映画SP-extra

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フジテレビでやっていたドラマ「SP」の映画版。
来年秋の公開を目指し撮影が行われている。
2009/9/28、その中の1シーンにエキストラとして参加した。

地下鉄早稲田駅〜徒歩10分弱、リーガロイヤルホテルでの撮影。
予定は12時から19時。
ホテル3階のガーデンテラスが受付。

12時少し前に現地に着く。
ガーデンテラスだから、屋上庭園みたいなとこか?と思ったら、普通の宴会場だった。
12時過ぎてもまだ受付が終わらず、あちらこちらでスタッフの打ち合わせやらが行われている。

一応エキストラの控え室もあるが、狭くとても全員が入れる広さはない。
その上、空いている席にはかばんなどが置かれ、座れない。

一般エキストラも事務所所属の人も同じ扱い。
そのうち事務所関係で、一応役、といっても政治家とか、業界関係者とか、マスコミとかだが、
そういう人たちが呼び込まれて宴会場に入っていく。

どうやら今日の撮影は宴会場のシーンらしい。

やがてわれわれも呼び出され会場に。
会場正面には垂れ幕があって、「一石会主催 政治資金パーティ 伊達國雄と未来を語る会」とある。

助監督の一人がざっくり段取りの説明をする。
「今日はここにありますように、与党の幹事長である伊達國雄、えーっと、今の与党の幹事長って誰だっけ。」
一同(笑)
「えっとまあ、その幹事長の政治資金パーティです。皆さんは伊達國雄に政治資金を寄付する、
 いわばセレブな、どちらかというと富裕層の方々という設定です。
 今日はそのパーティのシーンと、伊達國雄の演説のシーンの2シーンを撮影します。
 後ほど、伊達國雄役の香川照之さんも入られて長丁場になると思いますが、よろしくお願いします。」

そのうち、助監督と思われる人の一人が、エキストラを数人ずつに分け、政治家役の人を連れてきて設定を説明する。
われわれのグループは男性5人、女性2人、うち夫婦1組で後はばらばらの個人参加だ。
「この先生は、えーと、どちらでしたっけ。」
「神奈川県です。」
「神奈川県の議員で、皆さんはこの先生とは親しくて、与党幹事長のパーティに誘われて参加した、という設定です。
 談笑していただきますが、みなさん、一人ひとつずつくらい質問を考えて置いてください。
 なんても良いですよ、幹事長はどんな人だとか、何か好きだとか、趣味は何だとか、
 どんな質問にも先生が回答します。時々冗談も交えますので、よろしくお願いします。」

「よろしくお願いします」

聞いたところ、男性の一人は「フジテレビファンクラブ」、夫婦と女性一人はフジテレビの関連で
SPのエキストラに登録しているらしい。

残りの私と男性二人は、ネットで応募だ。

なかなか始まらないな、と思っていると、香川照之、堀部圭亮、それに名前はわからないが役者さんが、
すでに会場で談笑しているではないか。

われわれとの距離は10数メートルか。

どうやら最初のシーンは、パーティのホストである伊達國雄こと、香川照之が来訪者に挨拶をするところらしい。

やがて、説明もなくスタッフがせわしく歩き回り、両手でカメラのポーズをした男性が
ボーイ役の男性の後をついて宴会場を歩き回る。
このボーイ役も名前はわからないが見たことはある気がする。

今までのエキストラ参加経験から言うと、われわれ一般を含めたエキストラ全員に話をするのはたいてい助監督で、
最初に監督の紹介や会場あちこちを飛び回る助監督の紹介、それからメインのキャストが入場したときの声掛け、
「伊達國雄役の香川照之さんです。」みたいなことを言うのが常だが、そういうのは一切なし。

したがって誰が監督かも良くわからない。
暫く「段取り」が行われる。

宴会場正面から見て右奥の扉から、件のボーイが出てきて、オードブルを取ったり、アルコールを配りしながら、
会場をほぼ一周、左奥にはけるところを撮ろうとしているようだ。

その間に伊達國雄、つまり香川照之が、来訪者と握手を交わすところを挟みながら、すれ違いざまに堀部圭亮が目線を送る。
やがて1時過ぎ、カメラが入る。
結構小さい。
いわゆるステディカムのようなバランスアームがついている。
テスト、本番テスト、本番、と進行し、ボーイとカメラが動き回る。

「われわれの隣にいたひげのおじさん、連れてかれましたね。香川さんと握手するようですよ」
うちのグループの一人が言う。
どうやら近くにいた一人が只のパーティ参加者から香川照之と握手をする役に代わったようだ。
ついでというと何だが、後ろのほうにいた若い男性もその秘書役だとして連れて行かれた。

1テイク終わると、男性が飛んできてカメラマンと何かを話し、またテイクが始まる。
あれが監督か?
扉から出てはけるまで、大体2〜3分のことだが、それをどうも「長回し」で撮るようだ。
助監督がもう少しここ前に出てください、とか、ここは空けてとか説明をしている。
われわれと香川照之の距離は当初の1/3〜1/4くらいにだんだん近づいている。

「もう一回いきます。もう一回。」
助監督の声にまた本番。
「確認しています、確認しています。暫くお待ちください。・・・・・はい。もう一回いきます。」

宴会場の外すぐのところにモニターが置いてあり、監督が撮影直後の映像を確認するようになっている。
どうもカメラを追う観客の視線が写っていたり、カメラが通過したら演技(会話)を不自然に止めたりしていたようだ。

助監督から少し注意があったりして、また本番。
「長回ししようとするから。これだけ大勢じゃ無理じゃないの。」と愚痴りながらもテイクを重ねる。

カメラが会場全体を回るシーンなので、エキストラ全員が何らかの動きをしていないといけないし、
どこか一箇所まずいと全部だめだから。

何度かの取り直しの結果、開始から3時間ほど経過した4時半過ぎ、やっとOKが出て、このシーンは終了。
次は、伊達國雄の演説シーンか、と思ったら、寄りのカットを撮るらしい。

いつも見る大型のカメラが出てきた。
持ち運び用とは別のもので三脚に固定して使うタイプのもの。
運んだり取り付けたりしている様子から見て10キロでは効かない。20キロ?いやもっとか?
カメラを据えて、カメラマンが抱えるタイプと2台で撮影。
宴会場の正面から見た右手にいる一群を撮っているが良く動作は見えない。

こちらはもう足腰が痛くなってきた。
宴会場には椅子がまったくないので、腰掛けることも出来ない。
女性陣の中にはへたり込んでいる人も多い。正座している人もいる。

何カットか撮り進みやっと終わり、「シーンチェンジです」の声。

パーティも終盤、香川照之こと与党幹事長の伊達國雄が演説をぶって参列者が拍手歓声を送るシーン。
香川照之のせりふは録音でなくその場で言う。
まずは演説、というか決意表明みたいなものだが、その全体を流して撮る。

笑いどころ1箇所、拍手3箇所くらいだったかな、タイミングがとりづらい。
とはいえ、さすが香川照之、ちょっとした仕草でタイミングをこちらに送るのでそれを見ながら拍手喝采。

何テイクかして、OKが出る。

この様子だと予定より早めに終わる?と思っていたら「レール入ります」の声。
うぇっ、レールかよ。レール入らなければいいのに、と思ってたけどやっぱ無理か。

レールとはカメラを乗せる台座を乗せて、レール上を移動しながら撮影するためのもの。
組み立て、水平を取って、台座、三脚、カメラを乗せて移動しながら撮影。
OKが出ると、その逆で分解し、今度はレールを別の撮影場所にもって行き、また設定。
なので時間が掛かるんだよね。しょうがないけど。

まずは香川照之に寄っていくカット。
続いて、会場の後ろから移動しながら全体を撮るカット。
「次はトラックバックで右から回って。」

「そんな事言われても意味わかんないよね。」
「トラックバックって?」
「知らない」

トラックバックとはカメラを引きながら、つまり後退しながらの撮影を言うようだ。
それが終わると、また香川照之と何人かが握手するシーン。
われわれがいた一群も握手する先生の後ろで見ているという役で香川照之のすぐそばに。

何人かと握手、元の台本にない人物もいて、そのときの香川照之のせりふも当然台本にはないので、
「どうしますかね、ありがとうばっかりじゃ、ね。」
実際の撮影ではその部分はアドリブだ。

続いて会場右端の一群を取るカット。
どうやらみんなが拍手をする中で拍手をしない人物がいる、ということらしい。

「そろそろ終わりかしら。」
「いや、まだだめでしょ。だって香川さんの後ろから撮ってませんよ。絶対そのカット撮りますよ。」
「そうなんですよ。良くご存知で。」
受付をしていた女性がすぐそばまで来て話をする。
「やっぱり、向こうから撮るんですって。」
「後ろからのシーンは全体撮らないといけないから、それを先に撮ってくれると良いんだけどな。」
「そうなんですよ、今何とかならないかと編集にいってきたとこなんで、もう暫くお待ちください。」

エキストラとスタッフの会話でした。

会場の部分カットをいくつか撮り、やっと香川照之の後ろからのカット。

「すみません、予定の19時は過ぎましたが、申し訳ありませんが、もう少しお付き合いください。」

ほとんどが伊達國雄の支援者だが、一部拍手しないとか、演説に不敵な笑みを見せるとかのカット。
カメラ目線にならないように、かつカメラに写るように位置取りする。
全体のカットを撮って、ようやく19時45分頃だったかな、本日の予定は終了。

「終わりです、本日は終わりです。」の声に拍手。

助監督の一人が、大声で叫ぶ。
「XXX役のXXXさん、これにて撮影終了です。」拍手。
これが3回くらい繰り返されて、おしまい。

「一般エキストラの方は、かばんなどをお持ちになり、記念品をもらってお帰りください。」
となって、メモ帳2枚とちょっとがっかりな記念品をもらって解散。

意地汚い話しで申し訳ないが、今回、集合が12時なので微妙だが、通常昼をまたぐ場合はロケ弁が出るし、
夕方まで掛かる場合は、夕食を食べる必要がない時間に終わっても、用意された夕食、弁当とかおにぎりとかをくれる。

お土産もたいていはTシャツとかバッグとかボールペンとか、もう少しほんとに記念になるものをくれるのに、
よっぽど予算がないんだな、って思ってしまいました。

とにかく疲れた。
足の裏、特に踵が痛い。帰り道はつらかった。
まだこの映画のエキストラ募集は続いているが、撮影時の条件を見ると、行くのはちょっとはばかる。

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