2011/10-12鑑賞
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今年の累計:71(43)[15] 本 ( )は試写会
[ ]は邦画
1−3月期:17(12)[2]本 、4−6月期:16(8)[7]本、7−9月期:18(12)[2]本、10−12月期:20(11)[4]本  
10月:9(5)[1]本、11月:6(4)[1]本、12月:5(2)[2]本、
10-12月期:20(11)[4]本
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 宇宙人ポール  

サイモン・ペグ、ニック・フロスト、セス・ローガン(声)、ジェイソン・ベイトマン、シガニー・ウィーバー。

**

1947年、ワイオミング州 、ムーアクロフト。
畑の真ん中に立つ一軒家の飼い犬、ゴールデン・レトリバーのポールは何かの異変に気づき外に出たがった。
娘のタラは戻らないポールを心配して外に出るが、そこには、、、、、。

現代のサンディエゴ。
コミコン会場にやってきたのはイギリス人で作家のクライヴ・ゴリングス(ニック・フロスト)と、
その親友で(挿絵)画家のグレーム・ウィリー(サイモン・ペグ)。
多くのコスプレに挟まれながら、会場をうろちょろ。
SF作家のシャドウ・チャイルドに本へのサインをもらいご機嫌。

ゲイに間違えられたりいろいろあるものの、
この後、二人はキャンピング・カーを借りてUFOスポット巡りをする。

ETハイウェイ、ドライブインのALEINN、ブラックメイルボックスなど
UFOオタク垂涎の観光スポットが紹介されていく。

たまたま止まったレストランで後からきた二人連れ(デビット・ケクナーとジェシー・プレモンス)に
メンチ切ったと因縁つけられ焦り、二人のSUVにぶつけて逃げる。

その後暗くなりエリア51の近くを走行していると、後ろから猛追してくる車が。

ぶつけたSUVが仕返しに?と、ビビる二人を横目に
車はキャンピングカーを追い越したかと思うと横転して大クラッシュ。

二人はキャンピングカーから降りて、恐る恐る事故車に近づき911に電話しようとすると、
闇の中から「電話は止めたほうが良い」という言葉とともにエイリアンが現れた。

ポールと名乗るそのエイリアンは、エリア51から逃げてきたらしい。
グレームを説得してヒッチハイクすることに。
気絶したクライブを車に乗せて、3人、いや2人と1匹、いややっぱり3人は、旅を続ける。

その頃、FBIエージェント、ゾイル(ジェイソン・ベイトマン)は謎の女性からの指示を受け
ポールを追っていたが、地元警察の刑事、ハガード(ビル・ヘイダー)と
オ’ライリー(ジョー・ロー・トゥルーグリオ)には、標的や理由を話さない。
そのため、2人はせっかく道路封鎖したのに、クライブとグレームを取り逃がしてしまう。

クライブ、グレーム、ポールはドライブインに入るが、その夜、
3人で飲みながら踊っているところをラス・バッグス(クリステン・ウィーグ)に見られる。

翌日、料金支払いの時、UFOやエイリアンのことで3人とラスが揉め、
信じないラスにポールはテレパシーで科学的真実を伝え、ラスはそれまでの抑圧から解放される。

3人は行きがかり上、ラスを連れたまま移動するが、ラスの父、モーゼスに追われることになる。

ポールは、1947年のUFO墜落以来、エリア51に囚われていたが、
ついに解体される危機に直面し、手引きもあってエリア51を脱出、
宇宙船に救出を依頼、合流地点に向かうのだという。

その後、なんだかんだあって、ポールはUFOとの合流地点に着く。
そこに迎えのUFOが、と思ったのは捜索のヘリで降り立ったのは、
ゾイルの上司のビッグ・ガイ(シガニー・ウィーバー)。

ゾイルは実はポールの味方でビッグ・ガイを裏切っていた。

さらにモーゼスも参戦して大乱戦となるが、敵はみんな倒れ、モーゼスがグレームを撃ってしまう。
しかし、ポールが超能力で傷を癒し、モーゼスも神の使いとポールを信じるようになる。

結局、ポールは迎えに来たUFOで帰る。
クライブはその後、ポールを題材に描いた小説が大ヒットして、
2年後のコミコンではグレームとともに大歓声で迎えられる。

**

小ネタ満載。
同じセリフを何度も別人に言わせるなどの古典的笑いの取り方もあるし、
他愛無いセリフの伏線もちゃんとフォローされている。

「未知との遭遇」のデビルズタワー、
「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」のエリア51の倉庫、
セリフでは「ET」や「SW」、それに「スタートレック」のクリンゴン語が登場する。
スピルバーグ自身も声で出演。

最後にシガニー・ウィーバーが登場したのには面食らった。

 

 

        

 ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル  

トム・クルーズ、サイモン・ペグ、ポーラ・パットン、ジェレミー・レナー。

**

ハンガリー、ブダペストの駅付近。
ビルの屋上に飛び出した男(役名:ハナウェイ、俳優:ジョシュ・ホロウェイ)は、
ビルから飛び降り追う男たちを倒して、自ら投げたクッションの上に落ちる。

しかし、角を曲がったところで、女(役名:サビーヌ・モロー、俳優:レア・セイドゥ)に
射殺され、かばんを奪われる。

ロシア、モスクワのどこかの刑務所。
外では、ベンジー・ダン(サイモン・ペグ)が房の錠を遠隔操作して、所内を混乱させる。
イーサン・ハント(トム・クルーズ)の独房も錠が解除されるが、
イーサンはベンジーの誘導を無視してボグダン(ミラジ・グルビク)を助けだし
ジェーン・カーター(ポーラ・パットン)の作った抜け穴から脱出する。

途中、ボグダンの逃走を始末屋に任せたイーサンは、ジェーンからハナウェイの死を聞かされる。

正体不明の「コバルト」がクレムリンから人工衛星の機密テープを盗み、
ハナウェイを殺したサビーフからミサイルの解除コードを買い取り、核テロを起こそうとしている。
イーサンの新しいミッションはクレムリンに侵入し、コバルトの行動を阻止することだ。

イーサンはロシア軍の将軍に化け、ベンジーとともにクレムリンに潜入。
ファイル室に入り込むが機密テープはすでに盗まれた後だった。

その時「爆弾を爆破させてもいいか」との無線が、イーサンらの無線に混信、
コバルトの存在と迫る危険を感じたイーサンは、作戦中止を指示し、変装を解いて逃げる。

しかし、直後クレムリンは大爆発を起こし、イーサンは爆風に飛ばされ病院で目覚める。
傍にはロシア諜報部のシドロフ(ウラジミール・マシヒフ)がおり、イーサンを爆弾犯と決めつけていた。

イーサンは一瞬のすきをついて病院を脱出し、IMF本部に救出を依頼する。
救出に来たIMF長官(トム・ウィルキンソン)は、今回の爆弾テロはIMFの仕業とされ、
IMFは大統領によって解体され、イーサンも逮捕されるという。
しかし、長官は同時にイーサンにコバルトを追うよう指示も行う。
直後、車はシドロフの部下から一斉銃撃を受け、長官と運転手は死亡し、車は川に転落、
イーサンと補佐の分析官、ウィリアム・ブラント(ジェレミー・レナー)は脱出する。

イーサンとブラントは貨車に偽装したIMFの最後のアジトでベンジー、ジェーンと合流。
コバルトがサビーフとドバイのブルジュ・ハリファ(いわゆるドバイ・タワー)で会うのを察知、
解除コードをすり替える計画を立てる。
また、クレムリンで会った怪しい男の人相からコバルトがヘンドリクス(ミヒャエル・ニクウィスト)だと知る。

ブルジュ・ハリファで二人が会うのは118階、119階を118階に偽装して誘導する作戦だが、
そのためのEV操作はサーバーに潜入しないとできない。

内部からはサーバー室に潜入できないため、イーサンが窓を破って130階のサーバー室まで登っていく。
何とかサーバー室に潜入し、すぐ119階に戻るため、ロープを伝ってぎりぎりで部屋に戻る。
しかし、マスク製作機が故障、変装なしでイーサンがヘンドリクスに、ジェーンがサビーヌに化ける。

ブラントはコード表が本物かを見極める役で、対応する男はヘンドリクス側にもいる。

ジェーンはヘンドリクスからダイヤを受け取り、ルームサービスに化けたベンジーを介してイーサンに渡す。

ブラントは目に仕込んだコピー機能でサビーヌの持つコード表を読み取り、
ジェーンの持つかばんに仕掛けたプリンタにコピー出力してヘンドリクスに見せる。

この後、イーサンがヘンドリクスを追跡して確保する予定が、
ブラントの目の仕掛けがサビーヌにばれて乱闘となり、一旦はサビーヌを確保するものの
再び乱闘となり、ジェーンが119階の窓からサビーヌを突き落してしまう。

イーサンは砂嵐の吹き荒れる中、ヘンドリクスを追い(コピー用紙に仕掛けがある)
車を盗んで追跡、正面から車をぶつけて阻止するが、逃がしてしまう。

この時、部屋ではブラントの秘密が開かされる。
ブラントはカナダで夫婦を秘密裏に警護していた時、旦那のジョギングを追尾、
家に戻ったら奥さん警護の部下がやられ、奥さんが拉致されていた。

後日、奥さんの遺体の一部が見つかったというのだが、奥さんの名前はジュリア。
そう、その旦那こそイーサン・ハントだったのだ。

イーサンはボグダンを使って武器商人に情報をリーク、その見返りに
インド、ムンバイの富豪が最近ロシアの中古通信衛星を買ったことを突き止める。
その後、武器商人はシドロフにイーサンがムンバイに行くことを漏らす。

インドの富豪、ブリジ・ナス(アニル・カプール)は、色好みの実業家だった。
イーサンとジェーンはナスのパーティに潜入。
ジェーンの色仕掛けで衛星の制御コードを聞き出そうとする。

ブラントとベンジは空調ダクトを使ってサーバー室に忍び込みサーバを外から制御する。

その頃ヘンドリクスと部下のヴィストロムはTV局に潜入。
TV局の衛星通信を使って衛星にリンク、衛星を軍用モードにリセットして、コントロールする。

イーサンらの目論見は失敗、ヘンドリクスは衛星からロシア原潜にミサイル発射指令をだし、
原潜からの問い合わせもハッキングして、ミサイルは発射されてしまう。

イーサンは、ヘンドリクスの所在を突き止め、駐車場での追いつ追われつの末、
ヘンドリクスは墜落死するが、イーサンはぎりぎりでコントローラーを手に入れ
ミサイルの爆破回避指令を出すことができた。

そこへシドロフと配下が到着、その場を見てヘンドリクスこそがクレムリン爆破の真犯人で
イーサンらは無実だったと知ることになった。
シドロフをムンバイに呼び寄せたのは自分の無実を知らしめるためのイーサンの策略だった。

アメリカに戻り、ルーサー(ビン・レイムス)と談笑するイーサン。
IMFは復活し、ルーサーは港に沈んだ不発ミサイルの処理を終えたところだ。

そこに集まる、ブラント、ベンジー、ジェーン。
新たなミッションがイーサンから渡される。
ベンジーとジェーンは二つ返事で引き受けるが、ブラントは過去に囚われて引き受けない。
ブラントがイーサンとの関係を告白すると、イーサンは「ジュリアが死んでないとしたら?」と聞く。
それは、極秘事項だったと聞き、ブラントはミッションを受け入れる。

そして、イーサンの遠目にレストランに入る女性の姿が。
カメラがそれをアップにしたとき、それはジュリア(ミシェル・モナハン)だった。
ジュリアはイーサンを見つけ、静かに微笑みかけるのだった。

**

今回のミッションは失敗続き。
そうは都合よくうまく行かんだろう、というのが今までなら、
そこまで失敗していてよくやれたな、というのが今回の感想。
機械も故障してばっかりだし、日本製を使え、と言いたくなる。

ドバイとムンバイは無理無理感が無きにしも非ず。
「世界最高のビルをアクションに使いたい」以外にドバイである必然性はない。
とはいえ全体の展開はよく練られていて、伏線も生かされていた。

予告のビルから飛び降り、空中で反転して射撃するシーン。
トム・クルーズのアクションだと思っていたが違った。

その他にも、他のキャストの見せ場/アクションシーンが沢山入れられていて、見どころは多い。

ブルジュ・ハリファでの撮影は、本当に窓ガラスを外して行ったらしい。
トム・クルーズはワイヤーで吊ってるとは言うものの、平気で外に出たそうだ。

余談だが、ホテルは40階以下までらしく、映画の舞台となった118階/119階は事務所区画らしい。

またムンバイの機械式駐車場、車は左ハンドルだが、インドは本来は右ハンドルとのこと。
日本にも多くの左ハンドル車があるから別に変じゃないけどね。

 

 

        

 聯合艦隊司令長官 山本五十六   

役所広司、柳葉敏郎、吉田栄作、阿部寛、椎名桔平、伊武雅刀、坂東三津五郎、柄本明、香川照之。

物語は、新聞記者の真藤利一(玉木宏)が時代背景の語り部となって進んでいく。

1929年に始まった世界恐慌による経済低迷を受け、閉塞感の中にあった日本は
利権を求めて欧米列強のひしめく中国に活路を求め、侵攻していった。

国内では、ヨーロッパで飛ぶ鳥を落とす勢いのナチス・ドイツとの連携を図り、
日独伊三国同盟締結を求め、軍縮には消極的な声が多かった。

海軍兵学校で同期の堀悌吉(坂東三津五郎)は、昭和9年(1934年)に予備役に追いやられ、
条約派の一人だった山本はや大いに意気消沈する。

昭和11年(1936年)当時、海軍省次官だった山本五十六(役所広司)は、三国同盟には反対、
東京日報主幹、宗像景清(香川照之)からは猛烈な批判を受け、
三国同盟に積極的な陸軍の挑発を受けていた。

昭和14年(1939年)5月、日本とソ連との間でノモンハン事件が起こり、
直後の8月にドイツが独ソ不可侵条約を結び、日独にとってソ連が共通の敵でなくなったことから
内閣総辞職によって、日独伊三国同盟は一旦立ち消えになるが、
同時期に山本五十六は聯合艦隊司令長官に任命され、海軍次官を離れる。

昭和14年(1939年)9月、ドイツはポーランドに侵攻し、瞬く間にヨーロッパを席巻し、
再び、日独伊三国同盟の締結への熱が高まる。(ノモンハン事件はこの時点では停戦)

昭和15年(1940年)9月、日独伊三国同盟が締結される。

山本五十六は国力の圧倒的な違いなどから、対米戦を避けるため三国同盟に反対していたが、
対米戦戦略立案を黒島亀人(椎名桔平)に指示する。

昭和16年(1941年)6月、ドイツは対ソ戦を開始、モスクワに向けて進攻を開始する。

山本五十六は対米戦を覚悟、初戦に勝利してアメリカに厭戦気分を持たせ
直ちに講和に結びつける戦略だった。
そのためにも、真珠湾に停泊する米艦隊空母を徹底撃破する作戦であったが、
軍令部総長の永野修身(伊武雅刀)は、南雲忠一中将(中原丈雄)に全艦帰還を厳命する。

作戦決行は、日本時間の12月8日未明。
山本五十六は帰省し、妻の礼子(原田美枝子)に天皇恩賜の時計を渡し、言外に出陣を告げる。
真珠湾攻撃の奇襲は成功、戦艦8隻を撃沈したものの、目的だった空母は港外に出ており
一隻も沈めることはできなかった

この間、山本は何度も宣戦布告をくれぐれも事前に行うよう何度も念押ししているが、
結局は最後通牒が遅れ、攻撃の1時間後となったことはよく知られている。

国内はこの勝利に酔いしれ、新聞は相変わらず戦争をあおり続けた。
しかし、昭和17年(1942年)4月には、ドゥリトル空襲によって東京などが爆撃され、
危機感を強めた山本は真珠湾で空母撃沈に失敗したことが要因とみて、再攻撃を計画、
再び黒島先任参謀に作戦立案を指示、ミッドウェー島での決戦を計画する。

山本の作戦ではミッドウェー島攻略によって、米空母を誘い出しこれを叩くものであった。
しかし、南雲忠一の参謀長、西岡宗介は空母出現は否定的だった。
永野軍令部総長も南雲中将にミッドウェー攻略を主眼とした指示を出す。

ミッドウェー島攻撃の主力部隊は日本時間、昭和17年(1972年)6月5日攻撃を開始する。
山本五十六の乗る旗艦大和では、米空母の無線を傍受、空母接近を感知するが、
無線封鎖と同様の傍受はしただろうという推測から南雲部隊には発見を通知しなかった。

南雲部隊は島から迎撃に出た米軍機は撃破し、米空母の接近を知らないまま島を爆撃するが、
迎撃に出た以外の航空機は見当たらず、滑走路や施設を破壊するにとどまった。

しかし、偵察機からの米空母発見の報を受け、
陸用爆弾から魚雷への換装に手間取って発進が遅れた南雲の機動部隊は、
米軍艦載機の攻撃を受けて大破する。

ただ一艦、山口多聞艦長率いる飛龍は、赤城、加賀、蒼龍の被弾炎上を伝え、
自身が機動部隊を指揮し米空母攻撃を仕掛け、ヨークタウンを撃破する。

しかし、米軍機の爆撃を受けてついに航行不能となり、艦長を除き全員退艦の後、沈没。
山口艦長は運命を艦とともにした。

結果、帝国海軍は4隻の空母を一気に失い、南雲は作成の失敗を山本五十六に詫びる。
しかし、国内では敵空母撃破のみが伝えられ、味方の損害は隠された。

戦況は日に日に日本に不利となる。
日本はアメリカとオーストラリアが手を組んで、オーストラリアから日本を攻撃すると予測、
日豪分断作戦のため太平洋に展開、ガダルカナル島を橋頭保とすることにした。

昭和17年(1942年)8月、予想に反して早く始まったアメリカ軍の反撃によって
日本軍は島を失い多くの兵が取り残された。

旗艦大和他の総攻撃によって反転攻勢に出るべきという部下の進言があったが、
この時すでに総攻撃をかけるだけの燃料がなかった。
昭和18年(1943年)1月、山本五十六はガダルカナル島撤退の命を受けて、
1万余名の兵を救出に成功するが、日本軍は2万名以上の兵を失っている。

撤退は国内では「目的達成による転進」と伝えられ、損害の実態は伝えられなかった。

昭和18年(1943年)4月、山本五十六は南方の前線視察に赴く。
その時、旗艦武蔵の無線士は、山本五十六の行動予定詳細を前線に無電してしまう。

護衛機を増やすという進言を無視し、6機の零戦に守られ、
三宅義勇参謀(吉田栄作)とともに一式陸攻に搭乗した山本五十六は、
ブーゲンビル島上空でP−38の待ち伏せに遭い、機銃掃射を受けて死亡、機は墜落した。

やがて、日本はポツダム宣言を受け入れて無条件降伏し、
東京日報ではあれだけ煽った対米戦に代って、アメリカに学べ、
民主化を進めよの文字が躍っていたのだった。

***

山本五十六の人となりを史実に即してなぞっていく。
海軍次官退任前後から、死亡するまでの数年を2時間20分で描こうとすれば、
どうしてもエピソードを追うのが中心になる。

人物を描くためには必要ではあっても映画としては駆け足にならざるを得ない。
テーマを大きいイベントに絞ればもう少し掘り下げられたろうが、
それは描きたいものとは違ったんでしょうね。

基本的には史実に基づいていると思うが、細かいところでは違っているようだ。
最も大きい違いは、愛人(妾)がいたことで、映画では妻に渡した恩賜の時計は妾の河合千代子に贈っている。

当時としては、妾に大きな倫理的な問題はなかったんだろうと思われる。
その証拠に山本五十六の火葬後の遺骨が河合千代子にも分骨されているそうだ。

通常戦争映画は、見方、立場はどちらかの一方的なものであっても、状況や行動、展開は
双方から描かれるものだが、この映画は日本以外の描写が全くと言っていいほどない。

米軍が出てくるのは戦闘の中だけでそれも艦船や航空機だけで、米兵は一切描かれない。
したがって、真珠湾、ミッドウェー、ブーゲンビル島などで、
米軍が無電を傍受、暗号を解読していたとの解釈は一切出てこない。

知る人ぞ知る、ということではあるが、観客にはむざむざ罠にはまるのかのドキドキ感、
悲壮感が伝わらず、その意味では「戦争スペクタクル」とは言い難い。

 

 

     

 ワイルド7    

瑛太、椎名桔平、宇梶剛士、深田恭子、中井貴一、要潤、本仮屋ユイカ。

**

世の中には他人の生命財産を何のためらいもなく踏みにじるどうしようもない凶悪犯が存在する。
今日も凶悪な銀行強盗が逃亡のための車を要求。
大勢の人質とともに車に移動するが、その直後、大半の人質を射殺。
一部の人質を連れて逃亡を図る。

末は警視総監と目されるエリートだったが、過激発言で失脚、影の存在となった草波勝警視正(中井貴一)は、
自らが組織した7人の「極悪犯退治軍団」に犯人退治を命じる。

7人は、車を乗り換えて人質を殺して逃げようとする犯人一味に銃撃を浴びせ、
投降しようとする犯人をも射殺してしまう。

警察の発表は、犯人は逃亡中に事故で全員死亡。

あまりにも不自然な発表に東都新聞記者、藤堂正志(要潤)は、
闇社会で「ワイルド7」と呼ばれる処刑軍団の存在を信じ、これを暴こうとするが、
同僚の岩下こずえ(本仮屋ユイカ)は、ワイルド7を藤堂の妄想だと思っている。

そのころ、ワイルド7の追う凶悪犯一味を影から処刑する謎の人物の存在があった。
殺された凶悪犯はいずれもM108という暴力団のメンバーだ。

そして今日もまた凶悪犯を追い詰め、最後の一人を高速道路の上で「退治」しようとした
飛葉大陸(=だいろく、瑛太)の目の前で、凶悪犯を射殺して逃げるバイクの人物。

飛葉はバイクで後を追うが見失う。
しばらくして、飛葉は追跡中に行ったクラブで見た美女、本間ユキ(深田恭子)を
バスで見かけ、問い詰めるが要領を得ず、結局、彼女をバイト先まで連れて行く羽目になり、
酔った勢いで一夜を共にする。

ある日、製薬会社から強力な感染力を持った致死性の高いウィルスとワクチンが盗まれる事件が発生する。
犯人一味はウィルスの入ったケースを飛行船から吊るし、身代金を払わなければばらまくと脅迫してくる。

公安調査庁の情報組織PSUの統括指令、桐生圭吾(吉田鋼太郎は草波をPSU本部に呼び、
事件解決に協力を呼びかける。

ワイルド7の面々が捜査に赴く。
飛行船を誘導する無線の届く範囲内の不審車両がPSUによってあぶりだされるが、
中には空のワクチンが残っていただけだった。

PSUには桐生だけが操作できる監視カメラとデータベースを突合して犯罪者を識別するシステムがあった。
桐生はそれを起動し、大勢の市民の中から犯人一味をあぶりだしていく。

犯人は身代金を手に入れた後もワクチンをばら撒くのを止めず、飛行機で逃走する手はずだった。
ワイルド7は、犯人を追いつめるが、ワクチン散布停止をさせるため、
犯人を殺さず逮捕しなくてはならなかった。

そこに、例のバイクの謎の人物が現れ、銃撃戦となる。
飛葉がバイクの人物のヘルメットを取ると、それは本間ユキだった。

銃を突きつけあったにらみ合いの中、本間ユキは犯人一味の首領を撃ってしまう。
他の犯人は全員死亡するが首領だけは防弾チョッキに守られていた。
こうしてウィルスの散布は免れたのだった。

本間ユキは、M108の起こした爆破事件で家族を全員亡くしたこと。
M108のメンバーの動きを追うため、飛葉に近づき利用したことなどをしゃべる。

事件は終わったかに見えたが、草波には疑問が残った。
それは事件のPSUへの通知時に見られるタイムラグ。
凶悪事件発生直後、毎回のように不審な株価の動きがあるのだ。

すべては桐生が事件の情報を得て株を不正に取引し私腹を肥やしていたのだった。
草波とワイルド7はそれを追及するが、PSUのコンピューターを駆使して
あらゆる個人情報を手にしている桐生は誰も手出しができないのだった。

ワイルド7の面々は真の悪は桐生だと知ってこれを倒そうとする。
しかし、桐生は岩下こずえがセカイ(椎名桔平)の娘だと知って脅しをかけ、
さらにワイルド7の存在を暴露し、極悪暴力組織だと決めつける。

それまで草波とワイルド7の後ろ盾になっていた検事総長の成沢守(中原丈雄)も、
草波の身柄を確保し、庇護できないという。

成沢検事総長は口ではワイルド7を止めよと言いながら、草波に桐生退治の指示を出させる。
ワイルド7は警察の武装部隊が待ち構えるPSU本部に突入。
桐生以外誰も殺さないという草波の指示を守りながら、奥へと進んでいく。

桐生は、取材に来ていた藤堂と岩下を人質に、ワイルド7を罠にかける。
みんなはそれを知りながら、藤堂と岩下を救出。
しかし、セカイは被弾して絶命する。

メンバーは次々に確保され、ついにPSU指令室に到達したのは飛葉一人だった。
桐生は飛葉に自分は殺せないとうそぶく。
そこに現れた草波が飛葉の武器を取り、桐生の味方に付くという。
そして自身の記録を桐生に消させた後、桐生の持つ闇世界の情報を暴露してしまう。

桐生は闇社会の制裁を受け、間もなく死体で発見される。
ワイルド7はすべて桐生のでっち上げだったことにして決着が図られた。

藤堂もセカイとの約束でワイルド7の追及を止めるが、
今度は逆に岩下がワイルド7の存在を信じてしまう。

そんな日々が過ぎ、セカイの代わりにユキを新たなメンバーとしたワイルド7は
今日も草波からの指令で凶悪テロ犯の退治に出かけるのだった。

**

オリジナルは望月三起也の同名コミック。
TVドラマ、アニメにもなっているが、アニメはかなり設定が違うようだ。

コミックでも殉職、メンバー交代はいろいろあったようで、7人が固定されているわけではない。

本作では、飛葉大陸(瑛太)、セカイ(椎名桔平)、オヤブン(宇梶剛士)、ヘボピー(平山祐介)の
役名はコミックの通りだが、パイロウ(丸山隆平)、ソックス(阿部力)、BBQ(松本実)は、
映画オリジナル。

バイク&ガンアクションが中心だったが、バイクには疎いので車種までは見分けられない。
途中で瑛太が乗っていたバイクはCB750と思われる、くらいが関の山。
バイク好きにはいろいろ楽しいのではないだろうか。

ただ、オリジナルの設定はともかく、各員が別々の銃を使うのはどうなのか。
グレネードランチャー、ショットガンなどは別としても、少なくともハンドガンは
同じ弾が使えるものが望ましくはないだろうか。

特にリボルバーは装弾数も少なく、スピードローダーを使用したとしても攻撃力が劣ってしまう。
(一度に多くの数を撃たない警察官などには有効)

また、ユキがワイルド7を出し抜いて犯人を射殺する設定はやや違和感があるし、
カメラアングル的にもわかりにくかった。

**

爆破や道路封鎖などロケには苦労したようで、大分や北九州が主だったらしい。
ただし、深田恭子のバイト先になっていたレストランは、江東区、夢の島マリーナと思われる。
瑛太が深田恭子を乗せてバイクを止めた場面で左手奥に見えた丸いガラスの建物は夢の島熱帯植物園。

 

 

     

 アーサー・クリスマスの大冒険   

3D吹替え版。
ウェンツ・瑛士、緒方賢一、大塚芳忠、石田圭祐。
オリジナルは、それぞれ、
ジェームス・マカボイ、ビル・ナイ、ヒュー・ローリー、ジム・ブロードベント。
(アーサー、おじいサンタ、スティーブ、サンタ)

**

イギリスの田舎町で小さい女の子、グエンがサンタに手紙を書く。
友達はみんなサンタなんかいないというけど、私は信じてる。
ピンクの自転車をくれたらみんなにそれが証明できる、と。

手紙は北極のサンタの国に着き、メッセージ係のアーサー(声:ジェームズ・マカボイ、吹替:ウエンツ瑛士)は、
もちろんサンタはいるし、君の希望は叶えられるだろうと返事を書く。

その頃、スティーブは北極でプレゼント配達の総指揮を執っていた。
サンタクロースはハイテクの宇宙船型「そり」S−1で、
100万人のエルフ(小人の妖精)とともに、プレゼントの配達実行部隊を仕切っていた。

ほとんどの家庭にはエルフ部隊が誰にもばれないようにプレゼントを配りまくっていた。
地球の自転とともに夜が来て朝が来る。
プレゼントの配達は、きっかり翌日の夜明け前まで。

事故もなく、配り忘れもなく、すべては予定通り進行していた。
ところが、ある家庭でサンタ自身がプレゼントを置こうとしたその時、
子供が目を覚ましてしまった。

絶対に姿を見られてはいけない。
当のサンタはもちろん、北極の司令基地にも緊張が走る。
そして、作業が止まった一瞬のすきに、1つのプレゼントが配送マシンから落ちてしまった。

基地からはスティーブが子供を寝かしつけるようハイテクツールの使用を指示、
ほどなく子供は眠りにつき、サンタは姿を見られる人なくその場を後にできた。

そしてその後は滞りなく、すべてのプレゼントを配り終え、
サンタと配送係のエルフたちは、北極の基地に帰還した。

サンタも今年で70歳。
歴代サンタが息子にその座を譲る年齢だ。

任務完了の挨拶で長男のスティーブにその座を譲ると誰もが期待する中、
サンタは来年もプレゼントを配ると宣言してしまう。

安堵と落胆の入り混じる中、今年のプレゼント配達作業は終わり、掃除が行われる。
ところが、掃除の最中、落下して配られなかったプレゼントのピンクの自転車が発見された。

20億個の中のたった1個ではあるものの、忘れ去られたプレゼント。
アーサーは、兄スティーブに配ってくれるよう歎願するが拒絶される。

そして、父サンタにも頼み込むが、スティーブに丸め込まれたサンタは
あっさりと不可能だと断ってしまう。

落胆するスティーブ。
ところが先代サンタのおじいサンタは、配達できると言い出す。
おじいサンタが現役の時に使っていた木製のそりと、何代かを経たトナカイがいるのだ。

アーサー、おじいサンタ、そしてラッピング担当のエルフは、配り忘れたピンクの自転車を乗せ、
配達へと飛び出したのだ。

しかし、おじいサンタの古地図での適当な運転で、行くはずのイギリスにたどり着けない。
アフリカやカナダや的外れな地域に紛れ込み、トナカイを失いつつ、目撃されまくり。

アーサーはエルフが持っていたスマホのナビゲーションを利用して目的地を設定。
ついに、目的の家を探し当てる。
そして密かにドアを開け、自転車を置いて任務は終わり、、、と思ったらすでに自転車が。
しかも青、しかもプレゼントに添えられたメモはスペイン語。

そう、そこは同名のメキシコの別地点だった。
アーサーがスマホで検索して先頭に出てきたのを選んだからだ。

改めて検索し、目的地を選び直して再出発。
しかし、さらにトナカイを失い、運転を誤り3人はそりから落下。
どこかの海岸にたどり着く。
もう日の出までほとんど時間がない。
やけになりあきらめてしまったアーサー。

その頃、北極では配り忘れがあることがエルフたちに漏れる。
スティーブが一つくらいどうでもいいというと、
「忘れられたこども」「どうでもいいプレゼント」があると大騒ぎになる。

しぶしぶサンタはS−1を駆って配達に行こうとするが、操縦すらままならない。
スティーブも嫌々ながら配達に向かう。
そして無事に配達、、と思ったらまたもメキシコの別の家にたどり着いていた。

その頃、アーサーは暖を取るために燃やされそうになったグエンからのサンタへの手紙を見て思い直し、
絶対間に合わない手漕ぎボートで大西洋を渡ろうとする。

おじいサンタはそりが暴走して地球を回り続けていることに気づき、
アーサーにそりを捕まえさせる。
その時、そりは未確認飛行物体としてアメリカはじめ各国に察知されていた。

アーサーは見事そりを捕まえ、おじいサンタとエルフを連れて、再びプレゼントの配送に向かう。

そして、そりを撃墜しようとするミサイルの攻撃をかわしつつ、ギリギリ現地の近くまで到達。
そりは撃墜されるが、アーサーはプレゼントの自転車に乗りながら目的の家に到達。
いよいよ家の中に、、と思ったとたん、朝日が家の壁を照らす。
時間切れ。
いや、そこにS−1が到着し、夜を再現、アーサーは無事にプレゼントを置くことができた。
そしてすぐに朝。
女の子は目覚め、サンタのプレゼントに大喜び。
それを見て喜ぶアーサーの姿にサンタもスティーブもその座をアーサーに譲ることを決意する。

ばれないようにS−1に戻るサンタ、スティーブ、エルフ、そして遅れてアーサー。
バランスを崩し、雪だるまに突っ込んだアーサーは雪をかぶり、まるでサンタのように。
ほんの一瞬、女の子の目にはその姿が。

こうして、サンタは引退し、アーサーが新しいサンタになり、
クリスマスが引き継がれていくことになりました。

***

予告からあまり期待できないかな、と思っていたけど、いやいや、なかなかどうして、面白かったです。
わずか100分の中にくるくると目まぐるしいけどテンポよく展開する物語。
地域と時間の関係はやや無理がある部分もあるけど、そこは無視して楽しめました。

アーサーは、ジャスティン・ロングとジェイ・バルチェルを足して2で割ったようで冴えないんですが、
「良い人」がよく出ていて、ウエンツの声もよく合ってました。

予告と本編で吹替えのキャストが違うことはよくあり、この映画もそうでしたが、本編の方がよかった。

 

 

       

 1911  

ジャッキー・チェン、ウィンストン・チャオ、リー・ビンビン。

**

18世紀末。

列強の勢力争いに巻き込まれた清国は徐々に勢力を失い、日清戦争での敗北もあって
各国による分断支配を許していた。

そんな中、民主化を求めて断続的に各地で清朝に対する反乱が勃発、
しかしながらいずれも成功したものはなかった。

孫文(ウィンストン・チャオ)と黄興(ジャッキー・チェン)は、同盟会を組織、
その決議により、黄興は大陸での武装蜂起の指揮、孫文は資金調達を行うこととなった。

1911年4月。
黄興は副指揮官として広州で決起、しかし、総督の張鳴岐には逃げられ、
清軍の反撃にあって蜂起は失敗、多くの優秀な部下を失い、自身も銃撃を受けて指を欠損する。

犠牲になった部下はいわゆる黄花崗七十二烈士、後に身元が確認できた者は86名と言われている。

黄興は革命家の仲間、徐宗漢(リー・ビンビン)に匿われ、夫婦を偽装して潜伏する。

10月、武昌で革命軍に通じる兵隊の反乱から蜂起がおこるが、清軍の反撃にあって劣勢となる。
黄興は前線に赴き、総指揮官となって反転攻勢、残っていた黎元洪を総司令に反撃、
武昌を制圧し、漢口、漢陽も攻め落とす。

黄興は、黎元洪に武昌の防衛を任せ、自身は上海へと展開する。

清朝は宣統帝が朝廷となり、実質は母で後見人の隆裕皇太后が権限を握っていたが、
武昌についていろいろあって結局は、失脚していた袁世凱(スン・チュン)に指揮させることとなる。

袁世凱は北洋軍を指揮して反撃に出るが、革命軍を完全に制圧せず、こう着状態にする。

清朝は地方の鉄道を国有化し、それを担保に列強銀行団から借款を行い、
軍事費に充てる計画だった。

孫文はこれを阻止するため、中国には戻らずロンドンに飛び(といっても船で)各国銀行団の説得に当たる。
中国のインフラ整備に名を借りての融資に協力的だった銀行団は一転、借款を断ることとなった。
これにより、清朝は資金難となり、袁世凱のいいように振り回されることとなる。

孫文は12月25日、上海に戻り、黄興と合流、革命軍総指揮官として登場する。
人々の熱気に迎えられ、共和制への自信を深める。

袁世凱は革命軍との講和を模索、汪兆銘(ユイ・シャオチュン)を釈放して取り込み、
革命軍との調整に当たらせる。

12月28日、南京で中華民国臨時大統領選挙が実施され、
17省のうち16省からの投票を得た孫文が、初代臨時大統領として当選する。

明けて2012年1月1日、孫文は南京を首都とする中華民国成立を宣言する。
そして、臨時大統領宣誓に臨み、清朝打倒を改めて宣言、
清朝を終わらせることができれば、自分は大統領職を辞すると宣言する。
(史実では、後半の部分は1/22になっている)

袁世凱はこれによって朝廷への圧力を強め、フランス革命を引き合いに皇太后の断罪をにおわせ、
皇太后は孫文の「優待条例」を受け入れて、2月12日退位詔書を発令する。

黄興などが反対する中、孫文は翌日辞職し、中国の政治の実権は袁世凱に移ることとなった。

**

史実ではこの後、袁世凱が第2代の臨時大統領に就任し、北京に遷都。
翌1913年、初の国政選挙が実施され、国民党が第一党となった。
しかし、国民党の宋教仁が(袁世凱により)暗殺され、袁世凱の独裁体制となる。

孫文は同年7月これに反発して、武装蜂起を行うが失敗、日本に亡命する。

袁世凱は反対勢力を排除して一党独裁となるが、
1914年に起こった第1次世界大戦での対応の不備などから国民の信頼を失う。

袁世凱は1915年には共和制を廃止、自身が中華帝国の皇帝となるも、
反発蜂起を受け、1916年6月病死する。

この後は、日本の対華21か条の要求、パリ講和会議、五・四運動など、
中国は混乱の時代を迎える。

孫文は1925年「革命いまだならず」の言葉を残して他界した。

なお、黄興は一時孫文と疎遠となったが次第に融和したものの、1916年に病死している。

中国では反日愛国運動が盛り上がり、対中政策への反発も強かったが、
孫文や黄興をはじめ、日本とつながりは深く、日本国内での活動も多かった。

**

原題はずばり「辛亥革命」

戦闘シーンは派手で迫真的だが、どの戦闘もみな同じようだった。
多くの人物が出てくるので、孫文、黄興、袁世凱、
隆裕以外の人物の見分けは苦しい。

歴史物(史実もの)は壮大な流れを追えば追うほど焦点がぼけやすい。
本作も歴史のダイジェスト版の感じが強い。
辛亥革命前後の歴史について詳しくないと流れを追うことすらままならず、理解は難しい。

字幕版だったが、ほとんどがアフレコと思われ、やや違和感があった。
特にジャッキー・チェンの声が、タイミングは外れていないのだが、音質に違和感があった。

 

 

    

  タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密       

2回鑑賞で、1回目は2D/吹き替え版、2回目はIMAX/3D字幕版。

タンタン(モーション:ジェイミー・ベル、吹替:浪川大輔)は、少年ながら有能な新聞記者。
蚤の市でたまたま見つけた帆船(3本マストのバーク)でユニコーンのフィギュアヘッド(船首像)を持つ
戦艦ユニコーン号の模型に目を奪われ、衝動買いしてしまう。

しかし、直後に男二人が買い取りたいと申し出、タンタンは断るものの、
うちの一人はムーランサール城を買ったという男だった。

タンタンはユニコーン号を自宅に持ち帰るが、窓から入り込んだ野良猫と自分の犬のスノーウィが暴れ、
マストが折れてしまい、中から金属の筒が落ちる。
それに気付かなかったタンタンは、図書館でユニコーン号について調べ、
キャプテン・アドックと彼の城、ムーランサール城のことを知る。
そしてユニコーンの秘密はアドックの血を引く者のみが知るということも。
家に戻ると部屋は荒らされ、ユニコーン号は盗まれていた。

スノーウィの助けで金属の筒は見つかり、中の羊皮紙に文字と記号のようなものが書かれていた。
直後に船を買いたいと言っていた男が訪ねてくるが、銃撃を受けて死亡。
死の直前持っていた新聞に血で印をつけた文字を追う「カラブジャン」となった。

タンタンはムーランサール城に秘密があると思って忍び込む。
そこにはユニコーン号があったが、それは壊れていない別の船だった。
城を買ったというサッカリン(ダニエル・クレイグ、吹替:森田順平)に言われて、タンタンは家に戻る。

死んだ男はFBI捜査官で、ICPOの双子の警部、デュポンとデュボン(サイモン・ペグとニック・フロスト)
が事件を捜査することになった。
警部らを送り出した直後、タンタンはスリに羊皮紙ごと財布をすられてしまい、後を追うが逃げられる。

その後、荷物が届けられるが中身は自分、送り先は貨物船「カラブジャン号」だった。

タンタンの後を追ってカラブジャン号に入り込んだスノーウィ。
船ではサッカリンが羊皮紙を渡せとタンタンを脅す。

タンタンは監視がいなくなった隙にスノーウィに縄をほどかせ、部屋をロックして
船窓から上層階に逃げる。

そこは飲んだくれで船を乗っ取られた船長室だった。
いろいろあって、彼がハドック(アンディ・サーキス、吹替:チョー)船長で、
キャプテン・ハドックの末裔だと分かり、アドックには3人の息子がいたことから、
タンタンはユニコーン号の模型が3つあることに気づく。

船長に救命ボートの用意をさせ、タンタンは無線室に忍び込んで信号を送り、
見つけたメモとパンフから3つ目の模型がモロッコの王族の屋敷にあると突き止める。
そして秘密兵器が「XXXのナイチンゲール」だということを知る。

船員に見つかり、船上で追いつ追われつの末、ハドック船長とスノーウィとタンタンは逃げおおせる。

しかし、モロッコ目指してボートを漕ぎ進める途中、船長の暴走から船を転覆させ、
追ってきた水上艇に狙われる。
タンタンの機転でこれを奪い、カラブジャン号を追い抜いてアフリカを目指すが、
積乱雲に巻き込まれ、何とかこれを抜けたものの、砂漠に墜落する。

徒歩で砂漠を抜けようとするが、ハドック船長は朦朧となって幻覚を見始める。
その後、ハドックとタンタンは(多分フランス軍)に救助される。

ハドックは基地内で一旦記憶を失うが、酔って幻覚の続きを見る。

それはこんなものだった。
3本マスト、ダブルデッキ、50門の方を持った戦艦ユニコーン号。
指揮を執るのはキャプテン・アドック。

襲いかかる海賊レッド・ラッカム。
激しい戦闘の末、レッド・ラッカムに船は乗っ取られる。

表向きの荷物はタバコとラム酒。しかし、隠された200tの金銀財宝も発見される。
捕まったキャプテン・アドックは縄を解き、船を爆破して脱出する。
そして降り注いだ金銀財宝を帽子一杯に受け止めた。
沈む船からは、レッド・ラッカムが子々孫々に至るまでアドックの血を呪ってやると叫ぶ。

カラブジャン号の行方を見失ったタンタンたちだが、船から打った無線の周波数を頼りに
目的地をICPOに調べてもらい、タンタンとハドックは、ラクダで王族の住む港に行く。

すでにアラブジャン号は到着していた。
王族の庭では「XXXのナイチンゲール」と異名をとるブランカ・カストフィオーレの
歌唱会が開かれるところだった。

潜入したタンタンとハドックはサッカリンの動向を注視する。
3隻目のユニコーン号の模型は防弾ガラスのケースに入れられていたが、
カストフィオーレの歌声に振動してケースが破裂、サッカリンの鷹が模型を強奪しようとして、
タンタンとの奪い合いとなった。

果たしてマストから筒が取れ、中の羊皮紙はサッカリンが手にする。
しかし、タンタンとハドックが追い、それを奪い取る。

そこに連絡を受けて駆け付けたデュボンとデュポンが、スリから取り返したタンタンの財布を渡し
3枚の羊皮紙が一つとなった。
しかし、ハドックとスノーウィがサッカリンにつかまり、引き換えに羊皮紙を奪われる。

サッカリンは、羊皮紙の秘密を知ったはずなのに、元の港に戻った。
先回りしていたハドックはクレーンを使ってサッカリンと格闘になり、
サッカリンがレッド・ラッカムの子孫だったことに気づく。

最終的にはサッカリンは逮捕され、3枚の羊皮紙を重ねると、緯度経度が現れた。
その場所はなんとムーランサール城。

かつて住んでいたことがあるというハドックは地下室に何かがあるはずだというが、
記憶よりも地下室は小さかった。
タンタンは隠し壁を見つけ、その奥に置かれた地球儀を見たハドックはないはずの島があるという。

それこそが、地球儀に隠された海の男アドックの血をひくものが知る秘密だった。
その島はボタンになっていて、押すと地球儀が割れ、
中からキャプテン・アドックの帽子とそれに一杯の財宝が見つかった。

財宝を手に喜ぶハドック。
しかしタンタンは地球儀の底におかれた地図を見つける。
それこそが沈んだユニコーン号の位置を示す地図だった。

冒険は続く。

**

モーション・ピクチャーによるCGアニメだが、アクションを声を担当したキャストが直接演じており、
動きに全く違和感がないどころか、実写であっても全くおかしくない。

そのキャストもダニエル・クレイグ、ジェイミー・ベル、アンディ・サーキス、
サイモン・ペグ、ニック・フロストなど実績のある俳優がずらり。

107分の中にエピソードを満載し、その一つ一つにドキドキするシーンを盛り込む。
細かいネタもちゃんと伏線になっていて、しっかり回収されていく。

観客を飽きさせず、のめり込ませるにはどうすればいいのか、
一つ一つの展開をどう見せれば楽しんでくれるのか、
すべてわかってやっていると思えるのは、さすがと言うしかない。

監督はスピルバーグだが、2ndユニットの監督はピーター・ジャクソンで、
配給もパラマウントとコロムビアの共同になっている。

* IMAX/3D字幕版で再鑑賞。

映画の内容については文句なし。
IMAX 3Dでさらに迫力が増し、臨場感も半端ない。
映像もとても美しく、2Kとはいえデジタルの鮮明さはさすが。

タンタンはTintinと綴り、原作のフランス語風に読めばタンタン。
英語のセリフはティンティンとなっている。
余談だが、サンダーバードのミンミンも英語ではティンティン(Tintin)

また、デュポンとデュボンは、オリジナルはDupontとDupondで、発音はどちらもデュポン。
英語版はThomsonとThompsonで、英語のセリフはそちら。

 

 

 ステキな金縛り   

深津絵里、西田敏行、阿部寛、中井貴一、草g剛、浅野忠信、竹内結子。

**

ある豪華な邸宅。
乗り込んできた日野風子(竹内結子)は、夫の日野勉(山本耕史)と密会していた
双子の妹、矢部鈴子(竹内結子)とつかみ合いのけんかになり、鈴子を転落死させてしまう。

一方、弁護士の宝生ミエ(深津絵里)は寝坊して法廷に遅刻。
弁護も散々で、被告から主任弁護士の解任を告げられる。

法律事務所の速水悠(阿部寛)は、才能がないと嘆く宝生に最後のチャンスだと新たな事件を担当させる。
それは、矢部鈴子の殺人事件。
自宅庭で死体で発見された鈴子は、別居中の夫が容疑者として逮捕される。

しかし、その夫、矢部五郎(KAN)は事件当日、自殺しようと山中をさまよって死にきれず、
旅館に泊まるが、落ち武者の幽霊に乗りかかられて金縛りに会っていたというのだ。

担当検事は、小佐野徹(中井貴一)。
裁判長の菅仁(小林隆)とともに辣腕弁護士だったエミの父、輝夫(草g剛)をよく知っていた。
公判前整理手続きで小佐野は金縛りを信じず、落ち武者を証人に連れて来いと言う。

一計を案じた宝生は、矢部が泊まったという「しかばね荘」に出向き、真相を確かめる。
女将(戸田恵子)は、深夜矢部の泊まった部屋を覗いた時、部屋に矢部はいなかったというが、
宝生は矢部がトイレから戻る際に部屋を間違えたとの仮説を立て、幽霊が出るという「はぎしりの間」に泊まる。

果たしてその夜、宝生に乗りかかる落ち武者の姿が。
押し問答の末、落ち武者が本物のの幽霊で裏切りの冤罪で処刑された更科六兵衛(西田敏行)とわかる。
気楽に証人になって裁判で証言しろと頼む宝生に、当初嫌がっていた六兵衛も冤罪事件と聞いて同意する。
ただし、自分の慰霊碑を立てることを条件に。

しかし、問題は幽霊が見える人と見えない人がいること。
見える者にとって幽霊は恐怖の対象だが、見えない者にとって幽霊と話す宝生は奇異の対象でしかない。

事務所の速水は幽霊が全く見えないが、一人きりになった(はずの)時のことを、
六兵衛に聞いて事細かに暴露する宝生に幽霊を信ずる。

宝生の同居人の工藤万亀男(木下隆行)も六兵衛は見えないが宝生の言葉を信じる。

姿は直接は見えないが、かろうじて心霊写真としては写りこむことができるので、
それを利用して証人申請を無理やり通す。

こうして前代未聞の幽霊証人裁判が始まった。

裁判長は幽霊が見えないものの宝生の話を信じるが検事の小佐野は受け入れない。
宝生が幽霊の言と称して勝手に喋っているだけと言われてしまう。
宝生は幽霊の姿と声は届かなくても、息は感じられることを利用して、音で証言させる。
つまり、ハーモニカに息を吹きかけさせて、質問がイエスなら1回、ノーなら2回という具合に。

こうして何とか、裁判は進行するが、小佐野はトリックだとして信用しない。
しかし、六兵衛のちょっかいに乗っかって小佐野に六兵衛が見えていることがばれてしまう。
宝生は最近死んだ小佐野の犬を霊界から呼び出させて小佐野を丸め込み、幽霊裁判を認めさせる。

そこへ霊界の番人、段田譲治(小日向文世)が六兵衛を連れ戻しに来る。
宝生は、段田の好きな映画のDVDを見せることでごまかして時間を稼ぐ。

宝生は六兵衛に証言させるより、被害者の鈴子を呼び出し、直接証言させれば良いことに気づく。
そこで、六兵衛に鈴子を探しに行かせるがまったく見つからない。
ここで宝生は被害者が鈴子ではないとの仮説にたどり着く。

そうこうするうち、上司の速水は不摂生がたたって入院、瀕死となる。
宝生は死にかけの速水も利用して、段田に風子を探すように頼む。

そして、次の裁判の日に風子に化けた鈴子の前に、被害者風子の亡霊が現れ、
宝生のトリックで幽霊が見える鈴子の犯行が暴露され、鈴子と日野勉が逮捕される。

矢部は無実がわかって無罪放免。
六兵衛も郷土史家の木戸健一(浅野忠信)の努力によって慰霊碑が建てられて成仏し、
宝生も一時は喧嘩別れした工藤が戻って万々歳の結末となった。

**

怪しい陰陽師:安倍つくつく(市村正規)、タクシー運転手:占部薫(生瀬勝久)、
ウェートレス:前田くま(深田恭子)、コールガール:悲鳴の女(篠原涼子)、
法廷画家:日村たまる(山本亘)、売れない役者:村田大樹(佐藤浩市)、
速水を看取る医師(唐沢寿明)などなど、チョイ役でも個性派がずらり。

「もし、幽霊が証人になるとしたらどういう手続きが必要でしょう。」
「三谷さん、それはあり得ません。」

「そうなんですけど、仮に、仮にですよ、証人になるとしたらどうでしょう。」
「三谷さん、それは絶対にありえません。」

リサーチを重ね、絶対にありえないことをありえさせてしまう面白さというか、
ばかばかしさというか、西田敏行のはじけっぷりも相まって面白かった。

セリフも細かく、例えば「アルプス一万尺」「ヤンキー・ドゥードゥルなんですけど」のように
どうでもいいような気配りが楽しい。

各キャストのとぼけた演技。
見えているものが見えてない、あるいはその逆など、見ていて楽しいが、
犬はちょっと嫌がってました。

 

 

      

 リアル・スティール   

ヒュー・ジャックマン、ダコタ・ゴヨ、エバンジェリン・リリー。

**

時は2020年。
人と人とのボクシングは廃れ、変わってロボットボクシングが大流行の時代。
チャーリー(チャールズ・ケントン:ヒュー・ジャックマン)はロボットボクシングのトレーナー。
(適当な言葉が見当たらなかったのでとりあえず「トレーナー」としておきます)

借金がかさみ、大きく出ては傷口を広げる悪循環。
ついに直接取り立てに、と思ったら別れた妻の死亡を告げに来た弁護士だった。

元妻の姉、つまり残された息子のマックス(ダコタ・ゴヨ)の叔母、デボラは
マックスを引き取りたいと思っているが、法律では父親の方が優先する。

チャーリーは、里子に出すと旦那のマービンを騙して、親権を10万ドルで売り渡すことに成功。
半金を受け取って、2か月間は一緒に暮らして親らしいことをすると方便を言う。

実際はその金で別のロボット、ノイジーボーイを買い、
マックスはジムを経営する旧友のベイリー(エバンジェリン・リリー)に預けて
ロボットボクシングに出るつもりだった。

ロボットボクシングに興味のあるマックスは、チャーリーに同行するが、
最初の試合でノイジーボーイは負け、破壊されてしまう。

チャーリーはマックスと廃ロボット置き場に侵入、パーツを手に入れようとするが、
マックスが崖から落ち、ギリギリのところで捨てられたロボットに引っかかって助かる。

マックスはそのロボットを掘り出して自分のものだとして連れ帰って修理する。
そのロボットの名はATOM、スパーリング用で相手の動きをまねて習得するシャドー機能付き、
また打たれ強いことでも折り紙つき。

しかし、1世代も2世代も前の格闘ロボットにベイリーもチャーリーも大して期待していない。
場末のロボットボクシングに乗り込んだマックスとチャーリー。
チャーリーの忠告も聞かず大勝負に出るマックスは相手を倒して金を手に入れる。

マックスはアトムをリプログラミングして、音声操作機能をつけたり、動きを覚えさせる。
その後もマックスとアトムは連戦連勝。
マックスとのペアダンスも人気が出てついにWRBのプロモーターから声をかけられる。

WRBのメインイベンターは、強力無比で相手の動きを予測する機能の付いたゼウス。
オーナーはファラ・レンコワ(オルガ・フォンダ)、プログラマーはタク・マシド(カール・ユン)

アトムは前座試合だが、レンコワは20万ドルでアトムの買い取りを申し出てくる。
マックスはなだめるチャーリーを無視して即座に拒否。

前座試合では見事に勝ちを収めるが、マックスはアトムのゼウスへの挑戦をぶち上げる。
しかし、約束の2か月が過ぎ、叔母のデボラに引き渡す時期が来た。
チャーリーは残金は受け取らず、翻意を迫るマックスを残して去っていく。

チャーリーはベイリーに諭され、最後にもう一度マックスの夢をかなえようと、
マックスに謝り、もう1回だけ一緒に試合に出ることにした。

こうして、圧倒的に力の差があると思われるゼウスとアトムの対戦が実現。
本当の強者(リアル・スティール)を決める戦いが行われることとなった。

試合はゼウスがパワーで圧倒するが、アトムはチャーリーの音声指示でうまく立ち回り接戦。
1ラウンドも持たないと言われたマックスは、4ラウンドを持ちこたえる。

いよいよ最終ラウンド、ゼウスの猛攻に音声認識機能が壊れたアトム。
音声で操作指示のできないアトムに対してチャーリーはシャドー機能を使って
リング外から動きを直接指示するのだった。

そしてゼウスがパワーを使い果たした時に逆襲、見事にダウンさせるが、ゴングに救われる。
果たして判定は、2−1でゼウスの勝ち。
勝ち誇るレンコワに浴びせられるブーイング、観客を魅了したアトムとマックスには惜しみない歓声が送られた。

**

まずまず面白かった。
主要な登場人物が少ないので、話がすっきりしていて分かりやすい。
適度にサブストーリーも絡んで展開が盛り上がった。

叔母夫婦の存在は意外だったが、期間限定の親子関係や金の問題をうまく処理する設定だった。
このあと、親子関係がどうなったかが気になるところだが、それには触れられなかった。

金属のきしむ音や、重低音は効果的。
しかし、いくらロボットでも「殺せ」や再生不能なほどバラバラにするのはどうかな。

アンダーグラウンドの世界ではルール無視、制限上限なしの何でもアリでいいとして、
WRBでは細かいルール好きな国民性から考えて、レーティングとかハンディとかクラス分けとかあってもよさそうだ。

無差別級があるのかもしれないが、そのあたり少し触れたほうがよかった。(考えてなかったかも)
いずれにせよ、競技がメインではなく親子愛がテーマだからそれはそれで大して重要ではないかも。

超悪男子は笑える。

シャドー機能やその応用などは、お話としては面白いが、ミラーシャドーになったりならなかったり、
見て真似るはずなのに見てないとか、移動距離とか回転方向とか無理が多いが、そこ突っ込まないでおく。

 

 

     

 マネーボール   

ブラッド・ピット、フィリップ・シーモア・ホフマン、ジョナ・ヒル、ケリス・ドーシー。

2001年、アメリカン・リーグ、プレーオフ地区シリーズ、
オークランド・アスレチックスは2勝3敗でヤンキースに敗れてしまった。

GMのビリー・ビーン(ブラッド・ピット)は、オーナーによくやったとは言われるが、
チームの要であるジェイソン・ジオンビ、ジョニー・デーモンらをFAで失ってしまう。
ビリーは勝つため、有力な選手を抑えるため、もっと金を出してくれとオーナーに頼むが、
オーナーは金持ち球団の真似をする気はないと断わる。

ビリーは先の見えないスカウト会議にもうんざりし、自らクリーブランド・インディアンズに乗り込んで、
交換トレードを申し入れるが、スタッフの一人の耳打ちでことごとく断られてしまう。

そのスタッフとはエール大で経済学を専攻し野球の経験のないピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)。
ピーターは、現在の評価指標は勝つための評価になっていないとし、
ビル・ジェームズのセイバーメトリクスを応用した指標で意見を述べていたのだ。

ビリーは、ピーターがインディアンズではさほど評価されていないことに目をつけてピーターを引き抜き、
自分の知恵袋として利用する。

スカウト連が執拗にジオンビの後釜を模索するのに対し、ビリーはピーターの意見を入れて
肘を痛めて捕手としては使えないスコット・ハッティバーグ(クリス・プラット)、
すでにピークを過ぎたベテランのデビット・シャスティス(スティーブン・ビショップ)、
ギャンブル好きで評判の悪い、ジェイソンの弟ジェレミー・ジオンビ(ニック・ポラッツォ)らを
トレードでチームに入れる。

挙句の果てには言い争いからスカウト部長を首にして、選手経験のないクボタをスカウト部長にする。

しかし、監督のアート・ハウエ(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、
選手を集めるのはGMだが、どう使うかは監督の領分だとして、ビリーの方針を受け入れない。

果たして2002年シーズンの幕開けは、最悪の出だし。
チームは地区4位(最下位)に低迷し、評論家や元スカウトたちからは散々に言われる。

ビリーは一人では悩み、離婚した妻との娘、ケーシー(ケリス・ドーシー)からも慰められる始末。
(娘は一定期間、ビリーの元で暮らす約束になっているらしい)

連敗にもチームの連中は大して気にする様子もなく浮かれている。
ビリーは怒りまくってジェレミーをトレード放出、新人王の芽もある一塁手も出して
ハッティバーグを使わざるを得ない状態にする。

また、各選手の狙いどころを数字の評価で指示、例えば初球の打率が高い選手は初球から狙っていけ、
四球の多い選手は球数を投げさせて四球で出ろ、盗塁失敗の多い選手には盗塁するな、
投手にも球種の比率を指示、捕手にはバントで2塁封殺は狙うな、など作戦を変更していく。

それが功を奏したのか、チームは勝ち続けはじめ、徐々に順位を上げていく。

5連勝、10連勝と勝ち続け、ついに地区トップに、そして15連勝、17連勝と伸ばしていく。
19連勝はMLBタイ記録。
そして、マイナーの試合を見に行く途中のビリーに元妻と娘から電話が入る。
20連勝を狙う試合は4回までに11対0の大量リード。
ジンクスを無視して球場に足を運んだビリーだったが直後から打たれ始め、守備にもミスが続き、
リードが徐々に減っていく。
そしてついに9回の表に11対11と追いつかれてしまう。

9回裏、監督が代打に送ったのはハッティバーグ。
四球狙いのはずが、振りぬいたバットからはじかれた打球はサヨナラホームラン。
MLBの連勝新記録が生まれた瞬間だった。

このシーズン、アスレチックスは優勝し、プレーオフに臨んだが、
ツインズに対し2連勝のあと3連敗で地区シリーズ敗退。

レッドソックスのオーナーはビリーに対してGMとしての史上最高額でオファーを出す。
しかし、ビリー・ビーンはそれを断り、今なおアスレチックスのGMとして活躍中である。

また、セイバーメトリクス理論を応用したチーム強化策の有効性は、
2004年にレッドソックスによって証明されることとなった。

**

弱小貧乏軍団を独自の理論によって強化、常勝軍団へと変えていった、というと、
何かスポ根もののように聞こえるがそうではない。

言わば経営指標に基づく経営哲学の実践編みたいなもので、仕事に専心しながらも
仕事と家庭の狭間で苦悩するGMの姿が見て取れる。

ただ、映画としてはビリー・ビーンの方策は正しかったと評価されることで構わないのだが、
現実問題として、松井秀喜や岩隈久志の置かれた立場を考えると、やや微妙なものがある。

セイバーメトリクス理論はこの時急に生まれたものではなく、1980年代から世に知られていたそうだ。
しかし、一部の愛好家には人気があったもの、球団経営には生かされなかった。
1983年ビリー・ビーンの前のGMであるアルダーソンがマイナーから適用し始め、
1990年代半ばに球団経営が苦しくなってからはメジャーでも使うようになり、現場との対立が激しくなった。

1997年、GMとなったビリー・ビーンはこの施策を推し進め、実際には徐々に効果を発揮したということで、
2001年から2002年に急に強くなったわけではない。

「新しい指標」はアメリカではすでに一般的なもので、細かい分析も日常的に行われている。
日本ではまだまだ評価の低いOBP(出塁率)やOPS(出塁率+長打率)が重く見られている。

また、打者でいえば対左投手/対右投手、チーム別、スタジアム別、デイゲーム/ナイトゲーム、
カウント別、走者別などの数字が簡単に手に入り、個人でも分析をする人が多いようだ。

例えば、打率は安打数/打席数であり、打席数には四死球、犠打、犠飛は含まれない。
ボテボテの内野安打もクリーンヒットも同じとするならば、四球も出塁という点では同じ価値があり、
打率よりも出塁率の方が得点との相関性が高いといえる。

また、打点の多寡は本人だけでなく、前の打者が出塁しているかどうかにかかっているわけで、
打点よりも長打率や、スコアリングポジションでの打率の方が得点に寄与するともいえる。
こういった個人の打撃能力指標よりも得点に結びつくかどうかを評価の対象とした分析が有効とすると、
従来指標では「不当に低く(安く)評価されている」選手がいるわけで、
その分安い年俸で得点能力の高いチーム編成ができる。

しかし、各チームが評価の指標を同じように変えてくれば、また同じベースになり、
金持ちが有利になるのは自明なので、また新しい観点が必要になってくる。

2001年のアメリカン・リーグ(以下、ア・リーグ)西地区優勝はマリナーズの116勝46敗。
2位はアスレチックスの102勝60敗。
102勝もすごいが、マリナーズの116勝はあきれるほどすごい。

この年、アスレチックスは、ワイルドカードでプレーオフに進出し、ヤンキースに2勝3敗で敗れている。

2002年、ア・リーグ西地区優勝はアスレチックスの103勝59敗。
しかし地区シリーズでツインズに2勝3敗で敗れた。

2003年、アスレチックスは96勝66敗で地区優勝したが、地区シリーズでレッドソックスに2勝3敗で敗退。

2004年は、91勝71敗で地区2位となり、プレーオフ進出はならなかった。
2005年は、88勝74敗で地区2位、やはりプレーオフ進出ならず。

2006年は、93勝69敗で地区優勝、地区シリーズではツインズを3連勝で退けたが、
リーグチャンピオンシリーズではタイガースに0勝4敗で完敗した。

2007年は、76勝86敗と地区3位、2008年は、75勝86敗で地区3位、
2009年は、75勝87敗と地区4位、2010年は、81勝81敗で地区2位、
今年、2011年は74勝88敗で地区3位と、5年連続でプレーオフ進出を逃している。

2000年には91勝70敗で地区優勝したもののヤンキースに2勝3敗と地区シリーズで敗退している。
1999年は地区2位、1998年、1997年は地区4位だった。

 

 

     

 インモータルズ    

ミッキー・ローク、ヘンリー・カビル、フリーダ・ピント、ルーク・エバンス。

冒頭は、檻の中につながれる兵士たち。
上から矢が放たれ、檻は破壊される。
それを4人の巫女が祈る中、一人(フリーダ・ピント)が「タイタン族が放たれた」とつぶやく。

場面は変わってどこかの岸壁。
一人の男、テシウス(ヘンリー・カビル)が、朽木を斧で切っている。
傍らの老人(ジョン・ハート)が早く結婚して母親を安心させてやれ、とのたまう。

母は、迷路のような神殿で祈りをささげていたが、その身分ゆえ、他の参拝者に突き飛ばされる。

一方、神を信じないヒュペリオン王(ミッキー・ローク)は、人々の信仰する神の像や神殿などを破壊し、
神官をはじめ人々を殺戮も伝説の弓、エピロスの弓を探すため、預言者を探していた。

やがてヒュペリオン王はテセウスの住む村近くに侵攻、村は「大壁の向こう」に避難することとなった。
しかし、一般市民と農民奴隷とで脱出の日程が違うことで、テセウスは兵隊と揉め、
兵のライサンダー(ジョセフ・モーガン)が兵士の資格をはく奪される。

ライサンダーは村を裏切ってヒュペリオンに味方するが、裏切り者として冷遇される。
ヒュペリオンは、4人の巫女を捕えるが、どれがほんとの預言者(オラクル)か分からず、
塩平原の塔に幽閉する。

テセウスが逃げる間もなくヒュペリオンが村に侵入し、人々はことごとく殺され、
母もテセウスの目の前で虐殺され、テセウスは囚われ、塩掘りの重労働を科せられる。

仕事終わりでへとへとになっているとき、4人の巫女の一人、パイドラ(フリーダ・ピント)は、
テセウスの仲間にその夜の脱出を示唆する。

そして、パイドラとお付きの者、それに、テセウス、スタブロス(スティーブン・ドーフ)らは逃げる。
ヒュペリオンは残った3人の巫女を脅し、誰が預言者かしゃべらせようとするがうまく行かない。

テセウスはパイドラの説得で放置された母の遺体を地下神殿に埋葬するが、
その時偶然にもエピロスの弓を発見する。
ヒュペリオンは、ミノタウルスを村に派遣して残党の殺戮を指示する。
ミノタウルスはテセウスとの一騎打ちになり、最後は斬殺される。
そして、テセウスはエピロスの弓で残りの敵も倒し、パイドラらを助ける。

テセウスらは村を脱出しようとするが、ヒュペリオン配下に囲まれる。

テセウスを指導していた老人は実はゼウス(ルーク・エバンス)の仮の姿だった。
ゼウスは人の争いには関与しないと神の威光を伝えず、テセウスにも手を貸さないが、
あわや、というとき、ゼウスの指示を無視したポセイドンが津波を起こして一行は助かる。

パイドラは残された巫女をヒュペリオンの基地に探しに行くが、3人とも蒸し焼きにされて死ぬ。
また、ヒュペリオンの部下に囲まれてエペロンの弓を奪われ、絶体絶命の時、
アレスとアテナが現れて敵を殲滅するが、それを知ったゼウスが怒り、アレスは破壊される。

ゼウスはテセウスにヒュペリオンを倒すよう諭し、馬を与える。
テセウスらは、馬に乗って「大壁の向こう」に行き、
評議会にゼウスやエピロンの弓の話をするが信用されない。

やがてヒュペリオンが進攻してきて、テセウスに味方になるよう告げるがテセウスは受け入れない。
ヒュペリオンはエピロンの弓で扉を突破、大壁の通路内に侵攻する。

一時は態勢を崩し、逃げ腰の兵をテセウスは檄を飛ばして鼓舞し、
先頭に立ってヒュペリオンの部隊に立ち向かう。

ヒュペリオンは通路の途中から神殿に向かい評議会議長を殺害、
エピロスの弓を使ったタイタン族の檻を破壊、彼らを解き放つ。

スタブロスはうまくエピロスの弓を手に入れたので、
テセウスにタイタンを抑えているから、その間にヒュペリオンを倒せという。
しかし、あっさりタイタンにやられてしまう。

そこへ、ゼウスとオリンポスの神々が現れ、ここは神の領域で
テセウスはヒュペリオンと人同士の戦いをするように言う。

テセウスはヒュペリオンと戦うが、ともに互角で傷つけあうだけで、なかなか勝負は決まらない。

その間ゼウスらはタイタン族を殺すが、なかなか全滅されられず、逆に次々と仲間を失う。
そしてついにアテナまでやられたゼウスは、神殿の山自体を破壊し、自分はオリンポス山に逃げる。

パイドラは予知夢としてテセウスとヒュペリオンが手を取り合っている姿を見ていたが、
それは二人が戦ってつかみ合っていることの予知だった。
テセウスはヒュペリオンを倒すが瀕死となり、ゼウスによってオリンポスに導かれる。

ゼウスが崩した山はヒュペリオンの兵を一気に飲み込み、パイドラや生き残っていた村人は助かる。

やがて平和が訪れ、パイドラは息子とともに平和に暮らす。

**

毎度、神話系の映画では神話伝説との違いが気になるものだが、今回は神々(インモータルズ)はともかく、
人間(モータルズ)の名前は知らない人ばっかりだったので、神話のことは気にせず見た。

予告も見ないうちに写真だけの第一印象から「神話版300」だと思っていたが、ほぼそのまんまだった。
スプラッターといえばスプラッターで、首が飛んだり肉体がはじけたりするシーンが頻出し、
また、その多くがスローで描かれるなど「300」のグロぶりに拍車がかかる映像。

筋肉ムキムキ「300」大好きであればお勧めだが、
グロ、格闘系はちょっとという人にはお勧めできない。

テセウスのヘンリー・カビルは、2013年公開予定の「マン・オブ・スティール」では、
クラーク・ケント、すなわちスーパーマンを演じる。

ゼウスが化けた老人役のジョン・ハートは、「ハリー・ポッター」のダイヤゴン横丁の杖屋のオリバンダーで、
「エイリアン」では、最初にエイリアンに腹を食い破られる宇宙飛行士。

フリーダ・ピントは「スラムドッグ・ミリオネア」のラキータ、「猿の惑星:創世記」では獣医のキャロライン。

 

 

      

 コンテイジョン   

マット・デイモン、グウィネス・パルトロウ、アンナ・ジャコビー=ヘロン、
ローレンス・フィッシュバーン、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、
マリオン・コティヤール、チン・ハン。

物語は2日目から始まる。
べス・エムホフ(グウィネス・パルトロウ)は香港から帰国、シカゴ経由でミネソタの自宅に戻る。
彼女は少し風邪気味なのか、せき込んでいた。

3日目。
発熱でふらふらしていたべスは突然倒れ、そのまま泡を吹いて昏睡してしまう。
夫のミッチ(マット・デイモン)は急いで救急車を呼ぶが、介護むなしくべスはあっさり死んでしまう。
同じころ、香港から東京に帰国したサラリーマンの一人が、体調を崩し、バスの中で倒れてそのまま絶命。
ロンドンではファッションモデルが死に、香港ではカジノのウェイターが高熱でふらついて轢死する。

東京のバスの事件をネットで見たフリー・ジャーナリストのアラン・クラムウィード(ジュード・ロウ)は、
伝染病の発生と政府がそれを隠しているとブログで告発する。

べスの連れ子だったクラークは翌日風邪気味で学校を早退して、ベッドで休んでいる間に泡を吹いて絶命する。
香港のウェイターの妹も、べスのシカゴの浮気相手も同じような症状で息絶える。

事態はWHOに連絡され、レオノラ・オランテス(マリオン・コティヤール)が調査に乗り出す。

べスは死亡原因を探るため解剖されるが、脳炎の状態を見た解剖医は緊急事態を告げる。
アメリカではCDC(疾病予防管理センター)が事態の究明に乗り出し、
チーバー(ローレンス・フィッシュバーン)は、エリン・ミアーズ(ケイト・ウィンスレット)を
ミネソタに向かわせる。

ミッチは隔離病棟に移されるが、症状は全くでない。
どうやら人により抗体がある場合があるようだ。
元妻との間の娘、ジョリー(アンナ・ジャコビー=ヘロン)が心配して駆けつけるが、病室には近づけない。
ミッチへのヒアリング、べスの移動記録などから、香港が感染源らしきことはわかる。

その間に感染はどんどん広がっていく。
致死率はおよそ20%、R−O(感染拡大率)は2と推定される。

やがて、ウィルスの分離、分析に成功。
蝙蝠由来のインフルエンザウィルスと豚由来のウィルスが合体したらしいことがわかる。
ワクチンの開発が急がれるが、宿主が死んでしまうために培養になかなか成功しない。

その間に感染、死亡者はますます広がる。
CDCはパニックを恐れ、具体的な数字を発表しない。
チーバーは妻子にシカゴから出るよう指示するが、それが漏れて責任を問われ、逆に誰も町から出られなくなる。

アランはますます図に乗って政府やCDCを非難する。
そして、ワクチンを密かに製造し、自分たちのために使おうとしているとブログに書く。

香港での調査では、感染者第1号がべス・エムホフと特定される。
そして最初の感染が香港のカジノだったこともわかる。
WHOに戻ろうとしたレオノラ・オランテスは、香港のスン・フェン(チン・ハン)に拉致され、
ワクチンとの交換を要求される。

アランは自身が感染したらしく、発熱し、治療のためレンギョウを飲んでいると告げる。
(モクセイ科の広葉樹で果実が漢方に用いられる)
そのため、レンギョウの争奪戦が起こる。

感染者は隔離され、ミネアポリスなど主要都市は封鎖され、買占め買い溜めが起こり、
配給物資の奪い合いが起こる。

ミッチ自身は有免疫者とされ、識別ブレスレットを着用して外出は可能だが、
ジョリーを家から出さず誰とも接触させない。

世界各地で研究が進み、ウィルスの培養ができるようになり、ワクチンの開発もめどがつく。
しかし、人体実験、許認可を考えるとまだまだ時間がかかる。
アリー・ヘクストール(ジェニファー・イーリー)は意を決して自分でワクチンを試す。

ワクチンは成功、特例で許認可がすぐに降り、大量生産が始まり、人々への接種が始まる。

アランは今度はワクチンは副作用が懸念されると喧伝するようになり、詐欺的行為で逮捕されるが、
彼を信ずる多くの人によって保釈金を積まれて保釈される。

やがて、スン・フェンにもワクチンが届き、拉致されていたレオノラは解放されるが、
届けたのが偽薬だと知ってレオノラは解放を拒否する。

ジョリーの彼氏にもワクチンは接種され、ジョリーは自宅で二人だけのプロムナイトを楽しむことができた。
娘の幸せそうな顔にミッチも一安心するのだった。

香港で、蝙蝠が豚小屋で食べ残した果物をブタが摂取、そのブタが出荷されてカジノの厨房に回り、
調理した料理長がベスと接触した。それが、1日目の出来事だった。

人々がパニックになり、買占めだけではなく、奪い合いが起こり、暴動的になる様子は表現されていたが、
それでも比較的淡々と事態が進行し、ものすごいことが起こっているという感じではなかった。

むしろ、ドキュメントタッチというか、実際だったらこうだろうなという感じだった。
顔を触ることが気になったりしてね。

何日目、という表示はされていたが、途中からはよく覚えていない。
最後の方でプロムナイトのシーンが出てきたので、5月末頃には落ち着いたと思える。
途中、雪のシーンもあったし、最初は冬ではなかったので最低でも半年くらいは経ったろうか。

あれだけ繁殖力、感染力が強いのに、R−O(感染倍率=一人の感染者が何人にうつすか)が
2とか4とかは甘いのでは、と思うけど、実際にはそんなもんでもすごいんでしょうね。

死者2600万人はすごいが、70億人から比べると0.4%に過ぎない。
12人に一人が感染し、20%の致死率であれば、全体の1.7%、1億2千万人が死ぬ計算だ。
1%に至らなかったのは不幸中の幸いかもしれない。

感染に関する数字がたくさん出てくるが、R−Oが2から4と修正されたくらいで、数字は言いっ放し感があった。

通常は感染して全く発症しないとしても保菌者であることが多いと思うが、
映画では感染してもウィルス耐性=抗体があることになっている。
それならマット・デイモンで血清を作れと思うのは素人考えか。

劇中ではそれに触れて、血清はワクチンより時間がかかると説明されていたが、
抗体を持つ第1号なんだから、やはりマット・デイモンを徹底的に調べるべきだろう。

映画では直ちにWHOに連絡が行き、CDCも臨戦態勢に入ったわけだが、
本当に最初の数人であのような体制が取れるのか。
また、ウィルスの分離と解析、培養、ワクチンの開発に至るプロセスは真実味があるが、
本当にあの程度の期間でできるんだろうか。

映画では流言の発信源はジュード・ロウだけだったが、実際には複数の発信源が複雑に絡み合い、
またマスメディアも「風評加害者」になる可能性は高く、あの程度の混乱で済むかどうかはよくわからない。

荒れてはいたけど、みんな意外と落ち着いていた。

 

 

     

 ブリッツ  

ジェイソン・ステイサム、パディ・コンシダイン、エイダン・ギレン。

トム・ブラント警部補/部長刑事(ジェイソン・ステイサム)は、ロンドンの名うての乱暴デカ。
きょうも車上狙いの若者を見つけると、コテンパンに叩きのめし、暴力警官と新聞でたたかれる。

そんなブラントにも信頼を寄せる警官もいる。
婦人警官でチンピラの面倒を見ているフォールズ(ザウィ・アシュトン)もその一人だ。

ある日、警ら中の婦人警官が射殺される事件が起きる。

ブラントの親友で最近妻を亡くしたロバート警部の代わりにポーター・ナッシュ(パディ・コンシダイン)が
西署から移動してきて、事件の指揮を執ることになった。
ホモで有名だが辣腕で、署内の不祥事にも目を光らせる。
ただ、ブラントはナッシュの言うことを聞くほどお行儀がよくない。

ブラントは、タレ込み屋のラドナーから、警察犬を焼き殺した男の話を聞くが、
大して気にする様子も見せず、しかし、しっかりと聞き込みを行う。

犯人と名乗る男からジャーナリストのダンロップ(デビッド・モリシー)に電話がかかってくる。
男は、ブリッツと名乗り、あと8人の警官を殺すとほざく。

果たして、二人目はパトカー乗務中の警官だった。

三人目の犠牲者はなんと、ブラントの親友でもあるロバート警部だった。
ロバートの家を襲った犯人は射殺に失敗し、ロバートを撲殺し部屋に火を放って証拠隠滅を図る。

ブラントはナッシュに協力を願い出、当たりをつけたバリー・ワイス(エイダン・ギレン)を調べる。
実際犯人はワイスだったが、証拠がない。
フラントは以前プールバーのいざこざでワイスを散々痛めつけたことを思い出す。

一方、ブラントから金をせしめることに失敗したラドナーはワイスに目星をつけ、
証拠品を発見し、ダンロップから金をとろうとする。
そしてまんまと金は手にするが、ワイスにばれ、殺されて金を奪われてしまう。

ブラントはワイスを一旦は逮捕するが証拠がなく、結局釈放せざるを得ない。
ワイスは有頂天でマスコミのフラッシュの砲火の中を悠々と帰っていく。

フォールズは面倒を見ているチンピラが事件を起こしたことをブラントに相談、
ストークス(ルーク・エバンス)を紹介してもらう。
ストークスは事件の調査ともみ消しの代償にフォールズを飲みに誘う。

フォールズは体を覚悟してストークスと会うが、ストークスは飲んだだけでフォールズを帰す。

そのころ、ブラントはワイスの犯罪歴を調べ、各事件、それぞれは些細なものだったが、
担当した警官が次々と殺されていたことに気づく。

そしてフォールズもその一人だと気づき、フォールズの家に警官を向かわせる。
ワイスがフォールズを襲おうとした瞬間、子飼いのチンピラが助けに入って殺されてしまう。

ショックから再び麻薬に手を出したフォールズ。
ブラントはそれを止めさせ、ストークスが介護する。

その日はロバートの葬儀の日だった。
墓地に集まった仲間の警官の中に制服姿のワイスも紛れ込んでいた。
途中で式を抜けるブラントをワイスも追う。

そして、追って、追って、ついにビルの屋上でブラントと対決。
と思うとそれはナッシュだった。

後ろからワイスを叩きのめすブラント。
まだ悪あがきをするワイスに対し、
「お前はシロなんだよ。警官殺しは別にいるんだよ。」と言いながら、
ブラントはワイスを撃ち殺す。

こりゃ迷宮入りだなとつぶやきながら、ナッシュとブラントは現場を後にした。

**

イギリス版ダーティ・ハリーとでもいおうか。
法が裁けない犯人を処刑する、言わば必殺仕置き人。

何が正義か、何が悪かの議論はこの際置いといて、悪い奴、しかも性根の腐ったやつらは叩きのめす。
かといって、自分が絶対正義とは言わず、どちらかといえば悪、しかも悪い奴には徹底して悪。

本当にあったら大変だが「毒を以て毒を制す」は古今東西の一つの「正義」の考え方なのかも。

ジェイソン・ステイサムは、どちらかというと「まともな悪い奴」の役が多いが、
今作では「悪いまともな役」となっている。
彼は車のアクションが多いが今作では普通の運転しかしておらず、その部分の期待には応えてない。

いずれにしても肉体派、武闘派の役柄が多く、
「エクスペンダブル2」「ワイルド・スピード6」への出演が期待されている。

パディ・コンシダインは「ホット・ファズ」では古参の地元警官、
「ボーン・アルティメイタム」ではボーンを追うシャーナリスト。

ストークスのルーク・エバンスは「三銃士」のアラミス。
ザウィ・アシュトンは初見だが、TVの出演が多いようだ。

 

 

    

 ももへの手紙     

声:優香、西田敏行、山寺宏一

**

瀬戸内海に浮かぶ小さい島、汐島。
小学6年生になるももは「ももへ」とだけ書かれた便箋を持って、
母と一緒に船で汐島に向かっていた。
雨粒か、天から3滴の水が落ちてきて、ももに当たった後、どこかへ消える。

汐島では叔父が待っていた。
母(声:優香)の実家、別棟だが叔父叔母と同じ敷地内の家。

ももは、父を亡くしたばかり。
母は東京のマンションを売り払って、ももと一緒にこの小さな島に引っ越してきた。

研究者である父は、ももとの約束の日に仕事に出かけてしまった。
つい「もう帰ってこなくていい」と吐いた捨て台詞。
父は本当に帰ってこなかった。
葬儀の後でももは父の机の引き出しから「ももへ」とだけ書かれた便箋を見つけたのだった。

叔母は空(屋根裏部屋)の片づけをももに手伝わせる。
そこにあったきれいな塗の箱。
中には祖父が趣味にしていたという妖怪の古書が入っていた。

ももに当たった3粒の水滴は、そっとこの本の中に滑り込んでいく。

母は、地元の小学生(XXX=失念、Aとする)にももの友達になってね、と頼む。

時期はちょうど夏休み。
地元の子供たちは橋の上から海に飛び込む遊びをしていた。

まだ引越しの片づけもすまないうちから、母は介護士の講習に出かけるという。
船で送るとき、ももは母と一緒に船に乗る不思議な「影」を見る。

家に戻り昼寝、起きてみるとおやつのプリンはなくなっていた。
船に乗ったのと似たような「影」ももに近づく。
お化け?
一目散で逃げるもも、追う「影」。
逃げて、逃げて、逃げて、道に迷い、ももはAと出会う。
ももはAの家で時間をつぶし、母を迎えに行く。

家には不思議な「影」はいなくなっていた。
しかし、翌日も母のいない間に不思議なことが起こる。
やっぱり逃げて山のお堂で一休みするももの横に、あの影が座る。
ももには、だんだんとはっきりその陰の正体が見えてきた。

マメ、カワ(声:山寺宏一)、イワ(声:西田敏行)聞くとはなしにいきさつが話される。
いわく、菅原道真によって退治された妖怪で、古書に封印されていたが、
ももが塗りの箱を開けたおかげで封印が解けたというのだ。

ももにだけ見える妖怪。
傍若無人に畑のものを盗み食い、コンビニの商品にも手を出し、島の子供たちの文房具も盗む。

ももは山の上に食べ物があるといって妖怪を誘って段々畑の上まで行く途中、
妖怪がウリ坊を食べようとして親猪に襲われそうになったり散々な目に合う。

そのうち、妖怪たちが実は仮の姿で、ももの父が死んでから、魂が空の上の彼岸に着くまでの間
残された家族を見守るために遣わされたことがわかる。

それでも盗みを止めない妖怪たち、ついに母に盗んだものを見られてしまうが、
妖怪の見えない母はももが盗みを働いたと思って叱り飛ばす。

やけになったももは家を飛び出して山の祠に行く。
台風の接近でももを捜しに出た母は持病のぜんそくの発作に襲われて倒れるが、
台風による暴風で医者は別の島から戻れなくなっていた。

郵便配達員に連れられて戻ったももは、母ががんばりすぎていたこと、
夫(ももには父)を亡くした悲しみをこらえていたことに気が付き、
天候が回復するまで待てないとして、できたばかりで未開通の橋を使って今治まで走って行こうとする。
郵便配達員はバイクで追い、止めようとするもAに諭されて一緒に行くことに。

具体的な手助けが禁じられている妖怪たちだったが、見守り相手が死んでは元も子もないので、
意を決して島の妖怪どもを集めて妖怪トンネルでバイクを暴風雨から守り、
見事今治まで行かせることに成功する。

これが功を奏し、母は手当てを受けることができ回復した。
妖怪たちは役目を終え、空に戻っていくことになった。
ももは父へのメモを妖怪たちに託す。
本当は違反と言いながら彼らはメモを預かる。

灯篭流しの日、わらの船は次々と海に送られ、やがて人々は浜辺を去っていく。
そんな中、一隻のわら船が沖から戻ってきた。

それには、ももへの便箋とともに、もう1枚のももにしか見えない便箋が乗っていた。
読まれると同時に消えていく文字、それはももの思いが父に届いた証拠だった。

**

試写会でなければ多分見なかったであろう映画だが、予想とは違う少女の成長物語だった。
小学生なら高学年からもう少し上の世代に見てほしい映画かもしれない。

設定に共通点はないが「ホッタラケの島」とどこか似た感じもある。

主人公の声は最初多少棒読みっぽく感じたが、中盤以降はまずまず。
西田敏行と山寺宏一は第一声からわかるが、優香は最後までわからなかった。

絵がジブリ風との意見もあるが、そうは思わなかった。

ジブリのような口パクでなく、しっかりとモデリングされたデザインで、
ひょっとしてモーション・ピクチャーと思わせるくらい動きも自然だった。

最初に気になったのは扇風機でこれは完全に3Dモデリングされていた。

**

汐島は実在しないとみられる。
橋で今治に行けること、島の周辺を歩いて一周できるくらいの大きさであることなどから、
来島海峡にある今治市「馬島」がモデルと思われる。

 

 

   

 

 ミッション:8ミニッツ

ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン、ベラ・ファーミガ、ジェフリー・ライト。

**

コルター・スティーブンス大尉(ジェイク・ギレンホール)が睡眠から覚めるとそこは列車の中。
前には見知らぬ女性(ミシェル・モナハン)が座っていて、ショーンと呼ぶ。

通りすがりの女性がコーヒーをこぼし靴がぬれる。
向こうでは誰かがコーラの缶を開ける。
乗務員が検札にやってくる。
女性は相変わらず、ショーンと呼び、
あなたが誰か知らないし、私はショーンではないと答えるが、女性は取り合わない。

スティーブンスは気分が悪くなり、トイレに行くと鏡に映っていたのは全く別人の顔。
身分証明にはショーン・フェントレスとある。

やがて、列車が駅につき、何人かが降り、何人かが乗ってくる。
自転車を持った男性が降り、財布を拾って別の男性に落し物ですよ、と渡す。
スティーブンスは降りる人に扉の傍で行く先のあの町はどこかと聞く、返事はシカゴだった。

スティーブンスは列車内に戻り、再び女性の前に座る。
列車が貨物列車とすれ違う瞬間、大爆発が起こり列車は炎に包まれる。

スティーブンスは密閉されたカプセルで椅子に座った状態で目が覚める。
モニターには軍服を着た女性が、記憶を呼び戻す手順を繰り返す。

女性の名はコリーン・グッドウィン(ベラ・ファーミガ)だと思いだしたが、
アフガンに出動していたヘリパイロットの自分がなぜここにいるのかは理解できない。

グッドウィンは細かい説明をせず、爆弾は見つけたか、爆弾犯を探せ、としか言わない。
間もなく、スティーブンスは再び先ほどの車内に戻される。
女性との会話、コーヒー、コーラ、車掌、すべてが繰り返される。

スティーブンスはこれを訓練だと理解し、すべてはプログラムによって
VRで再生されていると考える。

爆破のあった方向からトイレの屋根裏にある爆弾を発見するが、爆破阻止は失敗、
再び、先ほどのカプセルに戻される。

スティーブンスは爆弾を見つけたと報告するが、今度は仕掛けた犯人を捜すよう指令を受ける。
再び車内に戻され、同じ場面が繰り返される。そしてまたも爆発。

スティーブンスは理由がわからなければ、指令を続けないと答える。
ラトリッヂ博士(ジェフリー・ライト)が、いきさつを語るがそれは次のようなものだった。

今朝、7時48分にシカゴ行の通勤列車が爆弾テロで爆破され、乗客全員が死亡。
犯人は別の場所に爆弾を仕掛けている。
博士は死亡者の記憶の断片を死の直前8分だけ、別の人物の脳内に再現することに成功、
今回のテロ事件の犯人を捜すため、条件が適合する志願者を探していたが、
2か月前から研究所にいるスティーブンスが選ばれたということだった。

そして、再現される内部でおこることはプログラム(ソース・コード)による過去の再現であり、
爆破が起こったこと、全員が死んだことは過去の事実として変えられないと告げられる。

再び車内。
スティーブンスは車内で怪しい動きをする人物を殴打したり、荷物を奪ったりいろいろと調べるが、
犯人は特定できない。
途中駅で降りた人物を怪しいと睨んで追うがそれも違う。

訝しがる女性(クリスティーナ・ウォーレン:ミシェル・モナハン)にも怪しまれながら、
犯人捜しを続ける。

その一方で自分(コルター・スティーブンス)がどうなっているかもクリスティーナに調べてもらうが、
なんと自分はアフガンでのヘリの事故で2か月前に死んだと聞かされる。
何かの間違いだと(だって自分は生きているのに)と思うスティーブンスだが、
父が朝のニュースショーに出て、息子の死について語る予定だとニュースが伝えているというのだ。

またもカプセル内。

自分は死んでいるのか、これは実際の場所ではないのか。
ラトリッヂとグッドウィンはスティーブンスが脳の一部しか機能していないと答える。
その場所も脳内のイメージでしかないのだ。
国のために死ぬのは1度で十分と答えるスティーブンスに、
ラトリッヂは父の声(クリスティーナが言っていたTV番組の録音)を聴かせ、
スティーブンを無理やり列車に戻す。

爆弾の起爆装置に使われる携帯を外し、電話をかける。
出た相手が犯人に違いない、電話に出ている男を捕まえるがそれは間違いだった。
再度電話をかけると最初に財布を落とした男に掛かる。

スティーブンスが後ろから見ていると財布を拾ってもらった男は、財布を車内に放り込んで立ち去る。

乗車を偽装?
スティーブンスはしまったドアをこじ開けて走る列車から飛び降り、男に近づく。
男はデレク・フロスト。
車に大量の爆薬を積んで次のテロに向かうと言う。

スティーブンスは一瞬のすきを突かれて撃たれ、列車を止めて追ってきたクリスティーナも射殺される。
デレクは立ち去り、列車は爆破される。爆弾にはもう1台の携帯がついていたのだ。

スティーブンスはカプセルに戻り、犯人の名前、車、ナンバーなどを告げる。
ただちにSWATが出動し、犯人は逮捕され、2つ目のテロは防がれた。
プロジェクトの成功に喜ぶラトリッヂ。

任務が終わったらスティーブンスを死なせる約束は反故にして、記憶のリセットをグッドウィンに指示する。
グッドウィンはプログラム内の出来事と知っていて最後のスティーブンスの願いを聞く。
それは最後のミッションに行かせること、そして8分後にスティーブンスの生命維持装置を切ること。

別室の生命維持装置の中には、上半身だけとなって多くのコードがつながれたスティーブンスが横たわっていた。
最後の車内。
また同じことが繰り返されるが、スティーブンスは爆弾の2つの携帯を解除。
途中駅で降りようとしたデレクを捕まえて、彼の携帯で犯行を自白、自分を捕まえてくれと通報する。
そして、スティーブンスの父に戦友だと名乗って最後の電話をする。
残り1分。殺伐とした車内に笑いをもたらし、クリスティーナを抱き寄せて彼の時間は終わる。

ラトリッヂの説得もむなしく、グッドウィンは生命維持装置を切り、スティーブンスは絶命する。

一方、車内では終わったはずの時間は続いていた。
列車はシカゴにつき、スティーブンスはクリスティーナと列車を降り、二人で連れ立って美術館に行く。

そこにあった巨大なオブジェは、スティーブンスが列車と現実との行き帰りに垣間見たものだった。
そう、そこは現実の世界だったのだ。

プロジェクト・ルームでは、グッドウィンが携帯メールを受け取る。
そこには、記憶を戻す時の手順に使われる文言とスティーブンスからのメッセージがあった。
このプロジェクトは単に過去を再現するだけではなく、過去をいじってしまうものであること。
やがてデレク・フロストが逮捕され、列車爆破テロが未遂に終わったことが報道されること。
そして、実験室内にいるスティーブンスにすべてうまく行くさ、と伝えてくれというものだった。

**

過去を覗き見るはずのマシンが、実は過去と現在を繋ぐタイムマシンだった、とは「デジャブ」だが、
「映画通ほどダマされる」というコピーに同じ設定を予想したのは私だけではあるまい。
まあ、作成者側が日本のコピーを知っていたとは思えないが、
早々に「これはタイムマシンではない、プログラムの中で起きていることに過ぎない。」と、
それを否定するセリフを吐いている。

過去をいじることによって未来が変わってしまうというよりも、
パラレル・ワールドが生まれる設定は「バック・トゥー・ザ・フューチャー」をはじめ、
多くの映画で扱われているので、それほど違和感はない。

0秒後の見せ方は面白かった。
ここで終わりと見せかけて観客を引っ張り、続きを見せるあたりは、どうなってんだとの思いを抱かせ、
これが言うところの「ダマされる」話なのかなとも思ったが、それほどびっくりするほどの話じゃない。
感傷的なエンディングだった。
あの卵形のオブジェの見せ方はうまい。

ジェイク・ギレンホールが実は死にかけているのは、早い段階で明かされる。
死者の記憶を再現するには、同じような状態(=死ぬ寸前、瀕死)が必要なんだろうとは、
分かりやすいというか、受け入れやすいが、死んだはずのショーン・フェントレスの魂というか、
ショーン自体はどこへ行ってしまったんだろう。

パラレル・ワールド(?)で一番割を食ったのはショーンなのかもしれない。

 

 

    

 猿の惑星:創世記(ジェネシス) 

ジェームズ・フランコ、トム・フェルトン、ジョン・リスゴー、ブライアン・コックス、フリーダ・ピント。

製薬会社GENSYSの研究員ウィル・ロドマン(ジェームズ・フランコ)は、
アルツハイマー新薬の研究をしていて、ALZ112というウィルス薬を開発、
チンパンジーへの投薬実験により、知能向上に著しい効果を上げていた。

効果のあったのはブライトアイと呼ばれるメスチンパンジー。

ウィルは新薬の人体実験の是非と新たな投資のためのプレゼンで、ブライトアイを役員の前に出そうとしたが、
ブライトアイは飼育係のいうことを聞かずに暴れて脱走、あろうことかプレゼンの席になだれ込み、
警備員に射殺されてしまう。

上級役員のスティーブン・ジェイコブスは怒りまくって実験用の猿の処分を言い渡す。
ブライトアイがいつのまにか産んだ赤ん坊をウィルは自宅に連れて帰った。

ウィルが新薬の人体実験の固執したのは父親のチャールズ(ジョン・リスゴー)が
アルツハイマー病になっていたから。

チャールズはウィルが連れ帰った猿を「シーザー」と呼んだ。
シーザーは格段に知能が高く、母に対する新薬の効果が遺伝したと思われた。

ウィルはALZ112を会社から持ち帰り、症状の進行したチャールズに投薬する。
ALZ112の効果は抜群だった。
チャールズはすっかり回復し、ピアノも以前のようにうまく弾けるまでに回復した。

何年かのち、シーザーはに手話がある程度でき、ちゃんとした絵も描けるまでになった。

ある日、屋根裏部屋の小窓から見た隣の子供が乗っている自転車に乗りたくなり、
家を抜け出して隣のガレージに入り込み、子供に見つかって大騒ぎとなる。

その場はチャールズとウィルのとりなしで収まったが、シーザーは叩かれてけがをしていた。
ウィルは、シーザーを病院に連れて行き獣医のキャロライン(フリーダ・ピント)と出会う。

キャロラインはシーザーにも好かれウィルと良い仲になる。
ウィルはキャロラインのアドバイスを受け入れ、シーザーを森林(公園)に連れて行く。
それまで部屋の中だけだったシーザーの世界は大自然に広がっていった。

しかし、楽しい時間は長くは続かなかった。
シーザーは首輪とリードでつながれた自分は一体何なんだと考えるようになる。
ウィルは、シーザーに誕生の秘密を教える。

いったんは回復したチャールズだったが、再びアルツハイマーの症状が出始める。
ALZ112ウィルスの抗体ができ、効果が無くなってきたのだ。

チャールズは外に止めてあって隣家の車に勝手に乗り込み、発進させてぶつけてしまう。
怒りまくった隣のハンシカー(デビット・ヒューレット)は、チャールズを激しく叱責、
チャールズの身に危険が迫っていると感じたシーザーは部屋から飛び出してハンシカーを襲う。

シーザーは薬殺は免れたものの動物飼育施設(所長:ブライアン・コックス)に入れられる。
ウィルの陳情もむなしく、シーザーを施設から出すことはできなかった。

施設には意地悪な飼育員で所長の息子、ドッジ(トム・フェルトン)がいた。
彼はシーザーを目の敵にして苛める。

シーザーは施設のチンパンジーのボス、アルファにも苛められる。
オランウータンのモーリスは手話ができ、シーザーと心を通じ合えた。

一方、ウィルはより強いウィルスを実験することを会社のジェイコブスに掛け合う。
最初はばかにしていたジェイコブスだったが、開発を認可しチンパンジーでの実験を試そうとする。

新しいウィルスALZ113を施設から仕入れたチンパンジーのロケットに投与する際、
誤ってパイプが外れ、飼育係のロバートが、ウィルスを吸い込んでしまう。

ロケットの知能向上は目覚ましく、文字すら理解し始める。
ジェイコブスは安全性が保証できないというウィルの反対を押し切ってウィルスの製造と大量実験を始める。

ウィルは密かにALZ113を盗み、症状の重くなったチャールズに投与しようとするが、
チャールズはそれを拒否し、死んでいく。

シーザーは施設での扱いに怒り、逆襲することを考え始める。
ウィルが所長を買収して迎えに来たとき、シーザーはもうすっかり人間への信頼を失っていた。

シーザーはゴリラを手なずけ、アルファを叩きのめしてボスになり、
クッキーを利用してほかの猿たちにも自分が上だと認めさせる。

そして、施設を抜け出してウィルの家へ行き、隠してあったALZ113を施設に持ち帰り、
ほかの猿たちに吸い込ませる。利口になった猿たちはシーザーの指導で意思統一をしていく。

一方、実験時にウィルスを吸い込んだロバートは体調不良となり、
ウィルの家に来たが留守で隣のハンシカーにくしゃみで血を浴びせる。

その後ロバートは体から出血して死んでしまう。
ALZ113ウィルスは人間には致死ウィルスだった。

いよいよ猿たちの反撃の時がやってきた。
檻に戻らずたてつくシーザーに脅しをかけるドラコ、いやドッジ。
ついに怒り狂ったシーザーが「ノー」と叫ぶ。
ドッジはスタンガンで脅そうとして、水をかけられ感電死してしまう。

猿たちは施設を抜け出し、GENSYS社に向かう。
追ってくる警察に反撃し、囲われていた猿を助け出しゴールデンゲートブリッジへ向かう。

猿たちの目的地はシーザーが行ったことのある森林公園(多分、ゴールデンゲート国立保養地)
橋の上で待ち受ける警察車両。
シーザーの指令で一斉に襲い掛かる猿たちに警察はなすすべもない。
ヘリからの機銃射撃にはゴリラが体を張って防御、ヘリを墜落させる。

かろうじて残ったジェイコブスもロケットによって海に落とされる。

やがて森林公園に散った猿たち。
追いついて家に帰ろうと呼ぶウィルに、シーザーは「Caesar is home」と答えるのだった。
ウィルは力なく来た道を戻り、シーザーはゴールデンゲートブリッジを眼下に見下ろすのだった。

隣のハンシカーは旅客機のパイロット。
これから搭乗するところだが、せき込んだ時に血を吐き、鼻血も出る。
ALZ113の感染症状が現れたのだった。

エンドロールでは、飛行機によって感染が広がっていくことを示唆する絵が流れる。
続編があるとすれば、舞台はニューヨークかとも思いますが、そんなに続編は期待してません。

**

やっぱり圧巻は、アンディ・サーキスの演技でしょう。
CGがすごいと言われますが、CGは実際の演技をなぞっているだけで、
すごいのは元の演技です。

目の動きや細かい表情などはモーション・キャプチャーでは取れず、
顔カメラで撮影して合成しているようです。

シーザーの二足歩行がチンパンジーから猿人ふうになり、最後は現人になる変化なども面白かったです。

ALZ112/113がウィルスという設定も面白かった。
最後はエボラ出血熱かと思いました。

 

 

   

 

 三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船    

ローガン・ラーマン、ミラ・ジョボビッチ、オーランド・ブルーム、クリストフ・バルツ、
マシュー・マクファディン、ルーク・エヴァンズ、レイ・スティーヴンソン、マッツ・ミケルセン。

**

時は17世紀。
模型を使って、ヨーロッパの情勢やイギリスとの関係が語られる。
1610年フランス国王、アンリ4世が暗殺され、ルイ13世が即位する。
当時スペインとフランスは敵対していたが、
スペインは王女アンヌとルイ13世を結婚させることで融和を図った。
そんな時代のお話。

場所は変わってベネチア。
アトス(マシュー・マクファディン)アラミス(ルーク・エヴァンス)ポルトス(レイ・スティーブンソン)の
三銃士は、ミレディ(ミラ・ジョボビッチ)と共謀して、ダ・ビンチの宝物庫に押し入り、
飛行船の設計図を盗み出すことに成功。

アジトでパリに戻る算段をしていたが、ミレディの裏切りで
バッキンガム公爵(オーランド・ブルーム)に図面を奪われてしまう。

フランスの田舎町、ガスコーニュで剣の腕を磨いていたダルタニアン(ローガン・ラーマン)は、
銃士になるため、単身パリを目指す。
途中の休憩所で先客のロシュフォール(マッツ・ミケルソン)らとトラブルになり、
銃で撃たれるが通りかかったミレディに命を救われる。

やっとパリに着いたダルタニアンは、見かけたロシュフォールを追う途中、
三銃士と次々とトラブルを起こし、順番に決闘を申し込む。
約束の時刻に広場で決闘に及ぼうとしたその時、枢機卿(クリストフ・バルツ)の親衛隊、
ロシュフォールが隊長なのだが、その配下に拘束されそうになり、4人で撃退する。

これがもとでダルタニアンと三銃士は和解するが、枢機卿によって
若き国王ルイ13世(フレディ・フォックス)の前に引き出される。

枢機卿は国王に厳重な処罰を進言するが、能天気な国王はトラブルを起こすなというだけで処罰しない。

その後、しばらくしてイギリスより戻ったミレディに枢機卿は英仏戦争が起こるよう陰謀を指示する。
ミレディは、バッキンガム公爵のラブレター(偽物)をアンヌ王妃(ジュノ・テンプル)の机に隠し、
厳重に保管されている王妃のダイヤモンドの首飾りを盗み出す。

イギリスからは和平交渉のため、バッキンガム公爵が飛行船に乗って登場。
交渉の結果を持って、ミレディと(彼女が盗んだ首飾りと)一緒に帰国する。

その後枢機卿の思惑通り偽のラブレターが見つかり、その文面から
首飾りがバッキンガム公爵に贈られたのではないかと疑るルイ13世に対し、
枢機卿は舞踏会を開き、首飾りをつけさせればよいと進言する。

5日後に舞踏会が開かれることになり、王妃はこの時点で首飾りが盗まれたことを知る。
王妃の侍女、コンスタンス(ガブリエラ・ワイルド)の進言で3銃士+ダルタニアンが、
首飾りを取り返す任に就く。

三銃士は数々の難関を突破してバッキンガム公爵を翻弄し、
ミレディの策略も見破って、首飾りを取り返す。

アトスは、ミレディを殺そうとするが、彼女は自ら飛行船から飛び降り、ドーバー海峡に沈む。

三銃士+ダルタニアンは、フランスに戻り、急ぎ王妃に首飾りを渡そうとするが、
大型飛行船を駆って迎え撃つロシュフォールの軍勢と戦いになる。

結局は三銃士がロシュフォールの軍船を打破し、ロシュフォールはダルタニアンに刺殺される。
首飾りはぎりぎり舞踏会の開始に間に合い、アンヌ王妃は首飾りをつけて登場する。

ルイ13世は枢機卿が黒幕とは気づかないが陰謀は失敗に終わり、王室に危機は訪れなかった。

一方、バッキンガム公爵は、海峡でミレディを発見し救出する。
公爵は多くの軍艦と飛行船を仕立ててフランスに攻め入る途中だった。

続きは次回のお楽しみ。

三銃士の物語に飛行船を持ち込み「空戦」が一つの目玉。
元の物語をなぞりながらもエンタメ性を重視し、人物の相関や性格などを脚色している。

どうせ空中戦を持ち出すなら、最後は投身に見せかけた逃亡にしたほうが面白かったのに。
例えば、ドレスが「ムササビスーツ」になって滑空をした後に着水とか、
スカートがパラシュートに変わるとか、とにかく海には落ちるけど助かる方法にしないと、
水面激突は即死だから。

「三銃士」銃士という割には銃は使わず「三剣士」じゃないのか、とは以前からの疑問。
もともとのMUSKETEERには、マスケット銃兵(マスケットは銃の種類)の意味があるらしいので、
銃士で正しいのだが、物語ではもっぱら剣による戦いが中心となっている。

ダルタニアンのローガン・ラーマンは「パーシー・ジャクソン」、あの時よりは格段に良い。

三銃士のマシュー・マクファディンとルーク・エヴァンスは見た感じがあるが、初見だった。

ポルトスのレイ・スティーブンソンは「キング・アーサー」「ダレン・シャン」「ザ・ウォーカー」など。
「パニッシャー:ウォーゾーン」(パニッシャー2)ではパニッシャーを演じた。

ロシュフェールのマッツ・ミケルソンは「カジノ・ロワイヤル」のル・シッフル、「タイタンの戦い」のドラコ。

ルイ13世のフレディ・フォックスは、「ジャッカルの日」でジャッカルを演じたエドワード・フォックスの息子。

女性陣は誰も知らない。

後付3Dではなく、当初から3Dカメラによって撮影されたそうだ。
当然ながら空間と奥行きを意識した演出で、平たんに見えやすい平原なども木をうまく配置したり、
模型に見えがちな街並みをわざと模型やフィギュアで表すなどで、効果を上げていた。

 

 

   

 キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー   

クリス・エバンス、ヒューゴ・ウィービング、ヘイレイ・アトウェル、トミー・リー・ジョーンズ。

**

冒頭、北極で調査隊が何か人工的構造物を発見するシーンが入る。

スティーブ・ロジャーズは両親を亡くした虚弱体質で病弱な青年。
正義感は強いが腕はからっきし。
1941年、第2次大戦下の志願兵の面接では、何度受けてもランク4F(登録不適格)で
あっさり落とされてしまう。

スティーブの何度落ちても国に奉仕したいという強い思いに軍科学者のアースキン博士(スタンリー・トゥッツィー)は、
強引に1A(全任務的確)にする。

新兵訓練担当で戦略的科学予備隊・士官のペギー・カーター(ヘイレイ・アトウェル)には気を掛けられるが、
機転は利くが、体力はさっぱりのスティーブにフィリップス大佐(トミー・リー・ジョーンズ)はがっくり。

しかし、結局は自己犠牲心に富むスティーブが、超人兵士計画の対象に選ばれ、
アースキン博士の発明した血清と、スターク社(社長:ハワード・スターク、ドミニク・クーパー)の機械で、
ムキムキマンに変身する。

しかし、実験を見ていた政府関係者でナチのスパイによってアースキン博士は殺される。
スティーブは超人的体力でスパイを追って捕まえ、メディアに取り上げられて人気を博す。

政府はスティーブを超人兵ではなく、キャプテン・アメリカと名乗らせ、
衣装を着せ盾を持たせて軍事国債の宣伝マンとして利用する。

一方、ナチの科学者ヨハン・シュミット(ヒューゴ・ウィービング)は、
教会からコズミック・キューブ(四次元立方体)を奪取して兵器にそのパワーを活用し
ヒドラ隊を組織、ナチ本体とは別に世界征服をもくろんでいた。

キャプテン・アメリカはヨーロッパ戦線での慰問時に兵士からこき下ろされて自信喪失していたが、
親友のバッキー(セバスチャン・スタン)の所属する107連隊が大量に捕虜になったことを知り、
敵基地に乗り込んで、バッキーを含む400名もの捕虜奪還に成功する。

この際、ヨハン・シュミットと対決するが、シュミットはコズミック・キューブのすさまじいエネルギーで、
赤い髑髏(レッド・スカル)と化した素顔を表して逃げる。

キャプテン・アメリカは基地で見た地図の記憶を頼りにシュミットの兵器工場を次々と破壊していく。
しかし、戦闘の中でバッキーを失う悲劇もあった。

キャプテン・アメリカはついに最後の敵基地でレッドスカルの大型爆撃機に乗り込み、
アメリカの主要都市向けに用意された爆弾を発見していくつかを破壊。
その後、レッドスカルを倒すが、残った爆弾を処理するため、爆撃機もろとも北極の氷に突っ込んでいく。

死んだはずのスティーブ・ロジャーズはベッドで目が覚める。
しかし、ラジオから流れる野球放送は過去の記憶にある試合で、
何かの陰謀だと考えたスティーブは部屋を破って外に出る。
そこは、21世紀のニューヨークの雑踏。
訝しがるスティーブに、現れた黒眼帯の男(サミュエル・L・ジャクソン)は、
スティーブが60年間氷の中で眠っていたと告げるのだった。

エンドロール後、スティーブ・ロジャーズとともに、マイティ・ソー(クリス・ヘムズワース)、
トニー・スターク(アイアンマン:ロバート・ダウニーJr)らが談笑する場面が映し出される。

ジェレミー・レナー(クリント・バートン=弓の名手ホークアイ役)はすぐわかったが、
スカーレット・ヨハンソン(ナターシャ・ロマノフ=ブラック・ウィドウ役)や、
マーク・ラファロ(ブルース・バナー=ハルク役)はよくわからなかった。
なお、「アベンジャーズ」は2012/8日本公開予定。

***

お話がとんとん拍子に進んでちょっと物足りないというか、上滑り感があった。
もう少し簡単を絞り込んでもいいと思ったが「アベンジャーズ」に続く前振り的な意味合いもあるし、
これだけでシリーズ化はできないからしょうがないんだろうと思う。

もともとキャプテン・アメリカは細胞を改造された生身の人間であり、
代謝が早くて傷がすぐ治るとか、氷の中で死ななかったとかはあるし、
アーマーとシールドは持っていても、武器はシールドを投擲武器として使うくらいで、
通常武器というか、通常の兵士と大差ない。

とはいえ、この映画に合わせて鍛えたというクリス・エバンスのムキムキぶりはすごい。

コミックではアベンジャーズとファンタスティック・フォーの接点はないようだが、
仮に共演となったら、ヒューマン・トーチはどうするんだろう。

ヘイレイ・アトウェルは「ウディ・アレンの夢と犯罪」や「ある侯爵夫人の生涯」の時とは、
ずいぶん印象が違った。

スタンリー・トゥッツィーは重要だけどメインではない役柄が多い。

のちのアイアンマンの父、スターク工業の社長、ハワード・スタークのドミニク・クーパーは、
「マンマ・ミーア」のスカイ、「ある侯爵夫人の生涯」では、アール・グレイ(グレイ伯爵)だった。

 

 

    

 ランゴ   

ジョニー・デッブ、アビゲイル・ブレスリン、ビル・ナイ、アルフレッド・モリーナ、アイラ・フィッシャー。

**

カメレオン(声:ジョニー・デッブ)は、水槽の中で壊れた人形や魚のおもちゃらとのんびり過ごしていた。
ところが、乗せられていた車でハイウェイで事故りそうになって、水槽が車から転落、
カメレオンは道に放り出されてしまう。

砂漠のど真ん中。
当てもなく歩き、鷹に狙われる小ネタもあって、馬車に乗ったマメータ(声:アイラ・フィッシャー)に会い、
(なお、名前は原語ではビーンズ:BEANS=豆)町まで連れて行ってもらう。
土の町(the town of Dirt)には、多くの動物が西部劇さながらの生活をしていた。
水が乏しく、町を去る者も多く、残った者も週に一度の水の配給を心待ちにしている。

町の大部分は市長の手にあり、唯一残ったマメータは行方不明の父の帰りを待ちながら牧場を死守している。

カメレオンは、水を求めて入った酒場で行きがかり上、粋がってランゴと名乗り、伝説の勇者と持ち上げられる。
1発の弾丸で7人のならず者兄弟を仕留めたとか、ガラガラヘビのジェイクとは兄弟だとか。

やがてランゴに気がついて襲ってきた鷹を、危機一髪のところで偶然一発の弾丸で仕留めてしまい、
ますます評判が高まる。
ランゴは市長の亀(ネッド・ビーティ)から保安官に任命され、有頂天になる。

しかし、水曜日の給水の時、亀市長の指揮で捻られた蛇口から出たのは、泥だった。
落胆するみんなにマメータは「銀行にも少ししか水がないのに」と叫んでしまう。
その一言で「水」に対する取り付け騒ぎが起こるが、ランゴが何とかなだめに成功する。

夜の見回りの際、モグラが温泉を探していると思ったランゴは採掘許可を与えてしまう。
翌朝、銀行は襲われ水タンクが盗まれる。

ランゴは自警団を組織してモグラ一家を追う。
そしてついに追いつめるが、激闘の末奪った水タンクは空。

ランゴと自警団はモグラの親玉を逮捕したものの、失意のうちに町に戻る。

ランゴは市長の言葉を思い出し、実は市長が黒幕ではないかと疑う。
しかし、市長はガラガラヘビのジェイク(声:ビル・ナイ)を呼び、ランゴを脅して追い出す。

ランゴは砂漠をさまよい、かつて自分が口から出まかせに言った
「西部の英霊」(声:ティモシー・オリファント)に会う。

そして、ロードキル(声:アルフレッド・モリーナ)から水が砂漠の向こうの
人工の町に(ラスベガス?)に行ったことを聞かされ、町に水を取り返すことを決意する。

そして意を決して町に戻り、ジェイクと対決、あらかじめ手を組んでいたモグラ一家によって、
パイプラインの緊急バルブを開いて町に水を呼び込み、ジェイクを倒す。
水を牛耳っていた亀市長も倒して、町に平和と水が戻る。

***

町で出会うセーラー服の生意気な子ネズミの声はアビゲイル・ブレスリン。
アイラ・フィッシャーは「お買いもの中毒な私!」「ウェディング・クラッシャー」など。
ネッド・ビーティは「ザ・シューター」の悪徳上院議員、「トイストーリー3」ではロッツォ・ハグベアーの声。

声のアテレコではなくてキャストに演技をさせて動きを取り込んでいるが、モーションだけでなく、
表情や感情までもを取り込み「エモーション・キャプチャー」と呼んでいる。
予告でもジョニー・デッブが演じている場面が取り上げられている。

なお、多くのハリウッドアニメは、キャストに合わせてアニメーションの口を動かしているので、
アテレコではないし、アフレコでもない。

パラマウントの自主制作アニメ。
ドリームワークス・アニメーションとの契約は来年まで残っているが、
それ以降は更新せず、アニメーションは今後も自主制作するようだ。

 

 

  

 

 世界戦略:ロサンゼルス決戦   

アーロン・エッカート、ミシェル・ロドリゲス、マイケル・ペーニャ、ブリジット・モイナハン。

**

冒頭、ヘリで戦地に赴くアーロン・エッカートと何人かの海兵隊員。
ヘリの周りでは炸裂が起こり、飛行も困難になるほどだった。

1日前、ナンツ2等軍曹(スタッフ・サージャント:アーロン・エッカート)は新兵の訓練に余念がなかった。
歴戦の勇士で、多くの勲章を手にしているナンツも衰えは隠せず、退役を申請する。

その頃、地球には流星群(つまり大量の隕石)が迫っていた。
通常は1年以上前に隕石衝突が予見されるはずが、ほんの数時間前にしかわからないという異常事態だった。

住民を安全に避難させるために警察や州兵や軍隊までもが動員される。
退役目前のナンツと彼の訓練している新兵までもが民間人の避難誘導に駆り出される。

TVでは、避難の様子とともに、隕石の接近が報じられている。
ついに一部の隕石が沿岸に落下着水する。

ナンツらは基地で流星群(隕石)の様子を聞く。
流星群が地球に接近するまで発見されなかったこと。
着水地点が測ったように大都市近郊の沿岸10マイルであること。
着水寸前にブレーキがかかっていることなどから、
これはただの流星群ではなく、宇宙人による敵襲であると判断された。

果たして、着水した地点から兵士と思われるものが現れ、市民を攻撃してきた。
世界各地で同様のことが起こって、通信が途絶えている。

現状では敵は歩兵のみ。(ロボット兵のような姿が映る)
ロサンゼルス市内の海岸沿いに境界線(エネミーライン)を設定、
そこから海岸に向かって敵までの領域に爆撃を加えることとなった。

ナンツらの使命は境界線の向こうに取り残され、警察署に隠れている民間人を救出、
爆撃時刻前に境界線より内側に避難させることだった。

小隊は実戦経験のないナンツのほか、マルチネス少尉(ラモン・ロドリゲス)や、
兄がナンツの配下で戦死したロケット伍長などナンツをよく思わない隊員もいた。

小隊は敵の攻撃をかいくぐりながら進み、仲間が一部負傷しつつも、
空軍兵(ミシェル・ロドリゲス)らも加えて警察署へ向かう。

歩兵だけと思われた敵は空軍力も持っていた。
また歩兵の使う武器も金属の弾丸ではなく、触れると火傷する火球のような球だった。

署には民間人の大人二人(マイケル・ペーニャ、ブリジット・モイナハン)と子供3人が隠れていた。
ナンツは負傷したエイリアンを解剖し、急所が右胸付近にあるらしいことを突き止める。

一行は無線で救助ヘリを呼び、負傷者を乗せるがタイミング悪く民間人は乗せられなかった。
ヘリが離陸した瞬間、エイリアンからの攻撃を受けてヘリは大破、墜落する。

やむなく一行は陸路、エネミーライン外を目指す。
バスを確保して移動、敵を撃破しながら進む。
敵が無線の電波を検知して攻撃してくることに気づき、それを利用して敵攻撃機を撃破、
無人機であったことを知る。
しかし、圧倒的火器の敵に対し、少尉が負傷し、敵撃破のために自爆して果てる。

ナンツらは負傷した民間人(マイケル・ペーニャ)を連れて徒歩で移動する。

何とかエネミーラインの外まで移動、空爆に備えて待機するが、
予定時刻が過ぎても空爆は始まらず、一行はFOB(前線作戦基地)を目指して移動する。

しかし、FOBは破壊され、兵隊はいなかった。
一行は装備を整え、連絡のついたヘリに救助を依頼。
装甲車で敵を撃破しながら、救助地点に到達全員がヘリに乗る。

脱出途中、停電している一帯を発見したナンツは敵司令船の位置ではないかと考え、
一人確認のためにヘリを降りる。
反目していた部下たちもナンツの後を追ってヘリを降り、確認に向かう。

一旦は単なる地下の通路だと思ったものの、そこにはやはり司令船が潜んでいた。
ナンツたちは地上に退避、レーダー誘導によるミサイルで司令船爆破を司令部に依頼する。

無線電波使用は敵にこちらの位置を知らせることにもなり、ナンツらは敵の攻撃を受けるが、
何とかレーダー照射を続け、3発のミサイルが命中し、敵司令船は破壊される。

敵無人機は司令船の破壊により制御を失って墜落、敵歩兵たちも逃げ、
ナンツらは救助のヘリで後方へ脱出に成功する。

基地では、ナンツらはゆっくり休めという上官の指令を無視して装備を整え、
再び前線に赴くのだった。

***

今年はエイリアンものが多い。
宇宙人はその中では最も近代兵っぽい装備と形状をしているが、形は今思うとまるで兵隊アリのようだった。
形は異様だが動きや火器が壊れた時の対応などはかなり人間っぽい。

設定なので特に異論があるわけではないが、宇宙人もやはり「人型」が多いのだろうか。

敵の火器や航空機などは細部まで検討された感が強い。

戦争ドキュメンタリーのようだった。
カメラワークも現場にいる第3者や、従軍記者の目線に近い。
ぶれる(揺れる)映像が嫌いな人には違和感があるかもしれない。

ストーリーははっきり言って無きが如し。
兵隊間の感情のもつれや、和解なども描かれてはいるが、
中盤までぼこぼこにやられて最後に逆転勝利といういつもの構図は変わらない。

メッセージがあるとすれば、
アメリカ軍は決してアメリカ人を見捨てない、
ということだろうか。

 

 

   

 

 

 

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