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今年の累計:50(7)[9] 本 ( )は試写会
[ ]は邦画
1−3月期:16(1)[2]本 、4−6月期:13(5)[3]本、7−9月期:13(0)[4]本、10−12月期:8(1)[0]本  
10月:3(0)[0]本、11月:4(0)[0]本、12月:1(1)[0]本    (本数は同時上映の短編を除く)  
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 私は、マリア・カラス   

マリア・カラス

1923年12月、ニューヨークで生まれ、1977年9月、53歳の若さで突然死した歌姫。

1950年ころから死の直前までの生涯をTVインタビュー、ニュース映像、私的に撮影された映像などを交え、
綴っていく。

ニューヨークに生まれ、13歳の時にギリシャに渡り年をごまかして(入学は17歳からだった)音楽院に入り、
めきめきと力をつけ、2年後にはデビュー。

23歳の時には主役を張り、その後華々しい活躍を見せた。

しかし、1958年1月、ローマ公演で喉を痛め(劇中での説明は気管支炎)上演を第1幕だけで止めてしまい、
散々叩かれる。

その年の12月にはパリ、オペラ座での公演は成功したものの、思うように歌えず公演から遠ざかり、
その後は海運王のオナシスと付き合うようになる。

そのころ結婚していた夫はかなりの年上で、マリア・カラスの名声に胡坐をかくようになり、不仲となった。
マリア・カラスはオナシスとの結婚を望んでいたが、オナシスは1968年に元JFK夫人のジャクリーヌと結婚してしまう。
アリスト(アリストテレス)・オナシスとジャクリーヌの結婚生活は長続きせず別居。

マリア・カラスは1973年にコンサートに復帰、ワールド・ツアーを行い1974年には来日もしている。
オナシスとは復縁したものの、オナシス自身が1975年に死亡。

マリア・カラスはその後パリで隠遁生活を送っていたが、再復帰に意欲を燃やすさなか、1977年9月、
パリの自宅で心臓発作で死んでしまった。

最近発見された未完の自叙伝、多くの友人に宛てた手紙、公演を勝手に録画したと思われる8mmや16mmの映像などを
つなぎ合わせてマリア・カラスの人となりに迫る。

歌声は当時の録音だと思うが非常にクリアー。
一部のモノクロフィルムはカラー化されたらしいが、音声もノイズ除去などのクリーニング処理をしているのだろうか。
古いレコードよりも音がクリアーだと思える。もし、サントラが出るようなことがあればファン必携の品になるかも。

手紙や自叙伝からの引用はかつて「永遠のマリア・カラス」でマリア・カラスを演じたファニー・アルダンが朗読している。
圧倒的な歌唱力で人々を魅了し続けたマリア・カラスも喉を酷使しすぎ、年齢とともに声が出なくなり、高音に伸びを欠くようになる。

しつこく付きまとい、大衆をあおり、あることないこと書き立ててマリア・カラスをこき下ろすメディア。
今も大して変わり無いな、とか思ってしまった。

結局、結婚もせず、子供も持たず、最後は若くして一人寂しく逝ってしまった。(毒殺説もあるらしい)
やや悲しい。

映像の大半、未完の自叙伝や友人らに宛てた手紙は監督が発掘したものも多いらしい。
8mmフィルムなど、元の映像以上に鮮明にすることが難しいのは承知だが、送り穴(パーフォレーション)を見せ、
上下に前後のコマの一部を映し出す手法には違和感。

8mmや16mmの上映では、画面には1コマ分しか出ないので、わざわざこれは古いフィルムそのままですよ、と分からせ
見づらくする以外に何か意味があるのか。

まさに歌唱力は圧倒的で、オペラに造詣が深くない私にとっても迫るものがある。
が、映像が見え、歌声が聞こえたまま、一瞬意識が飛んでしまっている場面が何度かあった。

セリフは英語とフランス語。歌詞はイタリア語などの他の言語もあったかもしれないが判別できず、字幕に頼るばかり。
もっともフランス語にしても、いくつかの単語がわかる程度で会話の意味は全く分かっていない。

そうそう、映画の感想で一つ書き漏らしたことがあった。
それはタバコ。

インタビュアーが火の付いたタバコを手に持ちながら、質問しているのだ。
そういうことが失礼に当たらなかったんだと妙に感心するやら驚くやら。

何年か前の時代を背景にした映画で、事務所が煙もうもうなんてシーンはざらにあるし、当時の喫煙率は相当高かったろうから
インタビュアーが喫煙者でもおかしくない。

でもインタビューする側がタバコを吸いながらってのはかなり違和感でした。
別にタバコだけを言っているわけではなく、例えばお茶でもお菓子でも同じ。
インタビューする相手にお茶やお菓子を出し、親近感を醸しだすためにインタビュアーも一緒に飲食しながら会話する。
目線はお互いに対面ではなく、双方ともややカメラ目線で。
これは和やかな雰囲気、友達感、くだけた感じ等々、良い演出でしょう。

時代もあってその小道具の一つがタバコ、と言うのであれば気にならなかったと思うが、対峙して座り、相手の嫌なことも聞く。
そういう場でこちらはペットボトルのお茶を手に持ちながら相手にはお茶も出さず質問する、と置き換えると
随分失礼だな、と思うのではないでしょうか。

あるいはガムを噛みながら、あるいはクッキーを、せんべいを食べながらのインタビュー。
ま、タバコはお茶やお菓子とは違う、という反論が聞こえてきそうですが。

 

 

           

 ファンタスティック・ビーストと黒い魔 法使いの誕生 

エディ・レッドメイン、ジュード・ロウ、ジョニー・デップ、キャサリン・ウォーターストン、エズラ・ミラー、アリソン・サドル。

前作の最後で、グレイブス(コリン・ファレル)が実はグリンデルバルト(ジョニー・デップ)だったことがわかり、
グリンデルバルトは拘束されてしまった。
今作はその続き。

口がうまいグリンデルバルトの舌まで切って拘束していたアメリカ魔法省は、彼をロンドンに送ることになり
厄介払いができると喜んでいた。
しかし、天馬の馬車で護送が開始された途端、グリンデルバルトは仲間の手引きも利用してあっという間に脱走してしまう。

3か月後のロンドン。
ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は、イギリス魔法省で兄テセウス・スキャマンダー(カラム・ターナー)や
兄の婚約者でホグワースの旧友でもある、リタ・リストレンジ(ゾーイ・クラビッツ)と会う。

テセウスは前作で死んだと思われていたクリーデンス(エズラ・ミラー)を探すため、ニュートに協力を求める。
ただし、そのためには現在課せられている渡航制限を解いてもらわなくてはならず、それには魔法省への参加が条件。
ニュートは審問で反抗的な態度をとり、魔法省への参加をせず、渡航許可は下りなかった。

ニュートが魔法省を出ると手袋に導かれて建物の屋上でダンブルドア(ジュード・ロウ)に出会う。
ダンブルドアは、グリンデルバルトよりも先にパリにいるクリーデンスを見つけ保護するように指示する。
グリンデルバルトに対抗できるのはニュートだけだと言ってそこから去る。

ニュートが部屋に戻ると、クイニー・ゴールドシュタイン(アリソン・サドル)とジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー)
がやってきていた。ジェイコブが消されたのは悪い記憶だけだったらしい。
クイニーは姉のポーペンティナ・ゴールドスタイン(以下、ティナ、キャサリン・ウォーターストン)が、
ニュートがリタと婚約したとの記事を読んで怒っているというが、実際にリタと婚約したのはテセウスで、ティナの誤解だった。
クイニーとジェイコブは結婚する予定だというが、実はクイニーがジェイコブに「惚れ魔法」をかけており、ニュートが解いてしまう。
そのせいでクイニーとジェイコブは言い争いになり、クイニーは去ってしまう。

一方、ティナもクリーデンスを探しに来てパリにいたので、クイニーはティナを探しにパリの魔法省へ向かうが会えず、
途方に暮れているところをグリンデルバルトの仲間に助けられる。

件のクリーデンスは、見世物小屋で蛇に変身するナギニ(クラウディア・キム)と一緒にいたが、興行主に腹を立てて暴れ、
小屋を壊して逃げる。

ニュートとジェイコブはティナとクイニーを探しにパリへ向かい、ユスフ・カーマ(ウィリアム・ナディラム)に遭遇。
ティナを探すと見せかけたユスフにつかまる。

ニュートはユスフを倒してティナ、ジェイコブと一緒に脱出し、ユスフを連れてダンブルドアから聞いていたパリの隠れ家に向かう。

クリーデンスはナギニとともに自分の出自を探していた。
アメリカで養子に出された際の書類をつてに、母と思われるアーマを訪ねるが、彼女はエルフで家政婦だったとのこと。
さらに聞こうとしたとき、グリンデルバルトの手先に攻撃され、アーマは死んでしまう。

パリの隠れ家では、ティナとニュートがユスフの記憶をたどりクリーデンスの情報がパリの魔法省にあると知る。
隠れ家の主のニコラスはジェイコブにクイニーは墓場にいると教えるが、いつの間にかユスフに逃げられる。

姿をテセウスに化けたニュートは、ティナをリタに見せかけて魔法省の書庫に入り、クリーデンスの情報を探る。
その間にリタと婚約したのは自分ではなく兄のテセウスだと説明し、ティナの誤解を解く。
ニュートはクリーデンスのボックスが空で書類が移動されたと知る。
一方、ニュートが化けたテセウスに気づいたリタが、ニュートを追い書庫に向かう。
そこで対決があって、窮地に陥った3人は、レストレンジの墓に瞬間移動する。

するとそこには出自を探りに来ていたクリーデンスとナギニ、それを追っているユスフがいた。
ユスフは自分はリタと異父兄妹だと明かす。
ユスフの母はリストレンジに略奪され、リタを生んで死んでしまった。
その後、リストレンジ(リタの父)は再婚しクリーデンスを産んだため、ユスフの父が復讐にリストレンジの子を殺せと遺言、
ユスフはクリーデンスを殺すつもりだと明かした。

しかし、リタが弟は自分が殺したと自白する。
当時、レストレンジは復讐を恐れ、リタと息子をアメリカに逃がそうとした。
リタはアメリカに向かう船の中で弟(ユスフがクリーデンスだと思っている子)の夜泣きがうるさいので、
静かなよその子と入れ替えたところ、船が沈没して本当の弟は死んでしまったというのだ。
つまり、クリーデンスは本当はよその子で取り換えた元の家の素性はわからない、という。

墓場の広場ではグリンデルバルトが不満を持つ魔法使いを集め演説をしていた。
ジェイコブはクイニーに会うことができた。ティナも集会に紛れこんでいた。
テセウスら魔法省のメンバーも周りを固めていた。

グリンデルバルトは闇祓いがいる、魔法省の人間も来た、と煽り、魔法使いの一人が魔法省の人間を攻撃して反撃され死ぬ。
グリンデルバルトは全員をあおって魔法省の非道さを広めるよう指示、多くの魔法使いが世界に散っていく。

グリンデルバルトはさらに仲間に入るよう説得し、クリーデンス、クイニーもグリンデルバルトの輪に入ってしまう。
ナギニは参加を拒否、リタも反発するが、グリンデルバルトの炎に焼かれて死ぬ。
グリンデルバルトはパリを燃やし尽くすとして炎を上げて去っていく。

ニュートはテセウスらと協力してパリを守る。
ニコラスもやってきて全員で力を合わせ、グリンデルバルトの炎は消すことができた。

グリンデルバルトのアジト、ヌルメンガート城。
グリンデルバルトはクリーデンスに本当の名前は「アウレリウス・ダンブルドア」だ、と明かす。
そして、兄であるアルバス・ダンブルドアが弟、つまりクリーデンスことアウレリウスを殺そうとしているので、
逆に兄を殺さなければならないと説得し杖を与えて魔法力を解放。クリーデンスの魔法はますます強大化するのだった。

一方、ホグワースにもどったニュートは、ダンブルドアとグリンデルバルトが若かりし頃、「互いに戦わない」との
血の誓いを交わしていたことを知る。
そして、ニュートの連れていた魔法動物で光物の好きな二フラーがどさくさに紛れてグリンデルバルトの誓いのペンダントを
盗んできており、ニュートはそれをダンブルドアに渡すのだった。

5部作らしいので、あと3作あることになる。
この後2年ごとに「3」(2020/11/20)、「4」(2022)、「5」(2024)の公開が予定されている。

ハリポタ・シリーズのファンには、ハリポタで出た人物や動物が実はそうだったのか、などの関係がわかって、
本編の内容以上に面白いのだろうが、こちらはそこまで詳しくないので伝聞情報でしかわからない。

例えば、ナギニはハリポタ・シリーズでは、ヴォルデモートに使える大蛇で毒蛇。
ヴォルデモートの分霊箱の一つになっており、「死の秘宝PART2」で、ネビルによって切り殺されたあの蛇。

弟の「アバフォース」、妹の「アリアナ」は「死の秘宝PART2」で登場したが、「クリーデンス」、あるいは「アウレリウス」は
少なくとも映画のハリポタ・シリーズではダンブルドアの兄弟として出ていないと思う。
本当に4人目の兄弟なのか、グリンデルバルトの出まかせなのかは、私には知る由もない。

 

 

  

 ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ 

ジョシュ・ブローリン、ベネチオ・デル・トロ、キャサリン・キーナー、イザベル・モナー。

メキシコ国境近くのアメリカ。
密入国者を警戒中のヘリが発見し、追い詰めていく。
地上部隊も現場に急行、ほぼ全員を確保するが一人が逃亡し、警官に追い詰められて自爆する。
遺留品からはムスリムが礼拝の時に使う敷物が出てきた。

場面は変わってカンザス州のとあるスーパー(コストコ)。
客を装った3人の男性が店内で次々と自爆。女子供を含めた大勢が犠牲になる。

一連の犯行はイエメンの過激組織がメキシコ経由で侵入したと見たCIAはマット・グローバー(ジョシュ・ブローリン)に指示 。
ソマリアで過激派のアジトを急襲。
一人を除いて皆殺しにし、捉えた捕虜に脅しをかけてイエメンからメキシコへのルートをあぶりだす。

移送にメキシコの麻薬カルテルの船が使われたとの確証を得て、CIAは麻薬カルテルが
テロ犯をアメリカ国内に送り込んでいると断定し、反撃することになった。

国防長官と軍幹部は、マット・グローバーを呼び、メキシコの麻薬カルテルをつぶす作戦を練る。
マット・グローバーは「汚い」手を使い、対立する2つのカルテルを戦わせ自滅させると宣言、
一方のカルテルのレイエス一家には2人の子供がいて下は16歳だと聞かされる。
幹部はマット・グローバーの作戦を黙認する。

場面は変わってコロンビア。
帰宅したアレハンドロ(ベネチオ・デル・トロ)は、自宅アパートに灯りがついているのに気づき、
裏から入ろうとすると、「居間にいるから撃つな、マット」と書いたメモが貼ってあった。

マット・グローバーはアレハンドロを作戦に誘う。

アレハンドロ、マットのグループはメキシコシティで麻薬カルテルの弁護士を襲い射殺する。
メディアは対立組織の仕業で抗争が予想されると伝える。

メキシコシティのお嬢様学校。
件の16歳、イザベル・レイエスは学校でトラブルを起こす問題児だったがカルテルの絡みがあって退学にもできない。
授業が終わり、黒塗りのSUVが2台でイザベルを迎えに来る。

さて、同時進行する話に密入国ビジネスを手掛けるメキシコの組織が出て来る。
アメリカに住むミゲル・ヘルナンデス(イライジャ・ロドリゲス)は、悪仲間に誘われ、最初は渋っていたが、
密入国の手助けをして大金を手に入れ、仲間に入る。

マット・グローバー、アレハンドロらは、何台かの車に分乗して後をつける。
アレハンドロがイザベルを襲う車で移動中にミゲルにぶつかりそうになり、ミゲルは怒るがアレハンドロはサイレンで追い払う。
レイエス一家のガードマンは尾行に気づき、速度を上げるが、マット・グローバーは先導車を爆破、後続車に追突して襲撃。
護衛役を2名射殺、2名には対立組織に逆らうとこうなる、と言い残しイザベルを誘拐する。

アレハンドロらはイザベルを目隠ししたままテキサスに移送、隠れ家に軟禁する。

その間、メキシコではイザベルの誘拐と4人の殺人が報じられる。
CIAの衛星画像からは残された2人の護衛役が駆け付けた警官に射殺されたシーンが映っていた。
(つまり、警察とレイエス一家はつながっており、護衛役は不始末の責任をとらされた)

アレハンドロらは、偽装工作でイザベルのいる隠れ家をNSAが襲撃し、イザベルを救出したように見せかける。
すっかり信じたイザベルをメキシコへ帰し、アメリカに助けられたと思わせる作戦。

アレハンドロ、マット・グローバーらは、メキシコ当局と連絡、国境のゲートの先で武装警察に守られてメキシコ入りする。
途中の荒野で、メキシコ警察は突然、マット・グローバーらの車列を攻撃する。
マット・グローバーらは死傷者を出しながらもメキシコ警察を全滅させる。

しかし、銃撃戦の間にイザベルに逃げられてしまう。
マット・グローバーはイザベルの追尾をアレハンドロに任せ、部隊の残りを急遽アメリカに帰還させる。

イザベルは通りすがりの車に助けを求めるが、逆に拉致されそうになる。
そこへアレハンドロが来て、ドライバーを射殺、イザベルとともに徘徊し、聾唖夫婦の小屋にたどり着く。
イザベルはアレハンドロが手話ができるのを見て、アレハンドロがかつて自分の父(組織のボス)に妻子を殺された
元検事だったことに気が付く。

一方、テキサスの基地では、マット・グローバーが再出撃の準備をしていた。
しかし、上司のシンシア・フォード(キャサリン・キーナー)から作戦の中止を言い渡される。
その後、国防長官はTV会議でシンシアに後始末を指令、シンシアは、マットにアレハンドロとイザベルの始末を指令する。

マット・グローバーは、アレハンドロにイザベルを殺せと命令するが、アレハンドロは拒否。
イザベルをメキシコに残すのは危険と考え、逆にアメリカに密入国しようと考える。

親子の振りをしていると口裏を合わせ、アレハンドロとイザベルは、密入国のバスに向かう。
しかし、小屋からアレハンドロを見たミゲルが一般人ではなく、警察関係の人間だとチクり、アレハンドロは捕まってしまう。

マット・グローバーらは、2台の武装ヘリに分乗し、アレハンドロを探す。
GPS発信機を持っているので場所が特定できる。

密入国組織はアレハンドロを射殺するようミゲルに指示。ミゲルはアレハンドロの頭を撃つ。

密入国組織はイザベルを連れてその場を去るが、ミゲルは途中で嫌気がさして車を降りる。

アレハンドロ射殺の一部始終を監視衛星から見ていたマット・グローバーらは組織を追い、イザベル以外を全員射殺、
イザベルを証人保護プログラムと称して、アメリカに連行する。

そのころ、アレハンドロはほほを撃ち抜かれただけで重傷ではあったものの命はとりとめ、その場を脱出。
マット・グローバーらに射殺された組織の残した車を盗んで逃げる。

一年後。
両腕に入れ墨を入れカッコつけて、指令を受け取りに来たミゲル。
待っていたのはいつもの組織の指令ではなくアレハンドロだった。
アレハンドロがミゲルに将来の話をしようと言って部屋に連れ込むところで映画は終わる。

**

前作では非情なCIAエージェント(ジョシュ・ブローリン)と一匹オオカミのコロンビア人(ベネチオ・デル・トロ)の
違法な作戦に、戸惑い翻弄されながらも利用されるFBI捜査官(エミリー・ブラント)の目を通して、物語を紡いでいった。
ある意味、エミリー・ブラントの物語でもあった。
不完全燃焼の部分を残さずきれいに終わったので、この3人での続編はありえないと思っていた。

今作には、エミリー・ブラントは出ず、非情な二人が主人公だが、アレハンドロ(ベネチオ・デル・トロ)の過去が明らかになる。
その意味でもベネチオ・デル・トロの物語であったと言えるかもしれない。

話によれば「三部作」として考えられているようなので、次はジョシュ・ブローリンを掘り下げた物語になるのかもしれない。

展開に若干無理がなくはない。
イスラム過激派との戦いをメキシコの麻薬カルテル壊滅作戦に持っていくのはややこじつけ感がなくはない。
前作で対立組織の一つをつぶしてチャンチャンと思ったけどダメだったという設定は筋が通る。

非情さは相変わらずだが、表現は若干毒気が薄れたような気がする。

知ってか知らずか、相変わらずの不法移民(密入国)とそれらに紛れ込んだテロリストがいるのは
アメリカ大統領の代弁であるかのようだ。

アレハンドロやマットがイザベルを生かそうとした理由はよく理解できない。
アレハンドロが言っていたように「イザベルが組織に殺される」方が、CIAの思うつぼだ。
「子供に罪はない」「女子供は殺さない」としても、前作では非情にも撃ち殺していたではないか。

なお、ヘリの飛行音はかなりうるさい。
都市中心部であっても数キロ先のヘリの音はよく聞こえる。
車に乗っていたらわからないのか、低空飛行によってどの程度、音が小さくなるのかはよくわからないが、
あれだけ何もない荒野なら、逆にかなり遠くまで音が響くと思われる。

 

 

 

 ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲 

ローワン・アトキンソン、ベン・ミラー、エマ・トンプソン、オルガ・キュリレンコ、アダム・ジェームス。

イギリス諜報局、MI7。
突然のサイバーアタックにより、諜報員の情報が漏れてしまう。
報告を受けたイギリス首相(エマ・トンプソン)は、G12を間近に控え、問題解決のため
MI7主管のペガサス(アダム・ジェームス)に引退したエージェントを招集させる。

郊外の学校で子供たちにスパイ技術を教えているジョニー・イングリッシュ(ローワン・アトキンソン)にも招集がかかる。

喜び勇んでMI7に出かけたジョニー・イングリッシュ。
他に集められたのは、005(マイケル・ガンボン)、007(チャールズ・ダンス)、009(エドワード・フォックス)
の錚々たるメンバー。

いろいろと過去のスパイグッズ自慢していると、ジョニー・イングリッシュが麻酔爆弾が仕込まれたペンを誤爆させ、
他の3人は失神してしまい、ペガサスはやむなくジョニー・イングリッシュに指令を出す。

ジョニー・イングリッシュはMI7で働いているボフ(ベン・ミラー)を相棒にし、P(マシュー・ベアード)から、
旧式の武器を受け取り、ハイブリッドカーではなく、燃費の悪いアストンマーチンを駆って意気揚々と出発した。

MI7本部からのFAXを参考に南フランスでサイバー攻撃の黒幕と思われる男性に接近するため、ウェイターに化けてレストランに潜入。
ドタバタを巻き起こしレストランを火事にして逃亡した二人は、発信源を豪華ヨットのドット・カーム号だとにらみ、潜入を試みる。
ドット・カーム号でサーバールームに発信機を取り付けたものの、美女(オルガ・キュリレンコ)に見つかり逃げる。

翌日、美女を追い、自転車競技のチームを催涙弾で止めて追走したもののガス欠。
しかし、美女は戻ってきてオフェリアと名乗り、ジョニー・イングリッシュ(この時はバジルと名乗る)にホテルのバーで会おうと誘う。

ホテルでジョニー・イングリッシュがオフェリアに接触する間にボフが彼女の部屋を探索。
ロシアのスパイらしいとわかるが、ジョニー・イングリッシュは信用しない。
ただ、オフェリアがドット・カーム号のオーナーのヴォルタと懇意であることはわかる。

オフェリアは、モスクワからジョニー・イングリッシュを殺せと命令される。
深夜、ジョニー・イングリッシュを射殺するため部屋に入り込んだオフェリア。
一方、ジョニー・イングリッシュは眠れないため、睡眠薬を飲もうとして強壮剤を飲んで元気はつらつとなり、
偶然オフェリアを倒してディスコルームに向かう。
追うオフェリアだったが、ディスコルームでのジョニー・イングリッシュ暗殺はできなかった。

ジョニー・イングリッシュはMI7に戻りペガサスにヴォルタが怪しいと報告するが証拠をつかめと指示される。

首相は、ヴォルタ(ジェイク・レイシー)の講演のビデオを見て感心し、サイバー攻撃の対策を依頼しようと考える。
ヴォルタが首相官邸に到着する少し前、交通管制システムがサイバー攻撃を受け、道路がマヒ状態になる。
ヴォルタは到着直後、その場でイギリスの交通管制システムを制御して攻撃を回避し、首相はますますヴォルタにのめりこみ、
G12の会場でヴォルタにサイバーセキュリティの対策を指示しようと考える。

Pが作成したVRシステムでヴォルタの屋敷を再現し、敵の攻撃をかわしつつヴォルタ確保に向かう訓練。
ジョニー・イングリッシュはウォーキングシステムを作動させるのを忘れ、VRイメージのまま街中に出て暴れまくる。

偶然にも街を荒らしまくってMI7に戻ったジョニー・イングリッシュ。
実際にヴォルタの屋敷に潜入することにした。
PのVR通り、敵を倒しつつ進行したが、オフェリアと遭遇。
一旦、休戦協定を結び、オフェリアのスマホでヴォルタがサイバー攻撃を支持している動画の撮影に成功する。
しかし、別のボタンを押して音が鳴ると、オフェリアがジョニー・イングリッシュを捕まえたことにしてヴォルタに臨む。
だが、ヴォルタはジョニー・イングリッシュの正体もオフェリアの正体も見抜いていた。

反撃してオフェリアを逃がしたものの、後ろ手に縛られたジョニー・イングリッシュ。
すきをついて屋敷を逃げ出し、たまたま通りかかった教習車の教官を引きずりだして乗り込み、ヴォルタの追撃を逃れMI7に向かう。

そこで、ジョニー・イングリッシュは意気揚々と首相とペガサスに証拠の動画を見せるが、それは教習車で取り違えた生徒のスマホ。
映っていたのは子供の誕生パーティの動画。
首相は怒り狂ってジョニー・イングリッシュに首を言い渡す。

がっかりしてMI7を後にするジョニー・イングリッシュ。
慰めるボフにG12会場への接近の手立てがないと答えるが、ボフは英海軍潜水艦の艦長である妻の協力を得て
ジョニー・イングリッシュをG12会場のスコットランド古城に連れて行く。
一旦はヴォルタの居室に入り込むも、パワードスーツの操作ミスで飛び出してしまう。

翌日、バグパイプ楽団に紛れて潜入したジョニー・イングリッシュは、鎧に隠れる。

そのころ、G12会場では、ヴォルタが本性を現し、サイバー攻撃を武器に各国にデータサーバーへのリンク許可を強要。
ジョニー・イングリッシュが会場に突っ込むも失敗。海岸近くでMI7本部に電話する。

電話の自動応答システムに対応しながらペガサスを呼び出そうとするジョニー・イングリッシュ。
しかし、潜水艦近くだったため、潜水艦のミサイル誘導システムが誤動作してしまう。
ミサイル発射許可を得ようとホットラインを使う艦長。

ジョニー・イングリッシュの電話と交錯して、ミサイルを発射してしまう。
敵国に向かって飛んでいくはずのミサイルは、先にジョニー・イングリッシュが仕掛けた発信機をターゲットにして戻り、
ドット・カーム号は大爆発。ヴォルタの試みは失敗に終わる。

ヴォルタは個人所有のヘリで逃げようとするが、ジョニー・イングリッシュに追いつかれる。
ジョニー・イングリッシュがタブレットを操作できないのをののしっていると、投げつけるアナログ攻撃でのされてしまう。

首相は記者連にヴォルタがサイバー攻撃の黒幕だと暴くためと説明、その主役はジョニー・イングリッシュだ、
と紹介した瞬間、鎧のロックが外れてジョニー・イングリッシュは下半身丸出しになってしまう。

後日、学校に戻ったジョニー・イングリッシュ。
お偉方に対するスピーチの前に生徒にスパイグッズを披露する。
いずれも危険なものばかりで、早々に片付けようとしたら、何も知らない校長が
毒入りグミを口に放り込んだところで、物語は終わる。

久しぶりのローワン・アトキンソン。
お気楽に見れる。

「ジョニー・イングリッシュ」「ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬」に続く第3弾。
第1作は見た気がしていたが、ボフの記憶がないので見てなかったかもしれない。

007のパロディ。
PもQ(007の装備係)のパロディではないか。

本当は大したことがないのに、意図しない展開で偶然にもうまくいってしまう。
結果として功績をあげ、他からはすごいやつだと思われている。

「それ行けスマート」のマックスウェル・スマートに近い。
ただし、映画版の「ゲット・スマート」はちょっと違う感じ。

セリフの説明なく、左側通行が右側通行になり、ヨーロッパに渡ったことが分かるとか、表現は結構細かい。
フランスのレストランでいきなり「ダンケシェーン」(ドイツ語)をかますなど笑うところだが、誰も笑ってなかった。

オルガ・キュリレンコが出ているが、お色気は全くない。
イギリス映画にありがちなグロイシーンもない。

エマ・トンプソンが出ているのは知らなかった。
彼女は来年公開予定の「MIB」の新作(スピンオフ、タイトル未定)に出るらしい。

 

 

  ヴェノム  

トム・ハーディ、ミシェル・ウィリアムズ、リズ・アーメッド、リード・スコット。

宇宙船が生命体を回収して帰還中、大気圏再突入時にトラブルを起こして炎上しマレーシアの密林に墜落。
すぐさま、宇宙船を打ち上げたライフ財団が回収に向かう。
4つのカプセルうち3つは回収できたが1つは空っぽで行方不明となる。

カプセルは、直ちにサンフランシスコのライフ財団の研究施設に移送される。
ライフ財団の主催者は、カールトン・ドレイク(リズ・アーメッド)
いずれ人類が地球に住めなくなることを見越し、新しい居住地を探す一環として宇宙生命体を探している。

一方、行方不明になった生命体の一つは、マレーシアの人間にとりつき、染み込み、一体化してその人間を操り、
とりつく人間を替えながら、残りの移送先であるサンフランシスコに向かう。

人気レポーターのエディ・ブロック(トム・ハーディ)は、チーフからライフ財団のドレイクのインタビューを指示される。
エディはドレイクを胡散臭いインチキ野郎だと思っている。
チーフからはエディお得意の辛口で歯に衣を着せぬ物言いは慎むようにくぎを刺される。

エディには結婚目前の恋人アン・ウェイング(ミシェル・ウィリアムズ)がいた。
アンはライフ財団の顧問弁護士をしており、財団のやり口についてはエディとは意見が相違している。
ある夜、エディはたまたまアンのPCにメールが送られてきたのに気づく。
黙ってそれを覗き、添付ファイルを開くと、ライフ財団で実験に使われていた数名が死亡したことを示す資料だった。

翌日、ライフ財団。
ドレイクは見学に来た子供たちを前に未来の構想を述べる。
エディとのインタビューでは、ドレイクは最初は意気揚々と未来を語っていたが、エディが実験で人が死んでいると突きつけると、
インタビューは即時中止となってしまう。

エディはチーフから首を言い渡されてしまい、アンも事務所を首になってエディに別れを告げて去っていく。

半年後。
仕事が見つからないエディは安アパートで暮らしていた。
いつも行くコンビニの前にはホームレスのマリア(メローラ・ウォルターズ)がいて、無料の新聞をがめって売りつける。
コンビニには強盗が入るが、エディは隠れていることしかできないし、店主のチェン(ペギー・ルー)もあきらめきっている。

そのころ、ライフ財団では、宇宙生命体(=シンビオート)を人に寄生させる人体実験が行われていた。
しかし、生命体はとりついた人を餌として取り込むため、宿主にされた人間は死んでしまう。
このやり方に疑問を感じた研究者の一人、ドラ・スカース(ジェニー・スレート)はエディに接触し、
ライフ財団のやり口を暴くよう依頼する。

ドラは密かにエディを研究所内に連れ込む。
守衛に見つかりそうになって、エディを自由にし、施設内を探らせると、エディはホームレスのマリアを見つける。
マリアを助けようとしたが、暴れられ警報が鳴る。
しかも、マリアにとりついていたシンビオートがエディに乗り移った。
エディは焦って逃げ、超人的パワーで塀を乗り越え、走り、木によじ登って逃げ切った。

一方、ドラはドレイクにばれ、人体実験に使われてしまう。

ドレイクはエディを殺してでもシンビオートを取り返せと命令。
家に逃げ帰ったエディをドレイクの部下が襲う。
シンビオートと一体化して今日能力を発揮するエディはドレイクの部下をあっさり倒して逃げる。
エディはシンビオートのヴェノムと化し、元いたメディアのチーフの部屋に入り、撮影した動画を証拠として残して去る。

そして、アンと新恋人のダン・ルイス(リード・スコット)がいるレストランに乱入。
いけすのロブスターをわしづかみにして食べ、ルイスの病院に担ぎ込まれる。

ルイスの病院では検査のためにMRIにかけられるが激しい拒否反応を示し、検査は中断して入院となる。
しかし、暴れたため、アンはシンビオートが弱い4kHz〜6kHzの高周波をかけてエディからヴェノムを引っ剥がすことに成功する。
シンビオートは空調の隙間から逃げてしまい、見舞客の連れていた犬にとりつく。

そのころ、ライフ財団の研究所ではドラが死んでシンビオートも死んでしまい、ドレイクはエディを生きたまま確保するよう指示する。
エディはヴェノムが離れ、普通の人間になっていたためあっさり捕まってしまう。

一方はるばるマレーシアからやってきたシンビオートは少女にとりついてライフ財団の研究所に忍び込み、ドレイクにとりつく。

エディはヴェノムの行方を知らないため、森に引き出され殺されそうになるが、アンにとりついたヴェノムがドレイクの部下を倒す。
ヴェノムはアンを離れ、またエディにとりつく。

ヴェノムによれば、そもそもシンビオートは宇宙探査船にわざとつかまり、地球に来て人を食べつくすことが目的だった。
そのため、首領格のシンビオート、ライオットがわざわざマレーシアからやってきてドレイクにとりつき、ライフ財団のロケットを利用して
シンビオートを移住させる計画だった。

ドレイクは宇宙生命体と人間の融合を目指し、ライオットに協力し、新たな探査船を発射させようとする。
一方ヴェノムはエディと地球が気に入ってライオットを阻止することにし、たんさせんはっしゃを妨害しようとする。

激しい対決の末、ライオット(とドレイク)は宇宙探査船に乗り込むことに成功するが、ヴェノムが外側から宇宙船を傷つけ、
爆発炎上して熱に弱いシンビオートはロケットやドレイクもろとも焼け死んでしまう。

エディもヴェノムと離れたまま、水中に没するが何とか助かる。

アンと仲直りしたエディだが、頭の中でヴェノムが「アンはよりを戻すつもりはない」と語りかける。
ヴェノムは焼け死んでいなかった。
エディは結局アンと別れた。

エディはヴェノムに善人は食うな、悪人は食ってもいい、などと諭す。
チェンのコンビニを訪れていたとき、またもコンビニ強盗がやってくる。
ヴェノムは合同を頭から食い殺してしまう。

後日、エディは服役中の凶悪殺人犯、クレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)のインタビューに刑務所を訪れる。
キャサディは出獄したら俺はカーネージになると言ってほくそ笑む。

続いて、12月(日本公開は2019年)に公開されるアニメ版スパイダーマン、
「スパイダーマン/スパイダーバース」の一部が流れる。

ピーター・パーカーのスパイダーマン亡き後複数のスパイダーマンがいる世界で、
そのうちの一人、マイルズ・モラレス(声:シャメイク・ムーア)がスパイダーマンとして活躍する。

これまでの実写版スパイダーマン(トビー・マクガイア版、アンドリュー・ガーフィールド版、トム・ホランド版)とは一線を画す。
グウェン・ステーシーも出る。声は「トゥルー・グリット」で数々の賞を受賞したヘイリー・スタインフェルド。
他にニコラス・ケイジやリーブ・シュライバーも出る。



ヴェノムが終盤、急に当初の目的を忘れてまるで「過激な良い人」となるのは違和感。
例えば、高周波を浴び続けたからとか、変質する理由付けがあればよかったのでは。
ライオットとの激闘は激しいだけでなくまるで双子の喧嘩なので見分けがつかない。
予告で散々流れたバイクの暴走シーン、敵を倒すシーン、事務所で薙ぎ払うシーンはすごいが、それ以外のアクションは薄い。

全体にキャストの年齢が高め。
続編があればヴェノム以上の極悪キャラのカーネージが登場する可能性が高い。
ヴェノム、カーネージが出ればスパイダーマンが出ないわけにはいくまい。
一体だれがどんなスパイダーマンをやるのかは気になる。
一部ではトム・ホランドのスパイダーマン登場を期待する声もあるようだが、そちらとは別世界になるようで、
トム・ホランドとの共演は期待薄。

なお、トム・ホランド版は続編が2019/5全米公開で予定されている。
ゼンデイヤ、マリア・トメイ、マイケル・キートンらに加えて、ジエイク・ギレンホールも出るらしい。

 

 

     

 

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ジョン・チョー、サラ・ショーン、ミシェル・ラー、デボラ・メッシング、ジョセフ・リー。

冒頭はPC(Windows7)の画面。
デビッド(ジョン・チョー)は妻、パメラ(愛称バム、サラ・ショーン)のホルダーを作り、
日々の動画や写真を入れていく。

娘、マーゴットが生まれ、育っていく様子、「初めての何とか」みたいなキャプションやタイトルを付け、
ファイルはどんどん増えていく。
やがて、パメラが血小板減少症になり、一旦は回復したものの何年か後に再発、退院予定時期がどんどん延びて、
ついには帰らぬ人となってしまった。

親一人子一人、マーゴットは高校生になるが、母の死後、デビッドとの仲はいまいち。
ごみを片づける約束を守らなかったマーゴットにライン・チャットで小言を言うと帰ってからやるとの返事。

その後、夜になってもマーゴットは帰らず、チャットにも返事がないため、デビッドはビデオチャットでマーゴットを呼び出す。
すると、マーゴット(ミシェル・ラー)は友達の家で勉強中だとのこと。徹夜になるかもしれない、と答えてビデオチャットは切られる。

その夜、デビッドが寝ている間に携帯への電話が2回、ビデオチャットの呼び出しが1回あるが、デビッドは起きなかった。

翌朝気づいたデビッドはマーゴットに連絡を入れるが返事がなかった。
心配になったデビッドは、マーゴットの幼馴染を調べ、電話を入れると本人は留守で母親が出て一緒に山に行っている、
電波が届かないのだろうから帰ってきたら電話させるという。

翌日、幼馴染本人から電話があり、マーゴットは誘ったが来なかった、と言う。
勉強を一緒にしていたはずの友人に電話をするとマーゴットは9時前に帰ったと言うではないか。

その日は毎週のピアノ教室の日だった。
デビッドがピアノ教室に電話をして急用なのでマーゴットを出してほしいと言うと来ていない、
半年前に辞めたはずだと言うではないか。
デビッドは驚いて送金記録を見ると確かに毎週100ドルを振り込んでおり、合計2500ドルが消えていた。

心配になったデビッドは弟のピーター(ジョセフ・リー)に相談し、警察に行方不明の捜索願を出す。
暫くして担当刑事に決まったローズマリー・ビック(デボラ・メッシング)から連絡が入り、
詳細をもう一度喋れと言われ、デビッドは切れ気味になるが、落ち着いて説明する。
ビック刑事を検索すると、いろいろと功績をあげ、犯罪者の更生にも尽力している有能な刑事の様だった。

警察の捜査の間もデビッドはマーゴットのフェイスブックなどを調べていく。
そして「友達」の手がかりをつかみ、しらみつぶしに調べていくが、みんなマーゴットのことを良く知らないのだ。
マーゴットが成績が良いのでいろいろと教えてもらったりしていたらしいが、あまり親しくないとのこと。

デビッドは、マーゴットがSNSに上げた写真やYOUCASTというライブ配信の過去ログを見る。
ライブ配信にはF&C(Fish&Chips)と名乗る女性とのやり取りが多く、母の病気など共通点があって、
親しくなっていたらしいことも分かる。

また、たびたびちょっかいを出している別のIDも見つかった。
ビック刑事からは夜GSに寄って、山道を行くマーゴットの車が防犯カメラに写っていたとの連絡が入る。
また、マーゴットの写真が貼られた偽の身分証が使われた形跡も見つかったという。
ピアノ教室代を持って、どこかへ家出したのではないか、との見立てにデビッドは怒る。
F&Cは当該女性の働いているレストランにも行き調べたがアリバイがあったとのことだった。

デビッドは、マーゴットのSNSにちょっかいを出していた男を突き止め、映画館で対面して殴り合いとなり、
ビック刑事から捜査に手を出すなと言われてしまう。

デビッドはマーゴットの投稿した写真を調べ、バルボッサ湖で撮ったものだと分かる。
そしてそれは最後の目撃地点の先だったのだ。

デビッドは撮影ポイントに行き、ついにマーゴットの車が湖に沈んでいるのを見つけ、ビック刑事に連絡する。
警察は車を湖から引き揚げたが、そこには現金2500ドルがあり、マーゴットの姿はなかった。

事件はTVでも放送され、直ちに捜索隊が編成される。
マーゴットの「友人たち」は、マーゴットといかに仲が良かったかを話し悲しみに暮れているといった風情だ。

捜索は地元の有志(ボランティア)も加わって大規模に行われた。
デビッドもメディアで手助けを頼んだ。
しかし、翌日は土砂降り。捜索は困難を極め、また手がかりも流されてしまう可能性が高かった。

捜索が進まないことに苛つくデビッドを犯人扱いするSNSまで現れる始末だ。

デビッドは引き上げられたマーゴットの車の写真を見ていて、ピーターの好きなチームのトレーナーを見つける。
しかも、マーゴットとピーターの秘密めいたやり取りのチャットが見つかり、デビッドはピーターの家で
隠しカメラを仕掛けて詰め寄るが、結局は葉っぱ(weed、マリファナの隠語)をやっていたと分かり、
またマーゴットは母親のことに触れないデビッドに落胆していたことを知る。

そんな中、ビック刑事から連絡が入る。
元受刑者の男性が、マーゴット殺しを自白したビデオを投降したというのだ。
直ちに本人宅へ急行したものの既に自殺した後だったという。

悲しみに暮れるデビッド。
ネットで追悼ビデオを作る会社にアプローチしたりして気を紛らわす。

そんな時、追悼会社のHPに出ている写真がF&CのID写真と酷似していることに気づく。
その素性を調べ電話をすると、相手はモデルでレストランで働いておらずYOUCASTも知らなかった。
さらに、犯行を自白して自殺した男性がビック刑事の紹介記事で一緒に映っていた元受刑者の一人だと分かる。

デビッドが警察に電話してビック刑事を呼び出そうとすると、受付の女性が告別式に出て不在とだと言い、
お悔みとともに、ビック刑事の努力を伝える。せっかく、ビック刑事が志願して担当になったのに、と。
ビック刑事がたまたま割り当てられて担当したわけではなく、志願したのだった。
全てがビック刑事が事件に絡んでいることを示唆した。

デビッドは、ビック刑事も参列しているマーゴットの追悼式に行き、ビック刑事と対峙する。
ビック刑事は同行した警察に逮捕され連行される。

連行される車の中でビック刑事は一部始終を述べる。
あの夜、息子が電話してきて、大変なことをしでかしたと。
F&Cの正体はビック刑事の息子で、小さいころマーゴットに好意を抱いていたらしい。
人々にYOUCASTでマーゴットを見つけ、女性に成りすまして親密になった。
自分の母も癌で貧乏なため病院代を稼ぐためにバイトしていると嘘を重ね、金が必要だと言っていたら、
マーゴットが2500ドルを振り込んできたため、さすがにまずいと思い、現金を返そうと呼び出したらしい。

しかし、マーゴットがびっくりして逃げたため追いかけ、崖から突き落としてしまったのだと言う。
そして、その場所は捜索時既に警察が調べた場所として除外してあったのだと言う。
マーゴットが死んだかどうかは確認していないが、すでに5日経っており水なしでは生きていられないとの言葉に、
デビッドは、雨が降ったため、水がないのは2日だ、と主張。

警察は直ちに現場に引き返し、突き落とした場所の捜索を開始。
マーゴットは救出されて病院に運ばれ命を取り留めた。

やがて、回復したマーゴット。
デビッドはパメラのことにも触れるようになり、マーゴットとの関係も改善したのだった。

**

「全編がPCの画面上で展開する」の謳い文句は、2014年の「ブラック・ハッカー」でも使われなかったか。
それではラスト近くの種明かしのクライマックスシーンは実写シーンだった。

今作も「100%すべてPC画面上で」とあるが、PCのモニターカメラの映像や別のビデオ映像がPCに映っている状態で、
ある意味固定カメラ、観客の視点が固定された演出ながら、画面の拡大縮小や、ウィンドウが閉じる/開くなどを多用し、
主要人物をカメラが追う、従来の展開とは一味違ったものになっていることは確かだが、前述のように
同様の手法の映画は既に公開されており、「全く新しい手法」とまでは言えない。

また、この映画の肝は、行方不明事件の捜査を警察とは違う観点から探ってい黄、紐解いていくところにあり、
見せ方としてのPC画面は緊迫感や臨場感を盛り上げる効果はあるが、中身が面白くなければ
観客はついてこないはずで、その意味でもよくできていると言える。

本作の感想で、ローズマリー・ビック刑事を「探偵」あるいは「警察と無関係」とまで書いている人がいた。

おそらくは、ビック刑事の役職名がDETECTIVEであり、VOLUNTEERだったことを勘違いしていると思われる。
ご承知のように「探偵」もDETECTIVEではあるが、DETECTIVEには「刑事」の意味もある。

また、日本語のボランティアと言えば、「無償で何かをする」意味合いが強いが、英語の「VOLUNTEER」は
「自ら進んで、自発的に行う」つまり「志願する」ことであり、「外部の人間が無償で何かをする」ことではない。。
余談だが、「VOLUNTEER」は名詞でもあり、志願兵の意味もある。

 

 

     

 デス・ウィッシュ  

ブルース・ウィリス、エリザベス・シュー、ビンセント・ドノフリオ、カミラ・モローン、ディーン・ノリス、キンバリー・エリス。

銃犯罪が横行するシカゴ。
毎日のように銃による殺人事件が起こっている。
そんな中、銃撃され、重傷を負った同僚警官を乗せたパトカーが救急病院に到着。
すぐさまポール・カージー医師が呼び出される。
手術中だったポール・カージー(ブルース・ウィリス)はその場を別の医師に任せ、瀕死の警官のもとに向かい対処するが、
そのかいもなく警官は死亡する。
直後、カージーは加害者の手術に向かう。

カージーの自宅。
娘のジョーダン(カミラ・モローン)は大学合格通知に驚喜し、カージーと妻、ルーシー(エリザベス・シュー)も喜ぶ。
翌日、娘のサッカーを応援していると、口汚くヤジを飛ばす親父がいて、カージーが止めるよう言うと突っかかってきた。
手を出さず耐えるカージー。その後、家で弟のフランク(ビンセント・ドノフリオ)らにからかわれる。

娘の入学祝いに家族で予約していたレストランに出かける直前、病院からの呼び出し電話が入ってしまい、ディナーはキャンセル。
ルーシーとジョーダンは買い出しに。

二人が家に戻ったところを外から見ていた3人組が家に侵入。
一人が銃を片手にルーシーを脅し、金庫を開けさせる。
一方、2人はジョーダンは椅子に座らせて縛り付けようとしたがちょっとした隙にジョーダンが反撃、
犯人グループは逆上して銃をぶっぱなす。

カージーの病院に担ぎ込まれた二人。同僚医師がカージーを制止するもカージーはルーシーの死を知る。
ジョーダンは銃撃され、手術は成功したものの昏睡状態だった。

担当刑事はレインズ(ディーン・ノリス)とジャクソン(キンバリー・エリス)。
事情聴取で刑事たちに当たり散らすフランクをカージーがなだめる始末。

カージーはルーシーを故郷テキサスに葬ることにした。
義父のベン(レン・カリオ)は、カージーを車に乗せて帰宅中、ルーシーを連れ帰った礼を言うが、
突然車を止め、密猟者を見つけたと言ってライフルをぶっぱなす。
「みんな警察に頼りすぎている。警察が来るのは事件が起きてから。自分の身は自分で守るんだ。」

TVで銃を宣伝する番組を見て、徐々に感化されていくカージー。
また、レインズ刑事に連絡するも事件捜査に進展はなく、警察を訪れたカージーはあまりにも多い未解決事件の数に愕然とする。
レインズ刑事は大半はギャング同士の抗争であり、カージー家の事件とは性格が異なると言ってなだめる。

銃を手に入れるべく銃砲店に出向くとノリのいいべサニー(カービー・ブリス・ブラントン)が手続きなどについて説明してくれたが、
店内にある防犯カメラに気づくと銃は買わずに店を後にする。

その夜、銃撃された男が病院に運ばれてくる。
見覚えのある顔、その腕にはMJの入れ墨、以前、家まで乗ったタクシーの運転手だった。
しかも、左手には誕生日プレゼントにもらった高級時計。
手術室に運ぼうとしたら男のポケットからピストルが落ちたので、こっそりとそれを隠し手に入れた。
男は死亡し、遺体安置室に運ばれた。
カージーは腕時計を取り返し男のスマホを見ると、自宅の住所が出ている写真があった。

カージーは、ネットで銃の分解掃除などメンテのやり方を参考に練習し、コンテナの中で銃の練習を重ねていく。
当初は全く当たらなかった銃も次第にうまくなったころ、病院の廃棄衣料の中からフード付きの服を見つけ夜の街に出かけて行った。

するとさっそく自動車強奪場面に出くわす。
犯人に声をかけるといきなり発砲してきた。
身をかわして走ってくる車に撃ち込むと、車は消火栓に衝突して停止。
一人が転がり落ちてきたのを、冷酷に撃ち殺した。
もう一人の犯人は助手席でカージーの見ている中、息を引き取った。

カージーは逃げ、途中で服をごみ箱に捨て電車で帰宅した。
しかし、銃撃の一部始終を室内から目撃し、スマホで撮影していた女性がいた。
レインズ刑事とジャクソン刑事はその動画を確認、男が銃の反動で(後退してきたスライドで)手を切ったため、
銃の扱いに慣れていないことを知る。
動画はSNSに既にアップされており、強盗に遭った黒人男女が命を助けられた、守護天使だと感謝したことからメディアでも論争が起こる。

ある日、足を銃で撃たれた黒人少年が運ばれてくる。
事情を聴いたカージーは「アイス」を売らなかったせいで撃たれたことを知る。
再びフードを身に着け、「アイス売り」を探すとすぐに見つかった。
相手も銃を隠し持ち、お前はなんだ、と聞くとカージーは「最後の客だ」と言うなり、「アイス売り」と仲間2人を撃ち殺して去る。

一見関連のない2つの事件。
レインズ刑事とジャクソン刑事は最初の事件で英雄気取りになった人物の連続犯行と推測するが、証拠は見つからない。

カージーはMJのスマホを確認し、盗品故買の酒屋を発見。またも病院の廃棄衣料からフード付きジャケットを見つけてその酒屋に乗り込む。
しかし、ジャケットに病院のタグが付いていたことから店員にばれ、店員は仲間のフィッシュに連絡し、銃を取ろうとするが、
カージーの反撃で盗品を見せることになった。
そこにフィッシュ(ジャック・ケーシー)が到着。気づいたカージーと撃ち合いになり店員は死亡。
フィッシュも撃たれて、仲間の自動車修理工のジョーの名前を吐くが、一瞬のすきに形勢逆転。
しかしボウリングの球が落ちて来てフィッシュを直撃し、はずみで誤射、フィッシュは死んでしまう。

カージーは店の防犯カメラのHDDを抜いて持ち帰り、ネットの動画を見て破壊する。
レインズ刑事は故買屋の事件で店に落ちていた(カージーが取り返したが落とした)指輪を持って病院を訪れる。
カージーは怪我をした左手を隠したまま、妻の指輪だと確認、レインズは捜査が進むと礼を言って帰る。

カージーはジョーの店を訪れ、ジョーをレンチで殴り、縛り付ける。
そして体をメスで切り、ブレーキ液を注ぐ。あまりの痛さにジョーはノックスが主犯だとしゃべる。
カージーはジョーを車の下敷きにしてつぶす。

ノックスはカージーのスマホ(MJかフィッシュのものかも)にクラブに来い、とメールを送る。
待ち伏せ承知でクラブに行ったカージー、トイレでノックス(ボー・ナップ)と撃ち合いになり、
右肩を撃たれるが、ノックスにも弾を浴びせて逃げ帰る。

警察がスマホの情報を確認していると知り、カージーは奪っていたスマホを叩き潰す。
犯人が左利きであることは最初の動画で分かっており、カージー事件の犯人が次々と死んでいることから、
カージーの家族が犯人ではないかとフランクを疑うが、逆にフランクは兄、ポール・カージーの犯行を疑う。
フランクの問い詰めにカージーは巻き込みたくないと答えるが、その時ジョーダンの意識が回復したとの連絡が入り、
病院に駆けつけるフランクとカージー。
フランクはジョーダンを守れ、とカージーを諭す。

病院にはノックスも入院しており、ジョーダンの退院と鉢合わせしてしまった。
カージーはあの銃砲店を訪れ、銃を買うことにした。

その夜、ノックスが仲間を連れてカージーの家にやってきた。
カージーはジョーダンを階段下の物置に隠して911に電話させる。

ノックスの仲間が家に侵入し、ベッドルームを襲うが、物陰から反撃したカージーに殺られる。
もう一人もカージーに撃たれ死亡。
しかし、ノックスも反撃しカージーを撃って追い詰める。
カージーは隠していた自動小銃で反撃、ノックスを撃ち殺す。

到着したレインズ刑事にカージーは左手の傷も撃たれた傷もすべて今日の銃撃戦でできたもの。
銃も今日買ったものだと証言し、レインズ刑事は怪しいとは思いつつも正当防衛でカージー事件も解決したとする。

後日、親友のソフィーとともにニューヨークの大学に向かうジョーダンを見送ったカージーは、
ひったくり犯に向かって指で撃つ真似をするのだった。

チャールズ・ブロンソン主演、1974年公開の「狼よさらば」のリメイク。
舞台をニューヨークからシカゴに変え、建築士から外科医に仕事も変え、娘の年齢も若くなり、
銃もリボルバー(回転式拳銃)からオートマ(自動式拳銃)に変わり、装弾数も増えた。
また、ネット社会の現代事情に合わせて、展開を変えている。

但し、本作とは関係なく、オリジナルもシカゴが舞台だとずっと勘違いしていたのは私です。

オリジナルが妻と娘の復讐から段々と犯罪者の処刑が目的となってしまい、犯人一味はどうでもよくなっていくのに対し、
本作では、復讐が第一義であり、個人的な復讐と無関係な悪党を始末するのはたまたま。

そのため、殺しは結構残虐ではあるものの、ド派手な感じはしない。
警察も割とすぐ来るし、エンタメ性の中にもリアリティを感じさせるものだった。

オリジナルは第1作のヒットに気を良くし、続編が次々に作られ、主人公の攻撃性もエスカレート。
ついには警察からも犯罪グループの処刑を依頼されて暴れまくると言う、今にして思えば何ともはやの展開。
言ってみれば主人公こそ連続殺人、大量殺戮の極悪人でもある。

犯罪被害者屋その家族が自ら処刑人となって悪を退治する物語は数多くあり、ヒーローものでは「パニッシャー」、
女性記者のリベンジでは「ブレイブ・ワン」などがその例。

ただ、公開が銃撃事件のあった直後で時期が悪かったのか、犯人を撃ち殺すことなどが私刑礼賛ととらえられたのか、
アメリカでの受けはいまいちだったようだ。

劇中でも模倣犯(模倣処刑人)が犯人に撃ち殺される事案が発生しており、私刑を推奨しているわけではないと思うのだが。
個人で容易に短銃はもちろん、ライフルや自動小銃を手に入れられる社会、銃の扱いに不慣れだった外科医が
銃犯罪に手を染める怖さに何かを感じたのかもしれない。

もっともアメリカ映画から銃とカースタントを除いてしまえば、アクション映画は成り立たないかもしれない。

銃の扱いなどは無知なので映画内の表現の信憑性について云々できる立場にないが、HDDの壊し方は的を得ている。
HDDは分解もできるので、ドリルがなければ分解して磁気ディスクを直接壊すことも可能。

ただ、スマホを壊しても位置情報を完全に消し去ることは難しい。
スマホ本体に持っている情報だけでなく、キャリア側で持っている情報もある。
また、通話記録や通信相手などは完全にキャリアに把握されているし、通信内容も把握されている可能性はある。
犯人グルーブがどのスマホ(端末ID)を持っていたかを知られていたとすれば隠すことはできない。

エリザベス・シューはダコタ・ファニング、ロバート・デ・ニーロの「ハイド・アンド・シーク」のエリザベス。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」2、3のジェニファー。
ちなみに「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1作目)のジェニファーはクラウディア・ウェルズ。

ビンセント・ドノフリオは、多くの作品に出ているが、「メン・イン・ブラック」のゴキブリ男ぐらいしか知らない。

 

 

    

 イコライザー2  

デンゼル・ワシントン、メリッサ・レオ、ペドロ・パスカル、アシュトン・サンダース。

冒頭はイスタンブールに向かう列車。
食堂車に向かうひげ面の男(デンゼル・ワシントン)
食堂車にいた男に娘を返すよう言うと仲間が襲ってくるが、あっという間に返り討ちにする。

場面は変わってボストン。
タクシーから降りた夫人が法律事務所に走りこむと連れ去られていた娘が待っていた。
どうやって入国したのかよくわからなかったらしい。

後日、夫人が働く本屋に注文の本をとりに行ったマッコール。
店番をしていた娘(あの娘)に喋らないよう指でしーっとやって店を出るのだった。

場面は変わってマサチューセッツ州、ボストン。
タクシー・ドライバーとして働くロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)。
流しで客を乗せたり、老人ホームのサムと言う常連客を載せたりする。
サムは幼いころに生き別れた姉の肖像画を取り返すべく奮闘しているが、裁判では負け続けている。

ある日、マッコールは高級ホテルで一人の女性を家まで送るよう頼まれる。
女性の異変に気付いたマッコールは家ではなく病院に送り届け、依頼人だった男の部屋に行く。
カードが使えなかったと言って部屋に入ったマッコールは、そこにいた若者数名をあっさりと倒すと、
タクシーの評価は最高にしろよ、と言い残して去る。

ベルギー、ブリュッセル。
帰宅した男性を待ち受けていたのは、殺し屋の2人組。
食卓に着く妻を後ろから射殺し、男の口に銃をねじ込んで自殺に見せかけて射殺した。

マッコールはアパートの中庭に近所の人が作っていた家庭菜園が荒らされ、壁面に落書きされているのを見て、
落書きを落とそうとする。
アパートに住む専門学校生のマイルズ・ウィテカー(アシュトン・サンダース)が、ペンキの塗り直しを受けることになった。

マッコールは元CIA上司のスーザン・プラマー(メリッサ・レオ)にCIAに戻らないかと誘われるがやんわりと断る。
マッコールは以前の事案で妻ともども爆死したことになっており、生存を知っているのは
スーザンとブライアン(ビル・ブルマン)の元上司夫妻だけだった。

スーザンはベルギーで自殺とされた男がCIAの内通者だったので、調査に向かうことになった。
同行するのはデーブ・ヨーク(ペドロ・パスカル)。

殺害現場をいろいろと調べたスーザンは帰国したら自身の仮説に基づいて調査するつもりだった。
ホテルの自分の部屋に戻ったスーザンを突然2人の若者が襲ってきた。

バックパッカーを装った二人組は自分のアパートに何者かが仕掛けた爆弾により爆死する。

マイルズが熱心に壁に下塗りをしているのを見守るマッコールにブライアンから「スーザンが死んだ」との連絡が入る。
通夜に行ったマッコールは訪問客がいなくなるのを待ってブライアンに会う。
ホテルでの物取り目的の強盗殺人はよくあると言われたこと、犯人は既に爆死してしまったことを聞かされる。
遺品をブライアンから預かったマッコールは、スーザンが調べていた自殺偽装(殺人)事件について調べる。

また、ブリュッセルの防犯カメラをハッキングし、スーザン自身の殺害についても調べ始める。
その結果、内通者は自殺ではなく少なくとも2人の人物がいたこと、スーザンを殺したのはプロの殺し屋であることなどが分かった。

そのころ、壁の塗り直しが進んでいたマイルズは不良仲間に引き込まれ、人を撃ち殺すよう指示されていた。
異変に気付いたマッコールは、不良仲間のいるアパートに乗り込み、見張りを殴り倒してマイルズを連れ戻す。
「人を殺してしまってはもう後戻りはできない」観客はマッコールの素性を知っているだけに説得力がある。

マッコールはスーザンの同僚であったデーブに会う。
マッコールが死んでいると思っていたデーブは大いに驚き、マッコールのスーザン殺し調査に協力すると言って別れる。

マッコールがタクシードライバーとして男を乗せ、目的地の空港に向かうが、途中でわざと空港と反対方向に進み、
気づかない男に詰問する。すると男はナイフを取り出してマッコールに襲い掛かるが、車を振り回されて攻撃できない。
挙句、取り出した銃を奪われて射殺されてしまう。

マッコールは男のスマホを奪い、証拠隠滅に車を燃やして立ち去る。
奪ったスマホはデータが暗号化されていたが、マッコールがそれを破るのは造作もなかった。

マッコールは突然デーブの家を訪ねる。
自分の調べた経過をデーブに報告すると、攻撃してきた男のスマホで依頼主に電話するとデーブのスマホが鳴った。

デーブは依頼主から指定された人物を殺す裏稼業をかつてのチームの仲間と一緒にしていた。
ブリュッセルで殺した男がスーザンの内通者だとは知らず、スーザンにばれそうになったため殺したのだった。
デーブは仲間を呼んでマッコールと対面するが、マッコールはデーブの妻が子供を学校に送るのに同乗してその場を離れる。

マイルズはマッコールの部屋の壁の塗り直しを請け作業をしていたところ、デーブと仲間が侵入してくる。
異変に気付いたマイルズはマッコールに電話、マッコールは室内の監視カメラを利用してマイルズを隠し部屋に誘導する。

あわや、と言うときマッコールはデーブに電話し、部屋には帰らないが何時でも来い、などと言って電話を切る。
デーブらはその場を離れ、安心したマイルズが部屋を出ると、外で隠れていたデーブがマイルズを拉致する。

マッコールは台風接近で避難命令が出ている中、かつての妻の実家の海岸の家に向かう。
警官の制止にガスを切り忘れたと言って中に入り、家に隠れる。

デーブらもマッコールの居場所を推定し、車でマッコールの家に向かうが、制止する警官は射殺してしまう。
デーブら4人は暴風吹きまくる中、散開してマッコールを探す。
しかし、そこはマッコールが上手。
最初の一人は銛で串刺しにし、二人目はナイフで切り刻む。
マッコールはかつて妻が働いていたパン屋に誘い込み、小麦粉をまき散らして扇風機で拡散させる。
3人目はそれを知らずにスタングレネード弾を投げ込み、粉塵爆発を誘発して爆死する。

塔の上から周辺を監視していながら仲間を次々と倒されたデーブ。
車のトランクにはマイルズが囚われていた。
トランクを狙うデーブ。マッコールはタイヤを撃つなどしてデーブの狙いを狂わせる。
強風にあおられて倒れたすきにマッコールが塔の上に突入。格闘となり、デーブは刺されて塔から墜落、
波にさらわれて海に消える。

マッコールはマイルズの手当てをし、台風をやり過ごす。
マイルズは学校に戻り、アパートの壁の落書きは素晴らしい畑の絵に変わった。

常連客のサムは、なんと生き別れの姉が見つかり、感激の再会を果たすことができた。

マッコールは元の家で海を眺めながら一人佇むのだった。

デンゼル・ワシントン、初の続編映画。
監督もアントワン・フークワで続投。

このタイプのTVシリーズの続編となると、新たな敵、新たな対決となるが、現実には犯罪者の数も種類も多種多様で、
また、逆に言うとどの対決も似たり寄ったりになりがち。
すなわち二番煎じ感満載になってしまうものだが、前作で重要な役回りだった元上司を死なせる暴挙に出て、
世の中にはびこる一般的な悪退治と言った単なる完全蝶悪ではないところが良かった。

前作がいたいけな少女を食い物にするロシアンマフィアの退治だったのに対し、本作では元上司を殺害した元同僚の退治。
同等スキルを有する敵との対峙と言うことで、敵の攻撃はただの暴力ではなく、スマートさも(と言うと変だが)格段に向上。
前作の最終兵器×4ぐらいのパワー。

もちろん、そりゃないだろうとか、そんなやり方しなくても、と言うのはあるが許容範囲。
例えば、いくら風であおられたとはいえ、一瞬であのタイプの蓋を開けて気づかれずに屋上に出るのは無理だろう、とか、
いつの間にタイミングよくスーザンのポスターを貼りまくれたんだ、とか、は気にはなるが、
それよりも、あの場所であのシチュエーションを設定したことに演出上の意味があるわけで気にしなければ気にならない。

チラシにはこれでもかと「19秒でなんちゃら」と謳っているが、ストップウォッチは何度か出て来るものの
19秒など一度もでできやしない。そもそも前作でも19秒はセリフだけで、数字には大した意味はない。
数字を書いた方が受けがいいと思っているのだろうが、十八番のギャグじゃあるまいし。

 

 

   

 

 

 

 

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