2012/4-6鑑賞
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[ ]は邦画
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月:4(2)[0]本、5月:5(1)[2]本、6月:4(2)[1]本、
04−06月期:13(5)[3]本
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 ハングリー・ラビット  

ニコラス・ケイジ、ジャニアリー・ジョーンズ、ガイ・ピアース、ハロルド・ペリノー。

**

冒頭は男が誰かに「ハングリー・ラビット」の何かを告白しようとしているところ。
その誰かはインタビューの模様を録画しているが、男は途中でビビッて話を止めてしまう。
男は急いで席を離れ車に乗るが、何者かに襲われ、駐車場の上階から車ごと落下して死亡する。

事件はTVで報道されるが、人々はニューオーリンズも物騒になったくらいの反応しかない。

バーでTVを見ていた人の一人、ウィル・ジェラード(ニコラス・ケイジ)は高校の国語教師。
チェロ奏者の妻、ローラ(ジャニアリー・ジョーンズ)とは今もアツアツで、
きょうも結婚記念日にと、ルビーのネックレスをプレゼントした。

ほどなくしてローラが練習の帰り道、車に乗ったところを暴漢に襲われる。
たまたまウィルは同僚のジミー(ハロルド・ペリノー)とチェスに興じていて連絡に気付かず、
病院に駆けつけるがそこには大けがをして横たわるローラの姿があった。

待合室で途方に暮れるウィルのもとにサイモン(ガイ・ピアース)と名乗る男が近づいてくる。
男はウィルと同じような目に遭ったことがあると言い、犯人の居場所を知っているという。

男は「犯人を始末してやる」と言い、ウィルは躊躇するが結局応じる。

その夜、犯人の家に暴漢が忍び込み、犯人を射殺する。
暫くして、ウィルはたまたま男とぶつかり、封筒を渡される。

その中には射殺死体の写真と盗まれたルビーのネックレスが入っていた。

6か月後、ローラは退院し、ウィルにも普通の生活が戻ってくるが、
ローラは強迫観念から逃れられず、催涙スプレーや銃を持ち歩くようになる。

ある日、ウィルはサイモンからの連絡を受ける。
指示に従って動くと、サンタクロース宛ての封筒を渡され、投函場所と時刻を指定される。
そして、終わったら「空腹の兎は飛ぶ(ハングリー・ラビット・ジャンプス)」と連絡するよう指示される。

指定の日、指定の場所で封筒を投函しようとしたとき、電話がかかり、中身を見るよう指示される。
中には母子の写真と男の写真があった。

サイモンによれば、男はレオン・ウォルザック(ジェイソン・ディビス)と言う変質者で、
母子を狙っていると言うことだった。

ウィルへの指示は、母子の後をつけ、男が現れたらその男の後をつけると言うもの。
しかし、男は現れず、ウィルはそのまま帰る。

次の日、電話で再び指示がある。
明日は車が故障するから、バスに乗り、指定の停留所で降りて、
レオンが来たら、歩道橋から突き落とせというもの。

果たして確かに翌日、車のタイヤは切り裂かれ、ウィルはバスで出勤するが、
躊躇してバス停からは降りずに学校に行く。

帰り際、サイモンが現れ、約束を破ったとウィルをなじる。
ウィルは約束は果たしたと言うが、サイモンはその夜、ローラとの食事場所に現れ、
それとなく妻の危険を匂わせる。

翌日、ウィルは指定のバス停で降り、現れたレオンに声をかけると、レオンはウィルに飛びかかり、
もみ合っているうちにレオンは歩道橋から落下して車に轢かれて死ぬ。
ウィルは動揺し、学校に行くが同様のせいで生徒を殴って停職になってしまう。

ローラはウィルの挙動を不審がり問いつめるが、ウィルは答えない。
ローラが出かけた後、刑事がやってきて「アラン・マーシュ」殺人容疑でウィルを逮捕する。

サイモンから変質者だと言われていたレオン・ウォルザックは、
実はアラン・マーシュと言うニューオーリンズ・ポストの記者だった。

現場近くの防犯カメラにはウィルとアランの行きかうシーンが映っていたが、
現場の防犯カメラはテープが抜き取られていたため、ウィルの行動が証明できない。
尋問はダーガン警部補(ザンダー・バークレイ)と交代になり、警部補は奇妙な質問をする。

「月曜の次の日は?」「火曜です。」
「私の好きな色は?」「私の好きな色?紫です。」
「紫ね、じゃ、空腹の兎は?」「ハングリー・ラビット? 飛びます。」

警部補は、ウィルに逃げるよう指示。
ウィルは入館証を持って、部屋を出、警察から逃亡する。

ウィルは高校に行き、アラン・マーシュについて調べる。
ウィルは高校に保管してある携帯を失敬してローラに会いに行き、
携帯を渡し、ホテルに移動するよう指示、金と銃を受け取って逃げる。

ウィルはアラン・マーシュの告別式に紛れ込んで、
アラン・マーシュが何を調べていたのか探ろうとするが、参列者に疑われる。
ウィルはアラン・マーシュの社員証をちょろまかしてニューオーリンズ・ポストに忍び込み、
アラン・マーシュの席からメモの束を盗む。

そして、近くのホテルでドアマンをごまかして宿泊客の車を手に入れ、
メモの束に多く出てくるガソリンスタンドに行く。
そこでスタンドの親父をごまかして、アランの借りているガレージに侵入し、DVDを見つける。

スタンドの親父はその後届いた朝刊にウィルの手配写真があるのを見て、警察に通報。
ウィルはパトカーに追われるが振り切って逃げる。

件のDVDには、映画冒頭のインタビューシーンが入っていた。
男は犯罪者を抹殺する正義の組織のはずが、サイモンが暴走してしまったと告げる。

DVDには組織の仲間と思われる人たちの写真があった。
そして、サイモンとジミーの写真も。

ウィルは、ジミーを問いただし、ジミーが組織の一員だったことを知る。
ウィルはその直後、組織に騙された見知らぬ男に襲われるが、
先に「ハングリー・ラビットは飛ぶ」と言って動揺させて反撃、
携帯を入手してサイモンを呼び出す。

しかし、ジミーがローラの同僚からローラの退避先を知り、ローラを拉致しており、
サイモンはDVDと交換にローラを解放すると言って、DVDを奪取し、
ローラとサイモンは始末しようとする。

ここでジミーが裏切って組織の仲間を射殺するが、自分も撃たれて死ぬ。

ウィルとサイモンは格闘の末、ウィルはサイモンにやられそうになるが、ローラがサイモンを射殺。
そこにダーガン警部補が現れて、ジミーとサイモンが互いに撃ち合ってどっちも死んだ事件だ、と言い、
ローラとウィルを逃がす。

ウィルはサイモンが持っていた現場の防犯カメラの映像から正当防衛が認められて無罪となり、
事件の真相はうやむやになりそうになる。

ウィルはアランのDVDをニューオーリンズ・ポストの編集長に渡し、事件の取材続行を依頼する。
編集長は取材を約束するが、別れ際に「ハングリー・ラビット・ジャンプス」と言って立ち去る。

***

それほど複雑な構図ではなく、正義の集団がいつの間にか暴走すると言う設定も珍しくはない。
さらによりどころであるはずの警察やメディアにも組織が入り込んでいて、
主人公には結局どうしようもない点もそれほど新鮮味があるわけではない。

しかし、展開は次々と連鎖し、あるシーンで手に入れたアイテムが、
後のシーンで役に立つので、一つ一つがそれなりの重みを持っていて面白い。

ニコラス・ケイジもよくよく考えれば超人的な行動をしているけれど、
そんなにすごく見えない、むしろへなちょこなところも好感だ。

ジャニアリー・ジョーンズは「アンノウン」では、冷徹なところを見せていたが、
この映画でも冷たい感じだった。

**

毎度、予告の字幕はテキトーだが、だいぶずれてます。

「契約しないか」 "I will take care xxxx for you" 「お前のために始末してやる」
「代わりに殺してやる」 "You know what I'm talking about." 「どういう意味か分かるだろ」
「そいつを始末しろ」 "When it's done, you call me." 「終わったら連絡しろ」

原題は「Seeking Justice」だが、ワーキングタイトルは「The Hungry Rabbit Jumps」で、
邦題はこちらに近いが、原題よりはしっくりくる。

 

 

         

 デンジャラス・ラン  

デンゼル・ワシントン、ライアン・レイノルズ、ベラ・ファーミガ、ブレンダン・グリーソン。

**

マット・ウェストン(ライアン・レイノルズ)は、南アフリカ、ケープタウンにあるCIAの隠れ家(SAFE HOUSE)の管理人。
恋人のアンナと時を過ごしたり、体を鍛えたりしているが、仕事ではほとんど何もない電話番だけの毎日が1年も続く。
上司のデビッド・バーロー(ブレンダン・グリーソン)に転勤を申し出るが、まだ早いと断られる。

トビン・フロスト(デンセル・ワシントン)は、元CIAの凄腕エージェント。
裏切り行為で各国の情報機関から手配されている。

トビン・フロストが南アに来たのはMI6のアレック・ウェイド(リーアム・カニンガム)から、
極秘情報が入ったチップを受け取るためで、フロストはそれをまたどこかに売るつもりらしい。

フロストはそのチップを体内に隠すが、何者かにつけられる。
一人は倒したものの一味に追われ、ウェイドの車で逃走するが、ウェイドは倒されてしまう。
逃げ切れないと見たフロストは自らアメリカ総領事館に駆け込む。

トビン・フロストは直ちに逮捕され、ラングレーのCIA本部は騒然となり、
リンクレイター(ベラ・ファーミガ)を中心として、フロストへの捜査が開始される。

マットの仕事は急に忙しくなり、ダニエル・キーファー(ロバート・パトリック)以下のチームが
隠れ家にフロストを連行、尋問(水責め拷問)を開始する。

ほどなくして隠れ家にフロストを追っていた一味が侵入、激しい銃撃戦となる。
マットがフロストを見張っている間にキーファー以下全員が射殺され、
やむなくマットはフロストを連れて隠れ家を脱出する。

激しいカーチェイスの後、マットは一味を振り切ってCIA本部に連絡、
退避先の隠れ家の情報を駅のコインロッカーから受け取るよう指示される。

フロストは極秘のはずの隠れ家がばれたのはCIAにいる裏切り者のせいだと言い、
マットは動揺、疑心暗鬼となる。

マットはコインロッカーから情報の入った端末とバッグを手に入れたが、
フロストが騒ぎだし、二人ともスタジアム警備の警官に逮捕されてしまう。

マットが警官と揉めている間に医務室に連れて行かれたフロストは連行した警官を殺害し、
警官に化けて逃走を図る。

フロストを追うマットは、追ってくる警官を射殺してしまう。
マットはフロストに追いつくもののあっさり交わされて逃がす。
マットは警官殺害犯として追われもCIA本部はマットに総領事館への退避を指令するが、
マットは従わず、フロストが国外逃亡を図るとみて、CIAサーバーを検索、
書類偽造屋のカルロス・ビラーの家を目指す。

果たして、フロストはビラーを訪ね、チップの中身を見せ、パスポートなどの偽造を依頼する。
そこへまたも一味が押し掛け、ビラーと家族は殺害されるが、マットが加担しフロストと一緒に逃げる。

CIA本部ではマットのフロストがウェイドから極秘ファイルを受け取っていると知り、
ウィットフォード副長官(サム・シェパード)はリンクレイターとウェイドを南アに飛ばす。

マットは傷ついたフロストを連れて、指定の隠れ家に向かう。
そこには田舎の隠れ家に辟易している案内人役がいた。

マットは案内人に「客」を連れてきたことを連絡させるが、案内係が反撃したため、
これを殺害したものの重傷を負う。
フロストは傷ついたマットにファイルは各情報機関の裏切り者リストとその証拠であることをばらす。

ウェイドはリンクレイターと隠れ家に向かうふりをして、リンクレイターを撃ち殺し、
マットを介護してファイルのことを聞き出そうとする。

追手一味もウェイドに合流するが、フロストの襲撃に遭い全員やられる。
これで一件落着かと思った時、死んでなかったウェイドがフロストを撃つ。
ウェイドはマットをごまかそうとするが、マットの凶弾に倒れ、フロストも死ぬ。

帰国後、マットは副長官に経緯を報告するがファイルのことは喋らないで、
匿名でメディアに情報を流す。

各国は騒然となり、CIAは副長官が逮捕され、それぞれの国でも情報機関の処分が行われる。

**

スピード感はあった。
実年齢で22歳離れているデンセル・ワシントンとライアン・レイノルズの対比もよかった。

次から次へと危機が迫り、敵の正体もわからず逃走する。
味方の中の裏切り者に手の内を明かしているかもしれない疑念を持ちながらの逃亡劇。

敵が味方で味方が敵で、裏切りと謀略のCIAの中にあって愛国心、正義感を持ち続けることは可能なのか、
と言ったところだろうか。

最初に細かい説明をせず「デンゼル・ワシントンは悪」と決めつけてから始まる所は、
分かりやすいとともに、この時点ですでに観客をうまく誘導している。

新米エージェントがヘタレぶりを発揮しつつもだんだんと強くなっていく物語はよくある話で、
CIA内部の裏切りに翻弄されるのも「ジェイソン・ボーン」「ミッション・インポッシブル」などの
シリーズでお馴染みで新鮮味はない。

予告から想像されたいくつもの組織に追われながら、行く先々に敵がいると言うほどの緊迫感はない。
残念ながら犯人探しが単純で、早い段階から分かってしまうので意外感はない。

デンゼル・ワシントンの冷静沈着振りと、ライアン・レイノルズのアマちゃんぶりの対比は面白く、
追いつ追われつのスピード感が落としどころに向かって進んでいくのはなかなか。

ただ、「グリーン・ゾーン」でもそう思ったが、メディアにリークすればOKはいただけない。
現実には「大いなる陰謀」や「消されたヘッドライン」のようにメディアは権力に迎合する。
事態はうやむやになるだけだ。

 

 

         

 スノーホワイト  

シャーリーズ・セロン、クリステン・スチュアート、クリス・ヘムズワース。

**

物語の緒の部分はダイジェスト版で表される。

すなわち、エレノア王妃(リバティ・ロス)はバラで指を怪我して血を滴らせ、
白い肌、赤い唇、黒い髪の子を望み、その通り産み、スノーホワイト(白雪姫)と名付けるが、
幼い白雪姫(ラフィー・キャシディ)を残して他界する。

マグナス王(ノア・ハントリー)は大層落胆するが、他国からの侵略を撃退した時に、
囚われていた美女、ラベンナ(シャーリーズ・セロン)に一目ぼれし、妃に迎える。
しかし、彼女が女王に就いたその晩に毒を盛られた上に刺殺されてしまう。

ラベンナは白雪姫を城の一角の高い塔に幽閉。
自身の軍団を使って王の兵を駆逐、女王となって国を支配、民を苦しめていた。
そして、長い年月が過ぎていった。

女王は若い女性の精気を吸い取って若さと美を維持していた。

白雪姫(クリステン・スチュアート)が18歳になろうとしている時、
いつものように魔法の鏡に問いかける女王に対し、鏡は
「今は女王が一番美しいが、すぐに白雪姫が一番となり、女王の魔力は失われる」
「しかし、白雪姫の心臓を食べれば、永遠の美と若さが得られる」と告げる。

女王は弟で一番の部下のフィン(サム・スプルエル)に白雪姫を連れてこさせようとするが、
白雪姫は偶然手に入れた釘を武器にフィンに反撃して塔から脱走。
下水溝を伝って城から逃げ、馬を盗んで逃亡。
追手から逃れて「黒い森」に逃げることに成功する。

黒い森はラベンナ女王の魔力が及ばないため、ラベンナはフィンに白雪姫を捕えるよう命令する。

フィンは黒い森に詳しい猟師のエリック(クリス・ヘムズワース)を連れてこさせ、
女王の魔力でエリックの死んだ妻を生きかえらせる約束をして案内をさせる。

エリックは割と簡単に白雪姫を見つけるが、フィンが妻を生き返らせるのは無理とばらしてしまい、
エリックは白雪姫を連れて逃げる。

途中、二人はトロールに襲われ、エリックがやられるが、白雪姫を見たトロールは何もせず去って行く。

二人は黒い森を抜け、顔に傷のある女たちに助けられて、その村に行くが、
エリックはそこで初めて白雪姫が「マグナス王の娘、白雪姫」であることに気づく。

一方、幼少の頃、ラベンナの軍団から父、ハモンド公爵(ビンセント・リーガン)とともに逃げ、
弓の名手でラベンナ軍に抵抗するウィリアム(サム・クラフリン)は、
白雪姫が生きていて城から逃げたことを知り、フィンの一行(いっこう)に紛れ込んで白雪姫を追う。

白雪姫をかくまった村はフィンらに焼打ちにあい、エリックは白雪姫を連れて逃げる。
二人は「8人」の小人に捕まり、殺されそうになるが、白雪姫が正体を明かすと、
小人たちは二人を連れて逃げる。

小人たちは白雪姫が傷を癒す力があることや森の神の白鹿をも引き寄せる力があると知り、
白雪姫とともに戦うことを決意し、ハモンド公爵の城を目指す。

しかし、フィンらに見つかり逃げる途中、ウィリアムと会って仲間に入れるが、
小人の一人は射られて死に「7人の小人」が残る。

エリックは壮絶な戦いの後に、フィンを倒す。
フィンは一気に老いて果てる。

城では、フィンの死を感じ、老化とともに魔力の衰えを感じるラベンナが反撃に転じる。

朝早く、雪の中を行く白雪姫を追うウィリアム。
子供の頃を思い起こすリンゴを渡された白雪姫がそれを口にすると毒に替わり、白雪姫は昏倒する。

ウィリアムに化けていたラベンナが正体を現し、白雪姫の心臓を刺そうとしたとき、
エリックとウィリアムがラベンナに切り付けるが逃げられて、白雪姫は絶命、
ウィリアムのキスでも息を吹き返さなかった。

ウィリアムとエリック、それに小人たちは白雪姫をハモンド公爵の城に運び、悼む。
ウィリアムは白雪姫の遺志を継いで、ラベンナに戦いを挑もうと考えるが、
ハモンド公爵にたしなめられる。

白雪姫の死を嘆くエリックは悲しみのあまり姫にキスをして去るが、
それがもとで白雪姫は息を吹き返す。

蘇った白雪姫はハモンド公爵とその部下の前で演説をぶって人々を鼓舞し、
軍勢を率いてラベンナの城に向かう。

小人たちは、白雪姫の逃げた下水溝から城内に忍び込み、敵の目を盗んで城門を開け、
突撃してくる軍勢を城内に引き入れる。

多くの若い女の精気を吸って若さを取り戻していたラベンナは、白雪姫との直接対決。
激闘の末、ついに白雪姫の短剣に刺されて、急激に老いて果てる。

白雪姫は城を取り戻して女王となり、国には平和が訪れる。

**

白雪姫の物語をおもっいきりシリアスに描いてみたらこうなりました。

みんながよく知る設定、といってもオリジナルのグリム童話よりは、
ディズニーアニメの設定の方が有名でしょうけど、それらをどう見せるか興味ありましたが、
なるほどねって感じでした。

小人がどう見ても8人いたので??となったが、減るのを計算に入れてか、それとも一人は別か。

その小人も見た顔が多いのでどうなってんだ、と思ったら、
イアン・マクシェーンだのニック・フロストだのがエンド・クレジットに名前が出てびっくり。
ドワーフ・ダブルがクレジットされていたので、顔だけ合成したようだ。

森や小人たちもおぞましいし、なによりシャーリーズ・セロンの鬼気迫る悪の女王は見事。
クリステン・スチュワートが飛び切りの美少女かどうかは疑問がなくもないが、
シャーリーズ・セロンとの新旧美女対決の対比としては良いコントラストだった。

「平たい顔族」以外の黒髪美少女と言うと意外と少ないのかもしれない。

荒涼たるシーンを見てロケーションはまたニュージーランドかなと思ったが、
イングランド、ウェールズ、スコットランドなど全編イギリスのようだ。

ところで、あの鳥はどういう意味なんでしょう。種類はカササギでしょうか。

 

 

        

 RUN60−GAMEOVER−    

柄本祐、嶋田久作、木村了、Takuya、John−Hoon、森田涼花、田崎アヤカ。

**

映画から派生したTVシリーズを再編集し、さらにエンディングを追加した劇場版。

TVシリーズの第1章では、国会議員殺害の容疑者として指名手配された祐とレイが、
逃亡の末、豊洲で電話ボックス爆破とともに消失、別の真犯人が逮捕されるという事件の
ダイジェストが流される。

真犯人逮捕によって特別捜査本部は解散、しかし祐とレイの行方、二人はなぜ走っていたのかなど、
事件の謎が解明されていないとして刑事の中塚(柄本祐)は納得がいかない。

そんなある日、ストリートダンスの練習に余念がない楠野孝雄(Takuya)に不思議がメールが届く。

それは自分の大切な人5人をランク付けして登録すれば、お金がもらえると言うもの。
高校時代の先生、バイト先の店主、親友、母、そしてダンス仲間の彼女、美緒を入れる孝雄。

そこから恐怖のゲームが始まる。
その夜、高校時代の先生のアパートで爆破が起こり先生が死ぬ。
翌日、母、善美(岡田奈々)から先生の死を聞かされた孝雄はショックを受ける。

親友の田中実(岡山天音)は、試供品で貰った腕時計が外れないとぼやいていたが、
同じ時計が孝雄に送られ、ゲームに参加しないと大切な人が死ぬと聞かされる。
焦った孝雄はバイト先の店主、品川(つまみ枝豆)に電話するが、電話口の向こうで品川は爆死する。

高校教師、酒店店主の相次ぐ爆死。
この一見無関係な事件の間に楠野孝雄の存在に気付いた中塚は、
警視の森沢(嶋田久作)に直談判し、捜査継続の承諾を取る。

森沢は、科警研の山下朋子(松岡瑠奈子)、IT捜査官の桑田(木村了)を加え、
4人で捜査に当たらせる。

孝雄には、3番目のゲーム開始が告げられる。
孝雄が参加しないと田中が死ぬ。
孝雄は否応なしにゲームに参加させられ、15分以内に所定の場所に走っていく。

ゲームを仕掛けているのは、自身をピエロと名乗る韓国人ゲームクリエーター(John-Hoon)。
新規ゲームのアイデアに悩んでいるとき、何者かからこのゲームが送られてきたのだった。

街中の監視カメラの映像をハッキング、リアルタイムで実在の人物の行動と連動して
キャラが動く死のゲームに魅せられたピエロは、次々と死を仕掛けていく。

孝雄はなんとか暗証番号を手に入れ、田中は助かる。

続いて、ピエロが課したゲームは、AかBを選ぶもの。
Aは母、Bは美緒。
悩んだ末、孝雄が選んだのは美緒、しかし、ヒントは無し。
制限の30分以内に美緒を探さないといけない。
美緒の携帯は留守録で自宅には不在。

そこへ中塚がやってくる。
監視カメラでは音が取れず、電話を入れてくるピエロ。
ごまかして電話を切り、母を頼むと言い残してダンス練習場へ走る孝雄。

果たしてそこには縛られた美緒がいた。
壁に書かれた暗証番号で自分の時計は解除し、母に送られた時計は中塚が解除した。
しかし、美緒の持つ時計は間に合わず、美緒は爆死してしまった。

喜ぶピエロだったが、来日した弟にゲームの秘密を知られて殺したのが、
同棲していた日本女性にばれて殺されてしまう。

捜査が忙しく、恋人の陽子(田中美保)としっくりいかない中塚。
聞き込みも空振りばかりだが、森沢の娘、優香(田崎アヤカ)がやくざに撃たれ、
下半身不随になった話などを聞く。

桑田はゲームの存在に気づき「ハーメルンの笛吹き男」にヒントがあると考え、
捜査を進め、犯人に近づいていく。
そして、桑田の仕掛けた罠に犯人が乗ってくるのだった。

ピエロにゲームと爆弾を与えた真犯人、ゴーストが中塚の前に現れる。
ゴーストは森沢を拘束し、中塚にゲームへの参加を命令する。

断れば陽子と優香が爆死する、やむなく時計をはめた中塚の目の前で、
ゴーストは森沢を射殺、中塚の腕を撃ち、60分のRUNがスタートした。

携帯はハッキングされ不通で、陽子の安否は確認できない。
急いで家に戻る中塚。
陽子は時計をはめていなかったが、暗証番号は陽子の誕生日だった。

急いで森沢の家に行こうとする中塚。
怪我をした彼を見捨てられず、一緒に森沢の家に向かう陽子。

残り時間は段々と少なくなってくる。
そこへ桑田からのメール。
ハッキングしている場所が分かりそこに犯人がいると言う。

陽子が森沢の家に向かい、中塚は桑田が連絡してきた場所に向かう。
陽子が森沢の家に着き、森沢の死に涙した優香。
しかし優香のもとに会った時計は動いていなかった。

中塚の向かった先は罠で、桑田もつかまっていた。

ゴーストの正体は捜査仲間の科警研の山下。
そして黒幕は死んだはずの森沢だった。

森沢は事件で下半身不随になり走れなくなった優香の代わりに人々を走らせていたのだ。
そこに陽子が来て優香の話をする。
優香に事実を知られたくない森沢は、山下とともに爆死。

間一髪、難を逃れた中塚、陽子と桑田。
事件はもみ消され、中塚は所轄、桑田は科警研の窓際に追いやられる。

事件終結から暫くし、怪我も癒えた桑田は優香を訪ねる。
桑田は驚愕の推理を展開する。
父の歪んだ愛情は実は優香の思惑だったと言うのだ。

自分が撃たれた事件後、優香は父を憎み父に復讐することを考えた。

そして、心を操ってRUNを作らせ、科警研で父を慕っていた山下を巻き込んで爆弾を作らせ、
父の部下だった女性を使ってゲームクリエーターに事件を起こさせていたのだ。

病院で中塚に会って焦った優香は父に犯罪に手を染めさせるだけでなく、
追い詰めて死なせることを画策、中塚を巻き込んで思惑通り父を爆死させたのだ。

桑田の推理が的中、中塚にもばれて優香は隠していた毒を飲み倒れる。
病院で緊急治療を受けベッドに臥す優香の命は果たしてどうなるのだろうか。

**

事件の構造が多重構造になっているが、それぞれ区切りがついてから
次の階層に進むので混乱することはない。

「走る」ことに絞って展開させたのはまずまず面白い。
同じくほとんど走るだけの「SP野望編」に比べると、
展開の速さとか、エピソードの詰め込み具合はこちらが数段上。

ただ、これで事件がすべて解決したかと言うと疑問が残り、
登場人物以外の関係者がいないと事件が成立しない部分が残る。

例えば、誰がいつ美緒を拉致したのか、誰がかばんを置いたのか、
どうやって誰にもばれずに桑田を連れ出したか、とか。
山下ないしはそれに準ずる人物がさらに複数名いないと実現不可能だ。

また、止血しないで走り回って貧血にならないのかとか
38口径を肝臓に撃ち込まれてあの程度で済むのかは気になるし、
当初から言われていた、なぜ車を使わないのかなどは疑問のまま。

 

 

       

 メン・イン・ブラック3   

3D字幕版。

ウィル・スミス、トミー・リー・ジョーンズ、ジョシュ・ブローリン、エマ・トンプソン。

月面にある、とある刑務所。
美女(ニコル・シャージンガー)が、凶悪犯アニマル・ボリス(ジェマイン・クレメント)に差し入れを持ってくる。
検査などはすり抜けたもののその差し入れのケーキには凶悪な宇宙生物が仕込まれていて、
看守を倒し、ボリスの鎖を切ってしまう。
ボリスは追ってくる警備員を皆殺しにして、自身の片腕を切り落とした男、Kに復讐すると息巻く。

地球。
今日もエージェントJ(ウィル・スミス)とエージェントK(トミー・リー・ジョーンズ)は
違法な宇宙人対策に精が出る。
そんな中で、ボリスの脱獄とKを狙っているとの情報が入り、Kは受けて立つ準備に入る。
JはボリスとKの因縁を調べようとするがKは喋らず、データは極秘扱いでJは知ることができない。
唯一、殺さずに逮捕したことが失敗だったというだけ。
チーフのO(エマ・トンプソン)も何も教えてくれない。

そして、ボリスは過去に戻る機材を手に入れ、Kと対決した1969/7/16に飛び
Kは消失してしまう。同時期にJは時空のゆがみで頭痛を感じる。

翌日、JはKを訪ねるが、知らない親子が住んでいた。
本部でもKを探すが、OにKは40年前に死んだ、と言われる。
そして、Kが手に入れて地球を守っているはずのシールドがなく、
絶滅したはずのボリスの星から宇宙船が攻めてくる。

OはJだけが時空のゆがみを受けて過去を覚えていると考え、
Kが死んだ40年前に何かが起こったとしてJに捜査を指示する。

Jはボリスが手に入れた過去に戻る機材を使って過去に戻ることにした。
機材を手にエンパイアステートビルの屋上から飛び降り、ある速度を超えた瞬間、
スイッチを押して、ボリスの1日前、1969/7/15にタイムジャンプ。

Jは当時の黒人に対する猜疑の目をかいくぐって、ボリスの足跡を追う。

しかし、ボリスには逃げられ、ヤングK(ジョシュ・ブローリン)に逮捕されてしまう。
機材屋から、過去ではKに近づくなと言われていたJは言い逃れしようとするが、
真空管式のニューロライザーにかけられそうになり、やむなくほんとのことを言う。

そしてKと組んでボリスを倒すために行動開始する。
ボリスはまだ腕を失っていない過去のボリスと手を組んでKを倒す画策をする。

JとKはいろいろと捜査するうち、ボリスの星に滅ぼされた星の唯一の生き残り、
グリフィン(マイケル・スタールバーグ)が、カギを握っていると知り、彼に接触する。
グリフィンは、起こるかも知れないいくつもの未来を見ることができ、
ボリスが自分を殺しに来ると言って逃げる。
果たしてボリスがやってくるが、一旦はJが撃退する。

グリフィンの見た未来は、メッツがワールドシリーズに優勝した瞬間だと気づいたJとKは、
メッツの本拠地であるシティ・フィールドでグリフィンを見つけ、
追ってきたボリスと対峙の末、グリフィンから地球を守るシールドを手に入れる。

しかし、そのシールドは地球外でしか作動せず、宇宙に持っていく必要があった。
おりしも1969/7/16、アポロ11号が月に向かって発射されるその日だった。
記録にあったKとボリスの対決もケープ・カナベラル。
ロケットの発射されたケネディ宇宙センターのある地だった。

つまり、Kはボリスとの対決の中でアポロ11号にシールド装置を取り付けなければならない。
グリフィンはKが殺されるのを阻止することはできるがわかりに誰かが死ぬと言う。

JとKそしてグリフィンは、本部からジェット装置で現地に飛び、
グリフィンの言う「真実が道を開く」を信じて衛兵に事実を告げるがあっさり逮捕され、
危うく監禁されそうになるが、グリフィンが対応した大佐を説得し、
JとKが発射台の上まで行くことになる。

そこへ、二人のボリスが登場、JとKがそれぞれボリスと対峙、
Jはいったんボリスにやられるが、タイムジャンプを利用してその直前に戻りボリスを倒す。

Kは歴史通りボリスの片腕を撃ち砕き、シールド装置をロケットに取り付けることに成功する。
そして、アポロ11号の発射は成功し、シールド装置は無事に地球を覆う。

Jが無事に未来に帰ったと信じているKと大佐の前にボリスが現れ大佐はボリスの武器に倒れる。
Kはボリスを逮捕せずに撃ち砕くが、Kの代わりに死ぬのは大佐だった。

その時、ジープから大佐の幼い息子が姿を現す。
その子の名はジェームズ、そして彼の持っていた懐中時計はJの持つ父の形見と同じものだった。

Kはジェームズの記憶を消し、二人で散歩に行くのだった。

現代に戻ったJ。
Kが生きており、以前の世界と何ら変わりないことを確認し、
Kの隠している1969年の秘密には触れないまま、任務に向かうのだった。

**

ラストのJの過去には涙した。
JとKのいきさつは、第1作でどうだったか。
本作とのつじつまがどうなっているか、ぜひ確認しておきたい。

アポロ11号のシーンは迫力満点。

トミー・リー・ジョーンズは老けた。
派手な動きを期待するのは難しい気さえする。

とはいえ実は1946年9月生まれでまだ65歳だが、とてもそうは見えない(老けてる)。
役柄(72歳)並み。(映画の現代の設定が、何年かは言及がない。2012年だとした)

ジョシュ・ブローリンは映画の中では29歳の役だが、当然そうは見えず、実年齢(44歳)並み。
ちなみに、ウィル・スミスと同年生まれ。(ウィル・スミスの方が半年ほど若い)

本部のTVにレディ・ガガが映るが、ノンクレジットらしい。

 

 

      

 

 テルマエ・ロマエ   

阿部寛、市村正親、上戸彩、北村一輝、宍戸開、竹内力、勝矢、笹野高史

紀元130年頃のローマ。
ローマ帝国は隆盛を誇り、西ヨーロッパの大半とイギリスの南半分、ギリシャ、トルコ、
そして中東から北アフリカの地中海沿岸全体をその勢力範囲としていた。

14代皇帝のハドリアヌスは、就任当初、自分に反対する元老院長老4名を粛清するなど、
暴君として知られていた。

その頃のローマ市民の楽しみの一つに公衆浴場、テルマエがあった。

テルマエ設計士の一人、ルシウス・モデストゥスは(阿部寛)は、伝統的な浴場にこだわり、
斬新なアイデアを提供する新進の設計士に仕事を奪われつつあった。

そんな中、騒がしいテルマエの中で静かに構想を練ろうとしていたが、
排水口に引き込まれ、もがき苦しみながら流れ着いた先は、
なんと、現代の日本の銭湯の浴槽内だった。

びっくりする銭湯の客たち。
それ以上にびっくりしたのはルシウス。
壁に掲げられた富士山の絵、個人別の蛇口、あのケロリン桶、
脱衣場では脱衣かご、扇風機。
属州の奴隷、平たい顔族のための浴場だと思い込んだルシウスにとって
すべてがローマの公衆浴場(テルマエ・ロマエ)を凌駕するものだった。

焦って外へ出、再び今度は女湯に入ってのされてしまい、
居合わせた女流漫画家の卵、山越真実(上戸彩)に漫画のモデルにされそうになる。

男湯に戻り、フルーツ牛乳を飲み感動したルシウスは再びローマにタイムスリップ。

数か月後、ローマではルシウスのアイデア満載のテルマエが大人気を博していた。
壁にはベスビオス火山の絵、>ロリVと書かれた桶、脱衣用網かご、フルーツ牛乳、
すべてが銭湯からのアイデア拝借だった。

暫くのち、敬愛する先輩が年老いてテルマエに行くのが大変になり、
それでも風呂に入りたいと考えていた。

ルシウスは何とか役に立てないかと考え、テルマエで思慮をめぐらせていたが
水中に引き込まれ、とある漫画家(内田春菊)の家風呂に飛び出した。

そこでは、山越真実が漫画家に才能がないと引導を渡されているところだった。

やや認知がかった漫画家の父は、風呂にいるルシウスを外人ヘルパーと勘違い、
背中を流させ、シャンプーハットやシャワーを使って見せた。

感動したルシウスはローマに戻ると、家庭風呂を発明、
シャワー設備やシャンプーハットも再現してローマ人の羨望の的となった。

やがて、ルシウスのテルマエの評判は皇帝ハドリアヌス(市村正親)の耳に入ることとなり、
ハドリアヌス直々に自分のためのテルマエを作るよう命じられる。

ルシウスは悩むが、なかなかいいアイデアが浮かばない。
またもテルマエで悩んでいておぼれ、今度は真実がバイトするショールームのジェットバスに現れ、
真実はショールームの上司に男を連れ込んだと誤解される。

ルシウスはトイレに入って、壁のディスプレイ、便座のオート開閉、ウォシュレットなどに感激し、
ローマにもどって、それらを設置したテルマエでハドリアヌスを喜ばせる。

やがて、ハドリアヌスは再び属州巡回に出かけるが、その途中ナイル川で寵愛するアンティノウスを亡くし、
失意のうちにローマに戻った。
そして、アンティノウスの代わりにナイルから連れ帰ったワニも元気がなかった。

ルシウスは、ハドリアヌスを慰めようとまたも悩み、今度は熱川のバナナワニ園に現れる。

その頃、現代の日本ではバイトを首になった真実が実家の温泉旅館に帰郷。
旅館倒産の危機に接し、旅館を救うため近くのホテルの御曹司とのデートの真っ最中だった。

ルシウスは真実に案内をさせ、温室の構造やバナナについて知り、それをローマに持ち帰って再現。
ハドリアヌスを満足させ、ワニを元気にした。

ハドリアヌスに賞賛されるルシウスだったが、すべては模倣に過ぎないと自己嫌悪に陥る。
この時期、ハドリアヌスはドナウ川北側の蛮族対策に手を焼いており、自ら前線に赴き指揮を執る。
しかし、敵の攻撃は執拗でローマ軍は劣勢を強いられていた。

ハドリアヌスは後継者としてケイオニウス(北村一樹)を考えており、
彼の最初の事業として立派なテルマエを作らせることにしてルシウスを指名した。

ハドリアヌスに次ぐ皇帝候補には、女好きで派手好きなケイオニウスと、
質実剛健のアントニヌス(宍戸開)がいた。

ハドリアヌスはケイオニウスを後継と考え、その布石にテルマエを作らせることとし、
ルシウスにその設計を委託した。

ルシウスは自分の活躍で職を失ったテルマエ設計者に襲われて怪我をする。
そして井戸に落ちて溺れ、真実の旅館の湯船に現れる。

古代ローマやラテン語を学習していた真実はルシウスと普通に会話できるまでに上達していた。
旅館の主人である真実の父、修造(笹野高史)や近所の仲間に連れられ、傷を癒す効果のある泉質、
毒消し効果のある泉質などを知ることになる。

そして、再び古代ローマにもどるとき、誤って真実を一緒に連れて行ってしまう。
修造と仲間たちも真実の後を追うように古代ローマに流れて行ってしまう。

古代ローマで、ルシウスはケイオニウスのためのテルマエ作りを断ろうと
前線にハドリアヌスを訪ねる。

断りは受け入れられたものの、ハドリアヌスの怒りを買い二度と顔を出すなと叱責される。

ルシウスが前線に行っている間、アントニヌスの5年間の属州行きが発表される。
真実は135年から140年までアントニヌスが地方に飛ばされると、
138年に皇帝になるはずの歴史が変わるとルシウスに訴える。

ルシウスはケイオニウスがハドリアヌスの神格化を行わない可能性のあることを知り、
アントニヌスと一計を案じ、再びハドリアヌスのもとを訪れる。

それは、前線で傷ついた兵士たちを癒すための湯治場を前線基地近くに作ると言うもの。
前回戦地に赴いた際、真実の旅館の傷をいやす効果のある泉質と同じ泉質を発見していたのだ。

ハドリアヌスはルシウスを許し、テルマエの建設を命じる。
しかし膨大な作業でわずかな人数では建設は遅々として進まない。

そこにたまたまタイムスリップして労働させられていた真実の父らが登場し、
温泉ではなく、オンドル小屋による湯治場の建設を提案、協力して小屋を設置する。

そしてそこに負傷兵を入れて傷を癒すことに成功。
オンドル小屋を次々と建設し、負傷兵をどんどん復活させ、
ローマ軍は勢いづいて、ついには蛮族の制圧に成功する。

ローマにもどったハドリアヌスは、湯治場建設の栄誉を讃え、アントニヌスの属州行きを撤回。
あわせてルシウスの功績を讃える。

そして、喜びを真実と分かち合っていたが、涙を流す真実の姿が徐々に薄くなっていった。
涙が元の世界へ戻るキーだったのだ。

こうして元の世界に戻って行った真実と父たち。
真実はあきらめなかったルシウスの姿に打たれ、漫画家に再挑戦。
経験を生かした漫画「テルマエ・ロマエ」を引っ提げて出版社を回る。
その時、皇居のお堀に突如出現したルシウスと再会するのだった。

後日談。

ケイオニウスは138年に死去。
ハドリアヌスはその後、同じ138年に死去。
アントニヌスが15代皇帝となってハドリアヌスを神格化。
ハドリアヌスは後世まで語り継がれることとなった。

***

旦那がイタリア人で古代ローマおたくと言う漫画家、ヤマザキマリのコミックの映画化。
古代ローマと現代日本の世代ギャップを「公衆浴場」の文化という共通点で描いた作品。
今までにない発想でとても面白かった。

現代日本では日本語とラテン語。
ローマ時代の会話は日本語だが、後半の上戸彩がローマにタイムスリップした時は
さりげなく「<<Bilingual>>」と表示するなどの遊び心も面白かった。

**

史実では、ハドリアヌスの後継に指名されていながら138年に亡くなったのは、
ケイオニウス(ルキウス・ケイオニウス・コンモドゥス・ウェルス、ルキウス・ウェルス)ではなく、
その父のルキウス・アエリウス・カエサルだったそうだ。

ケイオニウスはハドリアヌス死亡当時7歳で、アントニヌスの養子となり、
ともに養子となった第16代皇帝のアウレリウス(マルクス・アウレリウス・アントニヌス)と
アントニヌスの死後、共同皇帝になったそうだ。

この辺りの脚色は「十三人の刺客」と似たものがある。
彼の映画では、稲垣吾郎扮するバカ殿は斉韶(なりつぐ)になっているが、
史実は斉韶は直韶から改名の後隠居、次代の将軍家所縁の斉宣(なりこと)が藩主。
乱脈暴君で知られる斉宣は若くして病死しており、斉韶の息子、直憲が跡を継いでいる。

 

 

      

 ダーク・シャドウ  

ジョニー・デッブ、エバ・グリーン、ミシェル・ファイファー、クロエ・モレッツ、
ヘレナ・ボナム=カーター、べラ・ヒースコート、クリストファー・リー、アリス・クーパー。

1750年頃、イギリスはリバプールからメイン州に移り住み、水産業で資産を成したコリンズ一家。
町にもコリンズポートと一族の名前がつくくらいの富豪となり、
15年の時を経て建てられた豪邸はコリンウッド荘園と名付けられ、
息子バーナバスに資産は引き継がれた。

バーナバスは、使用人のアンジェリーク(エバ・グリーン)に手を出すが、結婚する気はさらさらなく、
ジョゼッタ・デュプレ(べラ・ヒースコート)と誓いをかわすのだった。

怒り狂ったアンジェリークは正体を現す。
彼女は魔女だった。
そして、ジョゼッタの心を操って岬の崖の上に行かせ、追うバーナバスの目の前で投身させた。
波打ち際の岩の上に叩きつけられて絶命するジョゼッタ。

バーナバスは、後を追い崖から飛び降りて岩に叩きつけられるが、なんと、
死なずにバンパイアと化すのだった。

そして、アンジェリークはバーナバスを鎖で縛り、鉄の棺桶に入れて地中深く埋めてしまった。

それから2世紀、1972年。
一人の女性、ビクトリア(べラ・ヒースコート、二役)は、姓をウィンターズと偽り、
コリンズの屋敷に向かうところだった。

かつての繁栄は今はなく、ただ大きいだけの屋敷には、使用人のウィリーとミセス・ジョンソン、
女主人のエリザベス・コリンズ・ストッダード(ミシェル・ファイファー)、
その娘のキャロリン・ストッダード(クロエ・モレッツ)、
エリザベスの弟、ロジャー・コリンズ(ジョニー・リー・ミラー)、
その息子のデビッド(ガリバー・マクグラス)、
それに心理療養士のジュリア・ホフマン(ヘレナ・ボナム=カーター)が住んでいた。

デビッドは母を亡くして引きこもりとなり、母の亡霊が見えると言ってきかない。
ロジャーは、デビッドの面倒を見ず、コリンズ家の財産目当てに居候を決め込んでいた。
デビッドの面倒を見るのは、ホフマン先生の役回りだ。

変り者のキャロリンは偏屈でひきこもり、家庭教師の追い出しを自慢するような子だった。
ビクトリア、ビッキーはキャロリンの家庭教師として雇われたが、そんなビッキーも
小さいころから幽霊が見え、両親に見捨てられ精神病院に入れられた悲しい子だった。

その頃、道路工事のショベルカーが何かをひっかけた。
そっと掘り出してみると、鎖で縛られた鉄の棺桶。
鎖を切ると中から現れたのは、バーナバス。

あっという間に作業員を次々と倒しその血を飲み干した。

バーナバスは、自分の屋敷に向かい、ウィリーを操って血を拭わせて屋敷に入った。

エリザベスは先祖であるバーナバスが生きているとはもちろん信じないが、
屋敷に隠された秘密を知っていたことからその話を信じる。
しかし、一族には内緒で遠い親戚だと言うことにしておいた。

かつてコリンズに支えられた町は、アンジェリーク・ブシャール(エバ・グリーン)が、
牛耳っていた。

アンジェリークは、工事作業員の大量死を聞くと現場に駆けつけ、
バーナバスの復活を知り、コリンズの屋敷に向かい、バーナバスと手を組もうとするが、
話はまとまらない。

バーナバスは屋敷の隠し部屋にあった宝石類を使ってコリンズ缶詰工場を再建を図る。

また、ジョゼッタに瓜二つのビッキーの気を引こうと、
当世の事情についてキャロリンに話を聞くが全くかみ合わない。

若者から当世の事情を聞こうとしてヒッピーの集まりに参加したバーナバスは、
話に共感を持ってもらうが、彼らの血を吸い尽くしてしまう。

バーナバスは人間に戻るため、人間の血を大量に輸血するが、
実はバンパイアの血を輸血し、永遠の若さを得たいホフマン先生の策略に気づき、
彼女の血を吸い尽くしてしまう。

バーナバスはかつての栄光を取り戻そうと、ダンスパーティを開催することにした。
コリンズの復活に危機感を抱いたアンジェリークは、パーティに乗り込み
バーナバスと対決、彼の愛を自分に向けさせようとして失敗する。

しかし、アンジェリークの勢いに押されたバーナバスは、ビッキーの安全のためとして
アンジェリークと関係を持つがアンジェリークの愛を拒否し、再び棺桶に閉じ込められる。

アンジェリークはコリンズの工場を爆破し、バーナバスが殺人鬼で
証拠隠滅のために工場に火を放ったと言いふらす。

こうして、コリンズを破滅させるべく警察を仕向けたアンジェリークだったが、
バーナバスは、デビッドに助けられて屋敷に戻り、エリザベスやキャロリンらとも戦い、
ついには、シャンデリアに打ちつけられて倒れる。
瀕死の中でもバーナバスの愛を求めるアンジェリークの願いは届かず、その体は脆くも崩れる。

その頃、ビクトリアはジョゼッタが飛び降りた岬に向かっていた。
追いついたバーナバスの目の前で再び愛する人が飛び降りる。

後を追って飛び降りたバーナバスはビクトリアに噛みつき、
彼女をバンパイアにすることで救おうとした。

果たして、バーナバスの作戦は功を奏したが、蘇ったのはビッキーではなく、
ジョゼッタが乗り移ったビッキーだった。

しかし、200年越しのバーナバスの愛はついに実ったのだった。

エンド・クレジット後に1カットあり。

**

ジョニー・デッブとティム・バートンの組み合わせは絶妙ですな。

バートン組の大御所、クリストファー・リーは、漁師の顔役でチョイ出演。
パーティに出てくるアリス・クーパーは本物。

ミシェル・ファイファーは久しぶりに見たがずいぶん落ち着いた感じだった。

クロエ・モレッツは大きくなった。
「ヒューゴの・・」より一回り大人になった感じだ。

エバ・グリーンは、かなり怖い。「カジノ・ロワイヤル」の時とだいぶ違う印象。
「ライラの冒険」の時も魔女だったけど、あれよりもずっと怖い。

ヘレナ・ボナム・カーターの変ぶりは健在。
「アリス・イン・ワンダーランド」の女王を髣髴とさせる。

べラ・ヒースコートは見たことがないと思っていたが、
「タイム」でアマンダ・サイフリッドの母、ミシェルだった。

 

 

     

 LOVE まさお君が行く!    

香取慎吾、広末涼子、力石研、成海璃子、木下隆行、寺島進。

東京TTVのディレクター(力石研)とAD吉野(成海璃子)は、動物プロダクションを訪れ、
新番組のためにもっともギャラの安い、ラブラドール・レトリーバーの「まさお」を手配する。
その番組は、犬と人の旅番組でお相手は売れない芸人の松本秀樹(香取慎吾)。

当初は、犬との息が全く合わず、商店街を走ったり、展示棚を倒したりトラブルばかりだが、
ディレクターは意に介さず、そのドタバタシーンを編集してオンエアーする。

しかし、山のように送られてくるFAXは抗議の物ばかり。
AD吉野はがっくり肩を落とす。

その後もロケでは自分ばかり目立とうとする松本君と、全くいうことを聞かないまさお君。
トラブルばかりを放送するため、苦情は絶えないが、わずかに好感を寄せる葉書も来るようになる。

その頃、松本には10年来の付き合いの里美(広末涼子)がいた。
実家のホテル業を継いでほしいと、シイタケ関連食品を売る兄(木下隆行)からも懇願され、
松本と決別してついに田舎に帰ってしまう。

やがて、海岸近くのお屋敷でのフリスビー・キャッチ訓練取材でで松本君が崖に落ち、
まさお君が助けに駆け付けたことから二人、いや一人と一匹に信頼関係が生まれ、
ロケはスムーズに進行するようになる。まさお君のおバカぶりは相変わらずだったが。

徐々に番組のファンが増え、全国ネットになった。
ちょっとすねた子供たちにも笑いを届けられるようになり、
まさお君にも恋する相手の黒ラブ、ダイアンと出会い、紆余曲折はあったもののゴールイン。

その間、番組で無理をしたまさお君が倒れ、精密検査の結果、リンパ腫が見つかる。
また、松本君の地元取材の際、まさお君が里美のホテルに乱入して、
兄の結婚式をめちゃくちゃにしてしまうが、結局は里美との仲が元に戻る。

やがて松本君のお笑いライブの会場にまさお君危篤の報が入り、
ライブを終えた松本君の呼びかけにわずかに応えたまさお君は他界する。
享年7歳。人間で言えば40代の働き盛りだった。

気の抜けたディレクターとAD吉野だったが、まさお君の弔問に訪れる人の列を見て感激、
献花台には多くの花と供物がささげられた。

やがて、ダイアンに6匹の子どもが生まれ、最もまさお君に似た末っ子に
松本君は「一緒に旅に出るか」と語りかけるのだった。

**

脚色はしてあると思うが、実話に基づくものなので全体の展開はいじれないのだろう。
しかし、個々の芝居がいかにも大げさで臭い。
ドタバタも笑いを通り越してひどいだけ。

主要なキャスト以外の動きは薄いし、カメラワークも演出も悪い意味でTV的。
もう少し何とかならんもんかな、と思ったけど、あの本じゃこれが精いっぱいかも。

まさお君役のラブはかなり自然でうまかったけど、残念ながらまさお君にはあまり似てない。

映画では松本君の相方はダンテ・カーバーになっていたが、実際は日本人。
まさお君のバンダナのアイロンプリントは、映画では「まさお」だが、実際は「まさお君」

また、まさお君の子どもはまさお君が死ぬ1年半前に生まれており、
2代目旅犬「だいすけ君」として、既に番組を引き継いでいた。

そのだいすけ君も2代目を引き継いで5年。
2011/11に旅先で胃捻転(大型犬でよくある、摂食直後に激しく運動すると起こるらしい)で急死した。
まさお君より若い6歳だった。

番組のナレーション役は、実際と同じ小倉久寛。
途中、吊り橋のシーンで本物の松本秀樹が登場する。
撮影当日は奇しくもまさお君の命日で、だいすけ君急死の直後だっだそうだ。

キャストは列記した人のほかに大久保佳代子、神田瀧夢、小野武彦、左時枝、浅野和之ら。

フリスビー・キャッチのカマっぽい大柄の男性(?)は木梨憲武だと思ったが違うか?

 

 

  

 バトルシップ  

アレックス・ホッパー(テイラー・キッシュ)は、わがままで乱暴者。
海軍士官で兄のストーン・ホッパー(アレキサンダー・スカルスガルド)に叱られながらも反省しない日々。
ある日も、バーで見かけた美女、サマンサ・シェーン( ブルックリン・デッカー)にアタックして大トラブル。
兄、スコットは怒り狂ってアレックスの根性を叩き直すため、海軍にぶち込む。

一方、2007年頃、NASAは地球型惑星を発見、その星に向かって強力な電波を送りつけるプロジェクトを開始した。

数年後、海軍でそれなりの地位まで昇進したアレックスはサマンサと恋仲になり、
彼女の父で提督でもあるシェーン(リーアム・ニーソン)に結婚の許可を貰う予定だった。

しかし、日米をはじめ多国が参加するRIMPACでは
兵隊同士のサッカー大会ではナガタ・ユウジ(浅野忠信)との接触からミスして敗因となり、
開始式典に遅刻した上、艦内でナガタと喧嘩して提督にこっぴどく叱られる。

時同じくして件の惑星から5つの物体が地球めがけてやってきた。
NASAの観測隊は明らかに人工的な物体だと断定、政府、軍などが警戒態勢に入る。

5つの物体は1つが人工衛星に接触して破砕して香港に落下、大災害をもたらすが、
他の4つはハワイ沖に着水する。

RIMPACの各艦隊は先遣隊として、ストーン・ホッパー艦長のサンプソン、
アレックスが乗艦するジョン・ポール・ジョーンズ、それにナガタ艦長のみょうこうの
3艦を現場に急行させる。

落下物体は一部を海面に出し、ジョン・ポール・ジョーンズ(JPJ)の艦長は、
アレックス、コーラ・レイクス(リアーナ)らをゴムボートで偵察に行かせる。

アレックスがその物体に近づき触れた瞬間、物体は突如直径20kmにも及ぶ電磁バリアを張り、
ハワイ諸島と3艦はその中に取り込まれてしまった。

アレックスを援護しようとしたJPJは、物体からの攻撃を受けて破損、
サンプソンが反撃を試みるが、集中攻撃を受けて爆破撃沈、ストーン以下、全員が死亡。

アレックスはJPJに戻り、上官がことごとく戦死、自分が最上位の階級になったことを知る。

アレックスは攻撃態勢に入るが、援護しようとしたみょうこうが集中攻撃され爆沈、
大勢の負傷者が出たことで攻撃をあきらめてナガタらを救助する。

物体からは攻撃飛翔体が飛び出し、ハワイの基地の航空機が殲滅される。

一方、軍の心理療養士でもあるサマンサは、両足を失って意固地になっている兵士のミックと
フィールドワークに出てエイリアン兵士と遭遇、彼らが電波望遠鏡を狙っていることを知る。
唯一助かった研究員によれば、エイリアンはNASAの電波望遠鏡を利用して
惑星と交信しようとしていると思えた。
そのため、エリイアンたちは大型機材を次々と山頂の電波望遠鏡付近まで運搬し、設置。
電波の発射準備を進めていた。

中継に人工衛星を使うため「電波の窓」が開くまでの数時間が勝負。
かろうじて通じたホッパーとサマンサの通信で電波望遠鏡攻撃の必要性が伝えられた。

その頃、JPJの指揮はナガタに委ねられ、レーダーに映らない敵の動きを察知するため、
NOAAの津波ブイの情報を参考にして敵の位置を予測、ミサイルを次々と打ち込んで、
2基は爆沈させることができた。

しかし、残りの1基はジグザグに侵攻して予測を回避、逆にJPJを攻撃して爆沈させる。

攻撃艦を3艦とも失った、ナガタやホッパー。
もう打つ手がないと思ったが、ホッパーは退役艦で博物館となっている戦艦ミズーリーでの攻撃を指示。

いくら改装なった艦とはいえ、第2次大戦当時に完成した艦では現役兵に扱うことができない。
しかし、RIMPACの記念式典に参加していた退役兵の手助けによって艦は始動。
敵母艦との直接対決に回る。

この時点ではエイリアンたちは明るい光に過敏であることが分かっており、
そのことと錨を利用しての機動作戦が功を奏し、敵母艦を撃破、電磁バリアーが破壊されて
航空母艦から発進した戦闘機が敵攻撃部隊や、電波望遠鏡を破壊し、敵殲滅に成功する。

戦闘終結後、ミックやホッパー、ナガタらが勲章を受け、ホッパーは指揮官としての名声も手に入れる。
しかし、意を決して提督に申し込んだサマンサとの結婚の許可はあっさり断られるが、それはご愛嬌。
提督は笑ってホッパーを受け入れるのだった。

**

バトルシーンを最大の見せ場とした映画。
終盤の戦艦の機動攻撃は実際には無理(走錨するだけ)だとは思うが話としては面白い。

また、いくら高性能の対物ライフル銃で射撃の名手でも、
艦砲射撃できる程度の距離を揺れる艦船の上から狙い撃っては
あそこまではの必殺ショットは撃てまい。

宇宙人の武器は確かに強力だが、造形は人間的。
外観がちょっと違うだけで臼歯と思われる歯まである。

個々の体力、兵力はもとより、装備、装甲等も人類のそれよりも強力だが、
弱点なども想定内でわかりやすい。

こちらの通常武器が有効でよかった。
「インディペンデンス・デイ」では、すぐに核攻撃を言いだしていたが、
今回、それに全く触れなかったのは、時代の変遷か。

テイラー・キッシュは公式身長6ft(183cm)だが、
179cmの浅野忠信とタメで思ったより小さかった。

もっとも、共演のアレキサンダー・ステルスガルド、リーアム・ニーソンが、
ともにキッシュより4in(10cm)高いので、キッシュが低く見えただけかもしれない。

ちなみにアレキサンダー・ステルスガルドはステラン・ステルスガルドの息子。

ブルックリン・デッカーはシャーリーズ・セロンを一回り小者にした感じだった。

戦艦ミズーリーは、第2次大戦末期の1944年に就役、
第2次大戦の降伏調印式が行われた艦としても知られる。
そのご、朝鮮戦争にも出撃したりして1955年に一時退役したが、
装備を改修して1986年に再就役、湾岸戦争にも参加している。

1992年退役、1999年からは博物館となっている。
主砲は40.6cm9門と戦艦大和の46cm9門よりは少し小さいが、
全長270m、満載排水量5万3千トン、最大速力33ノットを誇る巨大戦艦である。
(大和は、全長263mだが幅があり、満載排水量7万3千トン、最大速力27ノット)

 

 

    

 アーティスト  

第84回アカデミー賞、作品賞、監督賞、主演男優賞など5部門を制覇。

ジャン・デュジャルダン、ベレニス・ベジョ、アギー。

1927年、ハリウッドでは大人気のジョージ・バレンティン(ジャン・デュジャルダン)
愛犬(アギー)との共演も人気で、新作の初日は大盛況。

劇場の外では追っかけファンや、記者に囲まれて身動きが取れないほど。
そんな中、ファンの一人が落とした財布を拾おうとしてジョージにぶつかる。
ジョージは怒るどころかそのファンを抱き寄せて写真に納まる。

翌日、
新聞を見た妻のドリス(ペネロペ・アン・ミラー)は不機嫌だが、ジョージは意に介さず
スタジオにお抱え運転手、クリフトン(ジェームズ・クロムウェル)の車で出かける。

一方、昨日のファン、ペピー・ミラー(ベレニス・ベジョ)は、
自分の写った新聞を手にエキストラのオーディションに出向く。

ダンスのできる女性、としてエキストラに受かったペピー。
背景のスクリーンの向こうでタップの練習をしていて、ジョージと偶然出会う。

スタジオのトップ、アル・ツィマー(ジョン・グッドマン)は、
新聞で映画より目立ったとして彼女に激怒するが、ジョージは彼女が気に入り、
彼女との絡みでは何度もNGを出すほど入れ込んでしまう。

ペピーは、ジョージに礼を言おうと楽屋を訪れ、タキシードで独り芝居をするところを
戻ってきたジョージに見られてしまう。

一人静かにジョージの楽屋を去るペピー。
その後、ペピーは少しずつ良い役を貰い、ビッグネームになっていく。

1929年、スタジオはトーキーの試作に入る。
最初のデモンストレーション・フィルムを見たジョージは一笑に付すが、
スタジオはサイレントの製作を止め、オール・トーキーで行くことにした。

ジョージは激怒、自分のファンは声なんか聴きたがらないとして、スタジオを辞める。
帰り際、偶然ペピーと再会、ペピーはジョージとの共演を希望するが、
ジョージは愛想笑いするだけだった。

ジョージは自身のプロデュース、脚本、主演で映画製作に入る。

一方のペピーは新作トーキー映画の主役に抜擢され、二人の主演映画は奇しくも同じ
1929年10月25日に封切られることとなった。

その前日、お抱え運転手と食事をしていたジョージ。
たまたますぐそばにペピーがラジオのインタビューでやってきた。
ジョージがいることを知らず、言いたい放題のペピー。
古臭い大げさな演技の俳優は若手に道を譲れと言われ、ジョージは席を立つ。

果たして映画公開初日。
まばらな観客の劇場の後ろで静かに様子を見守るジョージ。
映画のワンシーン。
流砂に足を取られ、砂の中に沈んでいく姿は自分を暗示するようだった。

特別席で静かに映画を見るペピーには気付かず、
劇場を出たジョージの目に入ったのは、大勢の観客が列をなすペピーの映画だった。

雨の中、失意のうちに家に帰るジョージ。
ペピーは謝罪と映画の感動を伝えるためジョージの家を訪ねるが、
ジョージは「演技は大げさだったかい」と嫌みで返してしまう。
そして「君の言うとおり、後輩に道を譲るべきだ」と語る。

おりしも大恐慌の幕開け。
大絶賛のペピーの映画とは逆に映画の当たらなかったジョージは大きく資産を失う。

それまでも仕事ばかりのジョージ、「音」に苦しめられる夢を見たりして
一層ふさぎ込むようになり、妻は愛想を尽かしてジョージに出ていくように告げる。

1931年。
主演映画が次々とヒットし、大スターとなったペピー。
一方のジョージはお抱え運転手のクリフトンに1年も給料が払えない。
クリフトンを首にして、一人安アパートで暮らす。

ジョージは生活費にも困るようになり、自慢のタキシードも質屋に売り払ってしまう。
そしてスタジオ時代の持ち物もすべてオークションに出す。
まばらな客ではあったが持ち物はすべて売れ、一安心のジョニー。

しかし、仕事もなく過去の思い出にふけるうち、
かっとなって手持ちのフィルムをまき散らし、火をつけてしまう。

愛犬(アギー)は、主人の危機に警官を呼びに行き、火災の中、ジョージは何とか救出される。
焼け残ったたった1巻のフィルムを持って。

翌日の新聞にジョージの火災の記事が載り、びっくりしたペピーは病院に向かい、
残されたフィルムが自分とジョージの初めての共演のフィルムだったことに感激、
ジョージを自宅で介抱することにした。

ペピーの家で快方に向かうジョージ。
ペピーはジョージとの共演を熱望し、スタジオを説き伏せてジョージをキャスティングさせ、
脚本を届けさせる。

ジョージは気晴らしに家の中を散策していて、家具家財の置かれた部屋に入る。
そこには見慣れた家具や置物が。
オークションに出した全盛期の肖像画もおかれていた。
つまり、オークションで売れたと思った家具などはすべてペピーが買い取っていたのだ。

失意のうちにペピーの家を出るジョージ。
たまたま見かけたショウウィンドウのタキシードに自分の姿を重ねてみるのだった。

そんな姿を警官に冷やかされ、ますます失意に打ちひしがれるジョージ。
アパートに戻り、拳銃を手に涙にくれる。

ペピーはジョージとの共演を祝うつもりだったが、ジョージがいなくなったことを知り、
自分で車を駆ってジョージのアパートに向かう。

ぎりぎりでジョージの危機を回避したペピー。
何とかジョージを支えたいと語るペピー、もう過去の人間だと語るジョージ。

しかし、二人の復活はタップダンスに象徴されるトーキー映画だった。
生き生きとタップを踏む二人。
スタジオも絶賛、かくしてジョージは再び銀幕の世界に戻って来たのだった。

**

音声によるセリフが「ほとんど」ない、BGMだけの映画。

本物のサイレント映画のように字幕のカットがそこここに挿入され、
すべて観客の想像で進むわけではなく、展開が分からなくなることはないし、
音楽が情景と感情を表していて効果的だった。

アギーがいい味を出していて、とてもいいアクセントになっている。

1930年代。
カメラは手回し式。
山肌に掲げられた「ハリウッド」の看板は、ハリウッドではなく「HOLLYWOODLAND」

スタジオと監督やキャストとの関係、
大恐慌が落とす暗い影はピーター・ジャクソンの「キングコング」にも出てきた。

あちらこちらに見た顔が。

運転手のジェームズ・クロムウェルは「i,ロボット」の博士、「ブッシュ」のパパブッシュ。

ペピーがオーディション会場で会う老人は「時計仕掛けのオレンジ」「ドゥームズデー」のマルコム・マクドウェル。
ジョージがタキシードを売る質屋の親父はコメディに多く出てるケン・ダビシャン(デイビシャン)。
最初のカーテンコールの女優は「チャリチョコ」でアナソフィア・ロブの母、ミッシー・パイル。
などなど。

 


   

 タイタンの逆襲   

サム・ワーシントン、レイフ・ファインズ、リーアム・ニーソン。

前作から10年。
妻イオを亡くし、息子ヘレイオスとともに漁師をして暮らしていたペルセウス(サム・ワーシントン)。

ある日、父ゼウス(リーアム・ニーソン)が助けを求めにやってくる。
タイタンの末子であり、ゼウスの父クロノスの復活を阻止するため協力してほしいと言う。
人々の信仰が薄れたため、神々も力を失っていると言うのだ。

ペルセウスは断るが、地底の割れ目から出てきた
二つの頭を持ち火を噴き、蛇の尾をもつキメラが村を襲う。

ペルセウスは隠していた武器を取ってこれを倒す。

ゼウスは冥府の神ハデス(レイフ・ファインズ)と自身の息子で
戦いの神、荒ぶる神のアレス(エドガー・ラミレス)に囚われ、
タルタロスの牢獄へと連れて行かれ、クロノス復活のためのいけにえにされる。

ペルセウスは神殿でゼウスを呼び出そうとするが、ポセイドン(ダニー・ヒューストン)が現れ、
ゼウスの危機を告げる。
ポセイドンは自分の息子で同じ半神のアゲノール(トビー・ケベル)と協力するよう言い残して死ぬ。

アゲノールは、アンドロメダ(ロザムンド・パイク)に囚われていたため、
ペルセウスはペガサスを駆ってアンドロメダの軍団まで行き、アゲノールを解放する。

ペルセウスは、アゲノールの先導で打倒クロノスの秘密を知るヘパイストス(ビル・ナイ)を訪ねる。

島には一つ目の巨人キュプロプス(サイクロプス)がいて、ペルセウスらを襲うが、
ペルセウスの持つポセイドンのトライデント(三叉銛)を見て服従し、
ヘパイストスの居所に案内する。

ペルセウスらはヘパイストスにタルタロスの迷路の秘密を教えてもらうが、
タルタロスに入る直前、アレスにばれ、アンドロメダの部下とヘパイストスを失う。

ゼウスは徐々にクロノスに精気を吸い取られ、力を失いつつあった。
当初はゼウスを憎んでいたハデスだが、そこは兄弟、徐々にゼウスを哀れに思い、
アレスと仲違いする。

ペルセウスらは、ミノタウルスに襲われたり、迷路の罠にはまりかけるが、
ヘパイストスの地図を頼りにタルタロスの中心にたどり着き、ゼウスを助け出す。
ハデスはアンドロメダの陣地に現れ、瀕死のゼウスを救う。

ゼウスとハデスは力を合わせて、4刀流のマカイ軍団を倒す。

やがてクロノスは復活を果たし、火山の大爆発とともに地上に現れる。

ペルセウスはクロノスを倒す武器を完成させるため、アレスを呼び出して激闘の末、
これを倒してアレスが持っていたゼウスの雷霆(らいてい)を手に入れ、
トライデントともう一つと合体させ、最強の武器にする。

火(溶岩)をまき散らし、暴れ狂うクロノス。
ペルセウスはペガサスにまたがり、最強の武器を携えてクロノスに襲いかかり、
火をかいくぐってついに最強の武器でクロノスを倒す。

こうして再び人間界には平和が戻ったが、力を使い果たしたゼウスとハデスはともに瓦解して果てる。

**

出てくる神獣などは前作より減ったように思うがどうか。

とにかく迫力はすごい。

前作は当初3Dを意識していなかったようで横方向の動きが多かったが、
今作は当初より3Dを意識した演出で、縦の動きが強調されていた。

また、石や火などスクリーンから飛び出すものが多かったように思う。
(2D上映では当然だが飛びださず、残念)

スクリーンがやけに縦に長く感じた。
IMDBによればレシオは1.85:1。
通常のシネスコ(2.35:1)よりもずっと縦が長いと言うか幅が狭いと言うか、
HD(16:9=1.78:1)に近い。

サイズから見てIMAX?と思ったら、IMAX3D版(デジタル)がある。
しかし、IMDBによれば、フィルムはIMAX版(70mm)ではなく、
35mmフィルムによる撮影のようだ。

なお、試写会はデジタル上映ではなくフィルム上映だった。

キャスティングはペルセウス、ゼウス、ハデス、ポセイドンなどは続演。

アンドロメダのロザムンド・パイクを前作のイオのジェマ・アータートンと勘違いした。
「プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂」で女王だったのはジェマ・アータートンで、
ロザムンド・パイクは「サロゲート」のブルース・ウィルスの妻役だった。

 


    

 裏切りのサーカス   

ゲイリー・オールドマン、ジョン・ハート、マーク・ストロング、シアラン・ハインズ、トム・ハーディ。

**

最初に物語の構造を書いておこう。
東西冷戦時代。
イギリス諜報部は「サーカス」と呼ばれていた。
その中枢部、あるユニットの意思決定機関、リーダーは「コントロール」、略称C。

そこに集う幹部はアレリン(トビー・ジョーンズ)、ヘイドン(コリン・ファース)、
ブランド(シアラン・ハインズ)、エスタヘイス(デビッド・デンシック)、
そして、スマイリー(ゲイリー・オールドマン)

諜報部員の中にはプリドー(マーク・ストロング)、ギラム(ベネディクト・カンバーバッチ)
そしてギラムの配下にター(トム・ハーディ)

敵は、ソ連KGB、謎の大物はカーラと呼ばれていた。

MI6はソ連の軍人など軍事情報、機密情報を持つ者を寝返らせる工作をしていた。

コントロールは、情報漏れを感知し、サーカス内部、それも幹部の中に二重スパイ=モグラがいると考え、
ジム・プリドーに密かにモグラのあぶり出しを命じる。

プリドーは作戦の一環でソ連の将校を寝返らせるため、仲介人とブダペストで落ち合うことになったが、
ソ連の将校に会う直前、作戦がばれて背後から撃たれて死んでしまう。

これがもとでコントロールは解任され、スマイリーも解職される。

コントロールの後釜のリーダーはパーシー・アレリン。
彼はロンドン市内に秘密の隠れ家を設定、
ソ連からの極秘情報を手に入れる「ウィッチクラフト」作戦を強行する。

政府幹部のレイコン次官は当初「ウィッチクラフト」作戦に反対していたが、
入手した情報の重大さ、信憑性に驚き、大臣とともに作戦を推進する。

暫くしてコントロールは病死。
スマイリーは悠々自適の生活を送っていたが、1年ほどしてレイコン次官に呼び出される。

少し前、レイコン次官宛てにリッキー・ター(トム・ハーディ)から電話があり、
サーカス内部にモグラがいると伝えてきたのだ。
レイコン次官は一旦はコントロールの妄想として排除したモグラの存在を危惧し、
スマイリーにモグラのあぶり出しを要求する。
コントロールはスマイリーにモグラの話はしていなかった。
訝るスマイリーだったが、ピーター・ギラムともう一人を配下にする条件でこれを引き受ける。

スマイリーとギラムは過去の資料を洗い出し、モグラを探そうとする。
コントロールの家には、怪しいと思われる5人の顔写真を貼ったチェスの駒が置かれていた。

コントロールが付けたコードネーム、一人はティンカー(鍵屋、アレリン)、
二人目はテイラー(仕立て屋、ヘイドン)、三人目はソルジャー(兵士、ブランド)、
四人目はセイラー(水兵)、いや、セイラーではテイラーと紛らわしい、
リッチマン(金持ち)って柄じゃない、とエスタヘイスはプアマンと呼ばれることになった。

そして5つ目の駒にはスマイリーの顔写真が貼られていた。
コントロールはスマイリーさえも疑っていた。

調査を進めるにつれ、4人に対する疑念は深まって行った。
ただ、誰がモグラなのかは決定的な証拠がない。

スマイリーはリッキー・ターと接触。

イスタンブールでの作戦中に逃亡し裏切り者と思われていたリッキー・ターは、
サーカス内部とのやり取りからモグラの存在を確信していた。

彼はイスタンブールでソ連の将校の寝返りを画策していたが、
ターゲットは単なる飲んだくれで対した情報を持っているとは思えなかった。

ターはMI6のアジトから「寝返り工作意味なし」を打電、折り返しに帰国命令を受ける。
帰国準備を進めながら、ソ連将校の動向を探っていて、その女で通商使節団のイリーナに接触し、
彼女が極秘情報を持っていることに気づく。

ターはイリーナの寝返り工作実行を打電するが、返信は詳細情報を送れ、と
いかにも時間稼ぎのようなものだった。
その直後、イリーナはソ連当局に逮捕されどこかへ送られてしまったというのだ。

スマイリーはターの証言の裏を取るべく、ギラムにMI6の資料室から通信記録を盗ませる。
しかし、ターが打電した日の記録は切り取られていた。

ターが裏切ったと信じていたギラムはターを見て怒り狂うが、
スマイリーからカーラの話を聞き、なだめられて、モグラの調査をつづける。

やがて、いくつもの記録の中から、コントロールとプリドーしか知らないはずのコードネーム、
「テイラー、ティンカー、・・・」をエスタヘイスがつい喋ったことに気づき彼を問い詰める。

エスタヘイスは自分はモグラではないとしながらもスマイリーに脅されて、
ウィッチクラフトの秘密のアジトを喋ってしまう。

スマイリーはウィッチクラフト作戦はソ連の謀略に引っかかっていること、
ソ連の狙いはイギリスの情報ではなく、イギリスを通じてアメリカの情報を入手することで、
イギリスは自国の安全だけでなく同盟国をも危険にさらしていることを、
レイコン次官と大臣に告げる。

スマイリーはモグラを絞り込む賭けに出る。
すなわち、当初パリに出国したと偽装していたターを実際にパリに送り込み、
確保したとの偽情報をサーカスに送ることにした。

その返事は「詳細情報を送れ」
イスタンブールと同じ時間稼ぎだった。

直後サーカスはティンカー、ティラー、ソルジャーによる緊急会議を実施、
その後、モグラがアジトでソ連側工作員と接触すると思われた。

事前にアジトに乗り込み、罠を仕掛けたスマイリーたち。
まんまと罠にかかったのはヘイドンだった。

やがて、プリドーが実は死んでいなかったことが分かり、スマイリーはプリドーを訪ね、
ブダペストの顛末を聞き、モグラのことも話す。

ヘイドンは確保され、軟禁されていた。
ソ連への送還を数日後に控えたある日、スマイリーはヘイドンを訪ねる。
ヘイドンはスマイリーの妻アンと不倫していたが、スマイリーを惑わせる作戦だった。
実際、スマイリーの判断力は鈍り、ヘイドンの裏切りに気付かなったのだから。

プリドーは、身を隠していた学校を去り、ヘイドンを狙撃して殺してしまう。

スマイリーの家にはアンが戻り、新しいサーカスのリーダーにはスマイリーが就くのだった。

淡々と進む二重スパイのあぶり出し。
派手なドンパチや追いかけっこがあるわけでもなく、
駆け引きと言うほどの心理戦が展開されるわけでもない。

登場人物もそこそこお年を召した方ばかりで動きも鈍く、
こんなんで大丈夫かとは思っても、さすがと思うようなシーンはない。

多少ドキドキ感があるとすれば、唯一ギラムが記録簿を盗むシーンくらい。

時代から言って手書き記録や磁気テープはしょうがないとして、
あの頃から盗聴と記録がされていたのはすごい気がした。

邦題は難解。
「サーカス」が「MI6」のことだと分かる人はどのくらいいるのか。
私はスパイものだとは知っていたが、サーカスは何かの比喩だと思っていた。

あの数人がMI6全体を動かしているとは到底思えない、
ある部局なり、プロジェクトなりのトップなのか、よくわからなかった。
トップがコントロール(=C)なので、007のQと同じような
コードネームなんだろうと勝手に理解、ラストはスマイリー=Cと捉えたが良かったか。

ヘイドンの最後もわかりにくい。あの俯瞰のショットは誰?と思ってしまった。

ビッグネームが沢山出てました。
マーク・ストロングの薄毛っぷりにはびっくりしたが、
近影はまるでスタンリー・トッツィーなので、逆につけてるんでしょう。
みんな老けてて、トム・ハーディが若造に見えた。

 

 

         

 マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙  

メリル・ストリープ、ジム・ブロードベント、アレクサンドラ・ローチ、ハリー・ロイド

**

一人の老女(メリル・ストリープ)がコンビニで牛乳を買い、家に戻る。
家では旦那のデニス(ジム・ブロードベント)と会話しながら、朝食の用意をし、
お手伝いの会話にも耳をそばだてる。

娘のキャロル(オリビア・コールマン)が、心配して駆けつけるが、
マーガレット・サッチャーは意に介さない。
数年前に死んだ夫、デニスの遺品整理をやっとはじめようとしていた矢先のこと、
キャロルは度々、パパは死んだ、双子の兄弟のマークは南アにいると告げなければならない。

マーガレットの家には、身の回りの世話をする者、予定などを管理する者がいる。
認知症の症状のあるマーガレットに対する周辺の気遣いは、マーガレットには気に入らない。
デニスは幻となって、そんな彼女の感情をなだめ、あるいは逆なでする。

マーガレット・ロバーツ(アレクサンドラ・ローチ)。
雑貨商の娘に生まれ、店の手伝いをしながら青春期を過ごしたマーガレットは、
オックスフォード大学に進み、卒業後、保守党の演説に感動して政治家の道を選ぶ。

24歳の時に立候補したものの落選。
未婚ではダメだ、結婚すれば当選するとのデニスの申し出に平凡な家庭の主婦にはならないと宣言。
デニス・サッチャーの求婚を承諾する。

9年後、マーガレット・サッチャーは初当選し、並み居る男性議員の中で存在感を示す。
1970年には教育相として政権の一翼を担うが、IRAの攻撃などもあり、
イギリス全体の経済は低迷、政治は混迷を深めていった。

1975年、マーガレットは、保守党内部の決断力不足を嘆き、党首選に立候補を決意する。
その目的は党首になることではなく、保守党内部に一石を投じることであった。

しかし、選挙参謀たちは、マーガレットこそこの混迷のイギリスの復権を成す人物だと考え、
強力にマーガレットを推し、ついには党首に当選させる。

そしてついに1979年、保守党は選挙で大勝し、ここにイギリス初の女性首相が誕生する。
マーガレットは大胆な経済政策を強行し、庶民切捨てとの批判を浴びる。

しかし、その強い政治姿勢は変わらず、安易な妥協はしなかった。

1982年、世にいうフォークランド紛争が勃発する。
南アメリカ大陸南端に近くイギリス本土から1万2千キロ以上離れた小さい諸島。

アルゼンチンの進攻に対し、諸外国からの自重要請や、
膨大な戦費と人命の損失を懸念する閣僚に対し、マーガレット・サッチャーは出兵を決意、
多くの戦死者や艦船の損失を出しながらも、ついにはアルゼンチン軍を撃退、島を奪還する。

このことがもとでサッチャー人気は沸騰し、サッチャーはより強硬な経済改革に突き進んでいく。

しかし、妥協を勧める閣僚に対し、あくまでも強硬路線を貫くサッチャーは、
経済改革は成功しつつあったが、一方で多くの失業者を生んだ。
1990年、サッチャーは人頭税を発案、多くの閣僚が反対するにもかかわらず、
強攻にこれを推し進めたことで支持率の低下を招き、党首選で勝利することが難しくなり、
ついには党首を辞任することとなった。

既に議員も辞め、認知症となり、夫、デニスの幻覚に悩まされるマーガレット。
意を決して夫の遺品を片付けようとする。

ついにマーガレットはデニスの持ち物を一つにまとめ、デニスに託す。
デニスは、今更ながら引き留めようとするマーガレットを置きざりにして去り、消えてしまう。

***

引退し認知症となって、周辺と齟齬を生じながら生きるマーガレットと、
若く野望に燃えていた日々、議員として首相として困難な状況に立ち向かっていた日々が、
入れ子になって繰り返される。

単にマーガレット・サッチャーの経歴を追うだけでない作り方が、
伝記ものにありがちな事実を追うだけの展開とは一線を画す。

もう少し違う演出を想像していた。
マーガレット・サッチャーの栄光と挫折、は良いとして、
ここまでうらぶれた姿を見せられるとは思わなかった。

2012/3現在ご存命で最近も公園でくつろぐ様子が激写されるなどしている元首相だが、
メリル・ストリープが30代から80代までを好演しているとは言うものの、
やがて誰にでも訪れるであろう姿は如何に演技とはいえ、身につまされて痛々しい。

娘のキャロルによれば、2000年頃から政治的な事実の誤認が始まり、
デニス・サッチャーを2003年に亡くしたことも最近では度々忘れていたらしいが、
常に夫人を支え、寄り添っていた夫、デニスの存在は大きい。

 

 

  

 

 

 

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