2010/10-12鑑賞
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この期間に鑑賞した映画の本数  
10月:4(1)[2]本、11月:8(4)[3]本、12月:4(3)[3]本、計:16(8)[8]本 。 ( )は試写会
[ ]は邦画
今年の累計:68(30)[22] 本  
1−3月期:16(10)[2]本 、4−6月期:20(6)[7]本、7−9月期:16(6)[5]本、10−12月期:16(8)[8]本  
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 ムサシ    

藤原竜也、勝地涼、鈴木杏、六平直政、吉田鋼太郎。

**

故井上ひさし作、蜷川幸雄演出の舞台劇「ムサシ」のロンドン/NY講演バージョンの凱旋公演を
HD撮影し、劇場上映用に編集したもの。
ソニーではライブスパイア(Livespire)と呼んでいるが、ソニー版のゲキ×シネ。
尚、ライブスパイアは芝居に限らず、コンサートやオペラ、バレエなどライブイベント全般が対象。

いわゆる巌流島の戦い、宮本武蔵(藤原竜也)と佐々木小次郎(勝地涼)の「船島の戦い」。
武蔵が一撃で小次郎を倒すが、小次郎はまだ息があり、武蔵は手当てをしてくれと言い残して去る。

それから数年後の鎌倉、宝蓮寺の寺開き。
語る僧は平心(大石継太)、参加しているのは、導師沢庵和尚(六平直政)、柳生宗矩(吉田鋼太郎)
寺に多額の寄進をした大檀那の木屋まい(白石加代子)と筆屋乙女(鈴木杏)
それに寺の建設に尽力した宮本武蔵(藤原竜也)の5人。

平心はいろいろといきさつを語り、木屋まいや筆屋乙女が事情を述べる。
宗矩は舞を見せ、沢庵は説法をする。

そんな中、武蔵だけは落ち着きがない。庭に下りたり戻ったり。

そこへ、一人の浪人風の男が現れる。
2200日にわたって武蔵を探し続け、ようやくこの寺にたどり着いた佐々木小次郎だった。

小次郎は、船島の戦いでは武蔵の策略によって不公平な戦いだったとし、あらためて果し合いを挑む。
しかし、今は寺開きの参籠禅の真っ最中。
勝負は3日後とし、それまでは大小(刀)を寺に預けて、小次郎も参籠禅に加わることとなった。

夜になり、女性二人は寺を離れ、男性陣だけが残る。

小次郎と武蔵はお互いに寝首をかかれるのでは、などの不信感を持っており、
柳生宗矩は、これを見逃せないとして、間に入って足を結び、けんかを防ぐ。
しかし、二人は言い争いを止めず、この仲介策は失敗に終わる。

翌日、筆屋乙女の下男、忠助(堀文明)が寺に駆け込んでくる。
筆屋の主人の死亡が、浅川甚兵衛(塚本幸男)の策略による殺害だったと分かったと言うのだ。
筆屋乙女は、浅川に恨みを晴らすため、果たし状を送り付け、武蔵と小次郎に剣の奥義伝授を頼む。

最初は渋っていた二人だが、小次郎は父の仇を撃とうとする乙女たちにうたれ、即席の指南をする。
そして武蔵も「無策の策」を伝授する。

そこへ浅川甚兵衛が、弟と助太刀を連れて現れる。
いろいろあって、筆屋乙女らの無策の策の剣は、浅川の片腕を切り落とした。
とどめを刺せと言う武蔵に対し、乙女は恨みの連鎖を断ち切るとして、浅川を手当てする。

翌日は平心の説法。
感動した木屋まいは自分の過去を語り始める。
昔、高貴な人物の子を産み落とし、旅回りに出るため、その子を残してきたことが悔いだと語る。
そしてあろうことか、その子こそ、佐々木小次郎その人だと言うのだ。

そして、木屋まいの持っている鏡は、小次郎が母から受け取った鏡の半分とピタリと一致した。
あまりの摩訶不思議な出来事に失神してしまう小次郎。

昔はこのいきさつを訝しく思っていた。
そして、木屋まいの話を嘘だと見抜き、小次郎にすべてが何かの策略だと告げる。

自分たちが戦いを始めれば、正体がわかるだろうと小次郎と武蔵は互いに刀を抜き対峙する。

そこへ今までの登場人物がすべて亡霊となって現れる。
武蔵と小次郎は、亡霊に切り付けるが、切ることはできても切り殺すことはできない。

やがて亡霊たちは、自分たちの死因や死んだことのむなしさを語り、
寺開きにやってくる人たちに化けて、武蔵と小次郎の戦いを辞めさせようとしていたのだと語る。
そして、武蔵と小次郎が戦いをやめない限り成仏できないと言う。

武蔵と小次郎は互いに戦意を喪失し、刀を収める。
これによって亡者たちは、成仏して消えて行った。

朝になり、武蔵と小次郎はそれぞれ分かれて旅立とうとする。

そこへ本物の寺開きに参列する一行がやってくる。
平心、沢庵、宗矩、木屋、筆屋、商人姿の浅川などなど。

寺開きに参加するよう促す沢庵を振り切り、武蔵は旅立つと言う。
そして小次郎の名を尋ねられたが、友人だと述べ名を明かさず、二人は旅立っていくのだった。

**

最初の藤原竜也の台詞「小次郎破れたり」を聞いた瞬間、「蛮幽鬼」の上川隆也が頭に浮かんだ。
良い悪いではないし、どらが上でも下でもないが、芝居は芝居、映画は映画だなぁ、が素直な感想。

蜷川幸雄の演出はもっと固いのかと思っていた。
全体としては、シリアスに展開していく物語であるが、ところどころにコミカルな動きを入れて、
観客に肩の力を抜かせると言うかも緩急をつけると言うか、それも芝居だなぁと思った次第。

あれだけ(165分)の長い間、やり直しがきかず、言い間違いのできない舞台で、
汗だくになってタイミングを失せず、動き、喋り、絡む。
見る分には楽しいですが、大変さは想像に難くない。

芝居の場合は「字」の説明ができないので、材木屋の木屋、筆職人の筆屋などはわかりやすくていいが、
さんろうぜんが参籠禅、おおだんなが大檀那などは知らないと分からない。

尚、檀那は旦那とも書き、本来の意味はお布施、またはお布施をする人で、
特定の寺に檀那する人を檀家(だんか)と言う。
参籠は寺などに籠って祈ったり修行したりすること。

どうせなら、剣客は「けんきゃく」でなく「けんかく」と言わせてほしかったですね。
今となっては間違いとまでは言えませんが。

 

 

 ソーシャル・ネットワーク   

世界最大のSNSであるフェイスブックの創始者、マーク・ザッカーバーグの
フェイスブック創設前後からの集合離散の顛末を映画化。

ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、アーミー・ハマー、ジャスティン・ディンバレーク

2003年、秋。
ハーバード大の秀才2年生、マーク・ザッカーバーグは、デートで(一見)支離滅裂な発言を彼女のエリカに指摘され、
ついには「ボストン大のくせに」と言って振られてしまう。

頭に来たマークは、寮の自室に戻り、ブログにデート相手のエリカの悪口を書き込む。
そして、状況を書き込みながら、寮生名簿(face book)にハッキング、学生の顔写真を手に入れ、
ルームメイトのエドアルド・サヴェリン(アンドリュー・ガーフィールド)の手も借りて、
女子大生の勝ち抜き品評会サイト「フェイスマッシュ」を立ち上げて、公開する。

サイトは瞬く間に学生の間で評判となり、大量アクセスによって、ハーバード大のサーバーがダウンする騒ぎになった。
マークは大学からけん責を受け、また女子大生の品評によって大きく評判を下げた。

ハーバード大生の中でも人気の高いボート部の主力の双子兄弟、キャメロン/タイラー・ウィンクルボス(アーミー・ハマー)と、
ディヴィヤ・ナレンドラ(マックス・ミンゲラ)は、フェイスマッシュを見てマークに近づき、
学生同志の交流サイト「ハーバード・コネクション」の制作をマークに依頼する。

マークは当初「MySpace」の亜流だとして難色を示すが、結局受けいれ、エドアルドとともにロジックを練ることに。
しかし、マークは徐々にそのアイデアを膨らませて、エドアルドに千ドル出資させて自分たちのサイトを作り始める。

そしてついに、2004年「ザ・フェイスブック」を立ち上げる。

ウィンクルボス兄弟とディヴィヤはアイデアの盗用だと怒りながらも、当初は紳士的に対応する。

「ザ・フェイスブック」は瞬く間に、ハーバード大生の人気サイトとなり、参加者を増やしていく。
CFO(財務担当役員)であるエドアルドは、収益を上げることを主張し、しばしばマークと対立する。
マークは対象をハーバード大からアイビー・リーグの大学にも拡大。参加者は増加の一途。

「ザ・フェイスブック」の人気の高まりとともに、エドアルドとマークはモテモテ、有頂天になる。
また、ビル・ゲイツ(ハーバード大出身)からも次世代のビル・ゲイツと言われる。

最初の悪評の原因となってエリカに謝ろうとするが無視され(ボストン大はFacebookに入ってないので)、
さらに対象を広げたり、クラスメイトの一言から新機能を追加したり、質量とも拡大していく。

そんな中、ナップスターの創始者であるショーン・パーカー(ジャスティン・ティンバレーク)は、
Facebookの価値に気づき、マークに近づく。

2つも会社をつぶしながら自信満々、訝しがるエドアルドを横目にマークはジョーンに心酔する。
そして、そのアドバイスを聞いて「ザ」を取り、カリフォルニア(シリコンバレー)での活動を始める。

さらに、エドアルドがニューヨークでスポンサー探しに奔走する間に、マークはショーンと一緒に活動し始め、
怒りまくったエドアルドは、預金口座を凍結し、マークとの仲が険悪になる。
一方で、ショーンのコネを利用して投資会社から巨額の資金提供を受けて会社を拡大していく。

ウィンクルボス兄弟は、ロンドンでのボート大会遠征中にイギリスにもFacebookが展開されていることを知り、
ついにマークを相手取って訴訟を起こす。

ショーンは他社からの資金を受けて増資を重ね、自身は持ち株比率を維持しながら、
エドアルドの持ち分を希薄化させ、経営から除外しようとする。
100万人突破パーティに呼ばれたと思っていったエドアルドはその扱いに激怒、
それまでは、不利な扱いにもマークを支持し続けていたが、ここに至ってついにマークを相手に訴訟を起こす。

100万人突破パーティでは、ショーンらが乱チキパーティを繰り広げていた。
音楽や酒は良いとしても、コカインを吸引しているところへ、警察が踏み込んでショーンは逮捕される。

さて、マークに対する2つの訴訟は、弁護士同士を含む協議の結果、請求額を上回る和解金で取り下げられ、
秘密保持契約が結ばれることとなった。

まずまず面白かった。
既に訴訟が起こされ、弁護士を含めた和議調整のテーブルで、過去のいきさつをあらわにしながら進めていく展開。
代理人としての弁護士がかなり大きい役割と言うか、調整役として機能しているのも面白かった。
ブログの使い方がツイッターライクなのはちょっとびっくり。

また、結局相手を陥れたのか、いれなかったのかは釈然としない。
可能性には言及しているものの、匂わせるまでには至らない演出だが、
実在存命の人物のほんの数年前の出来事を扱っている以上やむを得ないか。

例によって、予告に惑わされないこと。
6億ドル要求している、自腹で払うよ、だから仕事を続けさせて、理解できません、どの辺が?
は、この展開ではないので、相変わらずミスリードな構成と言えるだろう。
「だから仕事を続けさせて」の部分の字幕が間違っている、いや意図的に変えられている?

字幕では書かれていなかったが、最初の方で台詞によく出てくるアパッチ(Apache)は、
UNIX系のサーバーで動くウェブサーバーソフト。かなり一般的に使われている。

わざとだろうが、ジェシー・アイゼンバーグがすごい早口で、とても聞き取れない。
字幕すら追いつけない感じだった。

冒頭、マーク・ザッカーバーグがエリカ・アルブライト(ルーラー・マーラ)との会話がかみ合わない。
あの部分はマークの性格と言うか性質と言うか、思考パターンをよくあらわしている。
エリカの言う「話が飛んで」ついていけない、のではなく、思考がマルチスレッドなのだ。
つまり複数の全く異なる話題を同時に考えて、同時に会話を進めている。
話が飛ぶのは別の話題に飛んだら戻ってこないけど、同時進行では元の話題が思考から消えてないで続く。
普通の人間がついていけないのは当然と言えば当然だ。

ほとんど実在の人物の実名をそのまま使っている。

ナップスターの創業者はショーン・ファニングとショーン・パーカー。
以前はこのファニングとパーカーの名前を混同し、ショーン・ファニングを
映画の中でショーン・パーカーとして描いていると勘違いしたが、
ショーン・ファニング(Shawn Fanning)はFacebookには直接タッチしていない。
ショーン・パーカー(Sean Parker)がFacebookのアドバイザーとして関与した。

巷間、ショーン・ファニングがプログラマーで、ナップスターの創始者として知られる。
ちょうどFacebookの創始者をマーク・ザッカーバーグとすることと同じだろう。

(創始者と創業者で用語を使い分けていることに注意)

ナップスターはご承知の通り、P2Pとしては興味深い技術だったが、
著作権法に触れるということで、提訴され敗訴し、サービスを停止。
その後合法的サービスも開始したが紆余曲折あって、日本でのサービスは終了している。

途中、ビル・ゲイツが出てくる。
スティーブ・シアーズ(Steve Sires)が演じているが、よく似ている。
どうやらビル・ゲイツのそっくり俳優でもあるらしく、別の映画でもビル・ゲイツを演じている。

 

 

 武士の家計簿   

堺雅人、仲間由紀恵、中村雅俊、松坂慶子、草笛光子、西村雅彦

3代にわたる藩の財政を預かる、今でいえば経理部門、御算用者の物語。

語り部は、猪山成之(伊藤祐輝)、明治政府の海軍主計係。
主人公はその父、猪山直之(堺雅人)、成之の祖父にあたる信之(中村雅俊)ともども加賀藩御算用者である。

話は、成之の回想として、幕末近くの加賀藩を舞台に繰り広げられる。

信之は姫君御輿入れの際、経費節約の功労を成し評価され、それがもとで高く取り上げられていることが唯一の自慢。
しかし婿養子のため、妻、常(松坂慶子)や姑(草笛光子)には頭が上がらない。

御算用者は、城に上がって3年間は見習いで無給で働き、その後正式採用となる。
直之もようやく見習い期間が終わり、お給金がいただけるようになった。
これで家計も安泰だと妻は安心するが、信之はいろいろ物入りでと釘を刺す。

直之が給金取りになったこともあって、両親は直之に縁談を持ちかける。
相手は武道で鳴らす西永与三八(西村雅彦)の娘、駒(仲間由紀恵)
西永は直之が通う道場の師範であったが、二人はお互いを知らなかった。
縁談はスムーズに進み、ほどなく結婚。
新妻として、甲斐甲斐しく家事を手伝おうとする駒に常は鷹揚に構える様、諭すのだった。

さて、直之は信之にもまして堅物で計算の間違いが許せない。
細かい帳簿のミスについて、上司に問い、調べようとするが、上司はそれでよいと相手にしない。
実は役人の間で細かな不正が行われており、御算用者は習わしとしてそれを見逃してきたのだ。

直之は、御蔵米の勘定役となり、農民の騒ぎから、
飢饉を救うための供出米が、隠蔽され横流しされていることを探り当てる。

その事実を綿密に調べ上げたものの、上級職の上司によって握りつぶされ、輪島に左遷されることになった。
しかし、その動きを知った藩内の刷新派によって救われ、御算用者の不正に関与した者が排除され、
直之の左遷は中止、逆に殿の御次執筆役に出世、信之は御算用者とりまとめに昇格した。

やがて、直之と駒の長男、直吉(大八木凱斗)、語り部本人である後の成之の4歳のお祝いの際、
直之は駒から祝い準備のための現金が足りないと言われる。

あらためて家計を精査した所、信之と直之の年収の2倍の借金があることが判明。
新たな借金を回避するため直之は、祝いの膳の鯛を絵に描いたものとし、安い魚で置き換えた。

両親は文句を言うが、直之は家計と家名を維持するため、借金返済に打って出る。
家財を最低限だけ残してすべて売り払い、借金の4割を返済、残債の利子免除を取り付ける。

弁当箱まで売り払って、竹の皮に握り飯ではお仲間にも同情される始末。
倹約=工夫は、財政難の藩にあって、殿の御膳にまで及ぶが、主君前田斉泰は、その努力を誉めるのだった。

直之は幼い直吉にお家芸としての算盤を教え始める。
そして算盤だけでなく、帳簿付け、日々の家計の現金の受払まで命じ、仕込んでいく。

やがて、信之が死に、一同が悲しみに暮れる中、直之は葬式費用の計算に余念がないのを見て直吉は反発する。

ある日、直吉は勝手口で商人から釣銭をもらう際に小銭を落とし、4文の不足を出す。
直之はそれを許さず、雨の中それを探させる。
結局見つからず、4文はおばば様(草笛光子)から借りることになる。

次の締めの時、4文の帳尻が合っていたことを突き詰められた直吉は拾ったと言うが、
直之はそれも許さず、落ちていた場所に置いてこいと命ずる。

続いておばば様が亡くなり、しばらくして常も亡くなる。
このころには猪山家の借金はなくなっており、常の臨終の際には、家族の見守る中、
駒は以前手放した常の大事な着物を取り返して常に持たせたのだった。

直吉は11歳で算用者に取り立てられ、元服して成之となり、結婚して一家を支えていく。

時は明治への転換期。
加賀藩は幕府支援のため出兵したものの、形勢不利と見て参戦を回避した。
成之も参戦せずに済んだと思われたが、撤退の際消息不明となったとの知らせが入り、駒は気が気でない。

実は経理の腕を新政府軍の大村益次郎に見込まれて、軍の会計係となったものの、
今度は大村益次郎と成之らしき武士が殺されたとの一報が入って駒は悲しみに暮れる。

冒頭、成之の回想で始まったということは成之は死んでないわけで、
その後、海軍の主計係となって、経理畑で活躍を続けていた。

古書店で偶然見つかった武家、猪山家の家計簿をもとに書かれた、
磯田道史の『武士の家計簿「加賀藩御算用者」の幕末維新』を原作とする。

もともとは家計簿(入り払い帳)をもとに書かれたものだが、一説によれば手紙や日記もあったらしいから、
いろいろな出来事もかなり実際に近いものだったろう。

幕末から明治の激動の時代に、まあ、武士の世界に直接部門、間接部門と言う仕分けも変だが、
基本的には経理といういわゆる間接部門で働いた男の物語なので、物語は淡々と進む。

就職、結婚、出産、教育、そして親族の死、これらがある意味普通に繰り返されていく。
そこにはTVや映画の時代劇に見るようなドラマチックな事件の展開はない。
しかし、それが我々のあまり知ることのできなかった武家の日常をあらわにしているという点で興味深い。

実際にあのような会話が交わされたどうかは別として、程よくユーモアが効いていて台詞も楽しい。

 

 

 369のメトシエラ    

大垣知哉、阿部百合子、別府あゆみ

区役所の区民課に勤める武田俊介(大垣知哉)は引っ越し魔。
行きずりで死にかけているところを救ったオカマ、吉村俊樹(日和佑貴)を連れて、ぼろアパートの368号室に越してきた。

翌日、武田は母親に置き去りにされた男児、大石太郎(矢内龍之介)の対応を福祉課から頼まれる。
堅く冷たい武田の態度に福祉課の江本由美子(別府あゆみ)は武田を罵る。

その夜、武田は隣室から不気味な子守歌が聞こえてくるのが気になり眠れない。
その369号室に行くと、上品そうな老婆(阿部百合子)がいて、幾つか質問をしたのち、
「歌に惹かれる男を400年待っていた、私はあなたの妻になる」と言い、「印」を渡そうとする。

その言動に認知症を疑う武田は老婆の保護を江本に進言するが、名前すらわからず相手にされない。
武田は老婆の素性を探るが住民票もなく、なかなかわからない。
記録からは昭和30年以前から現在の場所にいたらしいことがわかる。
そして、どうやらかつて和歌山に存在した村の出身で、真田セツ、あるいは伊隅セツと言う人物であること。
町の川沿いの鬼子母神にお参りしていることなどがわかる。

そうこうするうち、真田セツと同郷の筒井 文夫(中野 誠也)が現れ、彼女を引き取ると言う。
真田セツが真田雪村の末裔で、真田家の財宝のありかを知っているらしいのだ。

その後いろいろといきさつがあって、武田は吉村俊樹と別れるが、直後に俊樹が自殺し、
行き場を失った武田は、セツとの結婚を決意する。

1年後、セツは死に武田はその遺骨と位牌を祭っていた。
ある書類を持って訪れた江本はこの1年にあったことを武田の言葉を交えながら振り返るのだった。

セツは、旧家の子女であり、養子をもらう立場にあったが、加藤と言う男と恋仲になり駆け落ち、
加藤は出征して戦死、セツは男児をもうけたが死なしてしまい、母親のいない子の面倒を看る宿命を感じ、
自分の歌に惹かれる人物を待っていた。

一方、武田は幼いころ両親の虐待を受け、両親の離婚後養護施設に置き去られたこと、
同じ境遇の太郎に他人ごとではない感情を抱いていたのだった。

武田はその後、加藤が生きて復員したことを知り、セツとともに訪問するが
既にボケまくりの加藤は、セツのことも過去のいきさつもちゃんと理解ができなかった。

セツは戦後の長い間を無為に過ごしたことを知り、愕然とするが、
武田と太郎に出会えたことに感謝していたのだった。

江本の持参した書類は、太郎と武田の養子縁組を認可する書類であった。
そして、散々揉めた真田家の財宝とは印に記された文言「宝在心」すなわち、宝は心に在り、
伊隅家の代を紡いでいくことが財宝だった。

そこへ太郎が帰宅する。
こうして身寄りのいなかった武田にも太郎にも
血縁はなくても愛すべき守るべき家族が連綿と続いていくことになるのだった。

**

こういうテーマの映画は初めて見ました。
その意味では新鮮で、逆にどういう理解をすればよいのかはよくわかりませんでした。

言いたいことは家族愛とか、人は一人では生きていけない、ということだとは思いますが、
「映画の見方」としてどう考えればいいのかは悩みました。

そして、それは、主人公であるセツの身の上を探るミステリーだと思えばわかりやすいことに気づきました。

セツが武田と出会ったのは偶然ですが、武田が単なる孤独な老人フェチではなく、
そのルーツに迫る権限を持っていたことは幸いでした。

人と人とのつながりが希薄になった都会で、逆にそのつながりをどう考えればいいのか、
家族関係、親子関係が破綻した3世代の人物を使って我々に問いかけているんだと思いました。

**

と、テーマは映画の表現方法の割には重いし、考えさせられるものではありましたが、
素人の私が言うのも何ですが、演出、編集には若干の問題もあると思います。
一つは暗転の使いすぎ。暗転の時間が長すぎます。
場面が変わるところで観客に気持ちの切り替え時間を与える趣旨だとは思いますが、長すぎるし多すぎます。

それから、デジタルシネマでは問題ないのですが、遠景が遠すぎます。
たとえば、等々力渓谷を行く場面で、遠くに見えるセツの動き、フィルム上映では多分見えないと思います。
もったいないと思いました。

**

最後にタイトルの「369」はセツのいた部屋の番号であるが、「メトシエラ」とは何ぞや。

おそらくは聖書に出てくる「メトシェラ」のことだろう。
メトシェラはエノクの子、「ノアの方舟」のノアの祖父である。

エノクはカインの子(カインはアダムとイブの子)ともヤレドの子ともいわれる。
ヤレドは遡ると、マハラレル−カイナン−エノス−セト−アダムとなる。

メトシェラは、969歳で死んだといわれ、聖書の人物中最も長生きであり、
長寿のシンボル的存在であるらしい。

 

 

 SPACE BATTLESHIP ヤマト   

木村拓哉、黒木メイサ、柳葉敏郎、高島礼子、山崎努、西田敏行、緒形直人、マイコ

*徳川彦左衛門機関長(西田敏行)

地球防衛軍宇宙艦隊とガミラス宇宙艦隊の戦い。
地球防衛軍の攻撃は簡単に防御され、なすすべがない。
一旦は覚悟を決めた艦隊司令官沖田十三(山崎努)だったが、ゆきかぜ艦長の古代守(堤真一)の進言により、
ゆきかぜを盾にして撤退に成功する。

西暦2199年。
ガミラスは地球に対し無数の遊星爆弾を投下、多くの人類が死に絶えた。
そして、それから5年、地表は放射能で汚染され、生き残った人々は地下深くに移り住んでいた。

地下で暮らす人類の中には、地表に出てレアメタルを採取、軍に提供するものもいた。
退職した古代進もその一人であった。

ある日、古代進は地表に出て防護服に身を包んで採掘中、宇宙より落下してきた飛行物体の爆風で吹き飛ばされ、
防護服が破損、致死量の放射能の中に晒されてしまった。

地球防衛軍は古代進とこの飛行物体を回収した。

艦内医の佐渡先生(高島礼子)の診断で間もなく死ぬと言われた古代進は死んでおらず、
沖田館長が兄を見殺しにしたことを罵るが、隊員の森雪(黒木メイサ)らに諌められる。

また物体は通信カプセルで、波動エンジンの設計図とイスカンダルの位置を示す情報があった。
通信カプセルの情報では、イスカンダルに放射能除去装置がありこれを地球に提供すると言うのだ。

地球防衛軍司令長官、藤堂平九郎(橋爪功)は、沖田の進言を受けて、ヤマトを要人脱出用ではなく、
イスカンダルへの派遣用戦艦に改修し隊員を募ることとなった。

古代進は隊員に応募、過去の経歴をもとに戦闘班班長として復職する。
昔のパイロット仲間は古代進の復職を喜ぶが、森雪は反感を隠さなかった。

ヤマト改修作業は順調に進み、いよいよ発進。
直後にガミラスの攻撃を受けるが、ぎりぎりまで敵を引き寄せ、波動砲により破壊する。

ヤマトは地球大気圏外に進み、木星近辺までのワープテストにも成功。
イスカンダルへの旅路は順調に思えた。

途中ガミラスの攻撃を撃破しながら進むが、沖田艦長が倒れる。
佐渡先生の診断では余命は短く、沖田艦長は古代進を艦長代理に任命し、ある秘密を暴露する。

太陽系外へのワープ直後、またもやガミラスの攻撃を受け、第3艦橋に爆弾をつけられてしまう。
古代は乗員の残る第3艦橋を切り離すため森雪にミサイル攻撃を命令。
古代は忌み嫌っていた沖田と同じ乗員を切り捨てた行動に自責の念に駆られるが、
その裏では、ミサイル攻撃をした森雪の動揺に乗じて、これをものにしてしまう。

イスカンダルの直近への最後のワープ。
しかし、待っていたものはガミラス軍だった。

波動砲の砲口がガミラスの兵器で塞がれてしまい、波動砲が使えないヤマトは咄嗟のワープで回避するが、
ワープ先はイスカンダルの反対側で、そこは遊星爆弾で汚染された地球のような表面を見せていた。

ガミラスの罠の可能性も残る中、古代はイスカンダルへの着陸を決意、
通信カプセルに示された星内部の座標へと向かう途中ガミラスの攻撃を受け多くの仲間を失うが、
古代進、森雪、真田志郎(柳葉敏郎)、斎藤始(池内博之)の4人は座標の地点に到着。

そこで、ガミラスとイスカンダルは同じものの表裏であることがわかり、
イスカンダルは放射能除去機能を森雪の体内に仕組む。

4人はガミラスのコア・エネルギー装置を発見、真田と斎藤がこれを爆破して破壊。
古代と森雪は爆破をぎりぎり逃れてイスカンダル脱出に成功する。

こうして地球への帰途に付き、地球の近くまでワープして戻ることに成功。
これで地球の放射能除去ができると安心した矢先、生き残りのガミラス艦に遭遇。

地球への攻撃態勢に移るガミラス艦に対し、なんだかんだあって、古代は自爆を決意、
森雪他生き残りの隊員36名を退避させ、自身はガミラス艦に突っ込むと同時に波動砲を発射、
敵もろとも自爆してしまった。

何年かのち、放射能が除去され、緑が戻った地球には森雪とその幼い息子の姿があった。
めでたし、めでたし。

**

このほか機関長徳川彦左衛門に西田敏行、操縦班長島大介に緒形直人、航海班長相原にマイコ、

基本的な設定は従来の「宇宙戦艦ヤマト」に準じているが、ガミラスとイスカンダルの関係や、
コスモ・クリーナーDなどについては新解釈になっている。

もともとの設定がどうだったかわからないが、呼称や指揮命令系統など全般に軍隊組織らしくない。

**

宇宙戦隊ものではなく、人間ドラマに重点を置いたらしい。
ところどころ仲間同士の感情、特に別れを惜しむ仲間同士の葛藤が描かれているが、
敵が攻撃態勢に入ろうと言うときに、そんなことしとる場合か、と言うのが率直な感想。

また森雪の動揺に乗じて、押し倒すなど上官としてもってのほかです。

ラストの森雪(黒木メイサ)には、お前はキーラ・ナイトレイか、と突っ込んでしまいました。

SFの世界に出てくる物質、機械、現象が、仮に物理的に実現不可能なことであっても、
ある程度納得できる設定、説明であれば受け入れることができるが、
基本的な部分でおかしいと違和感を禁じ得ない。

例えばあれだけ艦内が静かなのに、どうして遠景のヤマトが爆音、轟音に包まれて進行するのか。
宇宙では音は伝わりません。

艦内の重力の加わり方も不自然。
重力の発生メカニズムがどうなっているのかはよくわからないが、艦の横旋回でああはならんでしょう。

今回はアニメ版でよく見られる爆発の煙たなびくシーンは見られなかったが、
真空中での爆破があのように広がっていくのかは大いに疑問。

また今から200年近い未来なのに、認識票が第2次大戦時と同じようなものだったり、
認識番号をテンキーで入力するのはどういうことか。

ベッドが自動で起き上がるタイプでないのも変だし、「ストレッチャー」は変じゃないか。
などなど、変なところで小物が古臭い。

**

帰還時に地球防衛軍司令長官との会話で確かに「地球から42万キロ」と言ってましたよね。
地球からわずか42万キロであんなに小さいはずがない。

地球−月間の距離は平均38万キロ(36〜40万キロ)ですから、
42万キロからだと、月の5,6倍の大きさに見えるはずです。

あれが地球から見た火星くらいの大きさだったとすると、4億2千万キロでもおかしくはない。

今回の映画に限ったことではないんですが、本来であれば通信のタイムラグが生じる。
それはまあ敢えて省略してあるとしても、遠距離通信をタイムラグなしで行うには
どういう原理を設定しているんだろう。

例えば今書いた4億2千万キロだと通信に片道20分以上かかるんですよね。
普通に会話するには電波(光含む)以外の超空間通信技術が必要になります。

 

 

 ハリー・ポッターと死の秘宝PART1  

ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・マトソン、そのほか主要なキャストは継続。
最終章になり、今までのオールキャスト(死んだ人を除く)総出演といったところ。

世の中は魔法使いたちが実権を握り、マグルにも危険が迫り、ダーズリー家もハリーを捨てて、町から出て行った。
ハーマイオニーは両親に忘却の魔法をかけ、自分を忘れさせて家を出た。

スネイプ(アラン・リックマン)はヴォルデモート(レイフ・ファインズ)の手先となり、ハリーの動向を探っていた。

ダーズリー家には、大勢の仲間が集まり、移動の「におい」を残さないため、ハリーに化けて車や箒で移動を開始した。
しかし、出発して間もなく、デスイーターの待ち伏せに会い、ぎりぎりでウィズリー家(ロンの家)に到着する。
この間にジョージ・ウィズリーは大けがをし、マッド・アイは命を落とす。
ハリーは自分のせいで人が死ぬのは嫌だとして一人で家を出ようとするがロンに説得されて踏みとどまる。

翌日、ウィズリー家に魔法大臣(ビル・ナイ)が訪れ、ダンブルドアの遺言として、
ロンに「火消ライター」、ハーマイオニーに「吟遊詩人ビードルの物語」の本を託す。
ハリーにはハリー最初のクディッチで捕まえた「スニッチ」を渡す。
しかし、「グリフィンドールの剣」は元来個人所有のものではないし、現在行方不明だとして渡さない。

数日後、ビル・ウィズリーの結婚式の最中、デスイーターが襲い、ハーマイオニーはロンとハリーを連れて瞬間移動する。

やがて魔法省はヴォルデモート一派に牛耳られ、各地でマグルに対する迫害が起こっていた。
マグルは人さらいに魔法省へ連れていかれ、尋問の末投獄される。

ハリーは第6章(不死鳥の騎士団)でヴォルデモートの分霊箱の一つのペンダントを
偽物とすり替えたRABが、シリウス・ブラックの弟でレギュラス・アークタルス・ブラックであると知り、
ペンダントの行方を探った結果、現在はアンブリッジ(イメルダ・スタウントン)が持っていることがわかり、
3人で役人に化けて魔法省に乗り込み、ペンダントを奪取するが、逃げる途中、ロンは大けがをしてしまう。

ペンダントはあらゆる魔法に対して耐性を持ち、物理的にも破壊は不可能でハリーたちを悩ませる。
結局ハーマイオニーは「グリフィンドールの剣」が分霊箱を破壊する力があると見抜き、それを探そうとするが、
ペンダントは身に着けていると猜疑心を引き起こすため3人はたびたび諍いを起こし、ついにロンは別行動をとる。

ハリーとハーマイオニーは捜索を続け、ハリーは両親の墓の近く、ペベレルの墓に不思議なシンボルを見つける。
それはルーナ・ラブグッド(イヴァナ・リンチ)の父親が付けていたペンダントと同じだった。

ハリーとハーマイオニーは、不思議な老婆の家で秘密を聞き出そうとするが、それは罠だった。
二人は再び瞬間移動して逃れ、森の中で過ごす。

その夜、ハリーは誰かの守護霊の雌鹿に引き寄せられ、氷った池の底に沈む「剣」を発見する。
それを取ろうとしたときペンダントの激しい抵抗にあい、ハリーは溺れかけるが、間一髪ロンが助ける。

ハーマイオニーは、ロンに対して怒りを隠さないが再び3人は行動を共にする。
ハリーは蛇語の魔法でペンダントを開け、ロンが恐怖に打ち勝って分霊箱を「剣」で破壊する。
これで、リドルの日記、ゴーンとの指輪に続いて3つ目の分霊箱が破壊された。

3人は、ハーマイオニーの本にも書かれた不思議なマークの意味を聞くためにラブグッドの家に移動。
それが「3人兄弟の物語」に由来する3つの「死の秘宝」のシンボルであると知る。

不穏なラブグッドの動きに3人は家を出ようとするが、ルーナがヴォルデモートにつかまり、
ラブグッドはハリーの到着を知らせる様、強制されていたことを知って逃げる。
しかし、結局は人さらいにつかまり、魔法省ではなくヴォルデモートの屋敷に連れて行かれ、剣を奪われる。

ベラトリックス(ヘレナ・ボナム・カーター)やドラコ・マルフォイは、顔を変形させたハリーに気付かず、
ハーマイオニーは拷問を受ける。

ハリーとロンは牢屋でルーナを見つけ、クリーチャーのトビーを呼んでそこから脱出、ハーマイオニーを救い出す。
しかし、ベラトリックスの投げた短剣でトビーは死んでしまう。

3つの「死の秘宝」とは「ニワトコの杖」、死者と会話をすることができる「蘇りの石」、そして「透明マント」である。
その「ニワトコの杖」がダンブルドアとともに埋葬されているのを知ったヴォルデモートとハリー。
しかしハリーよりも早く、ヴォルデモートがダンブルドアの墓を暴き、杖を手に入れてしまった。

いよいよ最後の戦いPART2へ続く。

**

PART2への前哨戦にしては長いしややこしい。

登場人物も多く、今作の展開を追いかけるだけでも苦労するが、話が今までの作品とつながっているからなおさらだ。
しかも個人名だけでなく、重要なアイテムの名前もなじみにくく覚えにくい。

全巻おさらいするのは大変だが、あらすじだけでも一通り見ておいた方がいいかもしれない。

「死の秘宝」が何ぞやということと、3つのうち、これで2つの存在はわかったわけだが、
あのマントがそうだったとは気づかなかった。
そういえば何度か映画の中にも出てきたが今はどうなっているんだろう。
まだハリーがどこかに持っているんだろうか。(ひょっとしてあのバッグの中とか)

**

「ニワトコの杖」があっさりヴォルデモートのものになった「裏」というかどんでん返しも用意されているようだ。

最後の一つは、PART2で明らかになる。
そのPART2までは3か月、それまで細かい点を覚えていられるだろうか。

なお、今回ホグワーツでのシーンは全く出てこない。
チラシの学校が燃え上がる場面はないし、予告にあったハリーとヴォルデモートとの直接対決シーンも出てこない。
いずれもPART2の場面と思われる。

 

 

 ラストソルジャー  

ジャッキー・チェン(成龍)、ワン・リーホン(王力宏)、ユ・スンジュン(劉承俊)

紀元前227年の中国は戦国時代の真っただ中。
各国は覇権を求めて戦い、互いに滅ぼしあう時代だった。
そんな中、諸国の一つ衛(えい)は梁(りょう)に攻め入ったが、待ち伏せにあい、激戦の末、両軍も全滅してしまった。

累々たる死体の山、一人の雑兵(ジャッキー・チェン)が立ち上がった。死んだふりをしていたのだ。
この後「男」では紛らわしいので、この兵士をジャッキーと呼ぶことにしよう。

ジャッキーは、死体から金目のものをあさっていた。
突然死に損ないの兵士が立ち上がり、「衛」の旗のもとににじり寄る。
その旗の下にいた別の兵士(=将軍)が立ち上がって戦闘となり「衛」の将軍が生き残る。

ジャッキーは、将軍、これも紛らわしいので、ワンと書くことにするが、傷ついて倒れたワンを捕虜にした。
ジャッキーはワンを梁に連れ帰り、賞金と田畑を手に入れる算段だった。

ワンは自分を解放すれば衛でもっと多大な賞金と田畑を与えると言うが、ジャッキーは聞き入れない。
傷ついたワンを介抱しながら、戦場に残って炊いた馬車を使い、梁まで連れて行こうとする。

ワンには追手がいた。
その正体は後半になるまで明かされないが、ウェン王子(ユ・スンジュン)とその護衛役のウーらの兵士である。

ジャッキーは、ワンを生かしたまま連行、途中の空き家で隠れていた女ダンサーに騙されて馬を盗まれてしまう。
時々、ワンの首を梁まで持参し、褒美を受け取ろうとするも失敗してしまう夢を見ながら、ジャッキーの旅は続く。

やがてウェン王子の一行がジャッキーに近づいたとき、ジャッキーは梁の斥候に遭遇、
斥候の馬を盗むが、ワンに出し抜かれて逃げられてしまう。

ジャッキーとその斥候はウェンにつかまるが、ジャッキーは逃げ、たまたま出会った騎馬蛮族を利用して逃げる。

ワンは逃げおおせたかに見えたが、逃走中に蛮族につかまり、ジャッキーも蛮族につかまる。

ジャッキーとワンは蛮族に連行される途中、ウェン王子の一行に遭遇。
ワンを捕まえようとするウェンと蛮族の争いとなり、ウェンは蛮族の首領の女を殺して逃げる。

ジャッキーはワンを救出して逃げるが谷に落ちて、脱出の途中、蛮族、ウェン王子の一味との挟み撃ちになる。

実は、ワンは衛の皇太子、ウェン王子とは兄弟で衛の王の座を争っていた。
ウェンはウーにそそのかされていたと気づき、また蛮族の狙いは自分だとして自決してしまう。

仇がいなくなった蛮族はその場を去り、再び、ジャッキーはワンの梁への連行を続ける。

そして、二人は船を使い水路でついに梁に到着。
ジャッキーは突然ワンを逃がし、持っていた梁の旗を掲げて帰国を果たそうとする。

しかし、そこに待っていたものは秦の兵たちだった。
梁は秦によって滅ぼされてしまっていた。
投降を勧める秦の兵士に対し、ジャッキーは梁の旗を降ろすことはなかった。

ワンが悠然と衛まで舟をこぎ進める中、矢を撃ち込まれたジャッキーが再び立ち上がることはなかった。

**

戦うのは国を統一して平和にするため、兵士として戦い、敗れれば名誉の死を選ぶ将軍と、
生き残ってナンボ、戦いがなければもともと平和だったと言う農民上がりの一兵卒。

生まれも育ちも価値観も人生観も全く異なる二人が、生死を共にすることによって理解を深めていく。

シリアスな展開の中にコミカルな小ネタを交え、ジャッキー・チェンの動きも軽妙で快活だった。

重臣にそそのかされて権力を志向しながらも、結局は王になるよりも兄弟愛が大事なことに気が付く。
これってちょっと「プリンス・オブ・ペルシャ」っぽいですが、わかりやすいです。

どちらが勝ってもいい日和見な農民根性と思わせておいて、実は最初から最後まで祖国愛と言うか、
郷土愛と言うか、生まれ育った土地を大事に思う気持ちを感じさせるうまい作りでした。

例によってエンドロール中のNG集は面白い。
昔ほどの危険なアクションは少ないが、ここは見せ場ですよと言うわざとらしさが少なく、
コミカルな中にもキレのあるアクションが展開され、おもしろかった。

 

 

 デイブレイカー  

イーサン・ホーク、ウィレム・デフォー、サム・ニール、クラウディア・カーヴァン。

**

2019年。
10年ほど前に1匹のコウモリから感染が始まり、ほとんどの人はバンパイアになってしまった世界。
バンパイアはお決まりの通り、火にあたると燃えて死んでしまう。
夜目が効く、目が光る、血を飲むなどが説明される。

そしてその血は人間を機械に接続し供給されていたが、血液供給源としての人間の数は急速に減り、
バンパイア達にとって、血液の枯渇は緊急の問題となりつつあった。

さて、エドワード・ダルトン(イーサン・ホーク)はそんな血液供給会社に勤める技術者で
人工血液の開発に携わっていた。
エドワードが人工血液の開発に励むには理由があった。
人が血液供給装置となって死んでいくのが耐えらず、人工血液を作ることで人を解放したいと考えていた。

しかし、人工血液の開発はなかなかうまくいかなかった。
やっと類人猿でのテストに成功したが、社長のブロムリー(サム・ニール)ら会社幹部たちの見守る中での
研究員での実験は見事に失敗、試験台の研究員は破裂して死んでしまう。

一方、秘密裏の試験の結果、人の血液を飲まないバンパイアは、
2週間ほどで耳がとがり始め顔が変形して、1か月もすればモンスター(名称失念)に変身する。
バンパイアの政府もこの凶暴なモンスターの増加には手を焼き、人工血液開発が急がれていた。

血不足にあえぐ人々は、人の死体を求めて墓を暴いたり、動物の血を求めて森をさまよったりした。
森で日の出を迎え燃え尽きて森林火災を引き起こすこともあった。

ところで、ダルトンはこのところ人の血を飲むのを拒んでいた。
ある夜、帰宅中に自分の耳がとがり始めたことに気が付き、気が散って事故を起こしてしまう。
幸いけがはなかったもの、相手の車両から出てきたのは生き残りの人間だった。

ダルトンはとっさに自分の車に「人」をかくまい、調査に来た警察を攪乱して人を逃がす。

ダルトンには軍で人狩りをしている弟がいた。
ダルトンは当初バンパイアになることを拒んでいたが、弟に噛まれバンパイアになった為、彼を恨んでいた。

別の日、ダルトンの家に助けた人間の一人オードリー(クラウディア・カーヴァン)が訪ねてくる。
密かに「昼間」会いたいと言う。
ダルトンは指定の日に指定の場所に行くが、そこで待っていたのはかつてバンパイアであり、
偶然の事故で人間に戻ったと言うライオネル・コーマック、通称エルビス(ウィレム・デフォー)だった。

ダルトンはオードリーの隠れ家に行き、バンパイアが人間に戻る方法の研究を行う。
一方、オードリーの仲間は人間を見つけては隠れ家に連れてきていたが、
その夜の人間移送中、バンパイアの軍に発見され、皆殺しに会う。
オードリーの一味は、バンパイアながら人間擁護の上院議員の山荘に逃げる。

ダルトンは隠れ家に残り、自らを試験台に太陽を限定的に直接浴びることで人間に戻れることを発見する。
ぎりぎりで軍から逃れ、上院議員の山荘に向かったダルトン、エルビス、オードリーが見たものは、
破壊された山荘と死体だった。

ダルトンは最後の頼みとして、かつての同僚の研究員を訪ね、協力を頼むが、
研究員は別の電話に出るふりをして逃げ、オードリーは捕まる。

ダルトンとエルビスは逃げ、ダルトンは改めて会社に向かう。
ダルトンはわざとプロムリーを怒らせて自分を噛ませる。

しかし、バンパイアになったときとは逆に、人間に戻った人間の血がバンパイアを人間に戻す効果があった。
ブロムリーは人に戻ったが、救助に来たバンパイアの軍人たちに血を吸われ、八つ裂きにされる。

オードリーを助けたダルトンは弟の助けで逃げおおせたかに思えたが、バンパイアの軍に襲われ、
人に戻っていた弟も八つ裂きになる。
しかし、その八つ裂きにして人に戻ったバンパイアも八つ裂きになりの繰り返しで全滅する。

オードリーとダルトンは助けに来たエルビスとともにいずこかへと去っていくのだった。

**

もう少しシリアスなSF映画と思ってた。
いわばゾンビ風スプラッターバンパイアものです。

バンパイア対人間の構図はよくあるパターンですが、大体は人間の側から書かれてますし、
バンパイアを倒すのは人間かバンパイアと人間のハーフです。

バンパイア側から見た彼らの世界をこれだけ丁寧に描いた作品は稀でしょう。
バンパイアに噛まれた人間がバンパイアになる展開は普通ですが、その逆は新鮮でした。

とはいえ、せっかくバンパイアから戻る方法を発見したので、それをうまく使うのかなと思ってましたが、
まさか、噛ませて人に戻すことでパニックに陥らせるとは、ちょっと思いつきませんでした。

**

バンパイアの特性、陽に弱いだけでなく、例えば体温は16度くらい、心臓は動いてない、
などなどの説明をさりげなくかませているのはわかりやすかったです。

社長の娘の話とか、弟の話とかのサブストーリーをかませている度合もまずまずでした。

ただ、ちょっと全般に安っぽい感じは否めないですね。

 

 

 アメリア   

ヒラリー・スワンク、リチャード・ギア、ユアン・マグレガー。

アメリア(ヒラリー・スワンク)は小さいころから空を飛ぶことに憧れ、自身もパイロットとして空を飛ぶようになる。
そしていつしかリンドバーグの様に大西洋横断飛行を成し遂げたいと思うようになる。

(注)リンドバーグは、1927年、大西洋単独無着陸横断飛行に初めて成功した人物であり、
単独でない例は1919年ジョン・オルコットとアーサー・ブラウンが成功している。

そして、出版社のパットナム(リチャード・ギア)に誘われて大西洋横断を試みる。
しかし、それはパイロットとしてではなく司令官としてで、パイロットはスタルツ、ナビゲーターはゴードンだった。

一回目のトライアルは燃料が重すぎて離陸すらできずに失敗。
2回目は燃料を減らし、追い風を利用して離陸、およそ21時間かかって無着陸での大西洋横断に成功した。
時に1928年6月。アイルランドに向かったつもりが、着いたのはウェールズだった。

当時、航空路線などなく、飛行機で大西洋を超えること自体が大冒険の時代。
アメリアは、一躍全米で一番有名な女性となり、講演やCM、著述などで多忙を極めた。
その傍ら、女性パイロットの育成、女性の地位向上にも寄与していた。
後に、女性初のテスト・パイロットになるエリノア・スミス(ミア・ワシコウスカ)を支援したりもする。

アメリアは、ミス・リンディ(女リンドバーグ)と呼ばれていたが、自分で操縦していたわけではない。
1931年2月には、パットナムと結婚してからも、パイロットとして大西洋横断する気持ちに変わりはなかった。

アメリアは、陸軍航空学校の教師、ジーン・ヴィダル(ユアン・マグレガー)から訓練を受け、経験を積みながら、
1932年5月、ついに大西洋単独横断を試みる。
当初、リンドバーグと同じ航路でパリを目指したが、着いた先はアイルランドの牧場だった。

これで彼女の名声はますます上がり、ヴィダルを初の航空局局長に推薦し、
民間航空路線の黎明期にも多大なる影響を及ぼした。

しかし、アメリアの冒険心は衰えることなく、1935年にはハワイから米本土への飛行に成功し、
大学の研究名目で資金を集め、中古のロッキード・エレクトラを購入、世界一周を計画する。

単独飛行はあきらめナビにはヌーナンを起用。寄港、給油しながらの世界一周である。

最初の試みは西回りの一周だったが、離陸に失敗して機を大破するも、とっさの機転で炎上は免れる。
機は修復され、今度は東回りに変更して1937年5月、アメリアはパットナムに見送られてカリフォルニアを出発する。

順調にニューギニアまで進んだアメリアとヌーナン。
最大の難関である大西洋横断の中継地ハウランド島に向かう。

そこはサンゴ礁の島で、南北に長さ3km、標高わずか5mの文字通り米粒のような(形も米粒っぽい)島である。
アメリアとヌーナンは、ハウランド島を見つけることができない。
給油のため停泊するアイタスカ号(イタスカ:Itaska)との交信で、
アイタスカ号にはアメリアの声がかろうじて届くものの、島からの呼びかけはアメリアに聞こえない。

船からは発煙信号をあげるが曇天の夜、アメリアには確認できなかった。
度重なる呼びかけ、アメリアの声は聞こえるものの応答はなく、やがて燃料も尽きる時間となり、
アメリアとヌーナン、そしてエレクトラの消息は途絶えた。

物語の最後にモノクロ映像で、アメリア・エアハート本人の写真や動画が流される。

**

史上初めて大西洋単独横断飛行に成功した女性パイロット、
アメリア・エアハート(チラシではイヤハート。イアハートとも)の伝記映画。
ヒラリー・スワンクの髪型、容姿も本人に似せている。最後に流れる実写と見比べてもなかり似ている。

新聞記事や、モノクロ映像からカラーにするといった手法で、史実を強調する。

ただ、アメリアの栄光から遭難までの数年をざっと流した感は否めず、もう少し絞って掘り下げてもよかったかもしれない。

現存するエレクトラを改修し、実際に飛ばして撮影したそうだが、こういう映画の場合、
アップではスタジオ撮影っぽいし、ロングでは誰が乗っているのかわからず、現実味に乏しい。

また、空中戦があるわけでもないし、離陸失敗や落ちそうになるシーンはあっても、
当時の飛行機がいかに危険だったのかがわかりにくく、緊迫感を醸し出すのは難しいかもしれない。

女性はおしとやかにしていればいいと言う時代に、自ら行動し、女性が男性に引けを取らないことを証明した。
また、1930年代は不況の真っただ中で世界恐慌から第2次大戦に至る負の時代でもあった。
「世界初の快挙」のニューヒロインの登場に世間が色めき立ち、先駆者として崇めたのも想像に難くない。

太平洋では日本とアメリカが覇権を争っていたが、アメリア遭難の報に際しては、日米海軍が捜索を行ったそうだ。
著名人の消息不明となれば、いろんな真相説が出るのは世の常で、日本軍につかまって殺されたとか、
捕虜になり戦後アメリカに戻ったとか、別の島に漂着したとかいろんな説があるようだ。

なかでも、ハウランド島から南南東へ約650kmに位置するニクマロロ島(やはりサンゴ礁の無人島)に、
キャンプ跡が発見されたという報告もあり、現在もなお調査している団体がいるそうだ。

 

 

 怪盗グルーの月泥棒3D    

ユニバーサルの3DCGアニメーション。

いや、3DCGと書くと、ちょっと誤解が生じるかな、フルCG3Dアニメーションと書いておくか。

3D吹替え版。
笑福亭鶴瓶、芦田愛菜、須藤祐実、矢島晶子、山寺宏一。

**

冒頭は、エジプトを訪れた観光団の子供のいたずらでギザのピラミッドが風船だったところから始まる。
実は何者かに盗まれてしまっていて、世界最大の盗難事件として話題になる。

これを苦々しく見ていたのは怪盗グルー(声:スティーブ・カレル、吹替え:笑福亭鶴瓶)
名誉挽回(名誉じゃないけど)とばかり、これを上回る最大の盗みを計画する。
それは月を盗むこと。

と言っても、月はそのまま盗めないので、「縮ませ光線」(shrink ray)を発射する銃(要はスモールライト)で小さくして盗む。
ただし、地球から光線を発射するのではなく、ロケットで月のすぐ近くまで行って発射する必要がある。

グルーは、悪人銀行(Bank of Evil)に借り入れを申し込みに行くが、
融資の条件は「縮ませ光線銃」を頭取に見せること。

そこで、極東の中緯度地帯のある国、そこで「縮ませ光線銃」が極秘裏に開発されていたのだが、
グルーは仲間のミニオンらとまんまと強奪すること成功する。

ミニオンてのは、バナナを主原料として仲間のネファリオ博士が作った生命体でグルーの助手を務めている。

しかし、グルーのライバルで頭取の息子でピラミッドを盗んだ張本人のベクターが、
頭取からグルーの計画を聞き、グルーから「縮ませ光線銃」を盗み、グルーのロケットも縮ませてしまう。

グルーは単身ベクターの屋敷に乗り込んで「縮ませ光線銃」の奪取を何度も試みるがいずれも失敗する。
そこへ以前グルーが追い返した養護院で暮らす3人姉妹がクッキーを売りに来て、ベクターはそれを注文する。

グルーは、ネファリオ博士にクッキー型ロボットの制作を依頼、養護院に3人姉妹の里親になることを申し出る。

3人姉妹は、マーゴ(吹替え:須藤祐実)イディス(吹替え:矢島晶子)アグネス(吹替え:芦田愛菜)
想像と違った里親の姿に上の二人は落胆するが、アグネスはグルーに父親の役割を託す。

グルーは最初は3人をただの道具としてしか考えていなかったが、徐々に情がわいてくる。
やがて、クッキーロボットが完成し、3人をだしにうまくベクターの屋敷に忍び込み、
見事「縮ませ光線銃」を盗み出すことに成功する。

そしていよいよ月泥棒決行の日が近づくが、ちょうどその日は3人のバレーの発表会と重なってしまう。
決心の揺らぐグルーを見て、ネファリオ博士は子供たちを養護院に返してしまう。

そしてついに決行の日、グルーはロケットを駆って月に到着、光線銃で見事月をボール並みに小さくすることに成功する。
おかげで潮汐はなくなり、狼男は変身できなくなるが、地球では大変なことが起こっていた。

それは一つには縮んでいたグルーのロケットが元のサイズに戻ったこと。
そして、3人姉妹がベクターにさらわれたことだった。

グルーは3人を助けに行くが、ベクターに月を取られてロケットで逃げられてしまう。
ベクターのロケットにすがりつくグルーも力尽き落下、と思ったら
ネファリオ博士とミニオンが、元に戻ったグルーのロケットで、助ける。

しかし、ベクターのロケットでは月が元に戻り始めて混乱する中で、グルーは3人を救出に向かう。
ロケットの間にローブを渡し、イディスとアグネスは助けたものの、
マーゴを助ける途中でロープが切れて、グルーとマーゴは真っ逆さま、になる、ところを
ミニオンの連携で無事に救助。

ベクターのロケットでは月が元のサイズになり、ついに天空に戻ってしまう。

グルーは見れなかった3人姉妹のバレーをネファリオ博士やミニオンたち、そしてグルーのママと一緒に鑑賞。
3人の良きパパとなって幸せに暮らしましたとさ。

**

良くも悪くも王道のストーリー。

字幕で見たかった。
グルーのママの声はジュリー・アンドリュース。

個性の強いタレントでの吹き替えはどうもしっくりこない。

3姉妹の末っ子の声、芦田愛菜がいろいろと話題だが、なかなかうまい。
長女のマーゴの声の須藤祐実は、ハーマイオニー・グレンジャー。
次女のイディスの声の矢島晶子は、なんと野原しんのすけ、3人の中では実年齢が一番高い。

スモールライトに時間制限があることはドラえもんファンならみんな知っているところで設定に違和感はない。

小さくなると質量もそれに比例して減るようであるが、それがどこへ消えたなどと野暮を言うつもりはない。
例えば1/10になっただけで、体積は1/1000になるので、1トンの物でも1kgになるのは良いが、
厚みも1/10になるので、機械や乗り物はペラペラになってしまう、なんてことも言いっこなしよ。

 

 

 

 SP野望編   

岡田准一、堤真一、真木よう子、香川照之。

**

冒頭は六本木ヒルズでの閣僚を招いた何かの開会式のシーン。
大臣他、関係者が壇上に勢ぞろい。
周辺を警護するSPは、観衆に不穏な動きがないか警戒を続けていた。
その中で一人スーツに傘を持った男が徐々に観客の前にせり出してくる。

警戒するSPの係長、尾形総一郎(堤真一)の呼びかけに、笹本(真木よう子)山本(松尾諭)石田(神尾佑)と違って、
井上薫(岡田准一)は頭痛とめまいの中で危険を予知していた。

あの男は傘に仕込んだ爆弾を持っている。
咄嗟に会場に駆け下り、男を確保しようとするが、男は傘を捨てて逃げ、井上の追走が始まる。
トラックの荷台に飛び乗ったりの奮闘の末、地下鉄構内に入り、ようやくの思いで男を逮捕する。
(駅名は麻布台だったらしい、もちろん架空だが、麻布十番か赤羽橋辺りの想定か)

場面は変わって警視庁。
テロリストの男を確保したはいいが、予告で散々見た車の上を走ったり、壁の三角飛びをしたりで、
挙句は地下鉄構内での大暴れを叱られるかと思いきや、褒められ、肩透かしを食らう。

一方、ニュースで井上らの動きを見ていた与党幹事長、伊達國雄(香川照之)は自身の政治資金パーティ後に、
支援者に混じった政務官らと密会、尾形に井上の懐柔もしくは排除を指示する。

伊達の政治資金パーティにボーイとして紛れ込んでいた田中(野間口徹)は、伊達と滝川、安斎、西島、の存在を知り、
尾形のチームにも近づいていく。

翌日、尾形はチームメンバーに伊達の警護を指示する。
一日中伊達について回り、講演会や街頭演説での警護をこなして、解放されたのは深夜だった。
本庁に戻る途中、緊急に閣僚会議が開かれることとなり、4人は官房長官を自宅から官邸まで送ることとなった。

SPの到着が遅いのに業を煮やした田辺官房長官(蛍雪二郎)は自分の車で出ようとし、遅れてきた井上らを叱責する。
急いで出ようとしたその時、井上の感は危険を察知、果たしてワンボックスに行く手を阻まれ、襲撃を受ける。
敵は撃退したものの、車での移動が困難になり、官邸まで徒歩で移動することになった。

しかし、途中でナイフを持った男たち、ボウガンや爆弾で武装した者などに襲われ、井上以外は次々と脱落する。
なんだかんだ言いながらやっとのことで官邸まで官房長官を送り届けることには成功するが、
ビルの屋上から井上を狙う銃口があった。
しかし、尾形が失敗だと告げて狙撃者を撤収させ、物語は続編へと続く。

***

はっきり言って突っ込みどころ満載。
井上(岡田准一)の危機予知能力は設定だからいいとして、なんで撃たないの、なんで応援呼ばないの、
あれだけの騒ぎを起こしといて(近隣住民も含めて)誰も警察に連絡しないし、だらだらと走るだけ。

官房長官をだしにしてSP(特に井上)を狙っているのはわかりますが、なんかよくわからなかったな。

**

97分と短い割には長く感じた。
冒頭の六本木界隈を走るシーンも長いし、官邸に向かうシーンも狙撃(結局しないけど)のシーンも長い。
革命編(後編)がどういう展開になるのかわからないが、合わせて1本で十分じゃないかと、見る前から思っちゃったりして。

2007/11から2008/1にかけて、フジテレビで全11回放送されたドラマの続編の位置づけ。
TVシリーズは全く知りませんので、TVを見た人ならわかるだろう設定はよくわかりません。
井上の超能力のいきさつは勿論、西島理事間の自殺とか、新しいSP(木内、青池)らの位置づけとか。

映画はエピソード5ということになっている。
TVシリーズがエピソード0〜4になっているので、後程おさらいをしておこう。

SPの持つ拳銃、一瞬ワルサーPPKかと思った。ワルサーPPKを使っている隊員もいるようだが、
実際にはちょっと外観の似たSIG SAUER P230JPが使われているそうだ。

 

 

  

 最後の忠臣蔵    

役所広司、佐藤浩市、桜庭ななみ、安田成美、片岡仁左衛門、笈田ヨシ

忠臣蔵の討ち入りから16年後の物語。

よく知られるように忠臣蔵の討ち入りでは、四十七士の中に泉岳寺へ向かわなかった寺坂吉右衛門信行がいる。
いきさつについては諸説あるようだが、この映画では、大石内蔵助良雄(片岡仁左衛門)の命を受け、
浅野家ゆかりの家々に仔細を報告、のち元家臣たちを訪ねて遺族などの支援を行うよう指示されている。

その寺坂吉右衛門(佐藤浩市)が、16年の歳月を経てようやく46士の遺族を訪ね終わり、
大石内蔵助良雄の十七回忌の法要に参列のため、
京都山科の進藤長保(伊武雅刀、史実では進藤源四郎俊式=としもと)の屋敷へ向かう途中、
討ち入り直前に逐電した瀬尾孫左衛門(役所広司)を見かけ、後を追うが見失う。

孫左衛門は、粗末な庵に住んでいた。
同居する可音(かね、桜庭ななみ)は孫左衛門の帰りが遅いため、芸事の師匠であるゆう(安田成美)宅にいた。
ここで、可音が孫左衛門にとって上位であり、特別な存在であることが示される。

孫右衛門はゆうに仕入れた器を見せる。
見事な器でおそらくはかなり高価。
これを買い受けられるのは京の豪商茶屋四郎次郎(笈田ヨシ)位だろうと、ゆうは紹介状を書いて孫左衛門に渡す。
この取引がもとで、孫左衛門は茶屋に出入りすることとなる。

茶屋は進藤長保とも懇意であり、吉右衛門を伴って人形浄瑠璃(曽根崎心中)を見に行く。
ところがたまたま、可音と孫左衛門もその浄瑠璃を鑑賞していた。
幕間に茶屋四郎次郎の息子、修一郎が可音を見初めるが、孫左衛門は吉衛門を見かけて可音を連れて帰ってしまう。

可音は実は、大石内蔵助の山科での妾、可留(かる、お可留、お軽)の娘だった。
討ち入り前夜、密かに孫左衛門を呼び出した大石内蔵助は、病弱で妊娠中の可留の行く末を案じ、
孫左衛門に京へ行き、可留とその子の面倒を見ると言う密命を託した。

可留は幼い可音を残して死に、難儀した孫左衛門が母乳を求めてゆうの家に転がり込んだのだった。

以来、十六年、可音は孫左衛門にほのかに恋心を抱いていたが、
孫左衛門は主君の側室の娘(瀬尾は浅野家の家臣ではなく、大石家の家臣)の世話係であり、
可音を武家の娘として立派に育て、成長を見届けることこそが使命であり、すべてであった。

事情を知らない茶屋四郎次郎はあろうことか孫左衛門に可音を探し出すことを依頼するのだった。

いろいろと紆余曲折があって、吉右衛門は孫左衛門の密命を知ることとなり、
可音も茶屋周一郎との婚姻を承諾する。

いよいよ婚礼の日。
可音は自ら仕立て上げた着物を孫左衛門に渡し、駕籠に乗って茶屋家に向かう。
待ち受けた吉右衛門が婚礼の列を華やかに盛り上げて進む。

途中、浅野家家臣の生き残りが次々と可音の婚礼の列に加わり、孫左衛門の長年の努力が報われる。
やがて婚礼の席。
ただ一人、席を離れて庵に戻った孫左衛門。
一旦はゆうの招きに応じるが、その後の引き留め策もむなしく、
庵に戻り、内蔵助より預かった大石家の裃に身を包んで、腹を切って絶命してしまう。
吉右衛門は「介錯無用」と叫ぶ孫左衛門の死を見取るだけであった。

**

池宮彰一郎の小説「最後の忠臣蔵」(当初は「四十七人目の浪士」)の映画化。
可音は池宮氏の創作ではなく「祇園可音物語」として伝聞があるようだ。

映画は映画であり小説は小説であり、史実とどのように違うかなどを論じても始まらない。
また、討ち入りの背景にはいろいろなことがあったと思われるし、その真実を問う映画でもない。

「武士」とは何か。
武家における主従関係とはどういうものであったのか。
彼らにとって自身の命とはどういう重さの物であったのか。

蹴られ罵られても、密命を果たすまでは言い訳もせず必死に耐え、目的を達した途端あっさりと命を捨てる。
心情を理解できるか、すべきか、現代ならどうか、などの議論はあまり意味が無いようにも思う。

小説は、吉右衛門を主人公として描かれているらしいが、映画では孫左衛門が主人公。
そして可音がもう一人の主人公といって良いかもしれない。
桜庭ななみは可愛いし、役所広司や佐藤浩市に引けを取らないくらいうまいと感じた。

蛇足だが、桜庭ななみを大きくなった小池里奈だと勘違いすることたびたびである。

 

 

 エクスベンダブルズ  

シルベスター・スタローン脚本監督主演(脚本は共同)

ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、ミッキー・ローク、
ブルース・ウィルス、アーノルド・シュワルツネガーも出る。

ソマリア沖。
海賊に乗っ取られた貨物船に、バーニー・ロス(シルベスター・スタローン)率いる軍団が乗りつける。
リー・クリスマス(ジェイソン・ステイサム)、イン・ヤン(ジェット・リー)、ヘイル・シーザー(テリー・クルーズ)
ガナー・ヤンセン(ドルフ・ラングレン)、トール・ロード(ランディ・クートゥア)、ダン・ペイン(スティーブ・オースティン)

(以下、スタローン組の人物の名前は役名ではなく、芸名で書くことにする。)

海賊の脅しに乗らず、全滅させてしまうが、ラングレンはやり過ぎたとして、チームを外される。

アメリカに戻ったスタローンにチャーチ(ブルース・ウィルス)と名乗る男から誘いがある。
競合するトレンチ(アールノド・シュワルツネガー)は断り、スタローンは受ける。

目的地はメキシコ湾に浮かぶベレナ島。
チャーチの狙いは、独裁者ガルザ将軍の抹殺。
スタローンとステイサムは、自然保護団体の調査にカムフラージュして島を探査。
案内役のサンドラはガルザ将軍の娘だった。

スタローンはサンドラから元CIAのモンローがガルザ将軍を取り込んで麻薬密売組織を作ったことを聞き、
チャーチはCIAで、モンローを倒して麻薬の利権を確保しようとしていることなど依頼の裏を知る。

調査中に将軍の兵とトラブルになり、数十名を撃破して脱出したがサンドラは残る。
チームを外されたラングレンは裏切ってモンローに情報を流す。

チームは、あまりにもリスクが高いとして、一旦は仕事を断るつもりになるが、
ミッキー・ロークの話を聞いてサンドラが気になり、スタローンは一人で行くと言い出す。

そして、リーとステイサムが同行すると、ラングレンとモンローの一味が追ってきて戦いになり、
リーを殺そうとするラングレンを撃つ。
ラングレンは、死を覚悟しスタローンに諭されて、サンドラの情報をスターンに喋る。

飛行機にはクルーズ、クートゥア、オースティンも待っていた。
ラングレンを除くスタローン組6人は戦いの緒に就く。

再びベレナ島。
闇にまぎれて潜入したスタローン組の6人は、サンドラを探すとともに施設に爆薬を仕掛けて回る。
スタローンはサンドラを発見、ガルザ将軍の兵を倒しながら、脱出を試みるが、モンローの手下に見つかり苦戦する。

ガルザ将軍はモンローのやり口に辟易していたが、娘を人質にされてついにキレ、モンローに反旗を翻して殺される。

スタローン組はガルザ将軍の兵を撃破しながら、ヘリで脱出しようとするモンローをついに倒す。
そして、スタローンは自分の取り分をサンドラにやる約束をして島を去る。

戻ってアメリカ。
ミッキー・ロークの店で一同は勝利の酒に酔っていた。
ラングレンも一命は取り留め、またチームに戻ってきたのだった。

**

エクスベンダブルズとは消耗品とか、使い捨て(要員)のこと。

特攻野郎Aチームと似たような展開。
思った通りと言うか、スタローンの考える古き良きバイオレンスアクションと言ったところか。

シュワルツネガーのシーンはおそらく別々に撮影して合成したもの。
ブルース・ウィルスのすごむシーンはちょっと余計。全く説得力がなく、威圧感もなかった。

スタローンも年取ったなぁって感じでした。
まさか、シリーズにはならないよね。

 

 

 

 死刑台のエレベーター  

吉瀬美智子、阿部寛、玉山鉄二、北川景子、平泉成、RYO(りょう)、津川雅彦、柄本明、熊谷真実

1957年の同名フランス映画のリメイク。
尚、オリジナルについては1958年とする説もある。何を以て「何年の映画」とするべきなのかは論を持たない。

ある波止場。
アルファロメオ・スパイダーに乗る男(阿部寛)は、女性(吉瀬美智子)との電話を切る。
やがて電話の通り“大佐”がやってきて男に箱を渡す。
中身は自動拳銃とサイレンサー。

男はいつも通り、手都ビルの仕事場にスパイダーで乗り付ける。
近くの美容院の美容師、松本美加代(北川景子)が、ビラを配り、時藤(ときとう)先生と声をかける。

時藤はエレベーターで5階の自分の事務所に行く。

その日は、外国要人が近くを通るため、一帯は5時から15分だけ一時通行禁止となり、人目に付きにくい状況が生まれる。
時藤は時間に合わせて作業服に着替え、ベランダに出て上階の資料室のベランダにロープをかけよじ登る。

6階の会長室では会長の手都(津川雅彦)が、旧知の暴力団組長の神(じん、平泉成)とビルを売る売らないで揉めていた。
やがて、神は帰り、時藤は会長室に入り、拳銃で会長を狙い、問答のあと会長を射殺する。

そして部屋をロックしてベランダから自室に戻るが、ロープが外れない。
やがて不審に思った秘書が部屋を開けて、、、
時藤は聞こえなかったふりをしてごまかし、閉館時刻の5時半に秘書とともにビルを出る。
そして帰るふりをしながら車をビルの裏手に回し、そっとビルに入り込んでロープの後始末に向かう。

その頃、要人通過に合わせて付近を警備していた警官がやくざの一団とケンカになり、ボコボコにされて拳銃を奪われる。
警官は赤城邦衛(玉山鉄二)美加代の恋人だった。
赤城は美加代に手当てをしてもらいながらもさっきのやくざを探す。
そして、手都ビルの裏手で神にさっき奪った拳銃を渡しているのを見る。

赤城はそこに停車していた時藤のアルファロメオを盗んで、車で立ち去った神を追う。

時藤はロープを外し、悠然とエレベーターに乗り込んで外に出ようとしたが、何も知らないビルの警備員(笹野高史)が、
主電源を切ってしまい、エレベーターは止まってしまう。

時藤は焦り、脱出を試みる。

その頃、手都殺害を依頼した電話の女で手都会長の妻、手都芽衣子は時藤を約束の喫茶店で待っていた。
しかし、時間になっても時藤は現れない。
そこへ時藤のアルファロメオが通り過ぎる。助手席には美加代を乗せて。

女と一緒、疑心暗鬼となった芽衣子は時藤を探して回る。

一方の赤城は必死に神を追い、同乗した美加代は能天気に車内を触りまくる。
やがて、赤城の追跡は神に同乗する情婦の朔美(Ryo)を追っていることがばれるが、
神は箱根のコテージに赤城らを連れて行く。

美加代は赤城の名前を時藤と偽ってコテージに入る。
時藤の車にあったライカM2を持って。

時藤の閉じ込められたエレベーターは6階と5階の途中でドアの外は壁だった。
フロアの点検口をこじ開け、持っていた例のロープで箱から脱出を試みる。
丁度その頃、退館の点検で警備員が電源を入れ、エレベーターが始動、時藤は落ちそうになるが必死で戻る。

今度止まったところはわずかに床との空間のある場所。外扉をこじ開けて脱出を試みるも徒労に終わる。

神は赤城に朔美と話をつけろと言い、朔美は赤城に神を殺せるのかと詰め寄る。
赤城は神に銃を突きつけ、朔美が止めたはずみで神を射殺してしまう。
なじる朔美に赤城は切れ、朔美も射殺して、美加代と神の車で逃げる。
車を捨てて、美加代の部屋に行き、美加代は赤城と睡眠薬による心中を図る。

町をさまよって時藤を探し続けた芽衣子。
とあるバーで時藤の旧友と会い、手都グループ社員とのけんかに巻き込まれる。

朝が来て、神の死体は発見され、車を残した時藤が疑われる。
警察が手都ビルの時藤の事務所を捜索に来て、電源が入り、時藤はあっさりとエレベーターから解放される。
例のロープは捨て、芽衣子と約束の喫茶店に向かうが、通報を受けた警官に逮捕される。

県警の刑事、恩田真紀子(熊谷真実)は、非合法行為を脅す神を手都会長からの依頼で時藤が殺害したとのシナリオに沿って、
時藤を責めるが、時藤はエレベーターに閉じ込められていたことを話す。

芽衣子は、一晩警察の厄介になっていて、解放されるがバー聞いた美加代の消息を探る。
そしてアパートを突き止めて死に損なった二人に会い、自首しろと迫る。

赤城は美加代が時藤のライカで撮った写真を取り返すため、箱根の写真館に向かう。
芽衣子は、赤城のバイクを追っている途中、手都の死亡の連絡を受け、時藤の犯行を知ることになる。

恩田真紀子から、神射殺のニュースを聞いていた所轄の刑事、柳町宗一(柄本明)は、
箱根に向かい独自の捜査で写真館を突き止める。

赤城は写真館で柳町に詰め寄られ、あっさり犯行を白状し、逮捕される。
遅れてやってきた芽衣子は、暗室で柳町に写真を見せられるが、そこには芽衣子と時藤の仲睦まじい姿が写っていた。
そして、犯行の一部始終がばれたことを悟るのだった。

**

オリジナルは全く知らない。
リメイク版に合わせて、ニュープリント版が作られたそうだ。
意識してかどうかはわからないが、オリジナルの予告編に出てくるシーンはリメイク版と酷似している。

当時は閉じ込められたら通信手段は絶たれるわけだが、今では携帯を掛ければ良いと思うところをうまく処理している。
フィルムカメラのトリックもレトロな趣味としてとらえれば違和感はない。

音楽がそうだからか、オリジナルがフランス映画だと知っているからか、フランス映画っぽい雰囲気は十分感じられた。

 

 

 おまえうまそうだな     

宮西達也原作の同名絵本のアニメ映画化。
声:別所哲也、山口勝平、加藤清史郎、原田知世。

第1部:誕生
マイアサウラのお母さん(声:原田知世)は、川で一つの卵を拾い、自分の巣に持ち帰り、巣に入れて自分の卵と一緒に抱卵する。
マイアサウラの営巣地は肉食恐竜の群れに襲われ、お母さんも仲間と同様多くの卵を失う。

運よく残った玉子は2つだけ、無事に孵った2匹はライトとハートと名付けられる。
ライトはもともとマイアサウラの子供だが、ハートはティラノサウルスの子供だった。
群れの長は、ハートを肉食い(肉食恐竜)だとして殺そうとするが、お母さんは捨てることで殺すのを許してもらう。
そして山に捨てに行って捨てきれず、2匹の子供とともに群れから離れ、森で暮らす。

やがて、2匹の子供は育つがハートは草を食べられず、木の実(果物系のもの)だけで育つ。

ある日、ハートは平原に迷い込んで、ティラノサウルスの仲間がトリケラトプスを襲って食べるのを目撃し、びびる。
そして、片目でティラノサウルスの親分格、バクー(声:別所哲也)と出会う。
ハートは逃れるが、追ってきたティラノにハートが見つかり食べられそうになる。
また、自分が「肉食い」だと知らされ、けんかになり、ティラノの尻尾をかみ切って食ってしまう。
ハートはそのままお母さんとライトから離れて去っていく。

第2部:出会い
ハート(声:山口勝平)は他のティラノとは離れ、単独行動をとっていた。
ある日見つけた卵に触れると卵が割れてアンキロサウルスの子供が生まれた。
「おまえうまそうだな」を自分のことをウマソウと呼んだと思い込んだアンキロサウルスはハートを父と慕う。
ハートは突然のことにウマソウを食べることも忘れ、子どもとして受け入れてしまう。

こうしてハートとウマソウ(声:加藤清史郎)の奇妙な親子旅が始まった。
自分とは違う種を子供として育てる。
無条件に父に寄り添うウマソウを見ながら、ハートは自分の過去、そしてお母さんの心に思いをはせるのだった。

しかし、いつまでもアンキロサウルスを子どもとして育てるわけにはいかない。
ハートは子別れしようとするがウマソウは駄々をこねる。
そこで駆けっこのふりをしてハートはウマソウと別れようとして別れきれず、
ティラノの一群に襲われそうになったウマソウを助け、バクーに草原から出ていくよう脅される。

第3部:再開と別れ
ある日、ハートはマイアサウラの営巣地の近くの火山、たまごやまが噴火しそうだと聞き、
お母さんの安否が気になり、避難するよう諭すために営巣地を訪れる。
しかしマイアサウラの群れはおびえきって逃げようとしていなかった。
ハートの兄弟だったライトと会い、お母さんが食料を取りに山へ行ったまま帰ってないと聞く。

また、ライトは群れを率いるリーダーとして成長していたが、小さい子供や長老たちに配慮して逃げる指示は出していなかった。

ハートは、わざと大声を出してマイアサウラたちを脅し、その場から追い立てる。
マイアサウラは驚きながらもようやく逃げ出そうとする。

ハートは、山にお母さんを探しに行く。
危険が迫る中、ハートはついにお母さんを見つけ、そして自分の弟妹とも出会う。
再開を懐かしむ間もなく、一行は避難を始める。
しかし、途中で足を滑らせたお母さんは崖から落ち、ハートがそれを支えるが、
もともと手の力のないハートはお母さんを引き上げることができない。
万事休す、そこへ手を差し伸べたのはライトだった。

ライトはハートのおかげでみんなが避難したことに礼を言い、一緒に逃げる。
火山の爆発で降りしきる火山灰なのか、急に降ってきた雪なのか、白いものが舞う中、
一行は草原を横切りバクーと出会う。

バクーは以前の警告通り、ハート戦いを仕掛け、激闘の末、ハートはついにバクーを倒す。
マイアサウラたちは安全なところまで逃げ、北への旅へ向かう。

ハートは誘われはしたが断り、みんなと別れてウマソウと一緒にどこかへ行くのだった。

1部2部3部は私が勝手につけたもので映画がそういう風に切れているわけではない。
子どもがどういうところで笑うのか、とても興味があったが、結局どういうシーンなら笑うのかは最後までわからずじまい。

こういうアニメに科学的な話をしてもしょうがないが、マイアサウラはかなり長い期間棲息していたようで、
ティラノサウルスやアンキロサウルスとも同時に生存していたようで矛盾はない。

 

 

 ナイト&デイ 

トム・クルーズ、キャメロン・ディアス、ピーター・サースガード。

**

ウィチタ(カンザス州)とある空港、男(トム・クルーズ)は、チェックインののち、搭乗までの時間に何やら金髪女性を物色。
重そうなキャリーバッグを引く女性(キャメロン・ディアス)に目をつける。

女性はセキュリティ・チェックに向かう途中で男とぶつかり、互いに謝ってその場は別れる。
やがて、搭乗口に向かう女性とさっきの男性は、またぶつかる。
また謝って、二人はゲートに向かうが、女性のみ満席だと断られる。
明日妹の結婚式(実は嘘)だとごねる女性、男は物事には理由があると意味不明な言葉を残してゲートをくぐる。

その様子をモニターで監視していた男(役名:フィッツジェラルド=ピーター・サースガード)と仲間がいた。
彼らは、女性を飛行機に乗せる様指示し、女性は席が空いたと言われて搭乗する。
女性が機内に入ると、満席のはずがガラガラだった。
すぐ斜め後ろの席のさっきの男性と軽く言葉を交わす。
女性の名前はジューン・ヘイブンス、男性は、ロイ・ミラー。

暫くしてジューンはトイレに立つが、ジューンがトイレにいる間に機内では大変なことが起こる。
わずかしかいなかった乗客が全員でロイに襲いかかってきたのだ。

そんなことはつゆ知らず素敵な男性との巡り合いを何とかものにしたいジューン。
ロイは格闘の末、CAやパイロットを含む全員を倒したが自分も傷を負った。

トイレから出たジューンにロイはいきさつを説明して操縦室に向かう。
ジョークだと思っていたジューンはパニックになるが、飛行機は畑に不時着。
二人は荷物を持って脱出、しかし直後に機は爆発してしまう。
ロイはジューンに公安を名乗る人たちが事情を聴きに来て、自分を危ない人物だというので知らないというように、
そして彼らが「安全」「安心」を繰り返せば、それはジューンを「殺す」と言う意味だと告げる。
気つけにとロイがジューンに渡した飲み物は酒ではなく、睡眠薬だった。
ジューンは怒りながらも気を失う。

ジューンは自宅のベッドで目が覚める。気を失った時と同じ格好だった。
TVでは、航空機の墜落事故を報道していた。元カノのロドニーが心配して訪ねてくる。
夕食の約束をして部屋に戻り、妹エイプリルの結婚式で着るドレスの打ち合わせに向かう。
誰かがジューンの車が邪魔だと言いに来て、ジューンが外に出るとFBIのフィッツジェラルド(ピーター・サースガード)が、
待ち受けていてロイとの関係を聞いてくる。
そしてジューンを車に乗せ、ロイが危険な人物であること、ジューンを「安心」「安全」な場所に連れて行く、という。

突然、外部から銃が撃ち込まれ、ジューンの乗る車のエージェントはみんな死ぬ。
ジューンは後部座席から身を乗り出してハンドルを操作するが、ボンネットにロイが降ってきて、追走車を撃破する。

しかし待ち伏せに会い、立往生。ロイが反撃する間にジューンは逃げ、ロドニーの勤める消防署に行く。
そして、喫茶店で事情を話すが、ロドニーは妹の結婚で気が動転して妄想を語っていると思い込む。
そこへ再びロイが登場。ロイは監視カメラに映りながらジューンを拉致しロドニーを撃って去る。

ジューンは解放しろとわめき、ロイは一旦ジューンを解放するが(ここで例の with me without me, with me without me)
結局ジューンはロイに付いて行く。

ロイは、小型の電池、ザイファーとその発明者サイモン・フェックにまつわるいきさつをジューンに話し、
武器商人アントニオから、フェックとザイファーを守っていると説明する。

ロイはNYに隠れているサイモン・フェック(ポール・ダノ)を連れに行くが、隠れ家は空で行き先の暗号が残されていた。
そこへ武装したスペイン人一味が襲ってくるが、ロイは対抗して難を逃れ、再びジューンを眠らせる。

次に目が覚めたときは南海の孤島。
些細な言い争いから、怒ったジューンはロイの下を離れ、ロイの携帯のボストンからの「移動警報」を見てしまう。
また自分に掛かってきた電話に出てしまい、現在地を発見され攻撃機から攻撃を受ける。

ロイはまたもジューンを眠らせて移動する。
次に目覚めたときはオーストリアを走る列車の中。
ロイは、サイモン・フェックと一緒にいた。
そうとは知らないジューンは、一人で食堂車に行き、スペイン人の一味の殺し屋と遭遇し、フェックと勘違いするが、
ロイのメモを見つけて敵だと悟り、逃げるが襲われる。そこへロイがやってきて敵を倒し、ジューンは助かる。

ロイはジューンとフェックをザルツブルグのホテルに泊まらせる。
ジューンはロイと食事の約束をするが、ロイが誰かと会う約束をしていることに気づき、密かに後をつけ、
女性を通じてアントニオとザイファーの売買を取引の約束をしているところを見てしまう。

ジューンはFBIのエージェントに見つかり、ロイが裏切り者でザイファーの取引をしていると聞かされ、
居場所を知らせる様指示される。

ジューンは先にホテルに戻り、戻ってきたロイにすべて知ってしまったことを告げ、投降するよう勧めるが、
ロイは君は甘い、と切り捨てる。
その瞬間、武装したFBIの集団が突入、ロイは屋根を伝って逃げるが、ついには撃たれて運河に沈む。

ジューンはボストンに戻り、妹の結婚式は無事終了。
事件はこれで終わったかに思えたが、ジューンはロイの携帯の「移動警報」を思い出し、件の家を訪ねていく。
そこにはナイト(Knight)と言う老夫婦が住んでいた。
宝くじに二度も当たったとして悠々自適の暮らしだったが、息子のマシューを戦争で無くしていた。
その息子の写真こそ、若き日のロイ・ミラーだった。

ロイはまだ生きていると確信したジューンは「ゼファーを持っている」と嘘の電話をし、追ってきたアントニオの部下につかまる。
ジューンはスペインのアントニオの屋敷に連れていかれ、自白剤を撃たれる。
ゼファーは持っておらず、嘘をつけばロイが助けに来ると思ったことを喋ってしまう。

そこには、フェックを移送中に拉致したフィッツジェラルドが、アントニオと交渉にやってくる。
ゼファーを狙っていたのは実はフィッツジェラルドだった。
フィッツジェラルドは逃亡場所に金を持ってくるようアントニオに指示、一緒に移動する。

フェックをGPSで追っていたロイもその屋敷に来るが、ジューンがつかまっているのを見て、
先にジューンを助け、バイクで一味を負う。
自白剤でらりっているジューンは、ノリノリで敵攻撃に加担する。

丁度その日は牛追い祭りの日。
荒くれ牛を交わしながらロイとジューンはバイクで爆走。
アントニオを撃破して、フィッツジェラルドに追いつく。
フェックを助けるためにゼファーをフィッツジェラルドに渡すロイ。
「また作るよ」とのフェックの言葉にフィッツジェラルドはフェックを撃つ。
間一髪、ロイがフェックを助けるが、代わりにロイが撃たれる。

フィッツジェラルドはゼファーを持って飛行機で逃げるが、ゼファーにはまだ欠陥があり、ついには飛行機もろとも爆発する。

ロイは、FBIに確保され、手術ののち一命は取り留める。
しかし、FBIの上司はロイがナイト家の様子をうかがっていることを責め、安心安全な場所に移送すると言う。

FBIは病室を去り、ロイは看護婦のくれた薬を飲むが、それは睡眠薬で看護婦はジューンの変装だった。
ジューンはロイを死体に見せかけて病院から連れ出してしまう。
ロイが目を覚ました時、ジューンはリストアした父のGTOに乗っていた。
それまでロイに言われたことの裏返しで、ジューンはロイに南米ケープ・ホーンまでの旅路に出発するのだった。

暫くしてナイト家には頼んだはずのないケープ・ホーンまでの旅行券が届く。
奥さんが勝手にPCをいじるからだと旦那を責め、ケープ・ホーンには行く約束をさせるところで映画は終わる。

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コメディ・タッチのアクション・サスペンスとでもいうか、台詞も面白いし、間も良い。
前半の伏線が無駄にならず、ラストも予想を裏切る展開で、タイトルのKNIGHTのしゃれっ気も気に入った。

ち密な計算で次々と難局を切り抜けるトム・クルーズだが、その行動ははた目にはテキトーでいい加減にも見える。
そのギャップがなかなか面白く、思わず吹き出すシーンが何度もあった。

キャメロン・ディアスは(「トゥルー・ライズ」のジェイミー・リー・カーティスのように)
途中からエージェント化してしまうのかと心配していたが、一時的にラリっているだけの設定なのもよかった。

サイモン・フェックのポール・ダノは、「リトル・ミス・サンシャイン」の兄、ドゥエイン。
「かいじゅうたちのいるところ」では、ひつじのかいじゅうアレキサンダーの声でした。

 

 

 

 

 

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