2013/07-09鑑賞
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01〜03月期:14(4)[3]本、04〜06期:16(4)[4]本、07〜09期:16(1)[4]本
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 クロニクル 

デーン・デハーン、アレックス・ラッセル、マイケル・B・ジョーダン

アンドリュー(デーン・デハーン)は飲んだくれの父と病気の母と暮らす高校生。
生活の一切合財をビデオに記録しようとしている。
しかし、父にはどやされ、学校ではキモがられる。

毎日学校に乗せてってくれる従兄弟のマット(アレックス・ラッセル)もアンドリューにもっと活気を出すよう忠告する。
ある日、アンドリューはマットに誘われ、嫌々ながらパーティに行く。

そこでもカメラ撮影のことでトラブルになり、殴られて泣いていると、
秀才の黒人で生徒会長に立候補しているスティーブ(マイケル・B・ジョーダン)が、
面白いものを見つけたから撮影してくれと言ってくる。

嫌々行ってみると地面に穴があり、中から何かが聞こえる。
マットとスティーブが穴に入り、アンドリューも仕方なくついていく。
縦穴から続く横穴の奥に、青白く輝く透明の物体があり、スティーブが触れるとそれは赤く変わり、
3人は激しい頭痛とともに鼻血を出し、焦って逃げる。

翌日、3人は不思議な力が宿っているのに気づく。
石を持ち上げたりボールを曲げたり止めたり、いわゆるテレキネシス(念力)だ。
3人は遊び半分でテレキネシスを使っていくうちに、どんどん力が強くなっていく。

ある日、3人でドライブ中、後ろから煽ってくるうるさいSUV。
アンドリューが念力で事故らせ、道路から崖下の池に落としてしまう。

スティーブとマットがドライバーを助け出したものの病院送り。
マットは「生き物には使わない、人前では使わない、怒っているときは使わない」等のルールを作ろうと言う。

暫くの間ルールは守られる。
スティーブは空中浮遊することができるようになったと教え、3人とも空を飛ぶことができるようになる。
マットはハワイに行きたいと言い、アンドリューはチベットに行きたいと言う。

3人は次第に高く速く飛ぶことができるようになるが、航空機とニアミスをおこし、スティーブが墜落。
寸でのところでアンドリューがスティーブを救う。

スティーブは感激し、アンドリューを人気者にしようと考える。
高校のタレント・ショー大会で、スティーブはアンドリューに念力を使ってマジックショーをおぜん立てし、
ミラクルマジックにアンドリューは一躍人気者になる。

そして、パーティの夜、アンドリューは人気者の女子学生とねんごろになろうとしてゲロを吐き、へこたれる。

悪天候の中、空中浮遊で気を紛らわすアンドリュー。
スティーブがなだめに来るが言うことを聞かず、やがてスティーブは落雷を受けて墜落。死んでしまう。
マットはアンドリューを問い詰めるが、アンドリューの力は強くマットには手が出せない。

一方、実家では母の病状は悪化、父はアンドリューに悪態をついて殴り、アンドリューは切れて父をブッ飛ばす。

アンドリューは次第に自分を頂点捕食者(apex predator)と考えるようになり、
ピラミッドの下位の生物を倒すことを正当化するようになる。
そして、ゲロをからかう同級生をブッ飛ばし歯を折ってしまう。

母の病状は更に悪化、薬は700ドル以上するが家には金がない。
アンドリューは父の消防士服を身にまとい、近所のチンピラに喧嘩を売って金を巻き上げる。
それでも金が足りないのでアンドリューはガソリンスタンドを襲いレジから金を奪う。
追ってきたスタンドの店員の銃を弾き飛ばし、暴発でガソリンに引火、アンドリューも大けがを負う。

入院先にアンドリューの父が来るが、意識不明の息子の心配をすることもなく、
お前を探していた間に母が死んだ、お前のせいで母が死んだとなじる。

そして、アンドリューに手をかけようとしたその時、アンドリューは眼をさまし怒り狂って父親を吊り上げる。

その頃、ガールフレンドの家にいたマットは鼻血でアンドリューの異変に気づく。
すぐさま、病院に飛んで行ったマットは、アンドリューが落とした父を助け、アンドリューを説得する。
しかし、怒り狂ったアンドリューは言うことを聞かず、そのパワーを周辺にぶちまける。

警察はアンドリューとマットを包囲、射殺する構えを見せる。
アンドリューはさらにパワーをぶちまけ、パトカーや警官隊を弾き飛ばし、ビルを破壊しにかかる。

マットはアンドリューを止めることができず、ついには近くにあった槍を持ったインディアン像の
腕をもぎ取りアンドリューを後ろから串刺しにする。

マットは死んだふりをしながら警官隊に隙を突いて飛んで逃げる。

マットはアンドリューの夢だったチベットに行き、ビデオカメラを残していずこかに去る。

**

モキュメンタリー。
思いがけず手に入れた能力が、自分で制御できなくなるほど強大になり、そのパワーに翻弄されてしまう高校生。

BGMは実際に劇中で流れている音楽だけ(カーラジオ、バンド演奏など)

ラストのバトルはシアトルのスペース・ニードルの近くだが、槍を持った像は見つけられなかった。
どこの何だろうね。

SFXは結構すごい。

出だしの画質が甘く低予算のせいかと思ったが、そんなことはなく、
最初に使っていたビデオカメラが旧式の大きいアナログタイプのものの設定。

途中で買い替えた(スティーブに買ってもらった)カメラはデジタルで小型、画質も良くなっていた。

主人公がカメラ小僧なので、第3者ビューの時は、テレキネシスで浮かせたカメラのほか、
ケイシー(アシュレイ・ヒンショー)のカメラ、警察やメディアのカメラと言う具合に
うまく切り替えている。

主役の3人はいずれもよく知らない。
(マイケル・ジョーダンなら知ってるけど)マイケル・B・ジョーダンは見たことがあるかと思ったが勘違い。
TVシリーズのFBIやCSIに出ていたらしい。

アンドリューのデーン・デハーン、髪を下していると目がちょっと勝地涼に似てなくもないが、
「アメイジング・スパイダーマン2」(日本公開2014/4/25)では、なんとハリー・オズボーンにキャスティングされている。

マットのアレックス・ラッセルはリメイク版「キャリー」(日本公開2013/11/8)で、
キャリー(クロエ・モレッツ)をいじめるクリスのボーイフレンド、ビリーを演じる。

 

 
 怪盗グルーのミニオン危機一発    

吹替え版。
笑福亭鶴瓶、中島美嘉、芦田茉奈、中井貴一。

冒頭はロシアかどこかの北極にある研究所。
巨大な磁石で資材などを根こそぎ盗まれてしまう。

前作(怪盗グルーの月泥棒)で3姉妹を引取り、すっかり良いおじさんというか善きパパとなったグルー。
悪事を働くための道具ではなく、ゼリーやジャムの開発に余念がない。

しかし、いまいち気乗りのしないネファリオ博士はヘッドハンティングされたとして辞めてしまう。

そこに、やたら軽くうざったらしいルーシー・ワイルド(中島美嘉)が現れ、グルーを拉致誘拐。
潜水艦内のAVL(アンチ・ビラン・リーグ=反悪党同盟)の本部に連れて行かれ、
ラムズボトム長官から北極の研究所からPX41という凶悪凶暴化薬が盗まれたことを告げられ、
犯人逮捕に協力するよう依頼される。

容疑者はショッピングモール内のオーナー。
グルーはショッピングモールにケーキ店を出し内偵を開始。
ルーシーも(かき混ぜながら)協力する。

グルーが怪しいとにらんだエドアルド・ペレス(中井貴一)の店には何もなく、かつら屋にPX41の痕跡があった。

しかし、グルーは3姉妹の長女、マーゴにエドアルドの息子、アントニオがちょっかいを出したことから、
エドアルドをかつての怪盗エル・マッチョだとして逮捕するよう進言するが、AVLのラムズボトルは
かつら屋を逮捕、事件は解決したとして、グルーは解雇、ルーシーはオーストラリアへ転勤となる。

一方で、グルーの工場や屋敷で働いていたミニオンは何者かに次々と拉致され、
PX41を注射され、凶暴化してしまう。

グルーはあきらめきれず、エドアルドの後を追い、ついにエル・マッチョだったことを突き止める。
PX41の適用にはなんとネファリオ博士が加担していた。

エル・マッチョはグルーに世界征服の協力を呼びかけるがグルーが拒否し、なんだかんだあって対決となる。
凶暴化したミニオン、凶暴化したエル・マッチョの凶暴度はすさまじく、グルーは逃げるしかないが、
家族ともいうべき仲間に危機が及んだことで、ネファリオ博士が裏切って「アンチPX41」を開発して投与。

あっという間にミニオンは元に戻り、オーストラリア移籍を放棄して駆けつけたルーシーも協力して事件は解決。

やがて、グルーはルーシーと結婚することになり、3姉妹には新しい母ができることになって、めでたしめでたし。

大した捻りはないが、そこそこ面白い。

ミニオン語はなんなのか。スペイン語を崩したデタラメ語かな。
アイスを買いに行くとき「ジェラート、ジェラート」とは言っていたけど、イタリア語モドキ?

釣瓶は前作で慣れた。
オリジナルの声はスティーブ・カレルでそちらもわざと訛りがきついので、それに合わせて関西弁にしたんだろう。

中島美嘉の吹き替えたルーシーはかなりうざい役で本人からは想像できないけどピタリはまってた。
オリジナルはクリステン・ウィーグ。

娘3人は前作と同じで須藤祐美、矢島晶子、芦田愛菜。

ネファリオ博士が庵野秀明に見えて仕方がなかった。

危機一発はもちろん造語で、正しい熟語では危機一髪。
髪の毛一本ほどの差の危険とのギリギリの瀬戸際。
映画では「危機一発」の表現が使われることは珍しくない。
1964年の「007危機一発」(後の「ロシアより愛をこめて」)が有名だが、
1955年公開の大友柳太郎の「御存じ快傑黒頭巾 危機一発」、
1974年のブルース・リーの「ドラゴン危機一発」等がある。

また、あの有名なおもちゃも「黒ひげ危機一発」だ。

 

 

   

 エリジウム 

マット・デーモン、ジョディ・フォスター、アリシー・ブラガ、シャルトー・コプリー。

2154年。
地球環境は汚染され、富裕層はエリジウムと呼ばれるスペースコロニーに移住。
エリジウムに移るだけの金と力のない人間は地上で働くしかなかった。

マックス(マット・デーモン)もその一人。
かつて孤児だったマックスは、同じ孤児院のフレイとエリジウムを見上げる毎日だった。

大きくなって、自動車ドロ等に手を染めたマックス。
今は荒廃したロサンゼルスに住みアーマダイン社で、工員として細々と働いている。

ある日マックスは通勤時に、ロボコップ(セキュリティ・ヒューマノイド)に職質され、
態度が悪いとして腕を折られ、挙句保護観察に期間を延ばされてしまう。

マックスは治療に行った病院で、看護師になっているフレイ(アリシー・ブラガ)に再会するものの冷たくされる。
工場では左腕のギプスを問題にされるがそのまま仕事に就く。
そして次の日、ロボコップ製造工程の機械の不調で放射線室に閉じ込められ、致死量の放射線を浴びてしまう。

マックスは余命5日と診断され、体機能維持の強力経口薬を与えられて首になり、
友人のフリオ(ディエゴ・ルナ)に連れられて、犯罪組織のボス、スパイダー(ワグネル・モウラ)に会いに行く。

スパイダーは、エリジウムへの不法移民を仕切ることもやっていた。
病気を治すため、貧困から逃れるため、様々な理由の貧民のIDをごまかし、エリジウムへの侵入を試みる。
しかし、3艇の宇宙船のうち、エリジウムに着くのはわずか1艇。
着陸してもロボコップに射殺され、あるいは逮捕され、病気の治療(自動治療装置)にたどり着けるのはせいぜい1組。
逮捕された全員は直ちに地球に送り返される。

エリジウムで不法移民対策を行っているのは、長官のデラコート(ジョディ・フォスター)
不審船撃退に地上の傭兵クルーガー(シャルトー・コプリー)を違法に使い、総裁に譴責される。

不法移民はイリジウムの安全を脅かす戦争行為だと考えるデラコートは、
エリジウムのシステムの設計者でアーマダイン社の社長、カーライル(ウィリアム・フィットナー)に
エリジウムのコントロールシステムを書き換え、自身が総裁になり替わることを考える。

カーライルはアーマダイン社に便宜を図ってもらうことを条件にデラコートの企みに乗り、
地上の社でシステムを書き換え、モジュールを脳内にコピーしてエリジウムに向かおうとする。

一方、スパイダーはマックスを利用してエリジウムに住む大金持ちの資産をすべて略奪することを考え、
パワードスーツを直接マックスの神経組織と接続させる改造手術を行う。

そして、エリジウムへ向かうカーライルを襲撃、宇宙船を強奪してエリジウムへ侵入する計画だった。

しかし、カーライル襲撃を知ったデラコートは、違反覚悟でクルーガーを雇い、マックスらの撃退を指示する。

マックスとスパイダーの部下はぎりぎりでカーライルの脳内データをコピーすることに成功するが、
それがエリジウムの初期設定プログラムであることに気づく。

クルーガーにフリオを殺されるが、難を逃れたマックスはフレイに助けを求め、
彼女の娘が白血病でエリジウムに行きたがっていることを知る。

カーライルが死んだ今、デラコートはマックスの脳内データを確保するため、マックス逮捕を指令、
クルーガーはフレイを人質にしてマックスをおびき出そうとする。

マックスは再びスパイダーに会い、エリジウム初期設定プログラムに全人類を市民とするパッチを加え、
マックスをエリジウムに送り込む。

いろいろあって、何とかエリジウムにマックスやフレイとその娘、スパイダーらが潜入に成功するが、
追ってきたクルーガーとその手下らとの追撃戦となる。

このドサクサで、デラコートはクルーガーをなじり、切れたクルーガーに殺される。

クルーガーとマックスの戦いはマックスが勝ち、初期化プログラムをダウンロードしたマックスは死亡。
エリジウムはリブートして全人類が市民扱いとなり、フレイの娘も自動治療装置で完治、
エリジウムから地上への医療船が送られて地上の病人も救われる。

貧民と富裕層の棲み分け。
世界観はコリン・ファレルの「トータル・リコール」に似ている。

監督が監督だし、地上はヨハネスブルグかと思っていた。
ロサンゼルスだと知って意外だった。

鑑賞時は「エリジウムのプログラムを書き換えて、云々」は単独では無理、と思っていたが、
初期設定プログラムだけであればできる気がする。

ただ、政治統治システムと市民権管理システムを一緒に考えるのは絶対ではないがかなり無理がある。

パワードスーツを直にねじ込みするのはかなりきつい。
神経組織と電気的に結合するのも可能性がないわけではないと思うが、相当痛いんじゃないか。

それはともかく、脳内にデータを蓄積するのは仮に物理的に可能であったとしても、
メディアで持たせたほうがはるかに簡単で大量かつ正確に記憶できる。

また中身が見れることとダウンロードすることはほぼ同義で、ダウンロードしたら死ぬというのは解せない。
仮にムーブ時のオリジナル(脳内)消去が致命的なダメージを与えるにしても、ああいう死に方はないよな。

エンディングもやや不満。あれでハッピーエンドなのか。
民衆革命が成功したとは思えない。
平民はある意味解放されたが、ただの混沌、無政府状態を生み出したに過ぎない。
あるいはアーマダイン社のヒューマノイドによる人民の支配を生んでしまうかもしれない。

スペースコロニーのモデルにはいろいろなものがあり、この映画のタイプはスタンフォード・トーラス型と呼ばれる。
スタンフォード大で設計考案されたトーラス型(ドーナッツ型)のスペースコロニー。

ただ、映画のように宇宙に向かって開いていた場合、空気を引き留めておけるのかは疑問。
リング外縁(地表に相当)で1G相当の重力(遠心力)を発生させるのはさほど無理な話ではないが、
中心(地表から見れば上)に行くに従って重力が減っていくので、どんどん空気が上から漏れていく気がする。

尚、リングの中心では無重力状態となるため、輸送宇宙船などとのドッキングは本来リング中心で行われる。
そこから地表に向かうにつれて重力が増す、と言う感じだ。

序盤、マックスらがカーライルを襲うときに使う車の1台が日産GTR。

 

 

  

 

  ウルヴァリン:SAMURAI 

ヒュー・ジャックマン、真田広之、TAO(岡本多緒)、福島リラ、
スベトラーナ・コドチェンコワ、ウィル・ユン・リー、ファムケ・ヤンセン。

1945年、長崎。
日本軍の捕虜となっていたローガン(ウルヴァリン、ヒュー・ジャックマン)、
すぐ近くにB29が飛来し爆弾を投下。(多分、原爆)
矢志田(山村ケン)は米軍捕虜を逃がし、自身は逃げ遅れるが、
穴に監禁されていたローガンが矢志田をカバーして助ける。

時は流れ、カナダ北部の山中に隠れていたローガンの元に謎の日本人女性ユキオ(雪緒、福島リラ)が訪れ、
矢志田が高齢で死にかけており、お礼を言いたいとしてローガンを日本に連れて行く。

矢志田家は日本有数の財閥で、息子の信玄(真田広之)孫娘の真理子(TAO)がいた。
ローガンは矢志田(山之内ハル)に、治癒力を移植し「不死」から救ってやる、と言われる。

その夜、ローガンはジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)の夢を見るが、同時に
矢志田の主治医、グリーン博士(スベトラーナ・コドチェンコワ)にキスされる夢を見る。

間もなく矢志田は亡くなり、芝の増上寺で葬儀が行われることとなった。
真理子の婚約者で法務大臣のモリ・ノブロー(ブライアン・ティー)も出席する葬儀では
僧侶に紛れ込んだやくざが真理子を拉致しようとして乱闘になり、
ローガンが真理子を助けて脱出する。

ローガンは治癒力が衰え、怪我が治らないし、銃弾を受けて流血が止まらなくなる。

真理子は上野駅から新幹線で「故郷」に向かうと言う。
ローガンも同行するが、乗り込んできたやくざと格闘になり、新幹線の車両の屋根での格闘の末、やくざを撃退する。

ローガンは真理子を途中下車させ、敵の目をくらます。

真理子を追うのはやくざだけでない。
グリーン博士や矢志田の忍者部隊の首領、原田剣一郎(ウィル・ユン・リー)もいた。

真理子は傷ついたローガンを治療させる。
銃弾は摘出されるが傷は完治しない。

やがて真理子とローガンは長崎の実家に着く。
そこはかつてローガンが捕虜となっていたところの近くだった。
今は使われていなかった実家でローガンと真理子はひと時の安らぎを得る。

ただ、ローガンは相変わらずジーンの悪夢にうなされ、真理子から「ジーンって誰」と問われる。

暫くのち、真理子は父信玄の放った暴漢にさらわれる。
ローガンは雪緒の助けを得て真理子を追うが、雪緒に「自分の心臓を掴んで死ぬ」と予知される。

ローガンは信玄、つまり矢志田の家に戻り、自分の不調の原因を探る。
そしてそれはグリーン博士、すなわちバイパーの仕込んだ超能力阻害具が心臓を犯していることに気づき、
心臓近くを切って自らそのパーツを取り出す。

そして一瞬、死亡状態となる、雪緒が予知したのはこのシーンだった。
やがてウルバリン本来の治癒力が回復、蘇ったローガンは信玄と壮絶な戦いの末、これを打ち倒す。

ウルバリンは真理子を助けるため、矢志田家の本拠地、矢志田城に行く。
城下では原田一味に襲われ、矢を背中一杯に浴びて倒れる。。

城内では、バイバーがウルバリンを拘束していた。

原田は真理子に矢志田の遺志を完成させるとして説得を試みるが失敗。
逆にバイバーの考えに反して真理子を助けようとする。

怒りにまかせたウルバリンが、アマダンチウム製の爪を出した途端、
バイバーはアマダンチウム製のジャイアント・ロボを起動。
雪緒が加勢してウルバリンは拘束を逃れるが、バイバーらとの戦いとなる。

結局雪緒はバイバーを倒すが、ジャイアント・ロボは過熱した剣でウルバリンを襲い、その爪を切り取る。

両手の爪を切り取ったジャイアント・ロボは、実は矢志田が乗るアーマーだった。
矢志田はウルバリンの治癒再生能力を吸い取り、自ら永遠の命を得ようとしていた。

真理子は矢志田を化け物と罵って、切り取られたウルバリンの爪で矢志田を刺す。
ウルバリンは、自らの骨で新たに爪を生やし、矢志田にとどめを刺す。

真理子は矢志田財閥の跡取り実業家として名を馳せ、ウルバリンは真理子の元を去るのだった。

ほぼ日本が舞台での展開。
第2次大戦末期、ひょんなことからウルバリンに助けられた日本兵、矢志田との因縁話。

ウルヴァリン(ローガン)はコミックでも設定がコロコロ変わっているらしいが、
日本と関係が深く、まだまだ日本を舞台に続編が作れるだけのネタはあるようだ。

当初設定では矢志田はやくざらしいが、ローガンは真理子と結婚している。
(その後、真理子は敵に殺される)

ローガンはその後、別の事件で出会ったコバヤシアミコを養女にし雪緒に預けるらしい。

真理子を襲うやくざの中に、小川直也がいるのはすぐ分かったが、
増上寺での僧侶の中に角田信朗がいるのは気付かなかった。

 

 

    

  マン・オブ・スティール    

ヘンリー・カビル、エイミー・アダムス、ケビン・コスナー、ダイアン・レイン、
ラッセル・クロウ、マイケル・シャノン、ローレンス・フィッシュバーン。

惑星クリプトンは、崩壊の直前だった。
科学者のジョー・エル(ラッセル・クロウ)は、他の星への移住を元老院に提言したが、
ゾッド将軍(マイケル・シャノン)がクーデターを起こし、元老院議員を倒す。

ジョー・エルは逃げて、DNA情報の塊であるコーデックスを盗み出し、
生まれたばかりの自分の子カル・エルに情報をコピーする。

ゾッド将軍はジョー・エルを襲って刺殺、コーデックスを取り返そうとするが、
政府軍に捕まり、人工衛星上に冷凍監禁される。

ジョー・エルの妻ララは、息子カル・エルをロケットに乗せ、地球へ飛ばす。
その直後、クリプトンは崩壊する。

時は流れ、クラーク・ケントは漁船で働いていた。
ある時、海上の石油掘削基地(石油プラットフォーム)で火災が起こり、
漁船は救助に向かうが、危険で近寄れない。

クラーク・ケントは単身基地に乗り込み、逃げ遅れた作業員がヘリで脱出するのを助けるが、
自分は海中に没する。

クラークは気絶したまま、子供の頃の自分を思い出していた。
人が透けて見え、恐怖におののいていた頃。
スクールバスが事故で川に落ち、思わず助けてしまい、人々に怖れられたこと。
父、ジョナサン・ケント(ケビン・コスナー)から、宇宙からやってきたと聞かされたこと。
分析不能の物質でできた(S)マークのハンコのようなキーを渡されたこと。

やがて意識が戻り、また仕事を探す。
しかし、細かいトラブルでも手が出せない自分に嫌気がさし、仕事を止めてしまうのだった。

北極に近いある軍の作業基地。
デイリー・プラネットの敏腕記者、ロイス・レイン(エイミー・アダムス)が取材に来ていた。

氷の中数百m、長さ300mもの物体が埋まっていると言うのだ。
しかもその周りの氷は約2万年前のものだと言う。

夜、ロイスは暗闇を行く人影を見つける。
それは、クラーク・ケントだった。
ロイスが後を付けると、氷に2mほどの穴が開いており、謎の物体へと続いていた。

物体の中は宇宙船になっていて、クラークが(S)のマークのキーを差し込むと、
ジョー・エルのイメージが登場し、クラークの出生の秘密を語る。
そして(S)のシンボルの付いたユニフォームを見せるのだった。

クラークはロイスを宇宙船の外に出すと、宇宙船を移動させてしまう。
クラークはその後、自分の能力を思い切り解放し、空を飛ぶなどの訓練を行う。

ロイスは社に戻り、宇宙船の記事を編集長のペリー・ホワイト(ローレンス・フィッシュバーン)に出すが、
エイリアンの記事は出せないとあっさり却下される。

ロイスは裏を取るため、クラークの足取りを遡及していく。
ロイスは意外とあっさりとクラークの実家を突き止め、父ジョナサンが竜巻で死んだことや、
その残した言葉などを知る。

ロイスは社に戻り、ホワイトに記事の差し止めを言い渡されるが、
これもあっさりと受け入れ、逆に何か知ってると疑われる。

その頃、謎の宇宙船が地球に接近、メディアを電波ジャックして、
地球に紛れ込んでいる自分たちの仲間(クラーク・ケントのこと)を差し出すこと、
その正体はロイス・レインが知っているなどと告げる。

ロイスはFBIに拘束されるが、クラークは自首して確保される。
そこへゾッド将軍の配下が現れ、クラークとロイスを連れて宇宙船に戻る。

宇宙船はクリプトン星と同じ環境になっており、クラークの力は削がれ、倒れてしまう。

ゾッド将軍はクラーク・ケント(カル・エル)をマインド・コントロールし、
結局コーデックスのデータがクラーク・ケントそのものの中にあると知る。

その後いろいろあって、ゾッド将軍は重力変位装置を使って、
地球をクリプトン星と同じ環境に変える作業を開始、
クラークはゾッド将軍らと対決することになり、壮絶な戦いが始まる。

ロイスの活躍もあって、クラークが乗ってきた宇宙船を利用して
ゾッド将軍の宇宙船を消し去ることができると分かり、
クラークは重力変位装置を破壊するため装置の場所に向かう。

一方、ロイスを乗せた軍用機はクラークの宇宙船をゾッド将軍の宇宙船近くで
作動させる作戦をボロボロになりながら決行、
ついにはゾッド将軍の群を排除することに成功する。

ゾッド将軍は、北極で発見された宇宙船を使ってクリプトン星人の再生に取り組むが、
スーパーマンに阻止されて失敗、怒りまくってスーパーマンと対決する。

結局はゾッド将軍は抹殺され、その野望は潰える。

スーパーマンはカンザス州に戻り、軍の探査機も破壊、手出ししないよう告げる。

その後、クラーク・ケントは身分を隠してデイリー・プラネット社に入社、
ロイス・レインのすぐそばで記者生活をスタートさせるのだった。

**

今までのスーパーマン像を一新させる全く新しい設定と言ってもいいだろう。
痛みも感じるし、気絶もするし、当初は自分の能力を制御できてないくらいだ。

もちろん、スーパーマンの出自や生い立ちや、クリプトンでの彼の両親らの人間関係。
デイリー・プラネットの人物たちもすべて従来通りではあるが、
よくもここまで目新しい設定が描けるものだと感心してしまった。

ゾッド将軍の攻撃による破壊はもちろん、スーバーマンとゾッド将軍一味との戦いによる破壊はすさまじい。
最初は「ハンコック」を思い出したが、破壊のレベルはそんなものではない。

「アベンジャーズ」「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」
「パシフィック・リム」「スタートレック・イントゥ・ダークネス」
等々をはるかに凌駕する史上最大の都市破壊レベル。

大迫力、猛スピード、ロングショットではIMAXの魅力炸裂。

たとえ、人類の敵を倒そうともあれだけのコラテラル・ダメージが必然であるとするならば、
ケビン・コスナーでなくとも、その力を人類が理解するには時間がかかるというより、
絶対に理解しあえない(共存できない)レベル。

これではスーパーマン排斥運動が起こってもやむを得ないと思われる。

次回作(続編)もあるようで、バットマンが登場すると言われている。
今後どのように展開するのか楽しみでもある。

 

 

   

 凶悪   

山田孝之、リリー・フランキー、ピエール瀧、池脇千鶴。

**

やくざの須藤(須藤純次:ピエール瀧)は、ケンちゃん(佐々木賢一:米村亮太郎)を縛り上げ、
橋の欄干を歩かせ、ついには墜落、溺死させる。
日野佳政(斉藤悠)とその女を縛り上げ、女は薬で死なせ、部屋に火を放って日野に重傷を負わせる。
また、配下の五十嵐邦之(小林且弥)を同乗の車内で射殺する。

やがて犯行はばれて逮捕され、一審、二審とも死刑判決を受ける。

明潮社の記者、藤井修一(山田孝之)は取材した事件の記事を編集長の芝川理恵(村岡希美)に提出するが、
旬を過ぎたとして却下され、代わりに小菅(東京拘置所)に収監されている死刑囚からの手紙を渡され、
面会に行くよう指示される。

死刑囚は須藤純次。
須藤は温厚な態度で藤井に接し、看守のいる中で藤井に今まで隠していた殺人が3件ある、と告げる。
上告中の身で、不利になる新たな殺人事件を告白する理由を藤井は、事件の首謀者に復讐するためだと言う。
自分が可愛がっていた部下を「先生」の嘘で殺してしまった。
自分以上にひどい「先生」がのうのうと生きているのは許せないので、記事にして捕まえてほしいとのことだった。

「先生」とは、不動産屋の木村孝雄(リリー・フランキー)。
不動産ブローカーがやくざと組んで殺人をしたからって普通すぎて面白くない、と柴川にあっさり却下される。

しかし、藤井は須藤と何度か面会を重ねるが、あまりにも須藤の供述があいまいで、
逆に引っかかる藤井は取材を続ける。

最初に殺したとされるのは、どこかの不動産屋。
被害者の名前も覚えていないが、知り合いの鉄工所で遺体を焼却したという。
何回目かの面会で須藤は焼却炉の持ち主の名前を思い出す。
探し当てた鉄工所の社長は数年前に資材の下敷きで脳を損傷、植物状態の寝たきりとなっていた。

次は「島なんとか」と言う老人。
殺して土地を転売、死体はどこかに埋めたと言う。

藤井は住宅地図を頼りに須藤の言うあたりの「島×」(島田、島岡、島本など)をしらみつぶしに調べていく。
そして、現在は駐車場になっている「島×」の土地が木村孝雄に転売されていたことを突き止める。

また、埋めたとする土地を探し当てるとそこは木村不動産の管理地だった。
近くの住民によると、土地はずっと遊休のままで、何年か前にユンボが入って工事かと思ったら、
すぐに止めてしまってまたそのままだと言うことだった。

3人目は牛場電気の親父。
自殺に見せかけて山野に放置した、と言うことだった。
その家を訪れても、誰も自殺に疑問を持っていないようだった。

藤井の家庭にも問題があった。
母、和子(吉村実子)は認知症で、妻、洋子(池脇千鶴)は、肉体的にも精神的にも参っていた。
老人ホームに入れたいと言う洋子の訴えは、修一には届いていなかった。

藤井は編集長に取材を止めるよう言われる。
記事にできないと告げる藤井に須藤は怒り狂う。

須藤の告白に何かを感じていた藤井は社に戻らず取材を続けた。
木村の家を訪れ、逆に警察に連行されてしまう。
藤井の不誠実を責める洋子。

藤井はまだ取材をあきらめきれなかった。
木村の動向を探り、最初に殺されたとする不動産屋の店を訪れた藤井。
その奥ではいったい何が行われていたのだろうか。

当時、木村は金を返さない不動産屋を文字通り締め上げていた。
怒りに任せて締め上げ続け、ついには殺してしまう。
木村は、慌てて須藤に電話し、死体の処理を手伝わせる。
木村は知り合いの鉄工所に電話、焼却炉を利用させるよう命令して死体を持ち込む。
焼却炉は意外と小さく、死体が入りきらないため、須藤は鉈(ナタ)で死体をバラバラにして焼却した。

「島なんとか」は介護サービスの社長との結託。
土地資産を持ちながら、今はホームにいるような老人。
介護サービスの社長が探し当てて、甘言でだまし、木村のもとに連れてきた。
須藤は老人を殴り倒し、木村はまた焼却炉で燃やすことを考えるが断られ、
結局自分の管理する土地に生き埋めにすることにした。

生きながら埋められる老人。
絶望と嘆願の眼差しに木村は逆に快感を覚えるのだった。

佐々木賢一は、須藤が刑務所で知り合った男。
出所したが、元の組長は迎えにも来ず、組の身代わりで刑務所に入ったと言うのに、
逆にしのぎが減ったとして金をよこせと言われたと言う。

賢一の言葉を信じた須藤は、賢一の組長を襲う。
しかし、出所祝いは渡した、少ないのならもっと出すと言う組長に、須藤は賢一に騙されたと気づく。
須藤は賢一を締め上げ、結局端から墜落させて水死させる、冒頭のシーンにつながる。

牛場は5千万円からの借金をしていながら、返す当てもない牛場悟(シジ・ぶう)。
家族からも見放され、保険金で返すしかないとされる。

木村は借金返済のため、悟を住み込みの仕事だとして須藤の家に連れ込み酒を飲ませる。
最初は調子に乗って酒を飲んでいた悟も家に帰りたいと言いだすが、家族には見捨てられる。
スタンガンで痛めつけ、のた打ち回る所を見て大笑いする木村と須藤。
最後はきつい酒を無理やり飲ませ、ついに死なせてしまう。

体中のあざや傷は氷風呂でごまかし、服を着せ、車で山の中まで行ってのたれ死んだことにした。
あまりの非道ぶりに、配下の日野や五十嵐も引くほどだった。
須藤は日野に裏切ったなと告げ、逃げる日野を追い詰めて女ともども縛り上げて火を放つ。

しかし、日野への傷害と殺人、放火の容疑で手配された須藤はついに逮捕を覚悟する。
木村は須藤に逃走資金を渡し、情婦の静江(松岡依都美)と娘の面倒は見ると約束する。
そして、五十嵐が密かに逃走資金を要求してきたと(嘘を)言う。
その言葉に騙された須藤は隠れ家を探す五十嵐を射殺してしまう。

藤井は、取材を記事にまとめ芝川に付きつける。
芝川は藤井をなじるが、その剣幕に押され、地元署に告発に行く。
最初は過ぎたことと取り合わない警察も藤井の圧力に上に上げると約束する。

芝川は警察の判断を疑い、記事を掲載することを決意する。
そして、記事は大反響を呼び、部数は飛躍的に伸び、ついに警察は動き、牛場電機の保険金殺人で、
一家と木村が逮捕される。

他の殺人は証拠不十分で起訴に至らない。
藤井はさらに木村を追い詰めるべく、須藤に面会するが、贖罪のためにキリスト教に入信した須藤は
達観した様子でそれ以上のことは告げない。

やがて木村の公判。
証言に立った須藤は藤井を利用して死刑執行を引き延ばそうと考えたと吐露する。
同事件での須藤の公判では、須藤は生きて罪を償うと語るが、藤井はそれは許されないと激怒する。

結局、この事件でも須藤は懲役の判決を受けるが(死刑囚に懲役は無意味と)藤井は納得いかない。

何度かの要請で木村はついに藤井と面会する。
俺は無期懲役で生きている、とうそぶく木村。
結局俺を殺したいのは、警察でも須藤でもなくお前だと指摘してその場を去る。

最後に、藤井の母は養護施設に入れられて物語は終わるが、
藤井と妻の関係が修復したのかどうかは語られない。

これがハリウッド映画なら簡単に離婚しているところだろうが、
洋子が妻の立場にこだわり続けるのは、いかにも日本映画らしいかもしれない。

映画は事実をもとにしたフィクションであると表示される。
原作の小説はノンフィクションであるとされる。
映画では長さの関係からか、人物関係や事件が整理され、少しは判りやすくなっているようだ。

世の中には消息不明の人物は、老人に限らず大勢いるし、
状況からどう考えても不審死なのに自殺として扱われる事案も多い。

死んだのに永年にわたって年金を受け取っていた話、
行方不明の子供の手当を受け取っていた話、等々、
ちょっと考えれば(調べれば)判りそうに思えるのにずっとばれなかった話も多い。

行方不明で消息がつかめず、もしかして特定失踪者(拉致被害者)と思われ、
国もそう認定していたのに、実は漁労中に網に巻き込まれて死んでいたとか、
用務員に殺されて遺棄されていた小学校の先生とか、表面化しなかった事件もある。

この事件は表面化しただけまだましかもしれない、ただこれでもすべての事案が明るみに出たわけではない。
闇に葬られた凶悪事件は実はもっともっと多いのかもしれない。

判決を受けて自責の念に駆られ、且つ自分と同じくらい悪い男がのうのうと生きていることに怒り、
復讐を果たそうとする心情は分からないでもないが、それまで極悪非道の好き勝手やっていた人間が、
如何に反省したとはいえ、あるいは演技だとしても、あそこまで「良い人」になれるのかは、よくわかりません。

監督は、良い人を演じることの多いリリー・フランキーやピエール瀧のイメージを壊したかったそうだが、
少なくともリリー・フランキーに関しては成功。

当初正義感に駆られて取材を始めた藤井(山田孝之)が徐々に病的に追い込まれていくのも見ごたえがあった。

 

 

  

 

 劇場版 タイム・スクープ・ハンター 安土城最後の1日  

要潤、杏、夏帆、カンニング竹山、宇津井健、上島竜平、時任三郎。

1562年6月2日、本能寺の変。
一人の男(上島竜平)が混乱の中、小さい茶器を持って逃げる。

その10日ほど後の京都。
タイム・スクープ・ハンターの沢嶋雄一(要潤)は、京都の取材に来ていた。

この時代の人々にとって、私は時空を超えた存在です。
彼らにとって私は宇宙人のような存在です。
彼らに接触する際には細心の注意が必要です。
私自身の介在によって、この歴史が変わることも有り得るからです。
彼らに取材を許してもらうためには、特殊な交渉術を用います。
それについては極秘事項のためお見せすることは出来ませんが、
今回も無事密着取材することに成功しました。

沢嶋は、混乱の続く市中の取材の後、難民が押し寄せている京都御所に入った。
そして、難民救援に尽力する御所の警護係、織田家家臣矢島権之助(時任三郎)に取材する。

暫く後、織田家の生き残りが矢島権之助を訪れ、島井宗叱(上嶋竜平)を伴って現れ、
織田家家臣の主人の命により、博多の豪商である宗叱を博多まで連れ帰ることを依頼する。

矢島は当初渋っていたが、織田家のご奉公の言葉にほだされ、宗叱との旅に出、沢嶋も同行する。
途中、野武士の襲撃を避けるが、山伏風の武士に襲われ、茶器を奪われそうになる。
沢嶋は茶器強奪を阻止したものの川に滑落、権之助と宗叱は敵の放つフリーズガンに捕えられる。

フリーズガンとは、沢嶋の所属する調査第2部ではなく、歴史的大事件を扱う調査第1部の使用する武器で、
緊急時に相手の時間を30秒ほど止めることができるものだ。

つまり、敵はタイムスクープ社の人間である可能性が高い。
直ちに事象はサポート役の古橋ミナミ(杏)、その上司の谷崎(カンニング竹山)を通じ、
一ノ瀬局長(宇津井健)に報告される。

一ノ瀬は、沢嶋に川に沈んだ茶器を回収し、宗叱に戻す歴史の修復を命ずる。

行く先は1980年代の京都。
当時の新聞によれば、近くの女子高でこの茶器が発見されたと言う。

古橋は後輩の細野ヒカリ(夏帆)を助手にして茶器奪還を沢嶋に指令する。

ヒカリは、女子高生に扮し、高校に潜入、資料室から茶器を奪取するが、それは大きく欠けていた。
昭和20年(1945年)5月の空襲で破損したと記述があり、
二人はヤンキーとの対立を避けながら、1945年に飛ぶ。

昭和20年5月と言えば、第二次大戦の敗色濃厚な中、本土では日本全体がまだ狂気に覆われていた時代。
女子高生姿のヒカリや、1980年代の姿の沢嶋は怪しい人物とみられ追われる。
何とか、高校に潜入し茶器を奪ったものの、軍人や婦人会に追い詰められる。
しかし、丁度空襲があり、その間隙を利用して二人はうまく1562年に戻り、茶器を宗叱に渡すことができた。

これで歴史修復ができたと思ったのもつかの間、撃退した野武士集団に襲われ拉致される。
野武士の目的は人身売買。
その首領はかつての織田家家臣、伴山三郎兵衛(嶋田久作)だった。

権之助の説得も虚しく、村人や沢嶋らは人買いに売られてしまう。
三郎兵衛は茶器とヒカリのカバン(タイムワープ装置)を奪い、宗叱を鑑定役として同行させ、
もぬけの殻になっているであろう安土城に向かう。信長の財宝の略奪が目的だ。

その夜、人買いの所に現れた客は権之助を遊女、志乃(小島聖)と交換で買い、
お歯黒を塗って首を落とし、戦果に見せかけるつもりだった。

その時、同じ拉致されていた農民の仲間が人買いを襲い、権之助は助かる。
農民たちは村から奪われた「御石様」の奪還、
権之助と沢嶋とヒカリは茶器と宗叱の奪還、
そして遊女の志乃は、仲間の金銀の奪還をめざし、安土城へ向かう。

安土城は文字通りもぬけの殻だった。

島井が宝物が並んでいると言った二の丸には武器弾薬が置かれていた。

宝物はおそらく天守と読んだ三郎兵衛は、島井と仲間数人を連れて天守に向かう。

その頃、沢嶋、ヒカル、権之助、そして農民らは安土城に近づいていた。
しかし、大手門からの攻撃を受け、回避しながら城壁内部に入り込む。
二の丸に立てこもった敵からの攻撃をかわしつつも、何人かは弓にそして銃に倒れる。

沢嶋も足に銃撃を受ける。
ヒカルは沢嶋を残して、一人天守に向かう。

天守では、三郎兵衛らが宝物を物色していた。
混乱の中で天守に火が回り始める。
何とか、カバンと茶器を取り返したヒカル。
適に襲われる間一髪のところでフリーズガンを放って逃げる。

農民たちも飾られていた御石様を発見、奪還に成功する。

沢嶋も駆けつけヒカルと宗叱を助けるが、宗叱は逃げる途中、茶器を落としてしまう。
焦る宗叱に沢嶋は命の方が大事と言い、宗叱を逃がすが、自分は茶器を取りに火の中に。

二の丸前まで逃げてきた一行。
フリーズから解けた敵を倒すが、そこに現れたのは遊女志乃に化けた、第1調査部の部員だった。
過去の時代の宝物を奪取し、別の時代で売りさばくと言う犯罪組織の一員になっていたのだ。

危機一髪のタイミングで急遽応援に駆け付けた古橋ミナミが志乃を倒し、一行は助かった。

志乃は逮捕され、沢嶋、ミナミ、ヒカルは現代に戻ることになった。
御石様を取り戻した村人たちは、村に戻ることにした。
権之助は宗叱を博多に連れ帰る旅を続けることとなり、物語りは一旦終結。

沢嶋が城内偵察に使った小型のロボットカムには、火災の原因となったと思われる
いくつかの現場が写っていた。

その後の調査によると、権之助と宗叱は14日後に博多に無事到着。
膨大な謝礼とともに博多に留まるようにとの宗叱の申し出を断った権之助は京に戻ったそうだ。

TV版(30分番組)との連携。
まさにTV版のロングバージョンを見ているイメージだった。

内容もTV版と連携しており、村人が盗まれた「御石様」とは、
2013/7/27放送の「村を守れ!投石バトル」で盗まれたもの。
TV版では村人は投石で織田家の家臣を排除したものの「御石様」を盗まれる。

そのエンディングで倒れた地蔵を元に戻す武士は、矢島権之助その人であった。

この映画では、その村から拉致された人々が御石様の奪還を目指す。

1980年、1945年ではいつもの「特殊な交渉術」を使っていないため、
その時代の人々とトラブルになる。

面白かったし、さもありなん、と言う感じではあるが、副題の「安土城最後の1日」は、
嘘ではないもののやや大仰。(ストーリのメインテーマではない)

尚、史実として1582年に焼失したのは、天守、本丸であり、二の丸などは焼失を免れた。
その後も城として暫く使われ、1585年に廃城となったそうだ。

 

 

  

  スター・トレック・イントゥ・ダークネス    

クリス・パイン、ザッカリー・クイント、ゾーイ・ザルダナ、ベネディクト・カンバーバッチ、
サイモン・ペグ、カール・アーバン。

冒頭はどこか未開の星。
カーク船長(クリス・パイン)とマッコイ(カール・アーバン)が走って逃げる。
その間に耐熱服に身を包んだスポック(ザカリー・クイント)が火山の火口に突入、
マグマを急速冷却する装置を起動して、爆発を阻止しようとしている。

スポックは装置起動には成功するが脱出不能となり、海底に身を隠していたエンタープライズ号に
戻ったカークは規則違反となるのを承知で原住民に姿を見せ、転送装置でスポックを救出する。

連邦本部に戻ったカークは降格となり、
クリストファー・パイク(ブルース・グリーンウッド)がエンタープライズ船長、
カークは副長としてパイクの配下となる。

一方、地球では難病で回復の見込みのない少女の父親に接近する男がいた。
少女を助ける代わりに宇宙艦隊研究所の爆破テロを実行させる。

直ちに主要な艦の艦長と副長が招集され、艦隊本部で会合が行われた。
主犯は元艦隊のジョン・ハリソン(ベネディクト・カンバーバッチ)と断定されるが、
研究所のテロは囮で艦長副長を終結させる目的では、とカークが指摘したのもつかの間、
会議室がジョン・ハリソンによって襲われ、パイク他が犠牲になる。

会議を招集したマーカス提督(ピーター・ウェラー)は、カークをエンタープライズ船長に復帰させ、
ジョン・ハリソンの抹殺を指令する。

ジョン・ハリソンはクリンゴン帝国のクロノスに潜んでおり、72本の新型魚雷とともに
カークはクロノスに向かう。

魚雷搭載で揉めたスコット(サイモン・ペグ)はカークに解任され地球に残される。
機関主任は、チェーホフ(チェコフ:アントン・イェルチン)が代行。

今回乗船した技官で魚雷に不信を持つキャロル(アリス・イブ)は、実はマーカス提督の娘だった。

やがてクロノスに到着するもエンタープライズ号は故障し、動きが取れない。
ウフーラ(ゾーイ・サルダナ)、スポックとともに小型機で着陸したカークは、
クリンゴン星人に発見される。
ウフーラの説得交渉が決裂しそうなとき、突如超人的な男が戦闘に加わり、
あっという間にクリンゴン星人を撃破する。

その男こそあのジョン・ハリソンだった。
ハリソンは、カークが魚雷72発を積んでいると聞くとあっさり投降する。

カークはハリソンを殴りつけるが、自分が疲れただけだった。

ハリソンはエンタープライズ号に留置される。
ハリソンはエンタープライズの故障も魚雷もすべてマーカス提督の作戦だと言い、
クリンゴンとの戦争を目論んでいるとカークに話し、
自分は遺伝子操作を受けた超人類カーンだと告白する。

カーンの話を証明するため、魚雷の一つを近くの衛星におろし、マッコイとキャロルが調査する。
爆破しそうな危機を回避して確認するとその中には人間の姿があった。

72人はすべてカーンの部下でカーンと同じ遺伝子操作を受けた人間だという。
移送時のミスで自分だけが冷凍睡眠状態から覚め、マッコイに復讐するつもりだったという。

カークはカーンからの情報を地球のスコットに連絡、スコットは超巨大戦艦の建設が行われていることを知る。

ちょうどその頃、マーカス提督はエンタープライズよりはるかに大きいベンジェンスですぐ近くに出現、
エンタープライズにカーンの引き渡しを要求する。

カークは引渡しを拒否してワープ航法で逃げようとするが、新型のベンジェンスはすぐに追いついてしまう。
エンタープライズ号はワープから離脱、月のすぐそばに停止する。

キャロルが提督を説得しようとするが転送されてしまう。
ベンジェンスがエンタープライズを攻撃しようとしたとき、ベンジェンスのパワーがダウン。
潜入したスコットが操作したのだった。

ベンジェンスからの攻撃を回避するため、カークとカーンがベンジェンスに突入を決行。
スコットの協力で何とか突入した二人はスコットともに艦橋に入る。

カーンはマーカス提督を射殺、カークに72人の入った魚雷の転送を指示させ、その後、
カークとスコットをエンタープライズに転送して戻し、攻撃する。

しかし、部下をあらかじめ抜いておいた魚雷が爆破、ベンジェンスは墜落する。

一方、コントロールを失ったエンタープライズも墜落しつつあるが、
カークが自らメイン・コアに入り、コアの傾きを修整、パワーが戻って墜落を免れる。
しかし、カークは放射能にやられて死ぬ。

怒りまくったスポックは、墜落から脱出して逃走するカーンを追い、殴り倒して逮捕する。
マッコイはカーンの血液が生体の修復に長けていることを知っており、逮捕したカーンを利用、
カークの蘇生に成功、約2週間後にカーンは息を吹き返す。

その頃、カーンは他の72人と同様冷凍睡眠され、保存されていた。

艦長に戻ったカークは修理なったエンタープライズ号を駆って、5年間の宇宙探査に出発するのだった。

**

そのほか、ヒカル・スールー(ジョン・チョウ)も続投。
キャロルは新乗組員として採用される。

なかなかの迫力、前作からの継続とかつての「カーンの逆襲」との類似/相違点も含め、
スター・トレックと言うビッグネームの新旧ファンを裏切らない出来。

しかし、メインコアの修復はテキトーだなぁ。
どの映画か忘れたが、やはり蹴飛ばして直すシーンがあったのを思い出した。
もっとメカニカルにできないものか、あるいは何らかのパワーツールを使うとか。
見せ場は見せ場なんだけど、如何にも前時代的。

新キャロルのアリス・イブは「MIB3」では、エマ・トンプソンの若いころ(ヤング・O)だった。

ベネディクト・カンバーバッチの存在感に比べ、クリス・パインがやや弱いと言うか青っ白い。
まあそういう青臭さが今までのカーク船長にないJJエイブラムス流なんでしょうけど。

 

 

 

  

 ホワイトハウス・ダウン 

チャニング・テイタム、ジェイミー・フォックス、マギー・ギレンホール、リチャード・ジェンキンス。

**

ジョン・ケイル(チャニング・テイタム)は、ラフェルソン下院議長(リチャード・ジェンキンス)付きのSP。
SS(シークレット・サービス)、中でも大統領警護官への就任を希望している。

離婚した妻メラニーとの間に娘エミリー・ケイル(ジョーイ・キング)がいるが、日付を勘違いして、
発表会を見に行く娘との約束を反故にしてしまった。

エミリーは大統領/ホワイトハウスオタクで、ジョンは警護官の面接当日のホワイトハウスのパスを用意して
エミリーの機嫌を取る。

面接官は高校の同級生で特別警護官のキャロル・フィナティ(マギー・ギレンホール)
エミリーを待たした面接で、ジョンはフィナティにボロカスに言われ不合格確実。

そのまま帰らず、ホワイトハウスツアーに紛れ込んでホワイトハウス内を見学する。

その頃、すぐ近くの議事堂では、清掃員に化けた男が清掃具に隠した爆弾を破裂させる。
議事堂への爆弾テロ。
すぐさま主要閣僚や下院議長らは退避。

ホワイトハウスでも非常態勢が敷かれる。
定年間近の主任大統領警護官、マーチン・ウォーカー(ジェームズ・ウッズ)の指示で、
ホワイトハウスは閉鎖され、SSの一部は議事堂へ応援に行く。

しかし、その時すでにテロリストの別働隊が映写室改修工事の作業員に化けて
ホワイトハウスの中に入り込んでいた。

彼らは隠し持った武器を取り出し警護官を次々に射殺し、武器庫に乱入して武器を略奪、
見学の一般人は一室に閉じ込めて人質とする。

たまたま、地下1階のトイレに行っていたエミリーは難を逃れるが、
エミリーを探そうとしたジョンは脱出して地下階に行く。
その頃エミリーはテロリストらの姿をスマホで撮ってYouTubeに上げるが、
音のせいで所在がばれ、他の一般人と同じく監禁される。

大統領執務室にいたソイヤー大統領(ジェイミー・フォックス)とウォーカーをはじめとするSSは
PEOC(大統領危機管理センター)に移動するが、PEOCに着いた途端、
ウォーカーは他のSSを射殺、大統領を確保しようとする。

その時、エミリーを探していたジョンは、一部の犯人から武器を奪い、
の通信を傍受して大統領を助けに行き、何とか救出に成功する。

ここからはホワイトハウス内でテロリストとジョン+大統領の対決が展開する。

一方、テロリストの中のIT担当タイラー(ジミー・シンプソン)は
PEOCをハッキング、ミサイル管制を乗っ取ろうとしていた。

その頃、ペンタゴンでは下院議長、軍部やSSの幹部が集結し、対策本部が設置されていた。
副大統領や一部閣僚はエアフォースワンで上空に展開、退避行動をとっていた。

ホワイトハウスでは、ジョンと大統領は駐車場まで移動、大統領専用車に乗って脱出を試みるが、
失敗してプールに飛び込む。
そこもうまく抜けて居室に入り込むが、危険物が置いてあり敵の攻撃で大爆発。
しかし、地下室に逃げて難を逃れる。

ペンタゴンに集結した連中は、大統領が爆死したと考えて、合衆国憲法修正第25条により
ハモンド副大統領(マイケル・マーフィ)を大統領に昇格させる。
ハモンド新大統領は攻撃ヘリによるホワイトハウス攻撃を命令する。
携行ミサイル・ジャベリンの存在を報告するジョンの警告を無視して突入し、
反撃を受けて攻撃は失敗に終わる。

しかし、その頃、タイラーはPEOCのハッキングに成功。
ミサイルを起動させてエアフォースワンを撃墜、副大統領が死亡してしまう。

これにより、大統領権限は下院議長に移行。
所定の手続きを経てラフェルソンが大統領代行に就任する。

タイラーは核制御システムのコントロールを奪い、ミサイル原潜に核攻撃の準備を指令。
ウォーカーはエミリーを利用して大統領をおびき出し、核ミサイル指令装置のふたを開けさせてしまう。
そして、阻止しようとした大統領を撃ち、自ら核ミサイルのコードを入力、次々と中東地域に攻撃目標を定めていく。

核攻撃準備が始動したことを察知したペンタゴンでは、ラフェルソンがホワイトハウスの空爆を命令する。

一方、ジョンはテロ実動部隊の首領格ステンツ(ジェイソン・クラーク)を爆死させ、
大統領執務室にリムジンで突っ込んでウォーカーを倒し、最後のボタンを押させなかった。

ジョンは大統領を助けに行き、みんなに逃げるよう言うが、エミリーは大統領旗を振りまわして
戦闘機に攻撃を断念させる。

混乱の中、一件落着となったホワイトハウス前。
到着したラフェルソンは混乱に乗じた対米強硬派の台頭を恐れ、中東派兵の増強を打ち出すが、
実はウォーカーに核ミサイルコードを漏らしたのはラフェルソン自身であり、
中東撤兵のソイヤー大統領を亡き者にする計画だった。

死んだはずのソイヤーが登場。
ラフェルソンを解任して逮捕させ、自身は大統領専用ヘリで病院に飛ぶが、
「スペシャル・エージェント、ジョン・ケイル君。私は君がいないとどこにも行かない。」
とジョンを名指しでヘリに同行させ、一躍ヒロインとなったエミリーも同乗して病院へ向かうのだった。

ホワイトハウスが襲われ、制圧されるまでには時間がかかり、その部分は丁寧に描かれる。
当初ホワイトハウス内部に敵がいるとは思わず、外部からの攻撃に備えて封鎖されるので
内部で敵襲が進行してしまう。

大統領とジョン・ケイルが合流するまではかなり時間がかかるが、
軍経験のない大統領もそこそこ活躍し(とはいえ超人的活躍ではない)真実味はある。

やや説明不足だったのは、大統領権限継承についてで、
副大統領は大統領の退任、死亡で大統領となるが、下院議長は大統領代行に過ぎない。
宣誓などはあるとしても即、大統領になれるわけではない。

ジャベリンと呼ばれる携行型のミサイルにはにはイギリス軍の地対空ミサイルと
アメリカ軍の対戦車ミサイル(ヘリ攻撃も可能)があるが、映画に出てくるのは後者。

妻とは離婚したと言っていたはずだが、エミリーは父の姓を名乗っている。
母親と違っているんだろうけど、ややこしくないのか。夫婦別姓で慣れているのかな。

旗振りが布石になっているとは思わなかった。

**

設定から展開まで細かい部分は違うにせよ、ここまで酷似した映画とは思わなかった。
同じ企画書によって脚本を書いたが脚本家が違ったので2種類できた、くらいの差に思える。

大きく違うのは、大統領はただ捕まっているだけか、一緒に戦うかと、
子供が大統領の子ですぐ逃げおおせるか、SPの子か最後まで重要な役回りかぐらいか。

そうそう下院議長が悪者か、善人かも違ったけど、本質的な差とも思えない。

*~*

大統領と副大統領が職務執行不能となり、ペンタゴンに詰めていた下院議長が大統領代行となる。
大統領はPEOCにはたどり着くが、裏切り者のせいで味方は壊滅させられてしまう。

軍はホワイトハウスを包囲するが手が出せない。

連絡手段は大統領用の衛星携帯電話。
ホワイトハウス内にいる唯一の味方の正体を知っているのは、ペンタゴンに詰めていた大統領警護官の女性幹部。

軍はホワイトハウス内の味方の進言を無視してヘリ攻撃を仕掛けるがミサイル攻撃を受けて作戦は失敗。
(多分、どちらもジャベリン)

敵は地下トンネルを利用して脱出を図るも失敗し、最後は全滅。

敵は子供を人質にして大統領を利用しようとし、大統領は最後に敵に撃たれるが助かる。
核ミサイルは味方の活躍でギリギリで回避される。

最後、主人公は妻と再会を果たす。

*~*

上の*~*の間の部分を読んだだけではどちらの映画か分かりません。

 

 

 

 

  ローン・レンジャー  

ジョニー・デッブ、アーミー・ハマー、トム・ウィルキンソン、ヘレナ・ボナム・カーター、ウィリアム・フィットナー。

1933、ロサンゼルス近郊。
見世物小屋のNOBLE SAVAGEとあったインディアン(ネイティブ・アメリカン)は、
訪れた少年に自らをトントと名乗り、ローン・レンジャーの話をして聞かせるのだった。

時は遡り、19世紀後半、レイサム・コール(トム・ウィルキンソン)は、大陸横断鉄道の接続を祝っていた。
そこには逮捕されたブッチ・キャベンディッシュ(ウィリアム・フィットナー)と、
インディアンのトント(ジョニー・デッブ)を護送する列車が近づいていた。

待ち受けるのは保安官のダン・リード。
この町でキャベンディッシュを縛り首にする予定だ。

しかし、キャベンディッシュの仲間が列車を襲い、奪取してしまう。
同乗していたダンの弟で検事のジョン・リード(アーミー・ハマー)とトントは
機関車と客車を切り離すが、機関車は脱線転覆してしまう。

ジョンはトントを留置場に入れ、兄ダン、その妻レベッカ(ルース・ウィルソン)と再会する。
ダンはキャベンディッシュの捜索チームを結成、ジョンをテキサス・レンジャー(法執行官)に任命し同行させる。

しかし、追手の一人の裏切りによって、キャベンディッシュの仲間に待ち伏せされ、全員が撃たれる。
ダンは息があったがキャベンディッシュにナイフで胸をえぐられて絶命する。

その後、留置場から抜け出したトントが7人を埋葬しようとしたとき、白馬がジョンの前から動かず、
トントはやむなくジョンを連れ出す。

ジョンは息を吹き返すが、ボロボロになって再びトントに会う。
トントはキャベンティッシュは悪霊そのもので自分はそれを倒すためにわざと捕まっていたと言い、
死んだと思われているジョンにマスクを付けて一緒に戦うよう言う。

その頃、協定で決められた境界である河を超えてコマンチ族が白人居住地を襲い、レベッカの家も襲われる。
ジョンはレベッカの家に戻るが、レベッカとその息子ダニーはさらわれていた。

ジョンは難を逃れてコマンチ族に助けられる。

コマンチの酋長はトントが幼少の頃白人を助け、銀鉱山の場所を教えてしまったため、
部族が皆殺しに遭い、トントはそれを悪霊のせいだと思い込んでいると説明する。

コマンチだと思ったのはキャベンディッシュの仲間で、インディアンの振りをしていたのだが、
コマンチはジョンの説得を聞かず、騎兵隊と対決し壊滅的打撃を受ける。

キャベンディッシュは中国移民を使い銀鉱山での採掘を指揮していた。
実はそこはコールの銀山で、コールは大量の銀を元手に大陸横断鉄道の株の買い占めをもくろんでいた。

コールはレベッカとダニーを拉致していたが、助けたように装い、取り入っていた。

ジョンとトントは銀鉱山に乗り込んでキャベンディッシュを逮捕、
ジョンはキャベンディッシュを殺そうとするトントを出し抜いてキャベンディッシュを町まで連行するが、
コールのたくらみであることを知らず、騎兵隊隊長にも裏切られてしまう。

しかし、危機一髪のところでトントに助けられ脱出に成功。
銀行を襲ってダイナマイトを大量に確保、銀鉱山につながる大橋梁を爆破破壊する。

コールは再び大陸横断鉄道完成の式典に立ち会うが、社長を撃って自らが株を買い占め社長になると宣言する。

一旦はマスクを捨てると言い放ったジョンは再びマスクを手にキャベンディッシュらと対決する。
その過程で大勢の乗客を乗せたまま、列車は発車し、手に汗握る活劇の末、
客車を切り離し、キャベンディッシュらを倒し、コールは機関車とともに橋梁から墜落する。

町には平和が戻り、ジョンはレベッカらと別れ、レンジャーとしてトントと旅に出るのだった。

**

結構コメディサイドに振ってあって面白かった。
時々、展開の飛躍もあったが、オールド・トントの回想と言うことでごまかしていた。

「ハイヨー、シルバー。」の名セリフもあったが、
ジョニデに「二度とやるんじゃない。」と言われてしまう。
ちなみにハイヨーは日本語だと思っていたが、IMDBでは「Hi−ho」とつづられている。

「キモサベ」は「wrong brother」(字幕は馬鹿な弟)はオリジナルとは違うが、
どうやらもともと造語であり、正確な意味はよくわからない。

ジョニー・デッブはやはり際物をやると生き生きしてますね。
この後も主演作目白押しで、「パイレーツ5」「アリス・イン・ワンダーランド2」の公開は
一体いつになることやら。

アーミー・ハマーは「アンクルの男」(公開時期未定:TVシリーズは「0011ナポレオン・ソロ」)で、
イリヤ・クリヤキンを演ずる予定。
ちなみにナポレオン・ソロはスーパーマン(マン・オブ・スティール)のヘンリー・カビル。

見世物小屋でカウボーイの格好をした目の大きい少年(メイソン・クック)は「スパイキッズ4D」のセシル。
ヤング・トントのジョセフ・E・フォイは名前以外、良くわからない。

レベッカのルース・ウィルソンは初見で、調べたところイギリスのTVで活躍している女優。
「アンナ・カレーニナ」ではベッツィ・トベルスカヤ皇女を演じていた。

 

 

  

 パシフィック・リム     

イドリス・エルバ、菊地凛子、芦田茉奈、チャーリー・ハナム、チャーリー・デイ、バーン・ゴーマン。

**

近未来、突然太平洋の海底の裂け目からカイジュウが出現、都市を襲い、人々を恐怖に陥れた。
人類は一致協力して巨大ロボット兵、イェーガーを作成、カイジュウに対抗した。

イェーガーはパイロットの動きのままに作動、そのコントロールはパイロットの意識と連動して行われるが、
単身でのイェーガーの操縦はパイロットに過負荷を与えるため、
意思疎通のできる二人の精神同期による操縦に切り替えられた。

ローリー・ベケット(チャーリー・ハナム)とヤンシーの兄弟もイェーガー「ジプシー・デンジャー」のパイロット。
ある日、カイジュウとの戦いで兄ヤンシーを失い、ローリーはイェーガー乗りを止めてしまう。

カイジュウは撃破したものの、イェーガー本体やパイロットを多く失い続けるため、
その後、世界はカイジュウからの防御をイェーガーではなく、
海岸に建てた巨大な壁「命の壁」で都市を囲む方式に出た。

このため、イェーガーの予算は削減され新規製造は中止となる。。

そんな中、またもカイジュウがオーストラリア近辺に出現、
あっさりと「命の壁」を撃破して市内に突入してくる。

ここはハンセン親子の駆るオーストラリアのイェーガー「ストライカー・エウレカ」が撃退するが、
命の壁の破壊は防衛軍司令官ベントコスト(イドリス・エルバ)に対決を決意させる。

ベントコストは、香港の前線基地に「ストライカー・エウレカ」の他、中国の「クリムゾン・タイフーン」
ロシアの「チェルノ・アルファ」そしてアメリカの「ジプシー・デンジャー」を終結させ、
かつての「ジプシー・デンジャー」のパイロット、ローリーを召喚する。

基地ではパイロット同士の反目などいろいろあるが、ローリーの同乗パイロットは森マコ(菊地凛子)になる。

最初の搭乗時、マコは幼少期(芦田茉奈)カイジュウに襲われた記憶がよみがえり、
基地内でレーザー兵器を始動しそうになる。

一方、基地内でカイジュウ研究をしているガイズラー博士(チャーリー・デイ)と、
ゴットリープ博士(バーン・ゴーマン)は、カイジュウが異世界から
亜空間トンネルを通ってやってくるとし、トンネル破壊でカイジュウ封じ込め作戦を立てる。

ベントコストは、ストライカーに爆弾を持たせ、他のイェーガーが護衛する隊形を指示するが、
作戦行動に入る前に、2匹のカイジュウが現れる。
何とかカイジュウは倒したが、クリムゾンとチェルノは破壊され、ストライカーもハンセン父が右腕を負傷する。

ベントコストがハンセン父の代役となってストライカーに乗り、
ローリーとマコがジプシーに乗って、亜空間トンネルへの爆弾投下作戦に出発する。

一方、ガイズラー博士はカイジュウの脳と精神を同期させてその記憶を探るため、
恐竜遺物ディーラーのハンニバル・チャウ(ロン・パールマン)を訪ねる。

おりしもカイジュウの襲撃でカイジュウの遺体が発生したおかげで、
カイジュウの胎児の脳が手に入り、ガイズラー博士とゴットリープ博士が連動して、
カイジュウの記憶を探る。

その結果、亜空間トンネルはカイジュウのDNAを検知して開くため、
そのまま爆弾投下しても跳ね返されることが判明し、何とかローリーらに連絡できた。

さらに裂け目から過去最大級のカイジュウが登場。
ベントコストはストライカーを自爆させて倒す。

ローリーはカイジュウの死骸を抱きかかえて亜空間トンネルに入り、通過に成功する。
反対するマコを脱出ポッドで送り返し、ジプシーの原子炉を暴走させて自身も脱出。

ジプシーは大爆発を起こし、見事、亜空間トンネルを破壊してカイジュウの進入路を絶つ。

太平洋上に浮かび上がった2つのポッド。
ローリーとマコの姿がそこにあった。

**

はっきり言ってストーリーはしょぼいが、巨大ロボの造形、動き、アクション、大迫力。
ハリウッドが本気で作ればこんなもんだ、を見せつける、
着ぐるみでないほんとの巨大ロボ、巨大怪獣はこうだ! みたいな映画。

精神同期させる見せ方も面白かった。

実際にあれば、物理的に人間の体が持たないだろうが、超衝撃吸収システムがあると考えておこう。

カイジュウとの戦いも海であんなことをされたら、大津波等の大災害だし、
市街地での格闘ではカタストロフィーだとは思うが、そこはそれ、この映画に限らないので構わない。

イドリス・エルバ、ロン・パールマンと言ったところも出ているが、いわゆるビッグネームなく、
「客寄せ」の面ではやや苦しいかも。

芦田茉奈は台詞なし。
泣きの演技はさすがと言えばさすがだが、絡み一切なく、さほど秀逸とも思えない。

配給元の吹替え版にかなり力が入っているようで、お笑いや「吹替え実績不明の」旬の俳優を一切使っていない。
お笑いタレントの吹替えでもピタリはまる場合もあり、必ずしもダメと言うことではないが、
明らかにメディアに取り上げられることを目的にしたキャスティングに走らなかったのは好感触。

 

 

 

 ワールド・ウォーZ 

ブラッド・ピット、ミレイユ・イーノス、ファナ・モコエナ。

元国連職員のジェリー・レイン(ブラッド・ピット)は、妻のカリン(ミレイュ・イーノス)、
娘のレイチェル、コニーらとともに車で旅行に出かけた。
途中街中での渋滞は尋常ではなく、車は全く動かない。
白バイがミラーをひっかけていき、続く白バイはトラックに跳ね飛ばされる。

後ろから迫る不思議な集団。逃げ惑う人に噛みついて倒しながら次々と人を襲う。
噛まれて倒れた人は12秒ほどで覚醒し、噛みつく側の一員となる。

ジェリーは車を走らせるが衝突。別の車を確保して逃げる。
一旦は狂気の集団から逃れたものの、安全ではなかった。

ジェリーは国連の事務官のティエリー(ファナ・モコエナ)に電話し、救出を要請。
アパートの一室に立てこもり、その後屋上に向かう。
アパートで匿ってくれた部屋の息子とジェリー一家の計5人はギリギリのところでヘリに救出され、
海上の空母に退避してティエリーと会い、事態が原因不明の感染病によるものであることを知る。

そこは軍が仕切っており、原因究明のために家族の安全と引き換えにジェリーに協力を要請。

ジェリーはウィルス研究の若い学者とともに最初に感染情報のあった韓国の米軍基地に向かう。
しかし、着陸直後に襲撃に遭い、ウィルス学者はあっさり死亡、
ジェリーは基地に立てこもる米兵と合流する。

そこには襲われなかった米兵が一人がいたが理由は不明。
そして感染し狂暴化した人々はZ(Zombi=ゾンビのZ)と呼ばれていた。
Zが音に反応して活動が活発化することなども知る。

北朝鮮から逃げてきたCIAエージェント(デビッド・モース)はイスラエルの対策にヒントがあると言う。
ジェリーは、輸送機でイスラエルに向かう。

イスラエルは、感染拡大の初期段階で高い塀を築いて防御していた。
そして宗教人種関係なく他国の人の避難も受け入れていた。

ところが、避難してきた人の中に歌を歌うものが出、その輪は次第に大きくなり、
塀の外のZを活性化、ついにはZが塀を乗り越えてきてイスラエルの市街地は修羅場となる。

ジェリーを助けようとしたイスラエル女兵士がZに咬まれるが、
ジェリーは咄嗟に彼女の噛まれた手首を切り落として助ける。

ジェリーを乗せてきた輸送機は早々と逃げ、ジェリーは女兵士を連れて空港へ逃げ、
居合わせた民間機に乗って脱出する。

ジェリーはティエリーに電話し、スイスのWHOの研究所に向かうことにした。
飛行機のパイロットも協力、無事に行けるかと思ったが、
飛行機に乗り込んでいたZが暴れ出して次々と感染を拡大。

ジェリーは手榴弾を爆破させてZを機外に飛ばすものの、機自体も墜落。
ジェリーは一命は取り留めたがひどく負傷する。

助かっていた女兵士とともにWHOの研究所にたどり着き、手当てを受ける。

そこでは、研究員の半分が感染、感染者は別棟に隔離されていた。
ジェリーは、在韓米兵の他、イスラエルでもZに襲われない人間がいたことから、
重篤な病気に感染している人間は襲われないとの仮説を立て、多くの危険な菌が保管されていて
Zがうようよしている別棟に菌を取りに行く。

ジェリーは何とか菌のある保管庫にたどり着くが、Zに感知され動けない。
意を決して菌を自分に注射。これが功を奏してジェリーはZに無視され、無事に戻れる。
治療を施し、ジェリーは家族が退避しているカナダの基地に向かい再会を果たす。

しかし、Zとの戦いが終わったわけでも治療法が見つかったわけでもない。
Zに噛まれないで済む方法の一つが分かっただけ。
戦いはまだまだ続く。

**

史上最も俊敏に動くゾンビ。
自滅もいとわないで、攻撃をしてくる。

予告のパニックシーンは中盤までに出そろうが、直接ネタバレには結びつかない。
どういう状況でああなったかはよくわかる。

コメディ仕立てではなく真面目にゾンビと戦うとすると、設定にどれだけの真実味があるかだが、
噛まれることでウィルス性の病原菌に感染し(一旦死ぬが)ごく短時間に発症する点は共通。

また、病理解剖して原因の特定や、病原菌の分離培養についてはうまく行ってないのも共通。

また、ゾンビについては毎回疑問に思う、ほぼ狂人化しているのに、
どうして同じ目的に向かって集団行動がとれるのか、
どうして仲間は襲わないのか(共食いはしないのか)の解はない点も共通。

とすればゾンビの原因究明や治癒がテーマではなく、パンデミックを伴うパニック状態の時に
如何に愛する人を守っていくか、また人類共通の危機に対してどうあるべきか、
と言ったことがおのずと主眼となってくる。

個々のエピソードはそれをどう展開していくかのパターンの提示。

死んでいるのに死んでない場合、どうやって殺すのかが疑問になるが、
この映画の設定では、普通に殺すことができるし、頭を破壊することが効果的なので、
いわゆるアンデッド、本物のゾンビ、と言うよりは、凶暴化し感染拡大させようとする
「ウィルス性ゾンビ症候群」と考えればいいのかもしれない。

奥さんは「LAギャング・ストーリー」の身重の妻、コニー。
子役は親に似ていることはあまり重視しないのか。
長女は比較的母親似と言えるが、次女は両親のどちらにも似てない。

 

 

 終戦のエンペラー  

トミー・リー・ジョーンズ、マシュー・フォックス、初音映莉子、西田敏行、中村雅俊、
伊武雅刀、夏八木勲、火野正平、片岡孝太郎、桃井かおり、羽田昌義。

1945年8月6日。
B29(エノラ・ゲイ)に搭載されたリトルボーイは広島の街を焦土と化し、
(長崎に落とされたファットマンとともに)既に満身創痍の日本にとどめを刺した。
8月15日、玉音放送が発せられ日本は終戦を迎えた。

1945年8月30日、ダグラス・マッカーサー(トミー・リー・ジョーンズ)は、
バターン号でリクター少将(コリン・モイ)、フェラーズ准将(マシュー・フォックス)らと
ともに厚木飛行場に降り立った。

その後、マッカーサーは横浜を経て、9月2日の降伏調印式の後、
皇居に間近い第一生命ビル内にGHQを設営、最高司令官として赴任した。

マッカーサーは、戦時中の重要人物30名の逮捕命令を出す。
リクターは彼らに逃げ場はないと考えていたが、フェラーズは自決が想定され、逮捕は急を要すると考える。
果たして東条英機は逮捕直前の9月11日、拳銃自殺を図り、米軍によって救命措置を施され、
一命を取り留める。

30名のうち逮捕者は26名、4名は自決であった。

マッカーサーは、天皇の戦争責任についてリクターとフェラーズに調査を命じる。
マッカーサーの動きに懐疑的なリクターは外され、
フェラーズはわずか10日間で報告書の提出を命じられる。

リクターはアメリカでは天皇の処刑論が主流であること、
マッカーサーは次期大統領選出馬を画策して天皇擁護に傾いていること、
もし天皇擁護に批判が高まればフェラーズに責任を押し付けようとしているとして、
フェラーズを牽制する。

フェラーズはかつて日本人の恋人アヤ(初音映莉子)がいた。
アメリカで知り合ったアヤは突然理由も告げず日本に帰り、
フィリピンでの任務方々来日したフェラーズを当初は邪険にしていた。

しかし、日本兵研究で悩むフェラーズに叔父の鹿島大将(西田敏行)を紹介、
フェラーズは鹿島からもいろいろと教えてもらうなど、日本への傾倒を強くした。

フェラーズはアヤの消息調査を専属の運転手兼通訳の高橋(羽田昌義)に命令する。
しかし、高橋から上がってくる報告はいずれも悲観的なものばかりだった。
話は前後するが、フェラーズがアヤを思って空襲地域から外した静岡も爆撃されており、
鹿島はアヤだけでなく、妻(桃井かおり)も二人の息子も戦火で失っていた。

フェラーズは苛立ちから、つい高橋に心無い言葉を浴びせるが、
高橋もまた東京大空襲で家族を亡くした一人だった。

フェラーズは開戦当初の天皇の言動を探るべく、東条英機に面会するもはっきりせず、
前首相の近衛文麿(中村雅俊)の発言もあいまいだった。

フェラーズは次いで内大臣(天皇の補佐役)であった木戸幸一との面会を画策するが、
逮捕を恐れた木戸幸一は面会の場に現れなかった。

フェラーズは天皇の傍にいたはずの宮内次官関屋貞三郎(夏八木勲)への面会を希望する。
当時皇居は皇宮警察に警護され、GHQも立ち入りができなかった。
マッカーサーは関屋に対する面会命令書を発行、フェラーズはかろうじて関屋に会うことができた。

しかし、関屋は天皇の言動については一切の記録はないとし、お気持ちを間接的に述べた短歌を示す。
マッカーサーの示した期限は迫るが、フェラーズは確たる証拠がつかめない。
ついに諦めて天皇の戦争責任は免れないとする報告書を仕上げた頃、
木戸幸一(伊武雅刀)が極秘裏にフェラーズを訪ねてくる。

木戸幸一は、開戦の責任ははっきりしないが、終戦を決意したのは天皇であり、
御前会議での反対を押し切り、ポツダム宣言受諾を決意させたこと、
玉音放送録音後に一部軍部が戦争終結に反対し、録音盤の奪取を画策して皇居内に侵入、
激しい銃撃戦となったが(宮城=きゅうじょう事件)程なく鎮圧されたことなどを語った。

フェラーズは戦争終結に果たした天皇の役割を高く評価はしたが、証拠としては弱いと考えた。
しかし、報告書では天皇の開戦責任は不明だが今後の日本統治に必要だとする報告書を提出した。

マッカーサーは天皇との面会が打開につながるものと考え、フェラーズに調整させる。
当初絶対反対であった関屋もGHQではなく、アメリカ大使館公邸に赴くことを承諾する。

マッカーサーと昭和天皇(片岡孝太郎)は9月27日に会談を行った。
側近らの退出を命じ、昭和天皇と通訳だけを介した会談で、
一切の命乞いをせず、戦争の全責任は自分にあると語る昭和天皇に深い感銘を受けたマッカーサーは
新たな日本を築くためにぜひ協力してほしいと語りかけるのだった。

1946年1月、昭和天皇は人間宣言を行い、
1947年に施行された日本国憲法によって日本国の象徴とされた。

マッカーサーはその後、1948年の大統領選出馬を画策するが、共和党の予備選で敗れ、
大統領候補になれなかった。
フェラーズは1971年、日本政府より勲二等瑞宝章を授与されたそうだ。

マッカーサーは、大統領候補になれなかった後も1951年4月までGHQの最高司令官を務めた。

1950年6月25日、北朝鮮軍が韓国に侵攻し、朝鮮戦争が勃発した。
マッカーサーは、当時、北朝鮮の進攻は絶対ないと考えており、
27日に米軍指揮権を執った後も韓国による反攻は時間の問題だと思っていたが、
わずか3日で(28日に)ソウルが占領され、8月には南部までの進攻を許す。

米軍、国連軍劣勢の中、マッカーサーは9月15日、仁川上陸作戦を敢行、
劇的な勝利を収め、ソウル奪還に成功する。

その後、マッカーサーは北朝鮮内への進攻を進め、中国との国境付近まで進軍、
中国の参戦を招いてしまう。
さらに、劣勢を強いられたマッカーサーは中国国内への進軍、空爆、果ては核攻撃を主張、
ついにトルーマン大統領によって1951年4月に解任されてしまう。

朝鮮戦争はその後も続き、1952年初頭には実質的な休戦となったが、
休戦協定が成立したのは1953年7月27日である。

もっとマッカーサーをメインとした映画だと思っていた。
どこまで史実に沿っているのかははっきりしないが、主人公はフェラーズ准将であり、
フェラーズの活動について記した映画だった。

マッカーサーが厚木飛行場に降り立った時のサングラス、コーンパイプの姿、
昭和天皇との2ショット写真は有名である。

 

 

    

  風立ちぬ   

スタジオジブリ作品。
宮崎駿、脚本・監督、庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊、風間杜夫、野村萬斎、竹下景子、大竹しのぶ。

堀越二郎少年(庵野秀明、幼少期の声は別人)は自身の設計した航空機を操縦する夢を見ていた。
憧れはイタリアの航空機設計者、ジャンニ・カプローニ(野村萬斎)。
カブローニはこの後もたびたび二郎の夢に登場する。

1923年9月1日、東大生となった二郎は寮に戻る列車の中で関東大震災に遭遇し、
たまたま乗り合わせた少女(瀧本美織)と怪我をした女中を助けるが、
上野広小路のお屋敷に助けを求めた後は、名前も告げずにその場を去る。

二郎は卒業後、名古屋にある三菱航空機に就職、同窓の本庄(西島秀俊)も同じ部署にいた。
上司の黒川(西村雅彦)、課長の服部(国村隼)らに期待されながらもしごかれる。

二郎に大きなチャンスが来たのは昭和7年(1932年)。
海軍の「七試艦戦」の設計主任を命じられたのだ。

二郎の「七試艦戦」は試験飛行に失敗、墜落してしまう。
黒川は、別会社の期待が採用されることになっていた、
我々に二度目のチャンスはない、我々は爆撃機を製造することになっている、と言い、
その勉強のために、二郎と本庄を含む社員をドイツ、ユンカース社に派遣する。

既に機体や翼をジュラルミンで作っていたユンカースの爆撃機を調査するが、
早々と帰国命令が出て、二郎は西回り(つまりアメリカ経由)で帰国、
各国を見て回ることになる。

帰国した二郎は「七試艦戦」の失敗もあって暫く軽井沢で過ごすことになり、
そこで油絵を描く美女と出会う。

彼女こそ、関東大震災の時に出会った少女、里見菜穂子であった。
二郎は菜穂子の父(風間杜夫)とも親しくなり、親交を深めていくが、
菜穂子が熱を出して暫く会えなくなり、思いはさらに募る。

同宿のドイツ人、カストルプ(スチーブン・アルパート)とも親しくなるが、
ナチスや日本軍部に批判的な不思議な人物だった。

二郎は菜穂子に対する思いを里見に告げる。
菜穂子は母が結核で亡くなったこと、自分も結核に罹患していることを告げ、
治るまで待ってほしい、それでも良ければ、と婚約を承諾する。

名古屋に戻った二郎は、カストルプとの親交を特高警察に疑われ、
別室で仕事をつづけ、黒川の自宅に居候することになる。

ある日、ナオコカツケツ(菜穂子喀血)の電報を受け取った二郎は、
急いで登戸の里見家を訪れる。
短い時間の再会に菜穂子は八ヶ岳の結核療養所に行くことを決意する。

二郎は再び海軍の「九試単戦」の設計主任を任される。
設計に注力しているとき、菜穂子が病気をおして療養所を抜け出し、二郎に会いに来る。
二人で過ごすことを絶対条件と考える二郎は、菜穂子との結婚を決意、
急遽黒川夫妻(妻:大竹しのぶ)に仲人を頼み、その夜祝言を上げる。

黒川宅の離れで療養生活を送る菜穂子。
毎日遅くまで仕事をする二郎。

医者となった妹の加代(志田未来)は菜穂子に治療に専念させるよう二郎を責めるが、
二郎は二人でいることが大事と受け入れない。

やがて「九試単戦」の設計は完了、試作機も出来上がり、試験飛行を待つばかりとなった。
暫く泊まり込みとなると語る二郎。

翌日、加代が会いに来るその日、菜穂子は散歩に行くとして、一人療養所に戻ってしまう。
二郎は菜穂子が黒川の家を出たことも知らず、九試単戦の試験飛行に立ち会っていた。
ガルウィングを持った試作一号機は、要求を20ノット(時速37キロ)も超える
速度性能を見せ大成功を収めたのだった。

やがて、二郎はカブローニと夢の中で再び会い、自身の設計になるゼロ戦を見せる。
美しい機ではあるが、その時すでに日本は破滅への道を進んでいた。

**

時代は複葉機から単葉機。
布製翼から金属翼へと移り変わる頃。

軍部が伸し、貧しさに喘ぐ一般市民を余所に、軍拡に金をつぎ込んでいた。
性能や技術を追求する設計者、技術者が戦争に加担する矛盾を内包しつつも
機能美や性能美に心を奪われていた時代。

そういう時代は前提としつつも、何を主眼として、あるいは何に着目して
この映画を書きたかったのかはわかりにくい。

薄幸の美少女、菜穂子との運命的な出会い、偶然の再会、そして悲劇的な別れ。
一方の二郎は時代がそうさせたとはいえ、仕事に没頭し、設計にのめり込んでいく。

妻をないがしろにしているとは言えないまでも、夫婦愛を描いたものとしても
技術者魂を描いたものとしてもやや中途半端な感があった。

個々のエピソードは面白いし、多くの要素を盛り込みたいのは分かったが、
時間軸が長く絞り込まれていないため、全般に散漫に感じられた。

堀越二郎は実在の人物で映画の通り「七試艦戦」「九試単戦」の設計主任である。
「九試単戦」はガルウィングを廃した試作二号機が後の「九六艦戦」となっている。
堀越二郎は後にゼロ戦を設計開発している。

本庄は実在の本庄季郎がモデル。
「九試陸攻」後の「九六式陸攻」、「十二試陸攻」後の「一式陸攻」の設計主任である。

ユンカースのジュラルミン機はユンカースK51で、実際には七試艦戦の発注前の
1928年に三菱とライセンス契約を交わし、1931年に国産試作機が完成している。
実際に搭乗者が中を歩くことができる大きな主翼を持ち、日本では「九二式重爆」と呼ばれる。

里見菜穂子は映画の中の架空の人物で、父の里見も架空の人物。
カストルプに至ってはその意味すらよくわからなかった。

カブローニは実在のイタリアの飛行機設計家。
ジブリ映画に出てくる仮想の飛行機みたいな三葉三列翼機はカブローニCa60トランスアエロ、
実在の飛行機で、試験飛行で墜落している。

実際の二郎の妻は堀越須磨子。
息子の堀越雅郎(ただお)さんはご存命です。

 

 

  

 

  モンスターズ・ユニバーシティ   

「モンスターズ・インク」の続編にして前日譚(プリクェル)

サリー(ジェームズ・P・サリバン)にホンジャマカの石塚英彦、
マイク(・ワゾウスキー)に爆笑の田中裕二など、続投。

小学生の頃、社会見学でモンスターズ・インクを訪れたマイクは、怖がらせ屋になる決意をし、
「モンスターズ・ユニバーシティ」に進学する。

ただ、誰もが怖がらせ屋になれるわけではなく、こわがらせ学部でみっちり勉強する必要がある。
同級のサリーは、名門怖がらせ屋サリバン家の出で才能を鼻にかけ、努力家のマイクをバカにしていた。

期末試験の日、サリーとマイクは喧嘩して小競り合いをし、
学長で歴代恐怖メーター最高記録を持つハードスクラブルの恐怖ボンベを壊してしまう。

ハードスクラブル校長はシミュレーターではなく、自分自身を怖がらせるよう指示、
二人に全く怖くない、と言い放ち、こわがらせ学部から追い出してしまう。

ウーズマ・カッパ寮に入ったマイクは手の長いアート、中年ダコのカールトン、
一つ目の2つ頭のペリー、そして寮の提供者でもある5つ目のスクイブルズと懇意になる。

マイクは、寮対抗の怖がらせ大会があることを思い出し、
学長に掛け合い、大会で優勝すれば学部復帰する約束を取り付ける。

出場メンバーは6名で1名足りずに失格となりかけるところ、サリーが加わってエントリーできた。

出場チームは、サリーとマイクのいるウーズマ・カッパ(O・Κ)、
実力者ぞろいのロアー・オメガ・ロアー(R・Ω・R)、
通称ピンク、バイソン・ニュー・カッパ(P・Ν・Κ)、
通称ジョックス、ジョーズ・シータ・カイ(J・Θ・Χ)、
女性チーム、スラグマ・スラグマ・カッパ(Σ・Σ・Κ)、
ハードスクラブル校長のいた伝統のあるエータ・ヒス・ヒス(Η・S・S)の6チーム。

ウーズマ・カッパは劣等生ばかりだが、マイク主導で特訓、
モンスターズ・インクに忍び込んだりして強化を図る。

他チームの不正や失敗にも助けられ、ウーズマ・カッパは勝ち残り、
ついにロアー・オメガ・ロアーとの決勝戦となる。

最後はシュミレーターを使った怖がらせ団体戦。
劣勢のウーズマ・カッパだったが、最後にマイクが最高数値を叩きだし、
ウーズマ・カッパの逆転勝ちとなる。

怖がらせ学部に戻れると喜ぶみんなだったが、マイクがシュミレーターの設定違反を発見、
サリーが設定をいじっていたのだった。

怒るマイクは、自分が怖いことを証明しようとドアを通って人間の世界に。
入った先は児童養護施設。
大勢の子供が暴れまくり、こわがらせるのに失敗、大人たちにばれてしまう。

サリーがマイクの後を追ってドアの向こうに。
ハードスクラブル校長はドアの電源を切って保安部隊を呼んでしまう。

サリーとマイクは人間の世界で仲直りし、養護施設に戻って、調査に来た警察官らを怖がらせ、
最大級の悲鳴でドアに電源を入れ、ドアを壊し、置いてあった恐怖ボンベも次々と破裂。
ハードスクラブル校長も恐怖におののく中、サリーとマイクが帰還する。

サリーとマイクは退学となるが、ハードスクラブル校長は二人の実力を讃え、
モンスターズ・インクへの就職を勧める。

こうして二人はモンスターズ・ユニバーシティ中退でモンスターズ・インクに就職、
メールボーイからそのキャリアをスタートさせることになった。

**

同時上映の短編は「ブルー・アンブレラ」実写とアニメーションを融合したほのぼのストーリー。

学生時代のサリーとマイクをどう描くのかなと思ったが、
劣等生が仲間と協力して、到底無理だと思った目的を成し遂げていく。
単純なはずのストーリーもその先の展開があって、話に深みを付けている。

相変わらず素晴らしい表現力。
図書館のシーンなどは圧巻。

チラシや看板など、主要な「字句」は日本語で書かれているが、
英語圏以外の他の国ではどうなっているのか気になる所だ。

MasterImageのせいなのか、ハイライトの部分で3Dゴーストが気になった。

 

 

   

 真夏の方程式   

福山雅治、吉高由里子、杏、北村一輝、前田吟、風吹ジュン。

湯川学(福山雅治)は景勝地の玻璃ケ浦に向かう電車で少年恭平(山崎光)に出会う。
町では、レアメタル開発調査の説明会が行われていたが、反対派グループと企業との対立の中、
遅れて到着した湯川は冷めた発言をする。

反対派グループのリーダ格、川畑成実(杏)は、湯川が泊まる旅館緑岩荘の一人娘。
電車で会った少年は成実の従兄弟で実家の改築の都合で夏休みを叔母の旅館で過ごす。

旅館には説明会に同席していた塚原正次(塩見三省)も同泊していた。
塚原は説明会に来た単なる観光客ではなく元警視庁刑事。
旅館の女将、川畑節子(風吹ジュン)に何かを告げようとして人違いだと交わされる。

その夜、地酒を飲みに出た湯川は、飲み屋でまたも成実に絡まれていたころ、
恭平は旅館の主人、川畑重治(前田吟)と花火遊びに興じていた。

翌朝、塚原が海岸の岩場で死体となって発見される。
酔って堤防から墜落して死んだものと思われたが不可解な点もあった。

県警は事故死の見方だったが、元警視庁捜査一課刑事の死は警視庁の関心を寄せるところとなり、
多々良管理官(永島敏行)は、草薙俊平(北村一輝)に捜査を指示する。
宿泊客に湯川がいることを知った草薙は、岸谷美砂(吉高由里子)を現地へ飛ばす。

果たして塚原の死因は一酸化炭素中毒だった。
遺体が岩場で見つかったのは、その後、遺棄されたからだ。
玻璃が浦に来た目的は、15年ほど前に検挙した殺人犯、仙波英俊(白竜)の消息を追うことだった。
岸谷は仙波の事件に鍵があるとみて調べ始める。

成実一家が玻璃が浦に来たのは15年ほど前。
仙波が殺人事件を起こした時と重なる。
塚原は仙波の事件を「悔いが残る」と考えていたこともわかる。

湯川は、塚原の死体遺棄は川畑重治の仕業と見ていた。
湯川が疑いを持っていると感づいた重治は、湯川を旅館から出し、自首する。

あの夜、花火をしていた時、普段使っていない部屋に入り込んだ塚原が
ボイラーの不完全燃焼で一酸化炭素中毒死、事件で旅館の評判が落ちるのを恐れた重治は、
節子と一緒に遺体を運び、堤防から遺棄したと言うのだ。
業務上過失致死と死体遺棄、それが重治の罪状だ。

一方、塚原から仙波を追っていた岸谷は、かつて節子が東京で働いていた飲み屋の常連に
仙波と川畑がいた事を知る。
同じ飲み屋で働いていた三宅伸子(西田尚美)が刺殺され、
金銭トラブルによる仙波の犯行とみられ、仙波を逮捕したのが塚原だった。

仙波は犯行を認めて服役、既に出所していたが、末期がんでホスピスに入っていた。

湯川は説明会に出ず、恭平に物理の実験を通じて玻璃が浦の海中を見せていたが、
玻璃が浦の自然を守ろうとする成実の行動と仙波との共通点にも気づいていた。

湯川は仙波に会い、ある確信を持って重治に面会する。

湯川の仮説はこうだ。

塚原の登場に危機感を抱いた重治は塚原の殺害を計画する。
それには、塚原をガスの漏れる部屋に移し、恭平を利用して煙突にふたをし、
ボイラーの不完全燃焼を誘発させ、一酸化中毒死させた。

ではなぜ、重治は塚原を排除する必要があったのか。
それは、15年前の事件。
仙波と飲み屋で諍いを起こした伸子は、節子の子が重治ではなく
実は千波の子であるとの秘密を知り、節子を脅すために川畑家を訪問し、
対応した成実をなじって帰った。

狼藉者の乱入に怒り狂った成実は伸子を追って刺殺。
犯行を知った仙波は、節子と結託して成実の罪をかぶった。

節子はすべてを重治に秘密にしていたが、重治は薄々知っており、
塚原の登場に秘密の暴露を恐れ、節子に内緒で塚原の殺害を企てたのだった。

しかし、重治は湯川の推理を否定、すべては湯川の勝手な想像だと決めつける。

両親が囚われ、独りぼっちになった成実は死も覚悟するが、
湯川は図らずも殺人の片棒を担がされた恭平を見守る責任があると諭す。

やがて父、敬一(田中哲司)とともに実家に帰る恭平。
手には湯川の渡した実験の記録があった。

**

東野圭吾の同名推理小説の映画化。

お話としてはまずまず面白い。
開発計画は途中から展開の外になってしまったのでどう決着したのか気になる。

動機と凶器があって、自供があれば冤罪が成立するのか。
この場合、冤罪(=濡れ衣)ではなく、自発的替え玉(身代わり)であるから、
初動で疑義がなければ、無実を証明するのは難しいのかもしれない。

どちらか一方に感情的に加担するのではなく、あくまで論理的に判断しようとする湯川の性格は
良く表現されているが、「すべてを知ったうえで判断する」ことは物理的に不可能。
人には限られた情報収集能力しかなく、限定された情報で判断せざるを得ない。

物理実験と言っても大した数式も理論も用いず、携帯の姿勢を制御する仕掛けもない。
あれじゃ、真下の海中どころか青空しか映らないことだってあり得るのに。

あんな低レベルの仕掛けで何度もトライするくらいなら、リモコン潜水艦でも作れよ、と思いました。

ヒロインが内海薫(柴崎コウ)から岸谷美砂(吉高由里子)に変更になった。
TVシリーズでの登場より先の撮影らしいが、TVではとかく視聴者の評判でキャラがころころ変わったと言われる。

 

 

  

 

 

 

 

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