2005/5-8 鑑賞
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5月:5本(2本)、6月:6本、7月:2本(1本)、8月:6本(3本)、計:19本(6本)

(カッコ内は試写+招待券の本数)

 

 

 容疑者 室井慎次  

ご承知の通り、「踊る」シリーズからの派生映画。

その意味では、交渉人真下正義と同じですが、ストーリーは何の関係もありません。
(少し絡むかと思ったんですけどね)

***

オープニングは、海から入り、町の上空へ。東京拘置所(らしい)へつながっていく最近流行の空撮。

新宿で起きた強盗殺人事件。
事件の被疑者として任意で取り調べられていた警察官が突然逃げ出し、挙句の果てにトラックに轢かれて即死。

警察官による強盗殺人にしてはおかしいとして、室井は捜査を続けようとするが、
取調べに問題があったとして、死んだ警察官の母が捜査本部長であった室井慎次(柳葉敏郎)を告発。
室井慎次は逮捕されてしまう。

警視庁警察官の不祥事が警視正の逮捕により、警察庁と警視庁の権力争いに変質していく。
室井の弁護は津田(柄本明)法律事務所の新米弁護士、小原久美子(田中麗奈)。
告発側の辣腕弁護士、灰島(八嶋智人)との駆け引きでは、徐々に室井が不利な立場に追い込まれていく。

室井を側面から助けるのは、前作で室井と敵対関係にあった新城(筧利夫)沖田(真矢みき)。

事件の裏には、何があるのか。
誰が何のために捜査を止めさせようとしているのか。

果たして真実は明らかになるのだろうか、そして室井の行く末は。

***

まあまあかな。
ところどころ、笑いを取る(はずの)シーンを挿入しているが、あまり笑えなかった。

真下に比べて一般受けがどうなのかも気になります。

いくつか突っ込むところはあるが、まずはどうでもいいところから。

あれだけひどく車にはねられれば、ぐちゃぐちゃ。
あんなにきれいには死ねません。
血だらけのぼろぼろになるはずです。

そして、灰島(八嶋智人)は嫌味が良く表現できているのだが、いまいちはっきりしない。
損得勘定で言うなら、絶対引き合わないのに、なぜあそこまでやるか。
もっと深い根っこがあるなら別だが、あの程度で「策士、策に溺れる」ようではあそこまでなれんよ。

早く動きすぎたのではないか。
あれだけ大きな影響力を持っているのに正面から攻める必要はなかった?

金髪の彼もね。行動が不可解だ。灰島の手から漏れていたとしたら手抜きじゃないのかな。

今までの「踊る」は、頭でっかちのキャリアと、現場主義の所轄とのせめぎあいだったが、
今度はさらに頭でっかちのオタクと、キャリアでありながら現場に理解のある戦いになっている。

これは「真下」も含めてそうだが、脚本家はオタクに対してステレオタイプなイメージを持っているようだ。

 

 


 

 奥様は魔女(Bewitched) 

原題は、「魔法にかけられた」の意味。
WITCHは魔女ですが、動詞としてのwitch、bewitchは魔法にかけるということ。
魅惑するって意味もありますね。

ニコール・キッドマンが魔女のイザベル・ビグロー、ウィル・フェレルが落ち目の俳優ジャック・ワイアット。

キッドマンの父、ナイジェル・ビグローにマイケル・ケイン。

「奥様は魔女」ですから、当然サマンサの母エンドラも出ます。
劇中劇でのエンドラはシャーリー・マクレーン。

そのほか、アーサーおじさんやクララおばさんも出ますが、想像が具現化したものだったり、
サマンサのおばでなくイザベルの本当のおばだったり、設定がごちゃ混ぜで面白い。

***

さて、ニコール・キッドマン演じる魔女のイザベルは、人間界に普通の生活を求めてやってくる。

一方、映画がこけてTVで人気復活を目論むウィル・フェレル扮するジャック・ワイアットは、
「奥様は魔女」のリメークで自分が食われるのを避けるため、無名の新人をサマンサに選ぶよう指示。

本屋でイザベルの鼻がぴくぴくするのを偶然見かけたジャックは彼女を強引にスカウト。
撮影を開始するが、ジャックのわがままでどんどん出番や台詞がなくなっていく。

ジャックに利用されているだけと気づいたイザベルはジャックを叱り飛ばし、
それがきっかけでより親密に。

ついに本物の魔女だと打ち明けることにしたが、、、、

イザベルの恋の結末は、どうなるか。

***

ストーリーで特に言うことはありません。

大人の女性(女子高生じゃない、もう少し年上)向けの映画でしょう。
カップルで行ってもいいと思いますよ。(デート・ムービーにぴったり)

ニコール・キッドマンは可愛い、仕草もしゃべり方も声も。
演技でしょうが、すごく可愛く見せてます。

とても38歳には見えない。
ちなみに、ウィル・フェレルも38歳、誕生日はニコール・キッドマンと3日違い。

身長178センチも、ウィル・フェレル(190センチ)と一緒では目立ちません。
むしろ、小さく思えちゃうから不思議。
でも彼と父親のマイケル・ケイン(187センチ)以外の男性俳優と絡まないのは背のせい?

 

 


 

 ハービー〜機械仕掛けのキューピッド〜(Herbie FULLY LOADED)

原題は、Herbie FULLY LOADED
FULL LOADは「満載」「全加重」「満タン」「満塁」「フル装填」などの意味ですから、
「ハービー、元気いっぱい」とか「ハービー、元気満タン」見たいな感じでしょうか。

ファミリーコメディでラブコメではありませんので、邦題の副題はややピンボケです。

主人公はリンジー・ローハン、その父にマイケル・キートン。
父は、ストッカーレースのチームオーナー、兄がドライバー。

***

タイトルバックでは、ワーゲン・ビートルがレースで大活躍するものの段々と勝てなくなり、
ついに解体屋に売られてしまうところまでを描く。

リンジー・ローハンは大学を卒業し、ニューヨークのTV局への就職までの1ヶ月間、家に戻るが、
マイケル・キートンから卒業祝いに車をもらうことになり、たまたま選んだのがぼろワーゲンのハービー。

ところが、こいつが意思を持っていて、道をぶっ飛ばすし、気に入らないとオイルをかけたり、すねたりする。
リンジーはハービーとけんかしたり、仲良くしたり、キートンに内緒でレースをしたり、
ついにはNASCAR(ナスカー、ストックカーレースの最高峰)に出てしまう、というわけ。

***

同じディズニー映画のCARS(こちらはピクサーのアニメですが)を少し思い出しました。

レースシーンは、実際のナスカーレースの様子と(合成でしょうが)うまくマッチしています。
内容はありえないことばかりですが、そんなことはどうでもよく楽しめばいい映画です。

特に子供(小学生くらいの子)は絶対大笑いすること間違いなし。
お下劣な笑いはないので安心して見れます。

ただ、この映画を撮るためにおそらく何台ものワーゲン・ビートルをぶっ壊していると思います。
映画の中では、あれだけ擬人化して、満身創痍でも何度も復活して頑張っているハービーですが、
実際には、撮影のために何台も犠牲になっているとしたらちょっと悲しい。

それから予告は詳しくやりすぎ。

 

 


 

 釣りバカ日誌16   

小学館、ビッグコミック連載の同名のコミックの映画シリーズ。
1988年から毎年作られ、16を数える。

ちょっと待てよ、1988年から2005年で16?と思ったあなた。
そうです、実は番号のつい ていないのが2本あり、18作目になります。

いつものメンバーにいつものストーリー。
ご当地の名所名物が出てきての人情話、と言えば、そう、寅さんと同じパターンですね。

寅さんと決定的に違うのは、浜崎が幸せな家庭を築いているので、主人公の恋物語がないこと。

その代わり、今回は金子昇と伊藤美咲の恋愛話を絡めています。
伊藤美咲の親父が尾崎紀世彦。

ご当地は佐世保と長崎。

実は、釣りバカを見るのは今回が初めてなので、いつも恋愛話が絡むのかどうかは知りません。

漫画では、他人の恋愛話はほとんど出てきません。
隣の太田屋もありません。鯉太郎は漫画より大きい。

ストーリーはそれほど重要じゃありません、と言うと語弊があるかな。

むちゃくちゃなシーンもあります。

ミサイルと思しき物を2人の海兵が手で運んでいるとか。
ありえませんし、だいいち重くて持てません。

1ヶ月であんなにひげは伸びない、とかもね。
でもそんなことは、まったく重要ではありません。

ボビー・オロゴンが出てます。
アメリカ海軍でテキサスから来たとか言ってたけど、英語うまいっとか思いました。
ナイジェリアって英連邦なのね、知らんかった。
でも、イギリス訛りじゃなかったなあ。

べたな台詞とべたな演技もありますが、おばはん連中のつぼに見事にはまってました。
お気楽に見る映画です。

   

 

 

 亡国のイージス   

福井晴敏原作の「ローレライ」「戦国自衛隊1549」に続く今年3本目の映画化。
ただし、戦国自衛隊は設定と名前を借りただけで、半村良の原作とはまったく違う作品。
福井氏本人も戦国自衛隊は読まずに書いたと言っている。 

「戦国自衛隊」が陸自総出演なら、「亡国のイージス」は海自、空自の協力で撮影され、
一隻1200億円もするイージス艦が出演している。
映画では、「いそかぜ」として、175番艦「みょうこう」が使用されている。
(もちろんセットも作られているが)
最後に甲板で整列するときには、191番艦が使われていたと思うが、艦艇名は判らなかった。
お分かりになる方がおられればお教えください。

空自はF−16改とも言えるF−2戦闘機を撮影に投入。真木蔵人がパイロット役で搭乗。 

***

映画の冒頭は、物語の本編につながるシーンが説明なく展開するので、
原作を読んでいない私には意味が取れなかった。
母と娘から見送られて家を出る真田広之。
雨の中、寺尾聰を訪ねる中井貴一。
転倒した車の中で死んだ男、

場面は変わり、
艦内から祖父母の家にいる娘に電話する先任伍長、仙石恒史(真田広之)に部下がけんかしたとの連絡が入る。
部下が留置されるのを避けるため、土下座して警官に謝る仙石と、
複数の部下の中で一人だけそれを冷ややかに見る一等海士、如月行(勝地涼)

蛇足だが、この警官が佐川満男だとはまったくわからなかった。
エンドクレジットで佐川満男の名前を見て、どこに出てたんだと思った。

さて、仙石の乗る「いそかぜ」は「うらかぜ」とともに訓練航海に出るが、
溝口(中井貴一)率いるFTG(海上訓練指導隊)十数名が乗り込んでくる。

訓練海域に向かう途中、模擬魚雷回収中の事故で海士1名が死亡するが、訓練は続行すると言う。

怒った仙石は艦長に直談判に行くが、如月が某国の工作員で、船長は殺されたと言われる。

如月は仙石の協力で捕まるが、実は如月は防衛庁情報局(DAIS)側の要員で、
溝口ことヨンファこそが某国の工作員、副長の宮津(寺尾聰)と共謀して
米軍の超強力毒ガスを東京に打ち込もうとしている。 

それを阻止しようとする「うらかぜ」は先制攻撃ができず、あっさりやられる。

特殊爆弾で艦を沈めようとする政治家たち
(総理大臣・梶本に原田芳雄、総合幕僚議長・木島に天田俊明、警察庁長官・明石に平泉成ら)と
内閣情報局内事本部長・渥美(佐藤幸一)内閣情報官・瀬戸(岸辺一徳)らとの駆け引き。

一旦は退艦しながら艦に戻り、如月とともに戦おうとする仙石。

果たしてイージス鑑は、東京は、日本はどうなるのか。 

***

某国は明らかに特定の国を指しているが、国際情勢もあってか、映画内では最後までどこかわからない。

また、傍系の物語は、はしょられているので、
仙石とその妻子、
宮津とその息子の防大生、
如月とその両親、
がどういう経緯を辿って現在に至るかが全く判らないわけではないが、よく判りません。

チェ・ミンソ扮する工作員の女武闘家ジョンヒと、首謀者のヨンファとの関係もはっきりしない。 

ところで、ハープーン・ミサイルがどれだけすごいかは知らんが、
弾頭が200キロほどの貫通爆弾一発で沈んじゃうイージス艦って何?と思いました。

なにせ、イージス艦は1200億円、ハープーン・ミサイル1発ごときにやられては割が合いません。 
(当たり所によっては撃沈するらしいけど、防御システムはないんでしょうか)

如月が持ち込んだ爆弾はどんなに性能が良くてもデイバックに入るくらいだからたかだか数キロでしょう。
いくら心臓部に仕掛けたとしても、一発で艦が真っ二つなんてどうよって感じです。

いくら原作があるとはいえ、海自もよくもまあイージス艦を簡単に2隻も失うような映画に協力したな。

米軍から借りる特殊爆弾は超高性能焼夷弾だが、これがアメリカ映画なら間違いなく「戦術核」となるでしょう。 

ヨンファもあれだけ覚悟ができているのに、どうして止めを刺さないんでしょうか。
イギリス警察でさえ躊躇なく頭を打ちます。
頭でなくても全身に向けて数発打てば絶対失血死します。
甘いと言わざるを得ません。

   

 


 

 

 アイランド(THE ISLAND)

マイケル・ベイ監督。

ユアン・マクレガー(スター・ウォーズ、ビッグ・フィッシュ)
スカーレット・ヨハンソン(真珠の耳飾りの女、ロスト・イン・トランスレーション)の主演。
共演にショーン・ビーン(ロード・オブ・ザ・リング、トロイ、ナショナル・トレジャー)
ジャイモン・フンスー(サハラに舞う羽根、コンスタンティン)
スティーブ・ブシェミ(アルマゲドン、ビッグ・フィッシュ)

マイケル・クラーク・ダンカン(隣のヒットマン、デアデビル)なども出ている。

クローンを題材にした映画です。
クローンと言えば、ずばり「クローン」、アニメの「ルパンvs.複製人間」、
シュワちゃんの「シックス・デイ」などがあり、いずれも、遺伝子が同じなのはもちろん、
年齢も元の人間と同じクローンが作られることになっているが、それはありえない。

実際には、同じDNAの人間は赤ん坊としては造れるかも知れないが、大人は作れない。
しかし、できることにしないと話が進まないので、そこは突っ込まないことにする。

キャッチコピーに「命がオーダーメイドされるとき」とあるので、あら筋が想像できてしまいそうだが、
最近のバイオテクノロジーの用語で言えば「オーダーメイド医療」として現実に考えられている内容に近い。

チラシやホームページでは、ストーリを書きすぎの感があるが、後半の展開が結構長いのでそこそこ楽しめる。

***

さて、オープニングはかっこいいモーターボートに乗る金髪美女(ヨハンソン)に男(マクレガー)が手を伸ばす。

とたんに彼は水中に落ち、おぼれそうになる。
見知らぬ男に押さえつけられ、もがき苦しみ、そして目が覚める。
いつもの悪夢だ。

リンカーン・6・エコー(マクレガー)とジョーダン・2・デルタ(ヨハンソン)は2019年の世界に住んでいる。
外は汚染され、地上で唯一の非汚染地域「アイランド」へ行ける日を夢見て完全に管理されたビルで暮らしている。

そこには、男も女も老人も若者も妊婦もいるが、どういうわけか子供はいない。
時々外部から汚染を逃れた人が入ってくる。今日も何とか・何とか・フォックストロットが入ってきた。

ここで、無線をやっている人ならあることに気がついただろう。
それは、名前の不思議。
姓の後に番号とアルファベットがつく。
そう、デルタはDのこと、エコーはE、フォックストロットはFだ。
「あさひのア」みたいにアルファベットを間違えないようにするためのフェネティック・コードと言う呼び方だ。
映画の中で説明はないし、登場人物も気にしていないが、最後のほうでその意味は語られる。

管理する側(黒い服)と管理される側(白い服)が明確に分かれており、アイランドにいけるのは管理される側のみ。
リンカーンは毎日繰り返されるマンネリと管理に「なんか変」だと思うようになる。

そして、修理屋のマッコード(ブシェミ)と会った帰りに蛾(バグ=虫)を見つける。

蛾はどこから来たのか、汚染されている「外の世界」はどうなっているのか。

蛾を放し、その後を追ったリンカーンは、その先で、
抽選でアイランドに行ったはずのダンカンや出産で子供とともにアイランドに行ったはずの女性を見つける。
そして彼らに起こった出来事を目撃する。

それは、いったいなんだったのか。アイランドの真実とは。

リンカーンは、抽選に当たったジョーダンとともに脱出を試みる。
そして外の世界で彼らが見つけたものとは。

リンカーンはどうするのか。
ここから追うものと追われるものの壮絶な戦いが始まる。

***

カーチェイスは、マトリックス+バッドボーイズ2バッド、です。もっとすごいかもしれません。

出てくるものは突拍子もないものではなく、ありそうなものばかりで真実味がある。

腕輪の認証は現実のほうがもっと使い勝手がいいよ。少しRFIDを勉強しておいて欲しかったな。

ところで、これを言っちゃうと何だが、散々人殺しをしておいて、
「お前も殺人を商売にしているのか」とはよく言えるよ。

また、映画のチラシでは、クローンの管理者メリックにジャイモン・フンスー、
追跡隊を率いるローレントにショーン・ビーンとなってますが逆です。

   

 


 

 

 マダガスカル(MADAGASCAR)    

ドリームワークスのフルCGアニメーション。1時間26分と短め。

キャラの描き方は、リアリスティックと言うより漫画チック。

試写会で吹き替え版だったので、主キャラ4人(4頭)の英語版の声を紹介しておく。
ベン・スティラー、クリス・ロック、デビット・シュウィマー、ジェイダ・ピンケット=スミス。

ベン・スティラーは、「スタスキー&ハッチ」「ミート・ザ・ペアレンツ」などのコメディ俳優。
クリス・ロックは、毒舌、悪口雑言のタレントで今年のアカデミー賞司会者。
ジェイダ・ピンケット=スミスは、ウィル・スミスのかみさんで、「マトリックス」のナイオビ。
デビット・シュウィマーは存じません。

日本語版は、玉木宏、柳沢信吾、岡田義徳、高島礼子。

柳沢信吾のシマウマ、マーティは、シュレックのドンキーのようなキャラなので柳沢信吾に良く合っていた。
ライオンの玉木宏、カバの高島礼子はさすが。キリンの岡田はいまいち。

意外だったのがペンギンのアンタッチャブルと、キツネザル(1匹はワオキツネザル)のおぎやはぎ。
どっちもよかった。矢作は特徴ある声で声優でも行けんじゃないの。

***

物語は、ニューヨークのセントラル・パーク動物園の人気者、4頭の友情物語。

都会っ子のアレックス(ライオン)大自然にあこがれるマーティ(シマウマ)病気もちのメルマン(キリン)、
それに紅一点グロリア(カバ)

何の不自由もなく暮らしてるはずの4頭だったが、マーティは自然に飢えていた。

マーティは、ペンギンの脱走に刺激され、夜の間にコネチカット州に行こうとする。
アレックス、メルマン、グロリアは、マーティを連れ戻しに動物園を抜け出す。
3匹は騒ぎを巻き起こしながらマーティを見つけるが、あえなくペンギンともどもつかまる。

しかし、野生動物を都会で飼うのが悪い、となり、ケニヤに送られることになる。

ペンギンたちはケニヤでなく南極へ行こうと貨物船を乗っ取るが、そのドサクサで、積荷の4頭は海に落ちる。

たどり着いた先はマダガスカル。

サンディエゴと勘違いした4頭は、動物園の職員を探すため森の奥へと入っていくが、そこに待っていたのは。

***

果たして都会育ちの4頭が大自然の中で暮らしていけるのでしょうか。

笑いどころ満載だが、子供の笑いどころと大人のそれはかなり違いますなあ。

   

 


 

  宇宙戦争(WAR OF THE WORLDS)

トム・クルーズ主演。スピルバーグのSFパニック映画。

娘レイチェルにダコタ・ファニング、息子ロビーにジャスティン・チャットウィン。
別れた妻にミランダ・オットー。

ミランダ・オットー(LTORのエオウィン)が出ているからと言うわけではないが、
ジャスティン・チャットウィンが、ビリー・ボイド(LTORのホビットの一人、ピピン)に見えた。

(実際には年が違いすぎる。ボイド1968/8生まれ、チャットウィン1982/10生まれ)

ティム・ロビンスが出ているが、予告を観たときは彼をスティーヴ・ブシェーミだと思っていた。
(アルマゲドンで、ちょっといかれた技師の役)ゴメン。

原作はH.G.ウェルズの「宇宙戦争」(原題は "THE WAR OF THE WORLDS"と最初にも"THE"が付く)

1938年にオーソン・ウェルズがこの小説を基にラジオで火星人の襲来を放送し、
事実と勘違いした人々によってパニックが起こったことはあまりにも有名。

1953年にも宇宙戦争(原題は小説と同じくTHE付き)として映画化された。
このときは宇宙人が火星からやってくる設定は小説と同じだが、小説の3本脚の攻撃兵器は円盤の設定。

***

さて、物語は、港でコンテナクレーンを操作するトム・クルーズのシーンから始まる。

仕事を終え、家にぶっ飛ばして帰るクルーズ。
身重のミランダ・オットーと男性が待っていて遅刻だと怒る。

どうやら、オットーとは離婚していて、子供2人がトム・クルーズの家にくることになっていたらしい。
トム・クルーズは、無理やり子供に親らしいことをしようとするが、2人には嫌われている。

インテリハイソ系の新旦那(ダニエル・フランゼーゼ)と違い、
トム・クルーズは典型的なブルー・カラーとして描かれている。

ひと寝入りして起きると、近くに激しい落雷があり、停電になる。
ロビーを探しに外へ出ると、そこら中で車が立ち往生している。

ロビーが放置した車を探しに行く途中、落雷の跡(道路に穴)の周りに人だかりが。

そこから、道路に亀裂が入り、ついに3本脚の怪物が登場。
逃げ惑う人々を光線で一瞬にして灰にしてしまう。

家に逃げ帰ったクルーズは、母親(ミランダ・オットー)のもと(ボストン)に子供たちを届けようと、
動く車を見つけて町を抜け出す。

大勢の逃げ惑う人々、あるいはまったく人のいない村。攻撃に向かう軍隊。

3本脚(トライポッド)の兵器は、防御シールドでこちらの攻撃は利かない。
彼らは光線で人を灰にするだけでなく、触手で捕まえてもいる。

彼らの目的は、果たして3人はオットーのいるボストンまで行けるのか。
仮に行けたとしてもボストンは無事なのか。

***

ラストは、小説と同じ。

逃げて逃げて逃げまくる、ある意味、戦場のピアニストの後半のような映画(違うけど)

予告でキングコングをやっていて、エイドリアン・ブロディが出ていたので、そう書いてしまいました。
ストーリーは戦場のピアニストとまったく関係ありません。

宇宙人物で必ず突っ込ませていただくのは、何で彼らは裸なのってことです。
ひょっとして、裸に見えるけど実は彼らの宇宙服なの?

宇宙人の説明、宇宙人から見た地球人という構図は描かれません。
彼らはあくまでエイリアン(異星人、異邦人)であって、コミュニケーションの取れる相手ではない。

テーマは家族愛でしょう。

   

 


 

 

  ホステージ(HOSTAGE)

ブルース・ウィルス主演。

ブルース・ウィルス自身が原作の小説を読んで気に入り、映画化したという。
実の娘が劇中でも娘役で出ている。

キャッチコピーは、「助ける命を選べるか。」ですが、私には選んでない様に思えました。

原作はスリラーらしいです。サスペンスではあるとは思いましたが、スリラーの定義も変わったんですかね。

***

さて、物語は、ブルース・ウィルス扮するジェフ・テリーのLAPD時代から始まる。
(このときの髪型は賛否両論)
ネゴシエーターのジェフは、ネゴの失敗で犯人を子供ともども死なせてしまう。

1年後、彼は、ネゴシエーターを辞め、田舎町の警察署長になっていた。

しかし、妻ジェーン(セレーナ・スコット・トーマス)はLAに残り田舎との往復、
娘アマンダ(ルーマー・ウィルス=ブルース・ウィルスの娘)は田舎を毛嫌いしている。
娘は父に反抗しているが、実のところ、両親が離婚して父親と離れることを恐れている。
(実の娘を出しているし、娘は離さんぞと言うブルース・ウィルス自身の意思の表れか)

毎日小さいトラブルしか起こらないような静かな町。
「今日は何の日だ」
「犯罪ゼロ月曜日」(Low crime Monday)
「じゃあ、明日は」
「犯罪ゼロ火曜日」(Low crime Tuesday)

チンピラのケリー兄弟(兄のデニスにジョナサン・タッカー、弟のケビンにマーシャル・オールマン)と
マース(ベン・フォスター)の3人は偶然見かけたスミスの娘ジェニファー(ミシェル・ホーン)の後をつけ、
盗みに入る。

突然の乱入に警察を呼ぶ息子トミー(ジミー・ベネット)
調べに来た婦人警官をマースが撃ち殺してしまう。
安穏とした田舎町は一転して人質事件の真っ只中に。

ジェフは、郡警察に処置を委ね、帰宅しようとする。

しかし、ジェニファーの親父ウォルター(ケビン・ポラック)は、裏帳簿の会計士だった。
証拠の品が屋敷に残っていると知る組織が、ジェーンとアマンダを人質に、ジェフに突入阻止を指示。

スミス家の犯人逮捕と人質解放のためには突入、自分自身の家族の解放のためには突入阻止。
矛盾する課題をどうやって解決するのか。

時々刻々変わる条件をチンピラと組織の両方にネゴしながら、どうすれば事態の解決を図れるのか。
また、どうやれば自分の家族を解放できるのか。
チンピラの焦り、特にマースの暴走の度合いは激しさを増していく、、、、。

***

まあまあ面白かった。

ダイ・ハードやアルマゲドンで動じず、つぶれずと思われているブルースが、メンタル的に弱い面を見せる。
泣くしね、俺だってどうしようもなくて辛いんだ、でも家族のためなら無理もするんだ、ってとこか。

チンピラ3人はよく演じた。
多少、無茶なところはあります。

あれだけ、ワンサカきていたTV局はどこへ行った。
TV局クルーに隠れて作戦なんかできやしない。ダイ・ハードでよく判ってんでしょ。

組織側も甘い。
取引はしない(No bargain. I give, you take, that's all)とか言っときながら、条件変えてんじゃん。

まあ、でも細かいことは抜きにしてそこそこ面白かったです、はい。

字幕:石田泰子

   

 


 

  バットマン・ビギンズ(BATMAN BEGINS)  

バットマン映画第5作であるこの映画は、ブルース・ウェインが、バットマンに変貌していく物語。
ここから、過去のバットマンシリーズにつながっていく。
ある意味、スター・ウォーズ/エピソード3のような位置づけ。

大金持ちのブルース・ウェインは幼い頃、両親を強盗に殺されるが、長じてバットマンとなり、
ゴッサム・シティの悪を退治する。
これは、今までのシリーズで語られてきた。

では、子供だったブルースは、どうやってバットマンになっていったのか。
これが、この映画のテーマ。

ブルース・ウェイン=バットマンに「マシニスト」でげっそり痩せて本当に死にかけたクリスチャン・ベール。

執事のアルフレッドは、マイケル・ケイン、
幼なじみのレイチェルにケイティ・ホームズ、

ブルース・ウェインの父で、医者であり実業家でウェイン財閥のトップ、
トーマス・ウェインに「フォーガットン」の謎の男、ライナス・ローチ、

ブルースの両親が殺されたときの担当警官、後にバットマンと対峙する刑事には、
アズカバンの囚人シリウス・ブラックのゲーリー・オールドマン、

影の軍団、総帥ラーズ・アル・グールは渡辺謙、
そのNo.2、デュカードに「スター・ウォーズ/エピソード1」のリーアム・ニーソン、
対するマフィアのボスは、「エターナル・サンシャイン」の院長、トム・ウィルキンソン、

ちょっときている悪徳精神科医、クレイン博士に「28日後」のキリアン・マーフィ、
ウェイン社で掃き溜め部署に追いやられた武器開発係をモーガン・フリーマン。

***

物語は、ブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)が中国の監獄で騒動を起こすところから始まる。
ここで出会ったデュカード(リーアム・ニーソン)に誘われ、
ヒマラヤ山中にラーズ・アズ・グール(渡辺謙)を訪れ、
恐れを克服し、悪に立ち向かうため、鍛錬を重ねることになる。
ブルースは何を恐れていたのか、それは自分自身だった。

幼い頃、レイチェル(ケイティ・ホームズ)と遊んでいて涸れ井戸に落ち、こうもりに襲われた恐怖、
そのトラウマが原因で両親をなくすことになる。
犯人はすぐ捕まり、何年か後、仮釈放のときに復讐で殺そうとしたが、別の犯罪者に殺されてしまう。
やり場のなくなったブルースは、犯罪者の心理を知るため、放浪し、盗みを働き、監獄に入れられた。

そして冒頭につながる。

ブルースは、デュカードに鍛えられ、力をつけていく。

ラーズ・アル・グールからは、ゴッサム・シティを破壊するため、軍団を率いて町に行くように言われる。
しかし、最終的にはラーズ・アル・グールの「影の同盟」と決別し、ゴッサム・シティに戻っていく。

家に戻ったブルースは屋敷の地下の洞窟を発見し、ここを基地にしようと考える。
そして、親父がオーナーだった会社のフォックスから新兵器を仕入れてバットマンと化すのだった。

***

バット・モービルはかっこいい。
今までのどのバットマンのものよりすごい。
武器なども説明がもっともらしい。
あのマスクの秘密も明かされる。

字幕:石田泰子、ナイスでした。

バットマンは人間です。
スーパーマンのような超人ではありません。
スパイダーマンやデアデビルのように普通の人間にない特殊な能力が備わっているわけでもありません。
ひたすら鍛え、科学力も利用しながら悪と戦っているのです。

バットマンは、人殺しをすれば悪と同じになってしまうと言っています。
確かに直接は殺しませんが、結果として怪我をさせ、死なせています。
傷害致死か未必の故意です。
現実の世界では通用しない論理です。

ここで、ちょっと薀蓄。

予告でご承知のように忍者が出てきます。
彼らの使う剣は反りがなく、鍔(つば)も四角です。
つまり、本当の忍者刀になっています。

しかし、鞘(さや)は違っています。
皮製なのはいいとして、筒だけでなく両側にひれのようなものがついていました。
鞘尻(さやじり、または石突=いしつき、とも言う)の金具もなかったようです。

なお、通常の太刀(打刀拵=うちがたなこしらえ、江戸時代の侍の挿す刀の拵え方)では
鞘尻(金具)はなく、ここは鐺(こじり)と呼ぶようです。

   

 


 

 

スター・ウォーズ エピソードV シスの復讐 

STAR WARS EPISODE V REVENGE OF THE SITH)   

 

 

長い長いシリーズの最終作。
ここから1978年のスター・ウォーズ第一作、エピソード4につながる。
 

あらすじはすでにご承知のことと思うが、
アナキン・スカイウォーカー(ヘイゼン・クリステンセン)が、ダース・ベイダーになるまでの物語。
 

なぜアナキンはフォースのダークサイドに落ちていったか、なぜダース・ベイダーになってしまったのか。

ルーク・スカイウォーカーとレイヤ姫はどうなってエピソード4につながって行くのか。

悪の親玉、シスの暗黒卿、ダース・シディアスはどうやって誕生したのか。

ジェダイは共和国の救国の戦士だったのに、なぜ滅ぼされたのか。

共和国はなぜ帝国へと変貌を遂げたのか。

これらが語られていく。

パドメ・アミダラ(ナタリー・ポートマン)はどうなってしまうの。

ヨーダやオビワン・ケノービ(イアン・マグレガー)はどうなって、どうエピソード4につながるのか。

これも判る。 

チューバッカは出てくるが、ハン・ソロは出ません。ハン・ソロとオビワンの関係は語られません。
ジャバも出ません。もっともハン・ソロが出なければ関係ないか。
 

その他の異星人たちは出るが数が少ない。エピソード4〜6の方が多かった気がする。
一方、ドロイドは多く出る。(弱いけど)

***

物語はクローン戦争も終焉に近づきつつある頃、
分離主義者の軍に最高議長パルパティーン(イアン・マグダーミド)が捕らえられ、
アナキン・スカイウォーカーと、オビワン・ケノービが救出に向かうところから始まる。
(このとき共和国軍の中に、マトリックスのミフネが出てました。)
 

アナキンはオビワンに逆らいながらも協力して、敵の戦艦に乗り込む。

敵の司令官は、グリーバス将軍(サイボーグドロイド)と
ダース・ティラナスであるドゥークー伯爵(クリストファー・リー、ロード・オブ・ザ・リングのサルマン)

オビワンはやられ(気絶)グリーパスは逃げる。
アナキンはパルパティーンの命令で丸腰のドゥークー伯爵を殺す。
 

これを機にアナキンはパルパティーンに接近するが、ジェダイの評議会から冷遇され、仲が険悪化する。

アナキンは、パドメとの結婚を秘密にしている。
パドメに子供ができたことを知り喜ぶが、出産で死ぬとの予知夢を見る。
死(=愛するものを失うこと)を恐れるアナキンは、
パルパディーンの策略に引っかかって、ダークサイドへ傾倒していく。
 

パルパティーン、ジェダイの評議会、オビワン、アナキン、それぞれの思惑が交錯し、
パルパティーンはジェダイを根絶やしにしようとする。

そしてついにオビワンとアナキンが剣(ライトセーバーですけど)を交えることに。

***

戦闘シーンはすごい。音も大迫力。

あまりにも激しすぎてアメリカでは子供向きでないとの評判も出てるらしい。

徐々に「ワル」になっていくヘイゼン・クリステンセンの演技も見もの。 

映像はものすごく美しい。特にロングショットの遠景がはっきりしている。(さすが、デジタル)

場所の説明が建物のロングショットで行われるので、この四角いのは何、丸いのは何と記憶するように。 

本筋には関係ないと思いますけど、ひとつだけ。
ストーリー展開上しょうがないんだろうけど、母子ともに危険な場合、自然分娩はないだろう。
何らかの方法で無痛分娩にしろよ。
ナタリー・ポートマンがかわいそうだろう。

ともかく、見ないことにはスター・ウォーズが完結しません。

   

 


 

 

 最後の恋のはじめ方 (HITCH)

またへんちくりんな邦題をつけましたね。
はまったかどうかは別として女性受けする題にしたかったのかな。
いずれにせよ、ラブ・コメです。

出演者は少ないけど、それなりに金はかかってますね。
ロケハンは大変だったろうな。
 

ウィル・スミス主演。ヒッチ、アレックス・ヒッチェンスは、デート・ドクター、デート・コンサルタント。
自信のない男性の恋の手助けをする仕事。
 

クライアントの一人アルバート・ブレナマン(ケヴィン・ジェームス、TVのコメディアン)は、
会計士で会社が管理するコール財団のオーナーで超大金持ちのセレブリティ、
アレグラ・コール(アンバー・ヴァレッタ、元スーパー・モデル、
キャメロン・ディアスとラダ・ミッチェルを足して2で割ったような感じ)に恋している。

ドジで失恋ばかりしているが、何とかアレグラ・コールに思いを打ち明けたい。 

タブロイド紙のゴシップ記者、サラ・ミラス(エヴァ・メンデス、「レジェンド・オブ・メキシコ」
「ふたりにくぎづけ」「タイム・リミット」ちょっとエキゾチックな顔立ち、と思ったらキューバ系アメリカ人)は、
アレグラのスクープをものにすると休暇を返上して職場に戻ってきた。
 

親友のケイシー(ジュリー・アン・メリー)と違ってお堅いサラは、男の誘いを寄せ付けないが、
ヒッチの誘いには乗る。

一方、アルバートはヒッチのアドバイスでアレグラと何とかうまくいきそうになるが、サ
ラはケイシーの失恋からデート・ドクターを悪と決め付け、その存在を暴こうとする。

ヒッチの正体がばれたらどうなっちゃうの、、、、。あとは映画館で。

***

ラブ・コメですからどきどきはするかもしれませんが、大どんでん返しはありません。

面白かったです。笑いましたし、当初の目的は達成しました。 

ところで、“Don't do that again”は慣用句なんでしょうか。
デンジャラス・ビューティ2で、レジーナ・キングが、サンドラ・ブロックに向かって言ってました。

今回はneverがついてましたけど。 

   

 


 

 フォーガットン(The Forgotten)

ジュリアン・ムーア主演。予告編を見て相当期待してたんですが、完全にやられました。

いったい、キャッチコピーはどなたが考えるんでしょうか。
「シックス・センス」以来、最も衝撃的なスリラー! だそうです。
(でもSEATTLE POSTからの引用らしいからな)
いい加減シックス・センスを引き合いに出すのはやめてほしい。

***

子供(サム)を飛行機事故で亡くしたテリー(ジュリアン・ムーア)はいつまでも子供のことが忘れられない。
ある日、旦那のジムが3人で撮った写真から子供の画像を消した(と思った)ことから不思議なことが連続する。
子供のアルバム、ビデオ、日記などがすべて空白になっている。
旦那とかかりつけの精神科医マンス(ゲイリー・シニーズ)は、もともと子供はいなかったという。

頭に来て家を飛び出す。
隣の友人にサム(子供)のことで夫婦喧嘩をしたといっても、サムって誰?ときかれる始末。

公園友達で同じ飛行機事故で死んだ少女の父アッシュを尋ねるが、娘はいないと言う。
壁紙の下に残された子供の描いた絵を見つけても信じようとしない。
しかし、娘の名を口にしたことから記憶がよみがえる。

ここで、2人を捕まえようとするNSA(安全保障局)の職員が登場。
物語は意外な展開を見せる。

***

旦那にも「サム」と言わせると記憶が戻るかもしれない。
しかし、旦那はテリーのことすら忘れていた。
"I know you? Do I know each other?" とか聞いてました。

テリーは記憶をたどりながら、アッシュと協力して事の真相に近づいていく。
あの、予告にもあるドカーンと人が空中に飛び出して消えてしまうシーンはびっくりします。

しかし、スリラーですかね。
得体の知れない恐怖? あまり感じませんでした。

カメラワークは良いなあと思いました、でも肝心の筋立てに無理がある。
事の真相はなんか安易な感じ。
主役2人の演技が必死なのはわかりますが、なんかちょっとね。

そうそう、一箇所ゲイリー・シニーズの台詞で字幕が変なところがあった。
英語は聞き逃したが、話の展開から言って逆の意味じゃないのか?と思った。

ちらしに「※注意!ストーリーは絶対に話さないでください!」とあるので、これ以上は書きませんが、
結局、それかい、見たいな展開でした。
ラストも腑に落ちないし。

「話さないで、話すと見にこなくなっちゃうから」だったりして。

狂気か真実か、自分が変なのか、みんながおかしいのか、の設定で言えば、ジャンルは違いますが、
まだ「ハイド・アンド・シーク」や「シークレット・ウィンドウ」の方がよかったなあ。

   

お勧めできません


 

 ザ・インタープリター(The Interpreter)

邦題は「インタープリター」で十分だったな、「ザ」は余計。
それに、「ザ」でなくて「ジ」ですよね、と軽く突っ込んでおいて。

ニコール・キッドマン、ショーン・ペンのサスペンス。初めて本当に国連内部を使って撮影が行われた。

ニコール・キッドマンは、国連の通訳(インタープリター)アフリカの「クー語」ができる。
ショーン・ペンは、つらい経験をしたばかりのシークレット・サービス。

***

物語は、反対派への虐殺が行われているという西アフリカのある国(マトボ)で、
3人を乗せた車がスタジアムに着くところから始まる。
カメラマンを車に残した2人はスタジアム内部にいた3人の少年(ほんの子供)に案内されて
死体を見つけるが、次の瞬間彼らに射殺されてしまう。

このシーンの登場人物の顔はよく覚えておくように。(子供の顔は忘れていいです)

舞台は変わって国連本部。
マトボ国の虐殺を巡って、ICC(国際刑事裁判所)に告発するかどうかの議論がされていた。
マトボ国では弁明のため大統領が訪米し、国連で演説する予定だ。

ところが、ゲートの金属探知機が作動していないことがわかり、いったん本部全体を閉鎖、
職員や外交官を追い出してチェックをすることになる。

ニコール・キッドマンも退避するが、夜に忘れ物を取りに戻り、
議場で誰かが「クー語」でしゃべっているのを偶然聞いてしまう。

次の日、アメリカ国連大使とマトボ国の国連大使の非公式会見で、
昨日の声がマトボ国のズワーニ大統領暗殺計画の意味だったことを知る。

シークレット・サービスのショーン・ペンは、
暗殺計画阻止のためにチームを率いて国連に乗り込んでくるが、
ニコール・キッドマンが何かを隠していると思い、信用できない。

暗殺を計画する最も疑わしい人物は、「ゾーラ」と「クワンクワン」という2人の政治活動家。

ニコール・キッドマンをガードしながら調べていくと次々と疑惑が浮かび上がってくる。
彼女の不可解な行動、彼女とマトボの関係、いったい誰が何のために暗殺を計画しているのか。

***

少し書いてしまうと、「ゾーラ」は冒頭で殺された2人のうちの1人。
「クワンクワン」はアメリカにいるが、物語の途中で殺される。
この2人ともはめられた側だった。

シークレット・サービスの一人にキャサリン・キーナー。

シークレット・サービスの親分は監督、製作のシドニー・ポラックその人ではありませんか。

結構面白かったな。
ショーン・ペン、さすが。
ニコール・キッドマンもよかったよ。フランス語もできるんですね。

通訳という設定上、言い回しの問題なんかもあって、台詞がしつこかったのも雰囲気がよく伝わってよかった。
戸田奈津子さん大変でしたでしょうか。

あ、そうそう、クー語は実在しません、マトボって国も。でもジンバブエをモデルにしてるそうです。

"Gone." "Gone? " "I mean, dead." 最初にgoneという言い回しを使ったのは、ニコール・キッドマンだけど。

   

 


 

 

 デンジャラス・ビューティ2    

(Miss Congeniality 2 - Armed and Fabulous)

 

 

2001年の前作では、エリック(ベンジャミン・ブラット、キャット・ウーマンの刑事役)と組んで、
ミスアメリカ・コンテストの爆破事件を解決した、グレーシー・ハート(サンドラ・ブロック)。

今回はエリックは、姿も声も出ません。

***

彼女はミスコンでの活躍ですっかり有名になってしまい、潜入捜査ができなくなってしまう。

エリックにも振られ意気消沈。
仕方なく、FBIの顔(New face of FBI、FBI広報担当)として再び女磨きに精を出すことに。

前作ではマイケル・ケインが指南役だったが、今回はディードリック・ベーダー(TVで活躍、声優もやる)。

コンビを組むのは、はねっかえりであちこちの部署から手に負えないといわれ後がない、サム・フーラー捜査官。
(レジーナ・キング、レイでの熱演は記憶に新しい)

前作で見事ミス・アメリカになったシェリル(ヘザー・バーンズ)と
スタン(ウィリアム・シャトナー)とともにラスベガスで老人ホーム慰問の後、
金貸しの一味に誘拐されてしまう。

ラスベガスに広報のために来ていたハートは、地元FBI支局と対立しニューヨークに送り返されそうになるが、
護衛役のフーラーとけんかしながらも協力してシェリルを助け出そうとする。

結構せりふが面白いよ。自分で受けて「ブヒブヒ。」もあるしね。

***

口癖の、I have two (three) things to say, First of all,何とかかんとか. Second of all,
さらに何とかかんとか.  もハートらしいし。
でも「リモ、リモ、リモ」では普通の日本人は分からんよ。
「リムジン、リムジン、リムジン」
あるいは、「リムジンだらけだわ。」ぐらいでもいいかな。
「何とかリモ・サービス」ではなく「何とかリムジン・サービス」の方がよかったよね。

コメディですから、筋に多少無理があったりするのは許してね。
笑いました。
予告にあった、レジーナ・キングの"I love my work"の部分はカットされてた。

「そんなやつおらんやろ。」(こだまひびきの突っ込みネタ)はご無用ということで。

   

 


 

 

 ミリオン・ダラー・ベイビ ー (MILLION DOLLAR BABY) 

ご承知のとおり、第77回アカデミー、作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞の主要4部門を獲得。
クリント・イーストウッド監督主演、ヒラリー・スワンク、モーガン・フリーマンらの共演。

物語は、片目の元ボクサー、モーガン・フリーマンの語りで進められていく。
クリント・イーストウッド(フランキー・ダン)は、ボクシング・ジムのオーナーでトレーナー。
腕は一流だが、金儲けは下手。

ボクサーが潰れるのを恐れるあまり、タイトル戦を先延ばしにし続けている。
その結果、有能なボクサーに逃げられジムの会計はいつも火の車。

ヒラリー・スワンク(マギー・フィッツジェラルド)は、31歳。
(途中32になるところはやります。その後の時間経過は不明)
貧乏育ちで才能はあるが、まともなトレーニングを受けたことがない。

イーストウッドに無理やり師事、押しかけ練習生となってめきめき腕を上げていく。
ゲール語で「モ・クシュラ」という愛称をつけられ、欧州を転戦。
アメリカに凱旋して、ついにタイトル戦に挑戦することに。

後半の30分は、つらく悲しい物語。



イーストウッドの演技は秀逸。
モーガン・フリーマン、ヒラリー・スワンクもすばらしい。
音楽もイーストウッドが担当、主題のあの悲しい曲は彼の作曲による。

しかし、残念なことに背景がわかりづらい。
少なくとも私には分からんかった。

アイルランド系ということに背景設定の意味があると思うのだが、よくわからん。

モ・クシュラの意味を聞いてもピンとこない。

背景がよくわからないと、
女に弱い老トレーナーが最後に一山当てようとして失敗する物語になってしまう。
あるいは貧乏から脱出するために一山当てようとした女性が栄光の直前で挫折する話でしかない。

ブログでそう書いたら、非難轟々だった。

今でも「なんでアカデミー作品賞なの?」と思っています。

   

 


 

 

 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
 (Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events)

 

 

原作は、「世にも不幸なできごと」シリーズで、8巻まで翻訳本が出ている。
映画は、第3巻までの内容。

予告を見ると、吹き替えは避けたくなる映画。

"Hallo, hallo, hallo. I'm your beloved Count Olaf."

ジム・キャリー主演。
3人の不幸な兄弟に、エミリー・ブラウニング(長女バイオレット)リーアム・エイケン(長男クラウス)、
(双子の)カラとシェルビー・ホフマン(末っ子サニー)

***

裕福な家庭に育ったボードレールの3兄弟がある日海岸で遊んでいると、家が丸焼け、両親も死亡。
銀行家ポー(ティモシー・スポール)に連れられて後見人オラフ伯爵(ジム・キャリー)のところへ行く。

オラフは子供の世話をする振りをしてこき使い、実は遺産を狙っている。
オラフの策略もあって子供たちに次々と起こる不幸(というよりは不運)

***

レモニー・スニケット(影だけ)の語りで物語りは進む。
声はジュード・ロウです。 (影もそうらしいけど)

子供たちを一時預かることになる叔母にメリル・ストリープ。
キーになる近所に住む判事は、キャサリン・オハラ(ホーム・アローン1、2の母親)
ティモシー・スポールは、「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」のねずみ、「ラストサムライ」の通訳。

ダスティン・ホフマンが芝居の批評家で出てる。
カラ・ホフマンとシェルビー・ホフマン(双子)は彼の孫ではないかとの書き込みが多いが、真相は不明。

この映画は児童書の映画化で、原作はハリー・ポッターシリーズを1位から引きずりおろした作品。

筋は取り立ててドキドキでもハラハラでもないが、ジム・キャリーの3変化、芸達者な子供たち。
うまい脇役と、ちょっと変わった映画作りの手法。

出だしからあれっと思わせ、エンドロールまで飽きさせない、と書いておくが前半はだれる。

あとは、クラウスの身長(顔つきも)に注目。ちょっとした秘密があります。

   

 


 

 交渉人真下正義(NEGOTIATOR MASHITA MASAYOSHI)

「踊る」から派生した物語。
製作発表では、「スケジュールの空いているのがユースケ・サンタマリアだけだったので」と
監督にからかわれていましたが、冗談だったのでしょう。

***

さて、物語は「踊る2」の事件解決後、マスコミの注目を受ける真下正義のシーンから始まり、
「踊る2」が伏線になっていることを示します。
その1年後のクリスマス・イブ。

警視庁のホームページが改ざんされ、真下正義出て来い、一緒に地下鉄を走らせようと書き込まれる。
犯人はいたずらでないことを示すため、葛西の公園でゴミ箱に仕掛けた爆発物を起爆させる。

地下鉄のフリーゲージ(軌道幅を変化でき、どの路線にも乗り入れられる電車)の
試作車両クモE4−600が、突然動き出し、満員の電車を追う、という事件が起きる。

犯人からの挑戦と見られ、真下警視が地下鉄の指令室に乗り込んでいく。
しかし、地下鉄職員からは疎んじられ、捜査は進まない。

一方、クモE4−600(通称クモ)は、電車を追いかけたり、とまったり。
しかも遠隔から無線で操作しており、の運転席は無人だった。

(このあたり急ブレーキや接触など、福知山線の電車事故とのタイミングが悪いが、映画では人は死なない。)

クモは、なぜか司令室の監視モニターから消えてしまう。

犯人はまだ爆弾を仕掛けているようで、真下警視に謎解きを仕掛けてくる。
地上(木島警視=寺島進)と地下(=地下鉄司令室、真下警視=ユースケ)が
連携してクモの停止と犯人を突き止めるため頑張る、といったところ。

***

水野美紀、小泉孝太郎、柳葉敏郎、高杉亘など「踊る」のメンバーが多く出演する。

地下鉄の指令長に國村隼、その母に八千草薫、臨時ダイヤを組む職人肌に金田隆之介、広報にアリキリの石井。
西村雅彦が指揮者として登場。(指揮のシーンは研究したのかな、結構うまかったよ、本物らしかったし)

エンドロールの後に何カットかあり、例の3人組(3アミーゴズ)も出ますので見逃しの無いように。

まずまず面白い。

いくつかの緊迫シーンが同時進行するが判りやすく、こんがらがったりはしません。
アリキリの石井が説明役になっているが、ユースケに説明するスタイルを借りて観客に説明するのも判りやすい。

「踊る2」ではユースケの(真下警視の)のほほんとしたサブキャラが良い味を出していたが、
メインキャラでもいけるじゃん、てとこ。

エンドロール時のスライドは、事件解決後の想定だろうが、それだと若干矛盾する絵もある。
まあ、それもまたご愛嬌。

また、ここに(私には)意外なシーンもあったので付け加えとく。

 

 


 

 マスク2(Son of The Mask) 

マスクをかぶって暴れるティムにジェイミー・ケネディ、その妻トーニャにトレイラー・ハワード、
いたずら神ロキにアラン・カミング。
犬(オーティス)は本名わからず。でも、賢い。

***

ティムの妻はアパレルメーカーの重役、自分はアニメプロダクションでぬいぐるみ役。
子供は欲しいが、アニメーターとして一人前になってからと思っている。

飼い犬のオーティスが緑のマスクを拾ってくる。

そのマスクを会社のハロウィーン・パーティに持って行き、途中で着けてしまったからさあ大変。

パーティで大暴れし大受けする。その勢いで作った子供が、マスクの超能力を受け継いだアルビー。

一方、子供が出来て、すっかりないがしろにされてしまったオーティスがアルビーに復讐をしようとするし、
いたずら神ロキが父である最高神オーディンの命を受けて、マスクとアルビーをさらいに来る。

***

あのグルグルは相変わらずだし、CGは前よりすごいし、車も衣装もおもしろい。
でもハチャメチャドタバタのレベルが下がったような気がするし、キャラもてんこ盛りの割には薄い。

 

 


 

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