。
暫くしてサンヒョンは水疱は残ったものの命を取り戻して退所し、帰国する。

サンヒョンを奇跡の神父として多くの患者やその家族が祈りを求めてくる。
洋服屋のラ(キム・ヘスク)もその一人で、息子ガンウ(シン・ハギョン)に祈りをささげてくれるよう頼みに来る。
サンヒョンはそこで今はガンウの妻になったテジュ(キム・オクビン)と出会う。

その後、ガンウは回復し、ラはサンヒョンのおかげと喜ぶ。
ラは友人たちと麻雀に興じ、ガンウとともにテジュをこき使う。
テジュはガンウを毛嫌いして、憂さ晴らしに深夜の道路を走り回るが家族には夢遊病だと思わせている。

サンヒョンはいったんは回復するがやがてまた水疱ができ始める。
そして、血に敏感になり、血を求めるようになり、こん睡状態の患者から血を抜いて飲むようになる。
血を飲めばウィルスは抑えられ、水疱も治るのだった。

サンヒョンは、ラの家でみんなと興じるようになるが、太陽に身を焼かれる体質となり、驚異の身体能力も獲得していた。
テジュはサンヒョンを誘惑し、ボランティアを装って病院でサンヒョンと結ばれる。
サンヒョンは、嘘はつけないとして自ら吸血鬼となったことを明らかにする。
テジュは最初は逃げるが、物珍しさも手伝ってサンヒョンを慕うようになる。

サンヒョンはテジュにガンウの虐待の痕を見つけ、テジュと結託してガンウをダム湖に沈める。
サンヒョンとテジュはその後、ガンウの亡霊に悩まされ、ラは失意から脳溢血で倒れ、植物状態となる。

サンヒョンとテジュはガンウの亡霊に悩まされながらも愛欲におぼれる。

しかし、テジュの怪我がガンウの虐待でなかったことがサンヒョンにばれて口論となり、サンヒョンはテジュを絞め殺してしまう。
焦るサンヒョンは自らの血をテジュに飲ませ、テジュは復活し、やはり吸血鬼となってしまう。

戒律から自殺者や輸血用の血を飲むサンヒョンと違い、テジュは積極的に人殺しをして血を飲むようになる。
サンヒョンはテジュをたしなめるが、結局、テジュの血への欲望は断ち切れない。

ある日、仲間とともにマージャンをしていたサンヒョンとテジュ。
ラはほんのわずか回復していて目線や指先で、仲間にガンウがテジュとサンヒョンに殺されたと知らせる。

ラの友人たちはテジュを捕えようとするが、逆にテジュは男2人を殺害して血を飲み、サンヒョンは残るフィリピン人妻を殺害 する。

サンヒョンは、彼らの失踪で警察にばれるとしてテジュとラを連れて逃げる。
彼らの去った後、フィリピン妻は蘇るが、これについては多くは語られない。

サンヒョンは、どこかの岸壁へ、テジュとラを連れて行く。
抗うテジュも最後にはサンヒョンと日の出を迎え、その身を焦がして死ぬ。

***

全体としては「よくできました」では甘いけど、「もう少しです」とまでは言い切れない面白さがあった。

ソン・ガンホは、「グエムル 漢江の怪物」「グッド・バッド・ウィアード」に次いで3本目の鑑賞。
今回初めて鑑賞前にソン・ガンホ主演ということに注目した。

ところどころ面白い(というか笑わせる)台詞が入っていた。
「血をちょっと飲んで捨てるのは人命軽視じゃないか」とかね。
こういうところは韓国映画の特徴なんでしょうか。
それとも笑いどころが微妙に違うのか(笑いどころじゃなかったりして)。

たまに韓国語と日本語で同じ発音の単語があって、それだけが急に耳につくことがある。
映画のせいではないが、ちょっと気になるところだ。

ラストの是非はともかく、少し意味不明というか説明不足の点があった。
フィリピン妻の行く末はどうなるのか、これはまだ観客に想像させる意味合いもあるが、
サンヒョンのラスト前になぜ感染者?ホームレス?の一群のところへ行ったのかは全くわからなかった。

ところで、吸血鬼が種族ではなく吸血ウィルスによる変化で、超人的パワーをもたらすが血を飲まないと死に至る、
という設定は、実は最近よく使われている。

このウィルスは血液感染し、感染者の血を飲むことによっても感染をもたらす。
超人的パワーだけでなく驚異の回復力も備えていることもよくある設定だ。

ケチ付けているわけではなく、比較的よくある設定だけに逆にあまり違和感がないということ。

 

 

 ラブリー・ボーン 

ピーター・ジャクソン監督、シアーシャ・ローナン、マーク・ウォルバーグ、レイチェル・ワイズ、スタンリー・トゥッチー。

**

スージー・サーモン(シアーシャ・ローナン)は、ジャック(マーク・ウォルバーグ)とアビゲイル(レイチェル・ワイズ)の娘。
妹のリンジー(ロッズ・マッキーバー)と弟のバックレーがいる。
チェーン・スモーカーで呑兵衛のリンばあちゃん(スーザン・サランドン)は一緒に住んでいない。

小さいころから可愛がられて育てられ、14歳の誕生日にはカメラを買ってもらい、嬉しくてしょうがない。
上級生のレイ(リース・リッチー)に恋心を抱いている。

同級生にはちょっと変わったラス(カロリン・ダンドー)がいる。

近所には手作りのドールハウスが趣味のジョージ・ハーベイ(スタンリー・トゥッチー)が住んでいる。

そんなある日。
クラブで映画「オセロ」(多分1965年版、ローレンス・オリビエ主演のもの)を見て
一緒だったレイにデートに誘われる。

上機嫌で帰ろうとトウモロコシ畑を通っているとき、レイからもらったメモを風で飛ばして追いかけ、ハーベイと出会う。

ハーベイは言葉巧みにスージーを畑の中に作った地下室に誘い込む。
最初は興味津々だったが、やがて恐ろしくなったスージーは逃げ出そうとし、必死の思いでハーベイを蹴りつけて外に出る。
そして走って家に帰る途中、あのメモを偶然拾ったラスとすれ違う。

必死の思いで家に逃げ帰ったが、家族の声はするものの姿は見えない。
家から続く別室では、ハーベイが血だらけで風呂につかっていた。
そこらじゅうに、血や泥がついていた。

そう、この時点でスージーは既に殺されていた。
地下室から逃げ帰ったのは彼女の魂だけだった。

一方スージーが帰ってこないことを心配した両親は、写真を持って町を探しに行ったり、警察に捜索願を出す。
警察はあの地下室を発見、そして付近からその日スージーがかぶっていた母親の手編みの帽子を発見する。
そして大量の血も。

スージーは、現世と天国の狭間にいた。
死にきれずそのままでは天国に行くことができない。

スージーの魂とすれ違ったラスは、スージーの代わりにレイに近づき交際するようになった。
スージーの声は現世には届かないが、父はそして弟はその存在を感じていた。

家族の生活も一変した。
娘をあきらめきれず、犯人探しを続ける父と、悲しみのあまり犯人や事件から逃避したがっている母。

警察は犯人を見つけることができない。
やがて1年。
家庭を顧みず、いまだに犯人を追い求める父。
祖母のリンが、家事を手伝いに来るが、両親の溝は埋まらず、アビゲイルは家を出てしまう。

そしてさらに1年、何となくハーベイに違和感を感じていたリンジー。
ハーベイはスージーの妹リンジーを新しいターゲットに定め、彼女を狩る仕掛けを作りにかかる。

娘の撮った写真からハーベイを怪しいと感じるようになった父は、
ハーベイを叩きのめすため、深夜トウモロコシ畑に向かうハーベイを追う。
そして、ハーベイと間違えてアベックを襲い、逆に半殺しの目に合う。

リンジーはクラブのロードワーク中にハーベイが出かけたのを見かけ、練習を抜けてハーベイの家に忍び込む。
地下室から入って各部屋を探り、ついに寝室の床下に隠されたノートを発見する。
そこにはハーベイの犯罪の証拠となる記述があった。
そこへハーベイが帰宅して、ぎりぎり逃れたリンジーはノートを持って家に逃げる。
そのノートのおかげで警察もハーベイの犯罪を知るが、ハーベイはスージーの死体が入った金庫を持って逃げたあとだった。

そして、犯人が明らかになったことでスージーは成仏しかけるが、やり残したことがあるとして現世に戻る。
そこではラスと暮らすレイ。
スージーはラスの体を借りてレイに最後のキスをねだる。

そして天国に旅立つのだった。

ハーベイは証拠の金庫を陥没穴に捨て、どこかへ姿をくらますが、何年かのち、事故でがけから転落して死んでしまう。

***

結論から言うと、どうなのかな?という感じでした。
ハーベイが事故で死のうが、のうのうと生きながらえようが、サーモン家の家族の気持ちが癒えることはないし、
スージーにしたってあれでいいのか、って気がしました。

それに、金庫を捨てるシーンは終盤のクライマックスですが、よく考えてみればなんで金庫を捨てたのか。
死体が見つからなかったところで、家宅捜査でもっと多くの証拠品が出てきたはずですからね。
ハーベイにしたって、すぐに諦めて逃亡を図ろうとしたのにあんな重い金庫を持って逃げるかよ。
リンジーも感動のシーンに臆している暇があったら早くノートを見せろっつーの。

まあそういう枝葉末節のことはいいとしても、何より死を美化しすぎている気がしました。
現世での残虐なシーンが一切表現されなかったこともきれいすぎる感じです。

スージーが自分が死んでしまったことに気が付かない、という設定は特に違和感なく見れましたが、
ラストは本当にあれでよかったんでしょうか。

それから本筋とは関係ありませんが、家電品や不用品を陥没穴に捨てるのは良くないですね。
法に触れないにしても、モラルに反します。

最後にキャッチコピーには「これは、私が天国に行ってからのお話」とありますが、
映画の設定は「現世と天国の狭間で悶々とするお話」でした。

 

 

 Dr.パルナサスの鏡 

テリー・ギリアム監督、ヒース・レジャー、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル、
クリストファー・プラマー、リリー・コール、アンドリュー・ガーフィールド。

***

舞台はロンドン。
怪しげな馬車舞台で人々を空想の世界へ導くのはパルナサス博士(クリストファー・プラマー)
娘のバレンティーナ(リリー・コール)、団員のアントン(アンドリュー・ガーフィールド)、
団員で裏方もやるパーシー(バーン・トロイヤー)の3人が仲間。

パルナサス博士は何世紀も前に悪魔ニック(トム・ウェイツ)との賭けで永遠の命を手に入れたものの、
いつしか死にたいと思うようになり、死と引き換えに悪魔とさらに賭けをした。
その結果、負ければ娘を16歳になった日に悪魔に差し出すことになっていた。
約束の日まであとわずか。

観客を引き入れようとしたものの失敗し、その場を逃げだした一行は、橋の下で首を吊った怪しい男を助ける。
男(ヒース・レジャー)は、記憶喪失になっており、とりあえずパルナサス博士と同行することになった。

男は慈善事業に名を借りた詐欺師で、ロシアン・マフィアから狙われて首吊りにされていた。
実は首を吊られるとき、笛を飲み込んで窒息を免れていた。
のちに男の名前はアンソニー(=トニー)だと分かる。

博士は、負けを認めて自暴自棄になったが、悪魔は新たな賭けを持ちかける。
それは娘の誕生日までのわずかな時間に、悪魔とどちらが早く5人の魂を手に入れるかというもの。
博士は承諾するが、勝ち目はない。

ところが、トニーは話術がうまく、婦人たちを手玉にとって次々とパルナサスの鏡の中の世界へ誘導する。
鏡の中には入った人の願いが具現化した空想の世界が広がる。

誘惑された婦人たちはたちまちその虜となり、簡単に4人は取り込めたが、残り一人の時、
トニーを追っていたロシアンマフィアが乗り込んで来て、鏡の中で悪魔に取り込まれる。

あきらめる博士、しかし悪魔はまだ4対4で勝負はついてないという。
最後の一人に志願したのはトニー。

鏡の中に入るトニー、追うバレンティナ。
もう少しでトニーの思惑通りの世界になるところで、アントンがトニーの悪行をバラし、
自暴自棄になったバレンティナが悪魔の側に。

負けてしまった博士に悪魔はさらに賭けを持ちかけ、トニーが死ねばバレンティナを解放するという。
博士とトニーの最後の賭けは最初にトニーが窒息を防ぐために飲み込んでいた笛。
博士はまんまとトニーをだまして偽の笛をつかませ、トニーは首を吊られて縊死(いし)する。

悪魔はバレンティナなんか知らないさ、とうそぶいて去る。

何年かのち、ホームレスとなったパルナサス博士は、偶然バレンティナを見つけ、アントンと娘といるところを見かける。
その後はパーシーと物売りをして暮らす博士だった。

**

設定は2007年のロンドンだけど、コスチュームはぼろくそ、いやズタボロでした。
博士の舞台化粧はまるで年老いたラブ・グル。
もっとCGっぽい鏡なのかと思ってました。

一応ストーリーはあるんだけど、鏡の中の世界に意味はあるんだかないんだか、よくわからない映画。
人の頭の中は、他人の理解を超越しているってことでしょうか

鏡の中のトニー(ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル)の順序は見るまでは疑問だったが、
見た感想は「この順番しかない」

でもその中身は、ジョニー・デップのパートは普通でしたけど、ジュード・ロウはちょっと微妙で、
コリン・ファレルのパートは展開はしっかりしているけど、なんかずれちゃってる気がしました。

嫌いってわけじゃないけど、字幕もあまりよく理解できなかった、ちょっと違うんじゃないかって気も。

 

 

 インビクタス 負けざる者たち   

クリント・イーストウッド監督、モーガン・フリーマン、マット・デーモン。

***

1990年2月、ネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)は、27年余の収監生活からついに釈放される。
そして、1994年の選挙で、アフリカ民族会議(ANC)が勝利し、マンデラは大統領に選出される。

大統領就任の初日、当然ながら黒人による白人への報復を懸念して大統領府を去ろうとする白人職員に対し、
マンデラは白人と黒人の融和を説き、職員に引き続き働くよう促す。
また、大統領警護に黒人だけでなく、前大統領警護の白人を引き続き採用、白人黒人融和のシンボルとして人種混成とした。

アパルトヘイトは撤廃されたものの、国内の政治経済はまだまだ不安定。
経済や軍事、公安などに依然勢力を保つ白人と黒人の離反対立も懸念される状態だった。

当時の白人の好きなスポーツはラグビー、黒人はサッカー。
1995年のラグビー・ワールドカップが、南アフリカで開催されることは決まっていて、開催国の南アフリカは当然出場できるが、
当時の南アフリカチームは弱小で、国際試合では連戦連敗のありさま。
キャプテンはフランソワ・ピナール(マット・デーモン)意欲はあるもののチームの士気は上がらなかった。
マンデラは、国家融和のため、特に白人層の支持を得るためにラグビーが重要だと考えていた。

そんな折、ラグビー評議会はラグビー・ナショナル・チームの愛称のスプリングボクス、チームカラーの緑と金、旗などの変更を決議。
白人から彼らの愛するものを取り上げることは得策ではないとして、マンデラは評議員に訴え、それらの存続を実現する。

そして、キャプテンを大統領府に呼び雑談するが、ワールドカップに勝ってほしいという気持ちはピナールに通じる。
大統領は代表チームに黒人地区でのPR活動を命令、嫌々ながら地域での活動に対応するチームの面々。
しかし、黒人の子供たちの黒人選手、チェスターへのあこがれもあってPR活動は大成功、
黒人の中にもナショナル・チームを応援する機運が高まっていく。

下馬評では準々決勝敗退、つまり予選突破がせいぜいだと思われた南アフリカだったが、
予選A組を全勝で突破し、決勝リーグへ駒を進める。

決勝リーグ初戦のサモアを撃破、準決勝はフランス。
降りしきる雨の中、19−15でフランスを振り切った南アフリカは決勝に進んだ。

対戦相手は、イングランド対ニュージーランドの勝者。
結果は45−29でニュージーランド、オールブラックスの勝利。

この大会、ここまで無敗、弱い相手にも手を抜かず、145−17の国際大会得点記録で日本を撃破したことまで語られる。

オールブラックスには、ロムー(ザック・フュナーティ)という超強力なウィングがいた。
ロムーは、準決勝でも4トライを挙げるなど大活躍で、ロムーを止めることが南アフリカの勝利へのカギだった。

果たして決勝戦。
試合は一進一退でノートライ。
ドロップゴールやペナルティ・ゴールのみで、12−12となって延長戦へ。
南アフリカチームは、ロムーの阻止に成功するがラフプレーでの警告も受けてしまう。

マンデラ他、政府首脳の見守る中、南アフリカチームは決勝のゴールを挙げ、15−12で勝利し優勝を飾る。
この時こそ、白人も黒人もない南アフリカ全国民の感情がまさに融和した瞬間であった。

***

エンドロールで、実際のマンデラや当時の選手たちの写真が流れるが、結構似ている。
キャストも、マット・デーモン他、何名かを除いて、本物のラグビーのフォワードのような体格だ。
オールブラックスのロムー役、ザック・フュナーティも本物のラグビープレーヤーである。

例のガンバッテ、ガンバッテ、イーコウと叫びながら踊るハカ(実際はカマテ・カマテ・カーオラ)も迫力たっぷり。

ただ、全体になんとなく盛り上がりに欠ける気もする。

ラストの感動的シーンへ向けて徐々に盛り上がっていく。
当初は何となく違和感を感じていた白人黒人の側近たちをはじめとして南アフリカ全土が、ラグビーを通じてともに喜びあう。
これはとてもよくわかるし、マンデラがとても精力的に執務していたことや、過労で倒れたり、
国民への融和を説きながら自身の家族とはなかなかうまくいってなかったこと、
黒人の大統領警護官らの頑張りや苦悩、ビナールの家族の偏見が薄れていくところなど、
細かいエピソードもちりばめられてはいるのですが、どうも私の中での盛り上がりはいまいちでした。

 

 

 ゴールデンスランバー    

伊坂幸太郎の同名小説の映画化。

境雅人、竹内結子、吉岡秀隆、劇団ひとり、香川照之、江本明、浜田岳

**

時間軸が多少前後して展開するので、今なのか過去なのかちょっと混同するところがあるが、それも監督の意図だろう。

冒頭、樋口晴子(竹内結子)が娘の七美と単身赴任らしき旦那(大森南朋)と仙台市内のデパートでエレベータに乗るところ。
既に乗っていた操作盤の近くの帽子を目深にかぶった男はややぶっきらぼう。
途中の階で降りると、旦那は壁面の連続殺人犯のポスターを見て、晴子に周りに気をつけろと忠告する。
一瞬、娘の七美の姿が見えなくなるが、すぐに現れて特に問題はなかった。

商店街の交差点で待ち合わせした青柳雅春(境雅人)と森田森吾(吉岡秀隆)。
行き交う人は何となく青柳の顔を見ていく風。

実は2年前、市内のマンションで強盗に襲われた凛香(貫地谷しほり)をたまたま宅配を届けに来て助けたのが青柳だった。
当時、結構騒がれたので、その顔を覚えている人も多かったのだ。

森田と青柳は大学時代、同じサークルだった。
そのほかに樋口晴子、小野一夫(劇団ひとり)も同じだった。

青柳は森田の車で勧められるまま水を飲み、しばらく眠ってしまう。
森田が青柳を釣りに誘っておびき出し、水に入れた薬で眠らせたのだ。

森田は起きた青柳を「オズワルドにされる」と言い、驚愕の事実を話し出す。
森田は大学卒業後上京し、すぐにできちゃった婚で子供は今小学生。
かみさんはパチンコに夢中で借金まみれの多重債務者。
どうしようもなくなっているところへ借金棒引きのおいしい話が舞い込んだ。

その代償は青柳をこの日のこの時刻ここへ連れてくることだった。

おりしも、その日は仙台出身の首相、金田のパレードでその近くを通る予定。
森田は間もなく首相が暗殺され、青柳がその犯人にされて殺されるという。

ほどなくして大音響とともに爆破が起き、首相は爆死。
森田の車の後方から警官が近づいてきた。
警察の動きがすばやいのも仕組まれた事件だからで、自分の車にも爆弾があり、逃げれば妻子が危ないとして森田は青柳を逃がす。
警官は青柳を見て躊躇なく発砲。
その直後、車が爆発して森田は死亡、青柳は逃げる。

青柳は追手の警官を振り切って、サークル仲間の小野に電話を掛ける。
何となくよそよそしい小野だったが、青柳は小野のマンションへ行く。
しばらくして小野は彼女がマンションに来るので、青柳に近くのファミレスへ行ってくれと頼む。
青柳がファミレスで待っていると、石丸謙二郎をはじめとする刑事らしき男たちが乗り込んでくる。

咄嗟に厨房から抜け出す青柳、しかし、駐車場で待機していた刑事の一人小嶋沢(永島敏行)にショットガンで狙わる。
銃弾から逃れた青柳は小野に電話をするが、出たのは警察庁総合情報課の佐々木一太郎(香川照之)だった。

青柳は家電店で携帯を調達し、複数台の携帯のトリックで場所をごまかして佐々木らをおびき出し、小野の部屋へ行く。
青柳はぼこぼこに殴られた小野を発見した途端、待機していた刑事に殴られ昏倒する。

気が付いた青柳は佐々木の車の中だった。
佐々木は交番の前に車を止めさせ、青柳に自首を勧める。
明日になれば、いろいろな証拠が出て青柳が犯人と断定される。
今なら自首できるというが身に覚えのない青柳は逃げようとして失敗、手錠をかけられそうになる。

そこへ、車が突っ込んできて佐々木の車と衝突。
出てきた小柄な男(浜田岳)はショットガンで狙う小嶋沢にナイフを突き立てて逃げる。
その隙に、青柳も車から脱出した。

その頃、樋口晴子は、首相暗殺犯の容疑者として青柳が報道されるニュースを見た。
サークル仲間に電話するも、森田は出ない(この時点ですでに死んでいる)小野の電話にはその恋人(ソニン)が出た。

病院に駆け付けた樋口晴子に刑事が青柳から連絡があれば知らせるように指示する。

病院では大勢の入院患者らがロビーでTVを見ていた。
その中には、自分を裏稼業だとうそぶき、青柳は真犯人じゃないと説く保土ヶ谷康志(柄本明)もいた。

次々と報道される証拠映像。
爆弾が積まれたラジコンヘリを現場付近で操縦していると思われる映像。
ラジコンヘリを買う映像。原っぱで操縦練習する映像。
青柳には身に覚えのないものばかり。
おそらく整形で青柳に似せた別人が実行犯で、青柳が替え玉に仕立てられているのだ。

仙台は封鎖され、青柳は逃げることができない。
しかし、青柳を助けた小柄な男が再び現れ、青柳を民家へ連れて行く。
男は連続殺人犯でキルオ(切る男?)と呼ばれる男だった。
キルオは青柳にいろいろ逃走のアドバイスをして立ち去る。

翌日青柳は勤務先の宅配業者に自分を運び出してもらう算段をする。
青柳は犯人ではないことをKBH(東日本放送)のディレクター(木下隆行)に電話するが信じてもらえない。

同僚の岩崎(渋川清彦 )は青柳を信じ、途中までは車での脱出を試みるが行き詰まり、投降のふりをして青柳を逃がす。
青柳はかつて仲間と過ごした河原のカローラで脱出しようとするが、バッテリーが切れていて動かない。
しかし、樋口がバッテリーを買って来て交換し、ぼろぼろのカローラは始動に成功する。
ここでもキルオが活躍(樋口を尾行する刑事はキルオに刺されて死ぬ)

青柳は仙台を脱出しようとするがどこも検問で抜け出せない。
いっそのこと真犯人を探そうと考え、そこへキルオから真犯人が病院にいると連絡が入る。

青柳はキルオに連れられて病室へ行くが、そこにいたのはキルオに刺されて死んだ刑事だった。
しかし、キルオも撃たれており、ほどなくして絶命する。

青柳は病院から抜けようとするが警備員らに発見されて追われる。
逃げる途中、偶然保土ヶ谷とぶつかり、病院の設備室から逃がしてもらう。

青柳は再度車で脱出を図るが検問が厳しく仙台から出られない。
そこで青柳は保土ヶ谷らと相談し、下水道(雨水管幹線)を通って公園に出て、佐々木と対峙、
KHBの独占生中継で真相を暴露する賭けに出る。
しかし、麻酔銃による狙撃犯が待機していることを知った保土ヶ谷と樋口は青柳救出に向かう。

果たして、中継が始まって間もなく、刑事たちが放送を中断させ、狙撃体勢に入る。
救出に向かった樋口は寸でのところで小嶋沢に発見されてしまうが、何とかスイッチを入れることに成功。
マンホールから次々と花火が打ち上がって警官らの目をそらし、青柳はかろうじて逃げることができる。

青柳は広瀬川に抜け、かつて助けた凜花に救われて現場を離れる。

3日後、仙台港に青柳とみられる水死体が上がり、事件は一応の決着を見る。

そして2か月後、差出人不明の手紙が青柳の両親(伊藤四朗、木内みどり)に届く。
そこには青柳の父が息子の書初めに書かせた名文句「痴漢は死ね」とあった。
岩崎の妻のところに見も知らぬ男が訪ねてきて、「岩崎はキャバクラ嬢と浮気したことがある」と告げて去る。
それは岩崎が青柳の逃亡を助けるときに漏らした言葉だった。

そして冒頭の仙台市内のデパート。
親指でエレベーターのボタンを押す不審な男は、樋口の視線を感じて慌てて人差し指に置き換える。
樋口はそのまま旦那と娘と一緒にエレベーターを降りるが、娘は戻ってきて男の手に「大変よくできました」のスタンプを押す。

その男、整形した青柳(滝藤賢一)はどこへともなく去っていくのだった。

***

大変よくできたシナリオでした。
独特なせりふ回しの浜田岳、台詞なしの不気味な笑顔で立ちはだかる永島敏行など、
各俳優の演技も良かったが、せりふ回しもなかなか良かった。
ところどころに挟まれた学生時代の回想、随所に笑いどころを忍ばせ、一見無駄なせりふも織り交ぜているが、
それがいちいち終盤への布石となっている。

実際のところ、数年放置した車がバッテリーを交換したくらいで動くか、とか、
あれだけの花火を仕掛ける暇があったら、助けに行けよ、とか、
あの角度で撃たれたら、iPodにはあの角度では当たらない、とか、
劇団ひとりんちは、どうして洗濯機のホースを水道の蛇口につないでないのか(普通業者さんがやる)とか
そもそも警察庁の職員が現場指揮を執って、直接捜査にあたることがあるのか、など、
いろいろあるけど、そういうことはみんなネグれるほどの些細なことです。

ただし、なぜオズワルドが青柳だったのかは説明されないで、疑問として残ったままだ。

**

このほか、相武紗季、ベンガル、竜雷太も出ている。

 

 

 

 サロゲート   

ブルース・ウィルス、ラダ・ミッチェル、ロザマンド・パイク、ジェームズ・クロムウェル。

***

近未来。
何年か前からのサロゲートの進展ぶりが説明され、世界観が観客に示される。
世界中の98%の人間がVSI社のサロゲート・ロボット(以下、サロゲート)を使い、遠隔操作で日常を過ごしている。
身代わりロボットに反対の人もいて、預言者(ヴィング・レイムズ)をリーダーに全国各地に自治区が設定されている。

ある日、若い男性(のサロゲート)が、高級車でクラブに乗りつける。
男性は美女とクラブの裏手に出るが、追ってきたバイクの男に電撃銃のようなもので破壊される。

FBI捜査官、トム・グレア(ブルース・ウィルス)とジェニファー・ピータース(ラダ・ミッチェル)は、
サロゲートの操作者(オペレーター)を探すが、美女のオペレーターはサロゲート操作中の姿で死亡していた。
一方の男性のサロゲートの持ち主は不明だった。

捜査官のチーフ、ストーン(ボリス・コドジョー)は、パニック回避のため、死亡と事件の関連性を隠す。
グレアとピータースはVSI社に協力を依頼するが社は関連性を否定し協力を拒否する。
二人は兵士のサロゲートに破壊状況の似たものを見つけるが、軍も関連を否定、協力を拒否する。

最初に殺されたサロゲートの操作者は、サロゲートの発明者キャンター博士(ジェームズ・クロムウェル)の息子だった。
捜査の結果、狙いは息子ではなく、博士だったと推定された。

グレアとピータースは、サロゲートに残された記録から監視屋、ボビー(レビン・ラトレイ)に協力を依頼、
ボビーは、サロゲートの操作電波などを監視、暴力沙汰などの排除(サロゲートの緊急停止)を行っていた。

ボビーは犯人のストリックランド(ニック・ノーズワーシー)の所在を特定し、警察に通報するが、
追い詰められたストリックランドは、警官5人を電撃で破壊する。(操作者の警官も死亡)

グレアはヘリでストリックランドを追うが、電撃を食らって自治区に墜落、寸でのところで反サロゲート住民に破壊される。
この時、グレアは電撃を受けたらオペレーターも死ぬことを知っていたため、咄嗟に制御装置を外して命は助かる。

グレアは入院するが、自治区に無断で入ったことで停職となり、サロゲートの使用も禁止される。

一方、ストリックランドは、自治区内で預言者に詰問され、結局は殺されて電撃銃も奪われる。
グレアは生身で自治区に入り、預言者に電撃銃の質問をするが否定され、ズタボロにされて追い出される。

ピータースは、サロゲートから外れて就寝中に何者かに射殺され、犯人にサロゲートを成りすまし使用される。
(偽)ピータースは、FBIの捜査資料を勝手に調べ、ストーンがVSI社から金を受け取っていて、
ストリックランドにキャンター殺害を指示、間違って息子を殺してしまったことを知る。

グレアは、例の電撃銃がVSI社が開発していたサロゲートを破壊する兵器OD(オーバーロード・デバイス)の試作品で
プロジェクトは中止になったものの破棄しそこない品であると突き止める。

軍はグレアからそれが反サロゲート組織の手に入ったと聞いて、自治区に攻撃を仕掛け、預言者を殺す。
ところが、なんと「死んだ」預言者はサロゲートで、そのオペレーターはキャンターだった。
しかし、一足早く預言者は電撃銃を(偽)ピータースに渡すよう手配していた。

電撃銃を受け取った(偽)ピータースは、グレアから電撃銃の操作コードを聞き出し、電撃銃を持ってボビーを襲う。
この時点でピータースのサロゲートは、キャンター博士が操作していた。
グレアはキャンター博士の自宅に乱入、博士と対峙する。

博士の狙いは電撃銃のプログラムをサロゲートにアップロードし、サロゲートともども操作者全員を抹殺することだった。
グレアの説得の甲斐もなく博士はボビーのPCを使って設定を終えた後、服毒自殺する。
グレアはピータースを操作してボビーの協力も得ながらオペレーターの殺害阻止には成功するが、サロゲートの破壊阻止は躊躇する。

そして、プログラムが実行され、すべてのサロゲートが破壊される。
膨大な量のサロゲートシステムの復旧は容易ではなく、一時的にせよ人々の生身の生活が戻ってくる。

グレアも事故で顔に傷を負った妻が生身の生活に戻り、人間らしさを取り戻すのだった。

***

サロゲートを身代わりロボットと書きましたが、正確には身代わり、化身(アバター)ではなく「代理」です。
(例えばサロゲート・マザーは代理母のこと)

感覚を共有できる「代理」を介して、若くありたい、美しくありたいという願望や、
冒険はしてみたいけど物理的にも傷つくのはいやという欲求を満たすものがサロゲートで、
それ自体は共感できる(共感することがしてもおかしくない)とは思いますが、
それが極端に走りすぎるといったいどうなってしまうのか。
映画のように、便利を通り越して依存症に陥るかもしれません。

人々がその「代理」に依存しすぎて自分自身を見失ってしまった時代の物語です。
「機械が暴走して人間に反旗を翻す」物語ではありませんが、人間性復権の物語といってもいいかもしれません。

やや短いのでテンポよく進んでいきますが、VSI社、軍隊といったバイ・プレーヤーがさらっと流されている感があります。
もう少し後半にもこれらが絡んできてもいいような気がしました。

後付けで考えたのは、もともとはある程度これらのエピソードを入れていたが、物語が煩雑になりすぎるか、
家族愛、夫婦愛への焦点が散漫になりすぎると判断し、どこかの時点で切ったのではないでしょうか。

ラダ・ミッチェルが敵か味方か予告では「?」でしたが、そういうことなのね、と思いました。
セキュリティ的には問題がありますが、設定や物語の進行としては面白かった。

ロボットを「遠隔で」意思通り操作するのは当分の間は無理だと思いますが、「意思によって」稼働させることは可能です。
いわゆるパワードスーツ、ロボット・スーツの類なら研究がかなり進んでます。
2006年に筑波大学の研究開発品に対し、時の小泉首相が「怪力マンだ」などと能天気な感想を述べていますが、
あれは意思によって発生する筋電位を使って操作する仕掛けのはずです。

**

私の中でラダ・ミッチェルはときどきアンバー・バレッタと区別がつかなくなります。
よく見るとだいぶ違うんですけど、キーラ・ナイトレイとナタリー・ポートマンくらいは似ている

キャンター博士、そういう結末では、サニー(「i,ROBOT」)が作れんではないかと思ったのは私だけでしょうか。

博士は登場しませんが、予告はやりすぎです。
少なくともあのシーンは予告で出すのはまずいと思います。

 

 

 かいじゅうたちのいるところ 

モーリス・センダックの同名絵本の映画化。

マックス・レコーズ、キャサリーン・キーナー、マーク・ラファロ。
怪獣の声に、クリス・クーパー、フォレスト・ウィテカーら。

**

ある日、マックスはかまくら(イグルー)を作って遊んでいたが、姉のクレアを誘っても無視されるだけ。
クレアを誘いに来た友達に雪合戦を仕掛けると、最後はかまくらをつぶされておしまい。
クレアはマックスを見捨てて遊びに行ってしまった。
マックスは怒りにまかせてクレアの部屋を汚してふて寝。
帰ってきたママ(キャサリン・キーナー)は大して叱りもせず部屋をきれいにした。

その夜、マックスは部屋にママを呼ぶが、ママはボーイフレンド(マーク・ラファロ)との話に夢中だ。
気に入らないマックスは、テーブルの上に登ってママに叱られ、夕食抜きといわれて、家を飛び出した。
走って走って塀を抜けて湖のほとりに小さいヨットを見つけてそれに乗る。

満天の星空のもと、マックスは大海原に船を進める。
何日も何日もそして嵐になって、マックスは山頂付近に明かりのある島を見つけてそこに向かう。
やっとの思いで島につき、明りの方へ登っていく。

見るとそこでは見たこともない怪獣が怒りにまかせて住家の小屋を壊していた。
その怪獣はキャロル(声:ジェームズ・ガンドルフィニ)。
友達のKWがいなくなって怒っているらしい。
他の仲間はただ見ているだけ。
「誰か手伝ってくれ」
その声にマックスは飛び出して小屋を壊す。

でもすぐほかの怪獣にとがめられ「食べてしまえ」と言われてしまう。
マックスは咄嗟に「僕にはパワーがある」とでたらめを言う。
「バイキングをやっつけてずっと王様をしていたんだ。」
訝しがるみんなをよそにキャロルは「どこか違うと思ってた」と言い「僕らの王様になってくれ」と頼む。

マックスは王になることを承諾するが、キャロルが渡した王冠とトーチは骨の中から拾い出したものだった。
「それって、前の王様たちのなの。」
「え、なに? 知らないな。初めて見たよ。」

マックスは王になり、かいじゅうダンスを踊れ、と命令すると、みんなは喜んではしゃぎまわる。
そこへKWが戻ってきた。
マックスはキャロルがとめるのも聞かずKWに飛びかかる。
意外やKW(声:ローレン・アンブローズ)は、喜んでくれ、みんなとびかかって団子になり、そのまま寝てしまう。

他の怪獣たちは、トリケラトプスのような3本の角を持ち疑り深いジュディス(キャサリン・オハラ)、
鳥で爪の鋭いダグラス(声:クリス・クーパー)、羊で慎重派のアレキサンダー(声:ポール・ダノー)、
大きい鼻で穴掘りの得意なイーラ(フォレスト・ウィテカー)、物静かで大柄なブル(声:マイケル・ベリーJr.)

しばらくしてキャロルはマックスを自分だけの場所に連れて行く。
そこには、ミニチュアの理想の町が作られていた。

マックスは、でっかい砦と地下トンネルを作ろうと言い、みんなも賛成する。
みんなが一緒に住める大きい大きい砦。

作っている途中でキャロルとほかの仲間が険悪になる。
マックスは泥玉ごっこで仲良くなろうとする。
最初は楽しくやっていた泥玉のぶつけ合いも、アレキサンダーが怪我。
KWが「わざと」キャロルを踏んだことでけんかになる。

KWは慰めてくれたマックスを友人だというフクロウのテリーとボブに紹介する。
でもマックスには、二人(2匹)はホウホウと鳴くようにしか聞こえない。

砦にテリーとボブを連れてきたKW。
みんなはテリーとボブを歓迎するがキャロルは怒り、出て行ってしまう。
マックスはキャロルを慰めるが、キャロルはテリーのボブのフクロウ語が理解できないと怒っていた。

アレキサンダーはマックスが王様だなんて嘘だと見抜くが、キャロルには言わない方がいいよ、と忠告する。

翌日、キャロルは、再び出て行ってしまったKWを呼び戻すようにマックスに頼むが、マックスはヘンテコ踊りを踊るだけ。
怒るキャロルはマックスは王様じゃないんだと告げるダグラスの腕をもいでしまった。
逃げるマックス、追うキャロル。マックスは森に逃げ、KWの腹の中に隠れる。

「僕もう家に帰る」
マックスはキャロルの隠れ家に行くが、マックスの理想の町は叩き壊されていた。
小枝でハートにCのマークを作ってそこを去るマックス。

「食べなかった王様は初めてだ」なんて言われながら、
みんなに別れを告げて船に乗り海に漕ぎ出すマックス、そこへハートマークを見つけたキャロルが追ってくる。
別れの言葉を交わすことはできなかったが、遠吠えでサヨナラを告げる。

大海原を超えて家に戻ったマックス。
心配で起きていたママに叱られることもなく、ケーキをほおばるのだった。

***

自分自身や家族の姿をかいじゅうたちの中に見て、結局はママが自分の一番の理解者だったんだと気づく。
ある意味「オズの魔法使い」のような映画です。

他愛ないと言えば他愛ないし、ありきたりといえばありきたり。
でも、思い通りにはなかなかいかないもどかしさやさみしさや、人との軋轢など子供なりの苦悩をうまく表しています。

**

かいじゅうの造形が秀逸。
あの表情はいったいどうやって作っているんだろう。

 

 

 
   

 

 

inserted by FC2 system